第二新卒のキャリアを深掘りする。
第二新卒の基本

社内の申請・稟議の通し方|第二新卒が差し戻されない書き方【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月6日 読了 約17分
社内の申請・稟議の通し方|第二新卒が差し戻されない書き方【2026年版】

〜書式より、通す順番のほうが重要です〜

「この稟議、まだ承認されていないんですけど」

出したはずの申請が、どこかで止まっている。入社してしばらくは、この状況が起こります。

そして、止まる理由はだいたい決まっています。書き方か、順番か、事前の説明のどれかです。

この記事では、通る申請の作り方を整理します。

1. 結論:押さえるのは3つ

申請を通す3点

承認者が判断できる材料を、全部入れる

出す前に、承認者へ一言伝えておく

期限から逆算して出す

②が最も効きます。

いきなり届いた申請は、内容が正しくても止まります。

2. 差し戻される5つの原因

理由はほぼ決まっています。

原因直し方
目的が書かれていないなぜ必要かを1文で
金額の根拠がない見積もりを添える
比較がない他の選択肢と比べた結果を書く
承認者が知らない話事前に説明しておく
期限が近すぎる承認にかかる日数を見込む

4つめが、最も多い理由です。

内容の問題ではなく、順番の問題で止まります。

差し戻しは時間を失う

1回差し戻されると、承認まで数日から1週間遅れます。

最初から通る形で出すほうが、結果的に早く終わります。

よくある申請の種類

日常的に出すものは、だいたい決まっています。

種類特徴
購買・発注金額の根拠が必須
契約の締結法務や経理の確認が入る
人員の増員予算と人事の承認が必要
出張・外出事前の承認が原則
業務の変更影響範囲の説明が必要
制度の利用有給、研修、資格支援など

2つめは、承認の段階が多くなります。

契約書の内容確認が入るため、日数を多めに見込んでください。

3. 承認の流れを知る

誰を通るかを、先に確認します。

確認すること内容
承認者誰が、何段階で承認するか
金額の基準金額によって承認者が変わるか
所要日数各段階で何日かかるか
差し戻しの扱い直した後、最初から回るか
緊急時急ぐ場合の手順があるか

2つめは、多くの会社で決まりがあります。

10万円までは課長、それ以上は部長、といった形です。

図に書いておく

一度確認したら、自分用に流れを書いておきます。

誰の後に誰が承認するかが分かれば、止まっている箇所を特定できます。

所要日数を見込む

3段階の承認で、各2日なら6日かかります。

必要な日から逆算して、余裕を持って出してください。

4. 書き方の型

承認者が判断できる材料を並べます。

項目書く内容
件名何の申請か。金額も入れると分かりやすい
目的なぜ必要か(1〜2文)
内容何を、いつ、どこで
金額総額と内訳
比較他の選択肢と、選んだ理由
効果承認した場合、何が変わるか
期限いつまでに承認が必要か

5つめと6つめが、判断を後押しします。

比較があると、承認者が「他は検討したのか」と聞き返す必要がなくなります。

目的の書き方

「◯◯のため」だけでは足りません。

「現在△△に月◯時間かかっており、これを□時間に短縮するため」という形にすると、判断できます。

効果の書き方

数字で書けると、通りやすくなります。

  • 削減できる時間
  • 削減できる費用
  • 対応できる件数の増加

数字が出せない場合も、何がどう変わるかを具体的に書いてください。

5. 事前に伝える

出す前の一言が、通過率を変えます。

場面言い方
直属の上長へ「◯◯の申請を出そうと思っています」
内容の相談「この内容で問題ないか、見ていただけますか」
金額が大きい「◯万円程度になりそうです」
急ぐ場合「△日までに承認が必要です」

2つめをやっておくと、差し戻しがほぼなくなります。

なぜ効くのか

承認者は、知らない話を承認しにくいものです。

事前に聞いていれば、届いた時点で判断が済んでいます。

これは根回しというより、判断の材料を先に渡す行為です。

承認者が複数の場合

上位の承認者にも、上長経由で伝えてもらいます。

「部長にも一言お伝えいただけますか」と依頼して構いません。

6. 金額の書き方

最も確認される項目です。

やること内容
見積もりを取る書面で入手する
複数社から取る金額が大きい場合
内訳を書く何にいくらかかるか
継続費用も書く初期費用と月額を分ける
予算との関係予算内か、超えるか

4つめが抜けやすい項目です。

初期費用だけ書いて承認を得た後、月額が発生すると問題になります。

予算を超える場合

事前に、必ず上長へ相談してください。

申請だけを出しても、承認されません。

予算の変更が必要になるため、別の手続きが発生します。

7. 通らなかったとき

否決されることもあります。

やること内容
理由を聞く何が足りなかったか
材料を足す比較、根拠、効果
時期を変える予算の期に合わせる
規模を小さくするまず一部だけ試す
諦める通らない理由が構造的な場合

4つめが最も現実的です。

いきなり全部ではなく、小さく試して結果を出してから再度出す形が通りやすくなります。

理由を聞くときの言い方

「今後の参考にしたいので、どの点が足りなかったか教えていただけますか」

否決を責める形にしないでください。

次に活かすための質問だと伝われば、答えてもらえます。

申請の記録を残す

出した申請は、控えておきます。

  • 提出した日
  • 内容の要点
  • 承認された日
  • 承認された金額

これがあると、次に似た申請を出すときに使えます。

また、通った申請の実績は、職務経歴書に書ける材料にもなります。「◯◯の導入を提案し、承認を得て運用を開始した」という形です。

8. 転職先で確認すること

会社によって、運用がかなり違います。

確認すること聞き方
使うシステム「申請はどのシステムを使いますか」
承認の段階「何段階の承認が必要ですか」
金額の基準「金額で承認者が変わりますか」
所要日数「承認までどのくらいかかりますか」
過去の例「似た申請の例を見せていただけますか」

5つめが最も実用的です。

過去に通った申請を見れば、書き方の型が分かります。

過去の例を見せてもらう

「参考にしたいので、過去の申請を見せていただけますか」

多くの会社では、システム上に履歴が残っています。

型を真似るのが、最も早い方法です。

9. よくある質問

申請が承認されずに止まっています

まず、どこで止まっているかを確認してください。承認の流れを把握していれば、誰のところにあるか分かります。そのうえで、その方に「◯◯の申請をご確認いただけますでしょうか」と伝えてください。急ぐ場合は、期限も併せて伝えます。

差し戻される原因は何ですか

目的が書かれていない、金額の根拠がない、他の選択肢と比較していない、承認者が事前に知らない、期限が近すぎるの5つです。特に4つめが多く、内容の問題ではなく順番の問題で止まります。出す前に一言伝えるだけで、通過率が変わります。

事前に伝えるのは、根回しになりませんか

判断の材料を先に渡す行為です。承認者は、知らない話を承認しにくいものです。事前に聞いていれば、届いた時点で判断が済んでいます。「◯◯の申請を出そうと思っています。この内容で問題ないか、見ていただけますか」で足ります。

目的は、どう書けばいいですか

「◯◯のため」だけでは足りません。「現在△△に月◯時間かかっており、これを□時間に短縮するため」という形にすると、承認者が判断できます。数字を入れて、何がどう変わるかを具体的に書いてください。

金額はどこまで細かく書きますか

総額と内訳、そして初期費用と継続費用を分けて書いてください。初期費用だけ書いて承認を得た後、月額が発生すると問題になります。金額が大きい場合は、複数社の見積もりを取って比較を添えると通りやすくなります。

予算を超える申請は、どうしますか

申請を出す前に、必ず上長へ相談してください。申請だけを出しても承認されません。予算の変更が必要になるため、別の手続きが発生します。時期を変える、規模を小さくするといった選択肢も含めて相談してください。

否決されたら、どうしますか

理由を聞いてください。「今後の参考にしたいので、どの点が足りなかったか教えていただけますか」と尋ねれば、答えてもらえます。そのうえで、材料を足すか、規模を小さくして再度出す形が現実的です。いきなり全部ではなく、一部を試してから広げてください。

転職先では、何を確認しますか

使うシステム、承認の段階数、金額による承認者の違い、所要日数、そして過去に通った申請の例です。最後が最も実用的で、型を真似るのが最も早い方法です。「参考にしたいので、過去の申請を見せていただけますか」と依頼してください。

10. まとめ:材料を全部入れて、事前に伝える

今週やる3つのこと

承認の流れ(誰が、何段階、何日)を確認して図に書く

過去に通った申請の例を、見せてもらう

次の申請を出す前に、上長へ一言伝える

申請が止まる理由は、書き方より順番であることが多くあります。

出す前の一言と、判断できる材料を揃えることの2つで、通過率が変わります。

この先、読むべき記事

この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。