議事録と資料作成|第二新卒が最初に評価される仕事【2026年版】
〜最初に任される仕事は、最初に評価される仕事です〜
「議事録、お願いね」
入社してすぐ任される仕事の代表です。そして、多くの人が雑用だと受け取ります。
ただ、この2つは実は評価が最も見えやすい仕事です。成果物が残り、誰でも読めるためです。
この記事では、議事録と資料作成を、評価される形で仕上げる型を整理します。
1. 結論:押さえるのは3つ
議事録と資料で差がつく3点
① 議事録は、発言の記録ではなく決定の記録
② 当日中に出す。完璧さより速さ
③ 資料は、読む人が何を判断するかから逆算する
①ができていない議事録が、最も多くあります。
発言をすべて書き取っても、後から使えません。
2. 議事録に書く4項目
必要なのは4つだけです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 決まったこと | 結論。数字と日付を含める |
| 決まらなかったこと | 保留になった論点 |
| やること | 誰が、いつまでに、何を |
| 次回 | 日時と、扱う論点 |
3つめが最も重要です。
議事録の価値は、次に何をするかが分かることにあります。
書かないもの
- 発言の一言一句
- 雑談や余談
- 誰が何を言ったかの詳細(合意形成の記録が必要な場合を除く)
- 個人の評価に関わる発言
4つめは特に注意してください。
記録に残ると、後から不要な影響が出ることがあります。
「誰が言ったか」を書く場合
意思決定の経緯を残す必要がある会議では、発言者を書きます。
その場合も、要点だけにとどめてください。
事前に「発言者は記載しますか」と確認しておくと、迷いません。
会議前にやっておくこと
準備で、当日の負担がかなり変わります。
| 準備 | 効果 |
|---|---|
| 議題を事前に受け取る | 論点の見当がつく |
| 前回の議事録を読む | 継続している話が分かる |
| 参加者と役職を確認する | 発言者を取り違えない |
| 用語を調べておく | 会議中に止まらない |
| 型を先に作っておく | 決定を埋めるだけで済む |
5つめが最も効きます。
「決まったこと」「やること」の欄を先に用意しておけば、会議中は埋めるだけになります。
3. 当日中に出す
速さが、精度より効きます。
| 出すタイミング | 何が起きるか |
|---|---|
| 会議直後(30分以内) | 記憶が新しい。修正も早い |
| 当日中 | 参加者が内容を覚えている |
| 翌日 | 認識のずれが出始める |
| 数日後 | 誰も覚えていない。価値が下がる |
完璧を目指して遅らせるより、粗くても早く出すほうが役に立ちます。
早く出すための書き方
会議中に、決まったことをその場で打ち込みます。
- 「決まったこと」の欄を先に作っておく
- 発言を追わず、結論だけを拾う
- 分からなかった箇所は「要確認」と書いておく
3つめを書いておくと、後で聞けます。
分かったふりで書くと、間違いが残ります。
送るときの一言
「認識の違いがあればご指摘ください」と添えます。
この一言があると、参加者が確認しやすくなります。
4. 議事録が評価される理由
雑用に見えて、実は見られています。
| 見られている点 | 何が分かるか |
|---|---|
| 決定と保留を分けられるか | 話の構造を理解しているか |
| やることを具体的に書けるか | 実行の観点があるか |
| 速さ | 優先順位のつけ方 |
| 抜けの有無 | 注意の細かさ |
| 分からない点を残せるか | 分かったふりをしないか |
5つめは、意外と評価されます。
「ここは確認が必要」と書ける人は、後から信頼されます。
会議の理解も進む
議事録を書くと、会議の内容を最も深く理解することになります。
入社直後に任されるのは、実は理にかなっています。
雑用として処理せず、理解の機会として使ってください。
オンライン会議の議事録
画面越しの会議では、書きやすさが変わります。
| 違い | 対処 |
|---|---|
| 発言が重なりにくい | 聞き取りやすい。書きやすい |
| 誰が話しているか分かる | 発言者の取り違えが減る |
| 資料が画面共有される | 数字を後から確認しにくい |
| 聞き逃しても聞き返しにくい | 「要確認」と残して後で聞く |
3つめの対策として、共有された資料は後で送ってもらってください。
画面で見た数字を記憶で書くと、間違いが残ります。
5. 資料作成の型
社内資料は、目的から逆算します。
| 目的 | 資料の作り方 |
|---|---|
| 判断してもらう | 選択肢と、それぞれの利点と欠点 |
| 報告する | 結果と、次にやること |
| 共有する | 事実と、関係する人への影響 |
| 説明する | 順を追った構成。前提から |
1つめが最も多く、最も間違えられます。
判断してほしいのに、経緯の説明ばかりの資料になっていることがあります。
最初に確認すること
- 誰が読むのか
- 何を判断してほしいのか
- いつまでに必要か
- 分量の目安はあるか
2つめを聞かずに作り始めると、作り直しになります。
「この資料で、何を決めていただきたいですか」と先に聞いてください。
6. 資料の構成
読む人が探さずに済む順番にします。
| 順番 | 内容 |
|---|---|
| ① | 結論・依頼したいこと |
| ② | 選択肢と比較 |
| ③ | 根拠となる数字 |
| ④ | 想定される懸念と対応 |
| ⑤ | 補足資料 |
結論を最後に置かないでください。
社内資料は、読む人が忙しい前提で作ります。
1枚に収める
判断してもらう資料は、1枚に収まるほうが読まれます。
詳細は補足として後ろに置き、本体は1枚にしてください。
数字の出し方
- 出典を書く(どこから取ったか)
- 期間を明示する(いつからいつまで)
- 単位をそろえる
1つめが抜けると、その数字が使えなくなります。
社内の数字であっても、どのデータから取ったかを書いてください。
使うツールを確認する
会社によって、資料を作る道具が決まっていることがあります。
- 表計算ソフトで作る文化か、スライドで作る文化か
- 共有の方法(ファイル添付か、共有フォルダか)
- 決まったテンプレートがあるか
3つめは、必ず確認してください。
自分で一から作る前に、既存の資料を1つ見せてもらうと、形式が分かります。
7. レビューの受け方
作った資料は、必ず見てもらいます。
| やること | 内容 |
|---|---|
| 早い段階で見せる | 骨組みの段階で1回 |
| 見てほしい点を伝える | 「構成についてご意見ください」 |
| 修正の意図を聞く | なぜその修正かを確認する |
| 同じ指摘を繰り返さない | 指摘を一覧にして残す |
1つめが最も効きます。
完成してから見せると、方向が違ったときに全部やり直しになります。
指摘を記録する
受けた指摘を一覧にして残しておきます。
3回同じ指摘を受けたら、それは自分の癖です。
作る前にその一覧を見る習慣をつけると、修正の回数が減ります。
8. 職務経歴書への書き方
この経験は、書類に書ける材料になります。
| 書き方 | 例 |
|---|---|
| 量を示す | 「週3回の定例会議の議事録を担当」 |
| 改善を示す | 「議事録の型を作り、作成時間を半分に短縮」 |
| 範囲を示す | 「部長以上が参加する月次会議の資料を作成」 |
| 成果を示す | 「資料をもとに◯◯の導入が決定」 |
2つめと4つめが強い材料になります。
作った数ではなく、それによって何が変わったかを書いてください。
転職先でも同じ仕事から始まる
中途入社でも、最初は議事録や資料から任されることがあります。
型を持っていると、最初の1ヶ月で評価が作れます。
前職で作った型を持ち込めることは、それ自体が強みです。
9. よくある質問
議事録には、発言をすべて書くべきですか
書く必要はありません。必要なのは、決まったこと、決まらなかったこと、誰がいつまでに何をやるか、次回の予定の4つです。発言を一言一句書き取っても、後から使えません。決定の記録として作ると、価値のある議事録になります。
いつまでに出せばいいですか
当日中、できれば会議の直後30分以内が理想です。記憶が新しいうちのほうが正確で、参加者も内容を覚えているため修正が早く済みます。完璧を目指して遅らせるより、粗くても早く出すほうが役に立ちます。「認識の違いがあればご指摘ください」と添えてください。
会議中に理解できなかった箇所は、どうしますか
「要確認」と書いて残してください。分かったふりで書くと、間違いが残り、後から大きな認識のずれになります。分からない点を明記できる人は、むしろ信頼されます。議事録を出したあとで、該当箇所を個別に確認すれば足ります。
資料を作るとき、最初に何を確認しますか
誰が読むのか、何を判断してほしいのか、いつまでに必要か、分量の目安の4つです。特に2つめを聞かずに作り始めると、方向が違って作り直しになります。「この資料で、何を決めていただきたいですか」と先に聞いてください。
資料は何枚くらいがいいですか
判断してもらう資料は、本体を1枚に収めるほうが読まれます。詳細は補足として後ろに置いてください。社内資料は、読む人が忙しい前提で作ります。結論を最初に置き、選択肢と比較、根拠となる数字の順に並べると、探さずに読めます。
レビューは、いつ受ければいいですか
完成してからではなく、骨組みの段階で一度見せてください。完成後に方向が違うと分かると、全部やり直しになります。「構成についてご意見ください」と、見てほしい点を伝えてから渡すと、必要な指摘が返ってきます。
同じ指摘を何度も受けてしまいます
受けた指摘を一覧にして残してください。3回同じ指摘を受けたら、それは自分の癖です。作り始める前にその一覧を見る習慣をつけると、修正の回数が減ります。指摘の理由も一緒に書いておくと、応用が効くようになります。
議事録や資料作成は、職務経歴書に書けますか
書けます。ただし、担当した事実だけでは弱くなります。「議事録の型を作り、作成時間を半分に短縮した」「作成した資料をもとに◯◯の導入が決定した」といった形で、何が変わったかを書いてください。量ではなく、影響を示すと材料になります。
10. まとめ:決定を書く、早く出す、逆算して作る
今週やる3つのこと
① 議事録の型(決定・保留・やること・次回)を作って手元に置く
② 次の会議で、決まったことをその場で打ち込んでみる
③ 資料を作る前に「何を決めていただきたいか」を聞く
議事録と資料は、雑用ではありません。成果物が残り、誰でも読める仕事です。
入社直後にこの2つで型を見せられると、その後に任される仕事が変わります。
この先、読むべき記事
- 報告・連絡・相談のやり方|第二新卒が信頼を作る型(伝え方の型)
- 中途入社の初日にやること|第二新卒が最初の1日で押さえる7つ(最初の1日)
- 入社後の3ヶ月|第二新卒がつらい時期を抜ける順番(立ち上がりの時期)
- 雑用ばかりで裁量がないと感じるとき|第二新卒が任される人になる順番(雑用と受け取ってしまうとき)
- 職務経歴書のPCスキル欄|第二新卒が「一通り使えます」をやめるだけで通る(資料作成のスキルを書く)
- 会議で発言できないとき|第二新卒が最初の一言を出す型(会議で発言する型)
- 初めての商談同行|第二新卒が準備することと当日の役割(商談での記録)
- テクニカルライターという職種|第二新卒が知る仕事の実際(書く仕事という進み方)
- 社内の申請・稟議の通し方|第二新卒が差し戻されない書き方(申請書類の書き方)
- 日報・週報の書き方|第二新卒が5分で書いて評価につなげる型(日々の記録の残し方)
- 業務マニュアル・手順書の作り方|第二新卒が引き継ぎと評価の両方に効く形で残す(手順書として残す)
- 資料の共有とアクセス権限|第二新卒が事故を起こさず情報を回す5つのルール(作った資料の渡し方)
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。