第二新卒のキャリアを深掘りする。
第二新卒の基本

就業規則の読み方|第二新卒が入社後に確認する10項目【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月6日 読了 約17分
就業規則の読み方|第二新卒が入社後に確認する10項目【2026年版】

〜困ってから読むと、間に合わないことがあります〜

「その扱いは、規則にどう書かれていますか」

何かあったときに、この質問に答えられる人は多くありません。就業規則は、入社時に配られても読まれないまま終わりがちです。

ただ、有給の取り方も、退職の申し出も、経費の扱いも、すべてここに書かれています。

この記事では、確認しておく項目を整理します。

なお、労働条件や規則の解釈は個別の事情によって判断が分かれます。ここに書いているのは一般的な整理です。疑問がある場合は、労働基準監督署や社会保険労務士など専門の窓口に確認してください。

1. 結論:押さえるのは3つ

就業規則で押さえる3点

入社後1ヶ月以内に、一度通して読む

10項目(第3章)に印をつけておく

困ったときに、すぐ開ける場所を知っておく

③が意外と重要です。

必要なときに探すところから始めると、判断が遅れます。

2. どこで読めるか

会社には備え置きの義務があります。

場所形式
社内の共有サイトデータで公開
総務・人事の部署冊子として保管
入社時の配布資料冊子または要約
社内システム規程集としてまとめられている

見つからない場合は、総務か人事に聞いてください。

「就業規則を確認したいのですが、どこで見られますか」で足ります。

質問しても問題ない

規則を読みたいと言うことは、警戒される行為ではありません。

むしろ、制度を理解しようとする姿勢として受け取られます。

なお、就業規則の周知については法令で定めがあります。詳細は労働基準監督署などに確認してください。

3. 確認する10項目

一度に全部覚える必要はありません。

項目何が分かるか
労働時間始業・終業、休憩、みなし労働の有無
休日週休の形、祝日の扱い
有給休暇付与日、申請の手順、時間単位の可否
その他の休暇慶弔、特別休暇、看護
賃金締め日、支払日、手当の種類
昇給・賞与時期と算定の考え方
退職申し出の期限、手続き
服務規律副業、守秘義務、持ち出しの制限
異動・出向会社の権限の範囲
教育・費用研修、資格取得の支援と返還

3つめと7つめを、最初に読んでください。

使う機会が最も多い項目です。

有給の項目で見るところ

  • 付与のタイミング(入社何ヶ月後か)
  • 申請の期限(何日前までか)
  • 時間単位や半日単位が使えるか
  • 繰り越しの上限

2つめを知らないと、直前の申請で断られることがあります。

退職の項目で見るところ

  • 申し出の期限(何日前か、何ヶ月前か)
  • 提出する書類
  • 引き継ぎの扱い

1つめは、退職を考え始めた時点で確認してください。

読むときのコツ

分量が多いので、通しで読むのは1回で足ります。

やること内容
目次から入る全体の構成を把握する
自分に関係する章だけ精読する雇用形態によって適用が違うことがある
数字に印をつける日数、期限、割合
分からない語は控える後で人事に聞く

2つめは見落としやすい点です。

正社員、契約社員、パートで適用される規定が違う会社があります。自分がどの区分かを確認してから読んでください。

4. 労働条件通知書との違い

似ていますが、役割が違います。

書類内容
労働条件通知書自分個人の条件(給与、勤務地、職種)
就業規則全社員に共通する規則
賃金規程給与の詳細な決まり
その他の規程出張、経費、育休などの個別の規程

1つめと2つめは、両方を確認する必要があります。

個人の条件は通知書に、共通の運用は規則に書かれています。

規程が分かれている場合

会社によっては、内容ごとに規程が分かれています。

「就業規則のほかに、どのような規程がありますか」と聞いてください。

一覧をもらえると、必要なときに探せます。

5. 変更されたときの扱い

規則は変わることがあります。

場面扱い
変更の周知社内で告知されるのが通常
変更の内容変わった箇所を確認する
自分への影響給与、休暇、勤務時間
疑問がある場合人事に確認する

2つめを確認しないと、知らないうちに運用が変わっていることがあります。

不利益な変更の場合

労働条件が不利に変わる場合、手続きに決まりがあります。

この点の判断は個別の事情によるため、疑問があれば労働基準監督署などの専門の窓口に相談してください。

自分だけで判断しないほうが確実です。

入社前に見せてもらえるか

内定の段階で、依頼できることがあります。

「入社前に就業規則を拝見することは可能でしょうか」と聞いてみてください。

応じてもらえる会社と、入社後としている会社があります。断られたとしても、労働条件通知書で個人の条件は確認できます。判断に必要な項目は、オファー面談で口頭でも聞けます。

6. 疑問があるときの相談先

段階があります。

相手相談できること
上長運用の実際、部署ごとの扱い
人事・総務制度の内容、手続きの方法
労働組合ある会社では、制度の相談
労働基準監督署労働条件全般
総合労働相談コーナー個別の労働紛争

2つめまでで解決することがほとんどです。

社外に相談する場面

社内で解決しない場合や、社内では聞きにくい内容の場合です。

4つめと5つめは無料で相談できます。

匿名での相談を受け付けている窓口もあります。

7. 転職活動で使う場面

規則の知識は、次を選ぶときにも役立ちます。

場面使い方
退職の時期を決める申し出の期限を確認
有給の消化残日数と申請の手順
副業の可否服務規律で確認
競業避止退職後の制限
費用の返還資格取得の支援を受けた場合

4つめと5つめは、退職を伝える前に確認してください。

後から知ると、選択肢が減ります。

転職先でも確認する

入社したら、同じ10項目を確認します。

会社によって運用が大きく違うため、前職と同じだと思わないでください。

8. 退職前に見返す箇所

辞めると決めたら、優先して読む項目があります。

項目確認する内容
退職の手続き申し出の期限、提出書類
有給残日数、消化の扱い
退職金制度の有無、支給の条件
貸与物返却するもの
費用の返還研修費、資格取得費
競業避止同業への転職の制限
社宅退去の期限

7つのうち、自分に該当するものだけで足ります。

早めに読む理由

退職を伝えてから読むと、間に合わないことがあります。

特に、社宅の退去期限と費用の返還は、判断そのものに影響します。

なお、これらの扱いは会社の規程と個別の事情によります。判断に迷う場合は専門の窓口に確認してください。

9. よくある質問

就業規則は、どこで読めますか

社内の共有サイト、総務・人事の部署、入社時の配布資料、社内の規程集のいずれかです。見つからない場合は「就業規則を確認したいのですが、どこで見られますか」と総務か人事に聞いてください。周知については法令で定めがあります。

読みたいと言うと、警戒されませんか

されません。むしろ、制度を理解しようとする姿勢として受け取られます。入社直後であれば、なおさら自然な質問です。困ってから読むと間に合わないことがあるため、入社後1ヶ月以内に一度通して読んでください。

全部読む必要がありますか

一度は通して読み、そのうえで10項目に印をつけておくのが現実的です。特に有給休暇と退職の項目は、使う機会が多いので最初に読んでください。全部を覚える必要はなく、必要なときにすぐ開ける状態にしておけば足ります。

労働条件通知書と、何が違いますか

労働条件通知書は自分個人の条件(給与、勤務地、職種)を示すもので、就業規則は全社員に共通する規則です。両方を確認する必要があります。会社によっては、賃金規程や出張規程など、内容ごとに分かれていることもあります。

規則が変わったときは、どうしますか

変わった箇所と、自分への影響を確認してください。給与、休暇、勤務時間に関わる変更は特に重要です。労働条件が不利に変わる場合は手続きに決まりがあるため、疑問があれば労働基準監督署などの専門の窓口に相談してください。

社内で聞きにくい内容があります

労働基準監督署や総合労働相談コーナーで、無料で相談できます。匿名での相談を受け付けている窓口もあります。社内で解決しない場合や、社内では聞きにくい内容の場合は、こうした窓口を使ってください。

退職を考えたら、どこを読みますか

退職の手続き(申し出の期限)、有給の残日数と消化の扱い、退職金の条件、貸与物の返却、費用の返還、競業避止、社宅の退去期限です。該当するものだけで足ります。伝えてから読むと間に合わないことがあるため、考え始めた時点で確認してください。

転職先でも、同じ項目を確認しますか

してください。会社によって運用が大きく違うため、前職と同じだと思わないでください。特に有給の付与のタイミング、退職の申し出の期限、副業の可否は、会社ごとに差が大きい項目です。入社後1ヶ月以内に確認しておくと安心です。

10. まとめ:入社1ヶ月以内に、一度通して読む

今週やる3つのこと

就業規則がどこにあるかを確認する

有給休暇と退職の項目を、先に読む

就業規則以外にどんな規程があるか、一覧をもらう

就業規則は、困ってから読むと間に合わないことがあります。

入社後1ヶ月以内に一度通して読み、必要なときにすぐ開ける状態にしておいてください。

なお、労働条件や規則の解釈は個別の事情によって判断が分かれます。疑問がある場合は、労働基準監督署や社会保険労務士など専門の窓口に確認してください。

この先、読むべき記事

この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。