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給与が低いと感じるとき|第二新卒が確かめる順番と動かし方【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月6日 読了 約18分
給与が低いと感じるとき|第二新卒が確かめる順番と動かし方【2026年版】

〜比べる前に、自分の給与の中身を分解できていますか〜

「給与が低い」と感じることは、転職を考える最も一般的なきっかけの一つです。

ただ、その感覚のまま動くと、判断を誤ることがあります。

「低い」と感じている対象が、手取りなのか、総額なのか、将来の見通しなのかで、対処がまったく違うためです。

そして、転職で必ず上がるわけではありません。上がる場合とそうでない場合には、はっきりした違いがあります。

この記事では、確かめる順番と、動かし方を整理します。

1. 結論:確かめるのは3つ

順番に確かめる3つ

今の給与の中身を分解する(総額、控除、手当)

何と比べて低いのかを特定する

社内で上がる仕組みがあるかを確認する

①を飛ばして転職すると、比較ができません。

提示された年収が今より高くても、手当の構成が違えば手取りが減ることがあります。そのため、まず自分の給与の中身を把握する必要があります。

給与の分解は給与明細の見方|提示年収と手取りの差を埋めるにまとめています。

2. 給与を分解する

項目確認すること
基本給賞与や退職金の算定の基準になることが多い
固定残業代何時間分が含まれているか
各種手当住宅、家族、資格、役職など
賞与支給の実績と、算定の基準
控除社会保険料、税など

1行目と2行目の関係が最も重要です。

総額が同じでも、基本給が低く固定残業代が大きい構成では、賞与の算定に影響する場合があります。

また、固定残業代に含まれる時間数は、その会社が想定している残業時間の目安になります。

内訳の読み方はみなし残業を見抜く5項目|第二新卒が求人票の年収の中身を確認する手順、求人票の年収欄は求人票の年収の読み方|第二新卒が6項目に分解して比較する手順を参照してください。

なお、賃金や社会保険に関する事項には法令上の定めがあります。この記事は一般的な整理であり、個別の判断は専門機関や所管の窓口に確認してください。

3. 何と比べているか

比べる対象注意点
同期・同年代業界と職種が違えば水準も違う
同じ職種の他社比較として妥当
生活に必要な額別の問題として扱う
自分の働いた量時間単価で見ると分かりやすい
将来の見通し今の額より重要な場合がある

1行目が最も多い比べ方であり、最も誤りやすい比べ方です。

業界と職種が違えば、給与の水準は構造的に違います。同期と比べても、判断の材料にはなりません。

2行目が妥当な比較です。同じ職種の求人を10件見て、提示されている水準を確認してください。

4行目も有効です。年収を年間の労働時間で割ると、時間単価が出ます。額面が高くても、時間が長ければ単価は下がります。

同期との比較の問題は同期と比べてしまうとき|第二新卒が自分の基準を作り直す4ステップにまとめています。

時間単価で見る

計算の仕方

・年収 ÷(1日の労働時間 × 年間の勤務日数)

・残業時間も含めて計算する

・通勤時間を足して計算する方法もある

この数字を出しておくと、転職先の条件を比較するときの基準になります。

「年収は同じだが、残業が半分になる」なら、時間単価は倍近くになります。これは実質的な待遇の改善です。

4. 社内で上がる仕組みを確認する

確認する5項目

昇給の時期と、平均的な上げ幅

等級の仕組みがあるか

次の等級に上がる条件

賞与の算定の基準

資格手当などの対象

③が最も重要です。

条件が明示されている会社では、そこに向けて動けば上がります。明示されていない会社では、上がる根拠が読めません。

⑤も見落とされます。資格を取ることで手当がつく制度があるなら、それが最も確実な上げ方です。

評価と昇給の仕組みは評価と昇給の仕組みを読む|求人票と面接で確かめる、評価が伝わらない場合は評価されないと感じるとき|第二新卒が確かめる3つと動かし方を参照してください。

5. 話を聞いた例:時間単価で判断した人

知人に、給与の低さから転職を考えていた人がいます。

その人が、動く前にやったのは次のことでした。

実際にやったこと

・年収と、年間の実労働時間を出した

・時間単価を計算した

・同じ職種の求人10件の提示額を集めた

・その求人の想定残業時間も確認した

結果として、額面では自分の給与は低いほうでした。

ただ、時間単価で見ると、平均的な水準でした。残業が少なかったためです。

その人は、額面を上げるために残業の多い会社へ移るのは違うと判断し、資格を取って手当を得る方向に切り替えました。

「低い」と感じていたのは、比べ方が額面だけだったことが原因でした。

6. 転職で上がる場合とそうでない場合

状況上がるか
同じ職種で、水準の高い業界へ移る上がりやすい
経験を活かして同職種へ移る上がる可能性がある
職種を未経験で変える下がる可能性がある
業界の水準が同じ大きくは変わらない
成果連動の比率が上がる変動が大きくなる

3行目が、第二新卒で最も多いパターンです。

職種を変える転職では、一時的に下がる可能性があります。それでも移る価値があるかは、3年後の見通しで判断します。

判断の軸は年収が下がる転職の判断基準|第二新卒が3年で戻せるかを見る、上がる転職との違いは年収が上がる転職と上がらない転職|分かれ目は3つあるにまとめています。

また、業界そのものの水準が違う場合があります。同じ職種でも、業界を変えると水準が変わることがあります。

7. 面接での伝え方

「給与が低かったので」をそのまま言うと、扱いが難しくなります。

避ける言い方使える言い方
「給与が低かったので」「成果が評価に反映される仕組みで働きたい」
「もっと稼ぎたい」「担当の範囲を広げて、それに応じた評価を得たい」
他社の額を持ち出す自分の希望として述べる
待遇の話だけをする仕事の内容と併せて話す

給与を理由にすること自体は問題ありません。ただし、それだけを述べると「条件で動く人」という印象になります。

仕事の内容と、その対価という形で組み立ててください。

希望年収の伝え方は面接で希望年収を聞かれたら|第二新卒がその場で答えるための金額の決め方、交渉の仕方は第二新卒の年収交渉|2ヶ月で2社内定時の交渉実額を全公開を参照してください。

8. 生活が厳しい場合

比較の問題ではなく、生活が成り立たない場合は別の扱いになります。

先に確認すること

使っていない社内の制度がないか(住宅、通勤など)

控除の内容に誤りがないか

利用できる公的な制度がないか

固定費を見直す余地があるか

③については、条件によって利用できる制度があります。この記事は一般的な整理であり、個別の判断は所管の窓口や専門機関に確認してください。

①も見落とされます。使える手当を申請していないことがあります。

社内制度の確認は退職前に確認する社内制度|第二新卒が精算を忘れて損しないための一覧、活動にかかる費用は転職活動にかかるお金|第二新卒が在職中と離職中で見積もる内訳にまとめています。

9. よくある質問

同期と比べて低いのが気になります

業界と職種が違えば水準も違います。同じ職種の求人と比べてください。

時間単価はどう計算しますか

年収を、年間の実労働時間で割ります。残業時間も含めて計算してください。

昇給を交渉できますか

評価の面談の場で、根拠とともに伝えることはできます。ただし、制度として上がる条件があるかを先に確認してください。

転職すれば上がりますか

職種と業界によります。職種を未経験で変える場合は、一時的に下がる可能性があります。

資格手当を狙うのは有効ですか

制度がある会社では、最も確実な上げ方の一つです。対象の資格を人事に確認してください。

賞与が少ないのが不満です

算定の基準を確認してください。基本給に連動する場合、基本給の構成が影響します。

副業で補ってもいいですか

就業規則によります。副業と転職|第二新卒が面接で話す基準と、経歴に書くかどうかの判断を参照してください。

面接で希望額を高く言っていいですか

根拠があれば伝えて構いません。面接で希望年収を聞かれたら|第二新卒がその場で答えるための金額の決め方にまとめています。

10. まとめ:今週やる3つのこと

「給与が低い」は、分解して比べて初めて判断になります。

今週やる3つのこと

給与明細を見て、総額と控除と手当を分解する

年収を年間の実労働時間で割って、時間単価を出す

同じ職種の求人を10件見て、提示額と想定残業を比べる

②が最も判断を変えます。額面だけで比べていた人が、時間単価を出すと結論が変わることがあります。

なお、賃金や社会保険に関する事項には法令上の定めがあります。この記事は一般的な整理であり、個別の判断は専門機関や所管の窓口に確認してください。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。