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転職と引っ越しを同時に進める|入社日から逆算する段取り【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月6日 読了 約15分
転職と引っ越しを同時に進める|入社日から逆算する段取り【2026年版】

転職先が決まったが、通える距離ではない。引っ越しが必要だが、いつ物件を探し、いつ契約すればいいのか。

転職と引っ越しを同時に進めるとき、最も多い失敗は「内定が出てから動き始める」ことです。物件の契約には収入の証明が必要になることがあり、退職と入社のタイミングによっては手続きが複雑になります。

もう一つの失敗は、入社日を先に確定してしまうことです。引っ越しに必要な期間を考えずに日程を決めると、入社の直前に荷物の中で寝ることになります。

この記事では、入社日から逆算した段取り、住居を決めるタイミング、そして手続きの順番を整理します。

1. 結論:逆算の順番は3つ

①入社日を、引っ越しの完了から2週間後以降にする。荷解きと役所の手続きに、最低1週間はかかります。

②物件の契約は、内定承諾後・退職前に進める。在職中のほうが手続きが進めやすい場合があります。

③退職日と入社日の間に、最低1週間空ける。連続させると、引っ越しの日程が取れません。

入社日を決める前に、引っ越しに必要な期間を計算してください。順番が逆になると、すべてが窮屈になります。

2. 全体の日程

時期やること
内定承諾の直後入社日を、引っ越しを見込んだ日程で相談
入社の6〜8週間前物件探しを開始。エリアを絞る
入社の4〜6週間前内見と申し込み。契約手続き
入社の3〜4週間前引っ越し業者の手配
入社の2〜3週間前現住居の解約通知(契約書で期限を確認)
入社の1〜2週間前引っ越し実行
入社の1週間前転入届など役所の手続き
入社日

全体で2か月ほど見ておくと余裕があります。1か月で進めることも可能ですが、物件の選択肢が狭まります。

現住居の解約通知に注意

賃貸の解約は、1〜2か月前の通知が必要な契約が一般的です。契約書を確認して、通知期限を先に把握してください。

通知が遅れると、退去後も家賃が発生します。物件が決まる前でも、引っ越すことが確定した時点で通知して構いません。

3. 編集長の実体験:入社日を先に答えて詰まった人

私の知人に、東京から大阪の会社に転職した人がいます。仮にOさんとします。

Oさんは、最終面接で入社日を聞かれました。

面接官「いつからご入社いただけますか」

Oさん「退職が〇月末なので、翌月の1日から可能です」

その場では問題ないと思っていたそうです。しかし、内定後に計算すると、退職日の翌日が入社日でした。

Oさん「引っ越しの時間がまったくないことに気づきました」

慌てて入社日の変更を依頼しましたが、すでに受け入れ準備が始まっていました。

人事「初日に他の中途入社の方と合同で研修を組んでいるので、2週間後の次の回になります」

結果的に2週間ずれましたが、その分、無収入の期間が延びました。

Oさん「入社日を聞かれたとき、『引っ越しが必要なので、2週間ほど期間をいただきたい』と最初に言えばよかったです」

面接で「できるだけ早く」と答えるのが最も危険です。引っ越しが必要なら、その旨を最初に伝えてください。

Oさん「言いにくいと思っていましたが、人事の方に後から聞いたら『先に言ってもらえたほうが調整しやすい』と言われました」

4. 物件を決めるタイミング

タイミングメリット注意点
内定承諾前早く動ける承諾しない可能性がある
内定承諾後・在職中手続きが進めやすい入社日が確定してから
退職後・入社前時間が取れる収入の状況の説明が必要になる場合がある
入社後職場の場所が分かる仮住まいが必要

最も進めやすいのは、内定承諾後・在職中です。在職中であれば、勤務先と収入の状況が説明しやすくなります。

退職後に契約する場合は、内定通知書や労働条件通知書を用意してください。転職先が決まっていることを示す資料として使える場合があります。

エリアの絞り方

職場の場所が決まっていても、住むエリアは選べます。判断材料は3つです。

  1. 通勤時間(片道45分以内が目安)
  2. 入社後に転勤や異動の可能性があるか
  3. 初期費用と家賃のバランス

2番目を面接で確認しておいてください。転勤の可能性がある場合、初期費用の大きい物件は避けたほうが安全です。

なお、入社直後に転勤の可能性がある場合は、初期費用の小さい物件を選ぶという判断もあります。面接の段階で転勤の有無を確認しておくと、物件選びの基準が変わります。

5. 費用の確認

項目確認すること
引っ越し費用の補助転職先に制度があるか
赴任手当支給の有無と金額
社宅・借り上げ利用できるか
住宅手当月額と支給条件
敷金・礼金物件ごとに異なる
家賃の発生時期契約日か入居日か

1〜4番目は、内定後に必ず確認してください。制度があるのに使わないケースが実際にあります。

確認の文面:

入社にあたり、転居を予定しております。引っ越し費用の補助や住宅手当の制度がございましたら、条件を教えていただけますでしょうか。

聞くこと自体は問題ありません。制度があるかないかで、住むエリアの選択肢が変わります。

制度がない場合

自己負担になります。敷金・礼金・仲介手数料・引っ越し業者・家具家電で、まとまった金額が必要になります。

入社日を退職日から離しすぎると、収入がない期間が延びます。費用の準備状況によって、入社日を調整してください。

内見のときに確認すること

転職に伴う引っ越しでは、通勤経路の確認が最優先です。内見の日は、実際に職場から物件まで移動してみてください。

確認するのは、乗り換えの回数、朝の混雑、駅から物件までの徒歩の実際の時間。地図上の距離と、実際に歩く時間は違います。

あわせて、その時間帯の周辺の様子も見てください。夜に一度見ておくと、入居後の想像がつきます。

6. 引っ越し後の手続き

手続き期限の目安
転出届引っ越し前(旧住所の役所)
転入届引っ越し後14日以内(新住所の役所)
マイナンバーカードの住所変更転入届と同時
運転免許証の住所変更速やかに
銀行・クレジットカード速やかに
転職先への住所届出入社時
郵便の転送届引っ越し前

転入届は14日以内という期限があります。入社直後は忙しいので、入社前に済ませてください。

郵便の転送届は、引っ越し前に出してください。前職からの書類(源泉徴収票、離職票など)が旧住所に届く可能性があります。

前職への住所変更の連絡

退職後も、前職から書類が届きます。引っ越すことが決まったら、前職の総務に新住所を伝えてください。

〇月〇日付で下記に転居いたします。源泉徴収票などの書類は、新住所にお送りいただけますでしょうか。

荷造りの進め方

引っ越しの前後は、退職の引き継ぎと重なります。荷造りは、2週間前から少しずつ始めてください。

先に詰めるのは、使っていない季節の衣類、本、書類です。最後まで残すのは、通勤に必要なもの、寝具、洗面用具です。この順番で進めると、直前に慌てません。

不要なものの処分は、引っ越しの2〜3週間前までに終わらせてください。粗大ごみの回収は申し込みから日数がかかることがあります。

7. やってはいけない5つ

対応何が起きるか
入社日を先に確定する引っ越しの日程が取れない
「できるだけ早く」と答える最短の日程を提示されてしまう
解約通知を後回しにする二重に家賃が発生する
費用の補助制度を確認しない使えたはずの制度を逃す
前職に新住所を伝えない書類が旧住所に届く

2番目は、面接で最も起きやすい失敗です。入社日の希望を聞かれたら、次のように答えてください。

「退職の手続きと転居が必要なため、内定をいただいてから1か月半から2か月ほどいただけますと確実です。可能であれば〇月〇日を希望します」

理由を添えると、調整に応じてもらえます。

引っ越し費用を抑える方法

繁忙期を避けられるなら、料金が下がります。3月から4月上旬、9月は混み合う時期です。入社日を調整できるなら、この時期を外すと費用が変わります。

また、業者は複数社から見積もりを取ってください。同じ荷物量でも、見積もりの差は小さくありません。1時間の作業で済みます。

8. 進め方と時間配分

段階時間やること
入社日の相談15分引っ越し期間を含めて希望を伝える
費用制度の確認10分補助・手当の有無をメールで質問
現住居の解約通知20分契約書を確認し、通知を出す
物件探し2〜4週間エリアを絞って内見
業者の手配1時間複数社に見積もりを依頼
役所の手続き半日転出・転入をまとめて

手続きだけなら合計1日分ほどですが、物件探しに時間がかかります。入社の2か月前から動き始めてください。

9. よくある質問

内定前に物件を探し始めていいですか

エリアの下調べは進めて構いません。ただし契約は、内定を承諾してからにしてください。選考が通らなかった場合に、費用だけが残ります。

入社日はどのくらい先まで交渉できますか

1か月半から2か月程度が一般的な範囲です。それ以上になると、企業側の採用計画に影響します。理由を添えて相談してください。

引っ越し費用は会社が出してくれますか

企業によります。制度がある企業では、規定の範囲で支給されます。内定後に必ず確認してください。聞かないと案内されないこともあります。

退職後に物件を契約できますか

契約自体は可能ですが、収入の状況について説明を求められることがあります。内定通知書や労働条件通知書を用意しておいてください。

仮住まいを使ったほうがいいですか

職場の場所や通勤経路を確かめてから決めたい場合は有効です。ただし費用が二重にかかるので、期間を決めて使ってください。

遠方の物件をオンラインだけで決めても大丈夫ですか

可能ですが、可能なら一度は現地を見ることをおすすめします。通勤経路と、周辺の環境は写真では分かりません。

転入届は入社前に済ませるべきですか

はい。14日以内という期限があり、入社後は時間が取りにくくなります。引っ越し直後に済ませてください。

家族と一緒に引っ越す場合、期間はどのくらい必要ですか

単身より時間がかかります。2〜3か月見ておくと余裕があります。入社日の相談時に、その旨を伝えてください。

10. まとめ:今週やる3つのこと

転職と引っ越しの同時進行は、入社日を決める前に段取りを組めば、ほぼ問題なく進みます。

1. 入社日の希望を、引っ越し期間を含めて伝える。「できるだけ早く」と答えないでください。「転居が必要なため1か月半から2か月」という形にします。

2. 現住居の契約書で、解約通知の期限を確認する。1〜2か月前の通知が必要な契約が一般的です。遅れると家賃が二重になります。

3. 転職先に、引っ越し費用の制度を確認する。補助、赴任手当、社宅、住宅手当。聞かないと案内されないことがあります。

逆算の順番は、引っ越し完了日を先に決めて、そこから入社日を置くことです。逆にすると、すべてが窮屈になります。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。