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副業と転職|第二新卒が面接で話す基準と、経歴に書くかどうかの判断【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月5日 読了 約17分
副業と転職|第二新卒が面接で話す基準と、経歴に書くかどうかの判断【2026年版】

〜副業は「隠すもの」でも「必ず言うもの」でもなく、判断するものです〜

20代で副業をしている人は、確実に増えています。Webライティング、デザイン、動画編集、プログラミング、フリマ販売、配信。形は様々ですが、本業以外に収入や活動がある状態です。

そして転職活動に入ると、必ずこの問いにぶつかります。

「副業のことを、面接で言うべきか」

結論を先に言うと、判断基準は1つです。「その副業が、応募先の仕事に関係があるかどうか」。

関係があるなら強力な実績になります。関係がないなら、言う必要はありません

ただし、聞かれたら正直に答える。これが前提です。隠すことと、自分から言わないことは違います。

この記事では、言うか言わないかの判断表と、言う場合の書き方・話し方を整理します。

1. 結論:判断は「応募先との関係」で決まる

副業の内容応募先の職種判断
WebライティングWebメディア編集必ず書く・話す
Webライティング営業事務書かなくてよい(聞かれたら答える)
動画編集動画制作会社必ず書く・話す
フリマ販売EC担当書いてよい(数字があれば)
配信・飲食のアルバイトすべて書かなくてよい

関係があるなら、実務経験として扱えます。「未経験です」ではなく「業務としてはやっていませんが、個人で2年やっています」と言えるかどうかで、書類の通過率が変わります。

関係がないなら、書く意味はありません。本業への集中を疑われるリスクだけが残ります。

そして、どちらの場合でも、聞かれたら正直に答えてください。入社後に発覚した場合、副業そのものより「申告しなかったこと」が問題になります。

2. なぜ「言わない方がいい」と言われてきたのか

副業を面接で言うのは不利、という考え方には根拠がありました。

採用側の懸念内心
本業への集中「就業時間中も副業のことを考えるのでは」
体力の配分「疲れて本業のパフォーマンスが落ちるのでは」
定着「副業が伸びたら辞めるのでは」
情報漏洩「同業だと競業にならないか」

この4つのうち、実際に問題になるのは4つ目だけです。

競業(同じ業界・同じ顧客層で、本業と競合する副業)は、就業規則で明確に禁止されている会社がほとんどです。ここは事実として確認が必要です。

残りの3つは、説明で解消できます。

具体的には、次の3つを面接で言い切ることです。

  1. 稼働時間(週何時間か。平日夜か、土日か)
  2. 本業との切り分け(就業時間中はやらない、社用PCは使わない)
  3. 入社後の扱い(続けるのか、減らすのか、やめるのか)

3つ目が最も重要です。「続けたいです」でも構いませんが、会社の就業規則に従う前提であることを添えてください。

3. 編集長の実体験:副業の話で、面接の空気が変わった日

私が第二新卒で転職活動をしていたとき、副業としてWebサイトを作って運営していました。広告営業をしながら、自分でも媒体を持ってみたかったからです。

最初の数社では、この話を一切しませんでした。「本業に集中していないと思われる」と考えたからです。

ところが、4社目の面接(SaaS企業/営業企画)で、こういうやり取りがありました。

面接官「休みの日は何をされてるんですか」

「……あまり、面接で話すことではないかもしれないんですが」

面接官「いえ、聞きたいので教えてください」

「自分でWebサイトを作って、運営しています。アクセス解析を見て、どの記事が読まれているかを調べて、改善するというのを毎週やっています」

面接官それ、うちの営業企画でやることとほぼ同じですよ

「……そうなんですか」

面接官数字を見て、原因を探して、施策を打って、また数字を見る。それを自分の意思で回してる人は、そんなに多くないです。なんで最初に言わなかったんですか」

その場の空気が、明確に変わりました。

私は、副業を「言わない方がいいもの」だと勝手に決めていました。実際には、応募先の職種と関係があったので、最も強い材料だったのです。

この会社から内定が出ました。そして入社後、営業企画で最初にやった仕事は、まさに数字を見て施策を設計することでした。

ここで学んだのは、副業の扱いは「関係があるかどうか」で決まるということです。

関係のないアルバイトなら、話す必要はありませんでした。しかし、応募先の仕事とやっていることが同じなら、それは実務経験です。

4. 職務経歴書での書き方

副業を書く場合、書く場所は職歴欄ではありません。

書く場所適した内容
職務経歴(会社ごと)書かない(雇用関係がないため)
活動実績/その他の活動応募先に関係する副業
自己PR副業で得たスキルを本文に織り込む

書き方の例(Webライティング → Webメディア編集職に応募)

【その他の活動】
2024年6月〜現在 Webライティング(個人事業)
 ・不動産/転職領域のオウンドメディア向けに記事執筆
 ・累計120本、1本あたり4,000〜6,000字
 ・SEOを意識した構成設計、キーワード選定から担当
 ・継続クライアント3社、月間平均8本を納品

数字を必ず入れてください。本数、文字数、クライアント数、期間。この4つがあれば、業務としての実績と同じ扱いができます。

書き方の例(動画編集 → 動画制作会社に応募)

【その他の活動】
2025年1月〜現在 動画編集(個人)
 ・YouTubeチャンネル向けの編集を受託(Premiere Pro/After Effects)
 ・累計60本、1本10〜15分の尺
 ・カット、テロップ、BGM、サムネイル制作まで一貫して担当

使用ツールを明記してください。ツール名は、実際にできるかどうかの判断材料になります。

収入は書かない

副業の収入額は、書く必要も、話す必要もありません。

面接で聞かれた場合も、「本業に支障のない範囲です」で問題ありません。金額そのものは、採用の判断材料ではありません。

ただし、副業の収入が本業を大きく超えている場合、「なぜ転職するのか」を説明できるようにしてください。

5. 面接での話し方

自分から話す場合(応募先に関係がある副業)

自己PRか、志望動機の中に自然に入れます。

例文

「業務としては営業を担当していましたが、個人でWebメディアを2年運営しています。月間で約3万PV、記事数は120本です。アクセス解析を見て、どの記事が読まれていないかを毎週確認し、構成を直すというのを続けてきました。この作業が、御社の編集職でやることと近いと考えています。業務としての経験はありませんが、自分の意思で数字を見て改善を回してきた経験は、そのまま使えると思っています。

「業務経験はないが、やっていることは同じ」という接続が要点です。

聞かれた場合(応募先に関係がない副業)

隠さず、短く答えます。

例文

「土日に、フリマアプリで不用品の販売をしています。週に3〜4時間程度で、平日は一切やっていません。入社後については、御社の就業規則に従います。規定で不可であれば、やめる前提で考えています。

「規則に従う」を必ず入れてください。これがないと、入社後にトラブルになる前提の人と受け取られます。

聞かれる可能性が高い3問

質問答えの軸
週にどれくらいの時間ですか具体的な時間数と、平日/休日の別
入社後も続けますか就業規則に従う前提を明言
本業に影響は出ませんか就業時間中はやらない、社用の設備を使わない

6. 副業可の会社の見分け方

求人票の「副業可」は、そのまま信じないでください。

記載実態の可能性
副業OK・複業歓迎制度として明文化されている可能性が高い
記載なし就業規則次第。禁止のことが多い
副業応相談申請制。競業でなければ許可、が一般的

面接の逆質問で、次の3点を確認してください。

  1. 「副業は申請制でしょうか、届出制でしょうか」
  2. 「実際に副業をされている方はいらっしゃいますか」
  3. 「制限の範囲はどこまででしょうか(競業・時間・業種)」

2つ目が最も実態を表します。制度はあっても、実際に使っている社員がいなければ、事実上できません。

ただし、選考の序盤で副業の可否ばかり聞くのは避けてください。最終面接、または内定後の条件確認の段階が適切です。

7. 就業規則と法律の関係

ここは事実関係を正確に把握しておいてください。

論点実際のところ
法律上、副業は禁止されているか禁止されていません(公務員を除く)
会社が就業規則で制限できるかできます。多くの会社が制限を設けています
無断の副業で解雇されるか内容と程度による。競業や本業への支障がある場合はリスクが高い
確定申告は必要か副業所得が年20万円を超える場合、原則必要

公務員の副業は、国家公務員法・地方公務員法で原則禁止されています。公務員から転職する方は、この点を確認してください。

会社が就業規則で副業を制限すること自体は、認められています。「法律で禁止されていないから自由」ではありません。

確定申告については、税務署または税理士に確認してください。この記事は税務の助言をするものではありません。

8. 副業経験を「実績」に変える3つの条件

すべての副業が実績になるわけではありません。次の3条件を満たしているかで決まります。

条件具体例
① 数字がある本数、PV、売上、クライアント数、継続期間
② 自分の判断が入っている構成を変えた、価格を変えた、対象を変えた
③ 継続している3ヶ月以上、できれば1年以上

①だけでは弱く、②が入って初めて実績になります。

「記事を120本書きました」より「読まれていない記事を毎週確認し、構成を直しました」の方が強い、ということです。

③については、3ヶ月未満だと「試してみただけ」と受け取られる可能性があります。その場合は、期間ではなく成果物の質で語ってください。ポートフォリオがあれば提出します。

職種未経験からの応募では、この3条件を満たした副業経験が、志望動機の裏付けになります。「やってみたい」ではなく「すでにやっている」と言えるからです。

9. よくある質問

現職が副業禁止で、隠れて副業しています。転職先の面接で言うべきですか?

応募先の仕事に関係があるなら、実績として話す価値があります。ただし、その場合「現職が副業禁止であること」に触れる必要はありません。聞かれた場合は正直に答えてください。虚偽の申告は、経歴詐称として扱われる可能性があります。

副業の実績をポートフォリオとして提出してもいいですか?

提出してください。特にライティング、デザイン、動画、開発では、成果物が最も強い材料です。ただし、クライアントとの守秘義務がある場合は、公開可能なものだけに絞ってください。

副業の方が収入が高い場合、なぜ転職するのかと聞かれます。

「収入以外の理由」を用意してください。チームで仕事がしたい、より大きな規模の案件に関わりたい、体系的に学びたい、など。収入だけが軸だと、副業を選ばない理由の説明がつきません。

副業をやめてから転職活動をした方がいいですか?

やめる必要はありません。応募先に関係があるなら、続けている方が有利です。ただし、活動が忙しくなる時期は、稼働を一時的に減らす判断はあり得ます。面接の準備に時間が取れないと、本末転倒になります。

アルバイトも副業に入りますか?

入ります。ただし、応募先の仕事と関係のないアルバイトは、書く必要も話す必要もありません。飲食店でのアルバイトが、接客業への応募なら関係します。判断基準は同じです。

副業を始めたばかりですが、志望動機に使えますか?

3ヶ月未満だと弱くなります。「やってみたら面白かったので、業務としてやりたい」という接続自体は成立しますが、実績としての説得力は限定的です。その場合は、成果物の質か、学習の継続性で補ってください。

副業でフリーランス的に働いていた期間は、職歴の空白になりますか?

会社を辞めて副業だけで生活していた期間があるなら、「個人事業主として活動」と記載できます。収入があり、継続して活動していたなら、空白期間ではありません。ただし、屋号や開業届の有無を聞かれることがあるため、事実に沿って説明してください。

入社後に副業を始めたい場合、いつ相談すべきですか?

入社直後は避けてください。まず本業で成果を出し、3〜6ヶ月経ってから就業規則を確認し、申請するのが現実的です。入社前の面接で「入社後に副業をしたい」と言うのは、優先順位を疑われる可能性があります。

10. まとめ:今夜やる3つのこと

副業を面接で話すかどうかは、応募先の仕事と関係があるかどうかで決まります。

関係があるなら、実務経験として扱ってください。関係がないなら、自分から言う必要はありません。ただし、どちらの場合も、聞かれたら正直に答えます。

今夜やること

自分の副業を、応募したい職種と並べて「関係あり/なし」を判定する

② 関係ありの場合、数字を4つ書き出す(本数・期間・クライアント数・規模のどれか)

「自分の判断で変えたこと」を1つ書き出す(第8章の条件②)

目安時間:合計30分

③が、副業を実績に変える鍵です。「やった量」ではなく「自分で判断して変えたこと」が、採用担当者が見ている点です。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。