社内システムの覚え方|第二新卒が最初の1ヶ月でやること【2026年版】
〜最初の1ヶ月は、業務より道具に時間を取られます〜
「このシステム、どこから入るんだっけ」
転職して最初の1ヶ月は、仕事そのものより道具に時間を取られます。
前職では5分でできたことが、30分かかる。これは能力の問題ではなく、道具に慣れていないだけです。
この記事では、社内システムに早く慣れるための順番を整理します。
1. 結論:やることは3つ
社内システムに慣れる3手
① 毎日使うものから順に覚える
② 自分用の手順書を、最初から作る
③ 権限の範囲を、早めに確認する
②を後回しにすると、同じことを何度も聞くことになります。
教わりながら書いておけば、2回目からは自分で解決できます。
2. 覚える順番
すべてを一度に覚える必要はありません。
| 優先度 | 対象 |
|---|---|
| 最優先 | 勤怠の入力、連絡の手段 |
| 高い | 自分の業務で毎日使うもの |
| 中程度 | 週に数回使うもの(経費精算、申請) |
| 低い | 月に1回のもの(月次の報告) |
| 必要時 | 年に数回のもの(年末調整など) |
1つめを初日に押さえてください。
勤怠の入力ができないと、初日から困ります。
初日に確認すること
- 勤怠の入力方法と締切
- 連絡の手段(チャットかメールか)
- 共有フォルダの場所
- 印刷の方法
- 困ったときの問い合わせ先
5つめが最も重要です。
システムの担当部署か、社内の問い合わせ窓口を知っておくと、詰まったときに動けます。
会社によって道具の数が違う
規模や業種で、使うものの数が変わります。
| 規模 | 傾向 |
|---|---|
| 少人数の会社 | 汎用のツールが中心。数は少ない |
| 中規模 | 業務ごとに専用のシステムがある |
| 大手 | 独自に作られたシステムが多い |
| 業界特有 | 医療、金融、物流などは専用のものが必須 |
3つめの会社では、覚えることが多くなります。
その分、教育の仕組みが整っていることが多いので、研修の有無を入社前に確認しておくと見通しが立ちます。
3. 自分用の手順書を作る
教わりながら、その場で書きます。
| 書く項目 | 内容 |
|---|---|
| どこから入るか | 画面の名前、経路 |
| 何を入力するか | 必須の項目 |
| どこを押すか | 承認、提出のボタン |
| 誰に回るか | 承認の流れ |
| 締切 | いつまでに |
3つめまで書ければ、たいてい再現できます。
画面を控える
文字だけで書くと、後で分かりません。
画面の名前や、押すボタンの文言をそのまま書き写してください。
会社によっては画面の記録を制限していることがあるため、方法は事前に確認してください。
手順書は共有できる
自分用に作ったものが、次の人にも使えます。
「新しく入った方向けにまとめました」と共有すると、それ自体が成果になります。
4. 聞くタイミング
自分で調べる時間には、上限を決めます。
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| 5分調べて分からない | 聞く |
| マニュアルがある | まず読む。それでも分からなければ聞く |
| 業務が止まっている | すぐ聞く |
| 急がない | まとめて後で聞く |
3つめを我慢しないでください。
自分が止まっている間、後工程も止まります。
聞き方
「◯◯の申請について、△△の画面までは進めたのですが、その先が分かりません」
どこまでできたかを伝えると、その先だけ教われます。
一から説明してもらう必要がなくなり、相手の負担も減ります。
まとめて聞く
急がないものは、リストにして1日1回聞きます。
都度聞くより、相手の作業を止める回数が減ります。
1ヶ月後に振り返る
入社1ヶ月の時点で、何が残っているかを確認します。
- 毎日使うもので、まだ詰まるところ
- 手順書を書いていない業務
- 権限が足りずに止まった場面
この3つを書き出して、上長との面談で伝えてください。
道具で止まっていることは、本人からしか見えません。伝えれば、権限の付与や研修の案内で解決することがあります。
5. 前職との違いへの対処
同じ用途でも、道具が違います。
| よくある違い | 対処 |
|---|---|
| 使っているツールが違う | 用途で対応づけて覚える |
| 用語が違う | 社内の呼び方に合わせる |
| 承認の流れが違う | 誰に回るかを図に書く |
| 権限が狭い | 何ができないかを確認する |
| 手順が多い | 理由を聞く(規程がある場合が多い) |
2つめが、意外と混乱の原因になります。
同じものを別の名前で呼んでいると、会話が噛み合いません。
「前の会社では」を避ける
比較として口に出すと、印象が良くありません。
ただし、改善の提案として出すのは別です。
「こういう方法もあるかもしれません」という形にすれば、比較ではなく提案になります。
6. 権限の確認
できないことを、早めに知っておきます。
| 確認すること | なぜ必要か |
|---|---|
| 見られる範囲 | どのデータにアクセスできるか |
| 操作できる範囲 | 登録、修正、削除のどこまでか |
| 承認の要否 | 自分だけで完結するか |
| 申請の方法 | 権限が足りないときの手続き |
2つめを知らないと、業務の途中で止まります。
権限がないと分かったとき
自分で回避しようとしないでください。
他の人の権限を借りることは、通常は認められていません。
必要であれば、正式に申請してください。
触って覚える範囲を決める
自分で試してよい範囲と、そうでない範囲があります。
| 操作 | 扱い |
|---|---|
| 閲覧 | 自由に試してよいことが多い |
| 検索・並べ替え | 影響が出ないので試せる |
| 登録・更新 | 本番の環境では試さない |
| 削除 | 絶対に試さない |
試す場合は、練習用の環境があるかを先に聞いてください。
本番のデータで練習すると、取引先や他部署に影響が出ます。
7. よく起きるつまずき
先に知っておくと、慌てません。
| 場面 | 対処 |
|---|---|
| 保存せずに閉じた | 一時保存の機能があるか確認する |
| 誤って登録した | 修正の手順を先に聞いておく |
| 承認が止まっている | 誰のところで止まっているか確認する |
| 期限を過ぎた | すぐ報告する。回避しない |
| 使い方が分からない | 問い合わせ窓口に聞く |
2つめを、覚えるときに一緒に聞いてください。
「間違えたときは、どう直しますか」は、教わる場面での良い質問です。
期限を過ぎたとき
システムで締められている場合、自分では処理できません。
隠さず、すぐ報告してください。
多くの場合、担当部署が対応できます。
8. 覚えた経験を書類に書く
意外と書ける材料になります。
| 書き方 | 例 |
|---|---|
| 使えるものを列挙 | 「◯◯(業務システム)の操作」 |
| 立ち上げの経験 | 「新システムの導入時に、部署内の手順書を作成」 |
| 効率化 | 「入力の手順を見直し、月◯時間を短縮」 |
| 教えた経験 | 「新入社員向けの操作手順書を作成」 |
2つめと4つめが強い材料になります。
使えることより、他の人が使えるようにしたことのほうが評価されます。
汎用性のあるものを書く
業界で広く使われているシステムであれば、そのまま書けます。
社内独自のシステムは、名前ではなく用途で書いてください。
「販売管理システムでの受注入力と在庫の確認」といった形です。
9. よくある質問
転職して、システムに慣れるまでどのくらいかかりますか
毎日使うものであれば、2〜4週間程度で慣れることが多くあります。月に1回しか使わないものは、3ヶ月かかることもあります。前職で5分だったことに30分かかるのは、能力ではなく慣れの問題です。焦らなくて構いません。
何から覚えればいいですか
勤怠の入力と連絡の手段を初日に押さえ、その後は自分の業務で毎日使うものから順に覚えてください。月に1回しか使わないものは、その時期が来てから覚えれば足ります。すべてを一度に覚える必要はありません。
同じことを何度も聞いてしまいます
教わりながら、その場で自分用の手順書を作ってください。どこから入るか、何を入力するか、どこを押すかの3つを書ければ、たいてい再現できます。画面の名前やボタンの文言を、そのまま書き写すと後で分かります。
調べる時間の目安はありますか
5分です。それを超えたら聞いてください。ただし、業務が止まっている場合はすぐ聞いてください。自分が止まっている間、後工程も止まります。急がないものは、リストにして1日1回まとめて聞くと、相手の負担が減ります。
前職のツールと違って戸惑います
用途で対応づけて覚えると早くなります。「前職の◯◯にあたるのが、ここでは△△」という形です。また、同じものを別の名前で呼んでいることが多いので、社内の呼び方に早く合わせてください。会話が噛み合わなくなる原因になります。
権限がなくて操作できません
正式に申請してください。他の人の権限を借りることは、通常は認められていません。また、入社直後に「見られる範囲」「操作できる範囲」を確認しておくと、業務の途中で止まることがなくなります。
誤って登録してしまいました
すぐに報告してください。多くのシステムには修正の手順があります。覚えるときに「間違えたときは、どう直しますか」と一緒に聞いておくと、慌てずに済みます。自分で回避しようとすると、かえって複雑になります。
社内システムの経験は、職務経歴書に書けますか
書けます。ただし「使えます」だけでは弱くなります。「新システムの導入時に部署内の手順書を作成した」「入力の手順を見直し月◯時間を短縮した」といった形にしてください。社内独自のシステムは、名前ではなく用途で書いてください。
10. まとめ:毎日使うものから、書きながら覚える
今週やる3つのこと
① 勤怠の入力方法と締切を確認する
② 教わったことを、その場で手順書に書く
③ 自分の権限で操作できる範囲を確認する
最初の1ヶ月は、道具に時間を取られるのが普通です。
教わりながら書いておけば、2回目からは自分で解決できます。そして、その手順書は次に入る人にも使えます。
この先、読むべき記事
- 中途入社の初日にやること|第二新卒が最初の1日で押さえる7つ(最初の1日)
- 経費精算のやり方|第二新卒が差し戻されないための型(よく使う手続き)
- 社内のメールとチャットの使い分け|第二新卒が迷わない基準(連絡の手段)
- 仕事が覚えられないとき|第二新卒が3ヶ月で立て直す記録と聞き方(記録と聞き方)
- 職務経歴書のPCスキル欄|第二新卒が「一通り使えます」をやめるだけで通る(スキルの書き方)
- 社内の申請・稟議の通し方|第二新卒が差し戻されない書き方(申請の仕組みを覚える)
- 社内報と全社会議から会社を読む|第二新卒が配られる情報で判断材料を増やす方法(社内報と全社会議の読み方)
- 業務マニュアル・手順書の作り方|第二新卒が引き継ぎと評価の両方に効く形で残す(覚えたことを手順書にする)
- 資料の共有とアクセス権限|第二新卒が事故を起こさず情報を回す5つのルール(共有と権限の扱い)
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。