最初に学ぶプログラミング言語の選び方|第二新卒が目的別に決める順番【2026年版】
〜言語の優劣ではなく、狙う職種の求人数で決めてください〜
未経験からITエンジニアを目指すとき、最初に迷うのが「どの言語を学ぶか」です。
そして、この問いには、一般的な正解がありません。
「◯◯が一番いい」という記事を読んでも、あなたが狙う職種によって答えが変わるからです。
選び方の基準は1つです。
自分が働きたい地域・条件で、その言語の求人が何件あるか。
これを実際に数えてください。
「将来性がある」「人気がある」といった情報より、目の前の求人数の方が確実です。
そして、もう1つ重要な点があります。
最初の1つを覚えれば、2つ目以降は大幅に楽になります。
だから、完璧な選択をしようとして時間を使うより、1つ決めて始める方が早く進みます。
この記事では、目的別の選び方と、求人数から逆算する手順を整理します。
1. 結論:目的別の対応表
| 目指す職種 | 主な言語 | 未経験の入りやすさ |
|---|---|---|
| Webアプリのバックエンド | Java、PHP、Ruby、Python | 広い |
| Webのフロントエンド | JavaScript(+HTML/CSS) | 広い |
| 業務システム開発 | Java、C# | 最も求人が多い |
| インフラ・運用自動化 | Python、シェルスクリプト | 中 |
| データ分析 | Python、SQL | 中 |
| スマホアプリ | Swift(iOS)、Kotlin(Android) | やや狭い |
| 組込み・制御 | C、C++ | 中 |
日本の未経験求人で最も件数が多いのは、Javaです。
業務システムの開発で広く使われており、SIerや受託開発の求人が多いためです。
ただし、「求人が多い=自分に合う」ではありません。
次の章の手順で、自分の条件で数えてください。
2. 求人数から逆算する手順
30分でできます。
| # | やること |
|---|---|
| ① | 転職サイトで「未経験可 + エンジニア」で検索する |
| ② | 勤務地を、自分が働ける範囲に絞る |
| ③ | 言語別に、求人数を数える(Java、PHP、Python、JavaScript等) |
| ④ | 上位2つの求人票を、5件ずつ読む |
| ⑤ | 業務内容が自分に合いそうな方を選ぶ |
③で、地域による差が出ます。
都市部と地方では、言語別の求人構成が違います。
また、②を「全国」にしないでください。
実際に働ける範囲で数えないと、意味がありません。
数えるときの注意
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 「未経験可」に絞る | 経験者向けの求人を含めない |
| 実際に応募できる条件で絞る | 勤務地、雇用形態 |
| 同じ求人の重複に注意 | 複数サイトに掲載されている |
| 件数だけでなく内容も見る | ④が重要 |
④を必ずやってください。
件数が多くても、業務内容が「テスト工程のみ」といった求人が中心なら、開発の経験は積めません。
3. 編集長の実体験:言語選びで1ヶ月止まった知人
私の知人に、未経験からエンジニアを目指した人がいます。
その人は、学習を始める前に1ヶ月かけて「どの言語を学ぶか」を調べていました。
相談を受けたとき、こう聞きました。
私「今、何を調べてるんですか」
知人「PythonとJavaScript、どっちがいいかを調べてます」
私「どのくらい調べました?」
知人「1ヶ月くらいですね。記事によって書いてることが違って、決まらなくて」
私「住んでる地域の求人、数えました?」
知人「……数えてないです」
私「それ、30分で終わりますよ。転職サイトで、未経験可・勤務地を絞って、言語別に件数を出すだけです」
その場で数えてもらいました。
結果は、その人が住んでいる地域では、Javaの求人が最も多く、Pythonは半分以下でした。
JavaScriptは、Javaに次ぐ件数でした。
知人「……Pythonの記事ばかり読んでました」
私「Pythonが悪いわけじゃないです。ただ、応募先が少ないと、選考の機会も減ります」
その人は、Javaで学習を始めました。
そして、8ヶ月後に受託開発の会社に入りました。
ここで学んだのは、言語選びに1ヶ月かけるのは、明確に無駄だということです。
30分数えれば、判断できました。
そして、その1ヶ月を学習に使っていれば、基本文法は終わっていたはずです。
4. 言語別の特徴
未経験から選ぶ場合の特徴を整理します。
Java
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な用途 | 業務システム、大規模なWebアプリ |
| 未経験求人 | 最も多い |
| 学習の難易度 | やや高い(型の概念、環境構築) |
| 学習後の応用 | C#、Kotlinへの移行が容易 |
最初はつまずきやすい言語です。
ただし、覚えると他の言語への移行が楽になります。
SIerや受託開発を狙うなら、最も現実的な選択です。
PHP
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な用途 | Webサイト、Webアプリ |
| 未経験求人 | 多い |
| 学習の難易度 | 低め |
| 学習後の応用 | Web系の基礎が身につく |
Web制作会社や、自社サービスの企業に多く使われています。
環境構築が比較的簡単で、動くものを作りやすい言語です。
Python
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な用途 | データ分析、自動化、機械学習 |
| 未経験求人(開発職) | やや少ない |
| 学習の難易度 | 低い |
| 学習後の応用 | データ分析、インフラ自動化 |
学習の入口としては最も簡単です。
ただし、「Python開発者」としての未経験求人は、Javaより少ない傾向があります。
データ分析やインフラを目指す場合は、有力な選択肢です。
JavaScript
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な用途 | Webのフロントエンド、Node.jsでバックエンドも |
| 未経験求人 | 多い |
| 学習の難易度 | 中(HTML/CSSとセット) |
| 学習後の応用 | React、Vueなどのフレームワーク |
ブラウザで動くため、成果物を人に見せやすい点が利点です。
ポートフォリオを作りやすく、面接で見せられます。
5. 学習量の目安
「どのくらいやれば応募できるか」の目安です。
| 段階 | 学習時間の目安 | できること |
|---|---|---|
| ① 基本文法 | 50〜80時間 | 変数、条件分岐、繰り返し、関数 |
| ② オブジェクト指向 | 30〜50時間 | クラス、継承(Java等) |
| ③ フレームワーク | 50〜100時間 | Webアプリの構造が分かる |
| ④ 成果物を1つ作る | 50〜100時間 | 面接で見せられる |
| ⑤ データベース・SQL | 20〜30時間 | データの保存と取得 |
合計で、200〜350時間程度が目安です。
週20時間なら、3〜4ヶ月になります。
ただし、④まで到達していれば、応募を始めてよいです。
完璧を目指すより、応募しながら学習を続ける方が早く進みます。
成果物の重要性
④が、面接で最も効きます。
「Progateを終えました」より、「◯◯というアプリを作りました」の方が、圧倒的に評価されます。
作るものは、複雑でなくて構いません。
| 成果物の例 | 含むべき要素 |
|---|---|
| ToDo管理アプリ | 登録、一覧、更新、削除 |
| 家計簿アプリ | 入力、集計、グラフ |
| 簡単なブログ | 投稿、一覧、詳細ページ |
「登録・一覧・更新・削除」の4つができれば、基本は押さえられています。
ポートフォリオの作り方については、専用の記事にまとめています。
6. 言語を変えるべきタイミング
途中で「別の言語の方がよかったのでは」と思うことがあります。
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 基本文法の途中で難しく感じる | 変えない(どの言語でも同じ壁がある) |
| 3ヶ月やって、まったく理解できない | 学習方法を変える |
| 狙う職種が変わった | 変えてよい |
| 応募先の求人がほとんどない | 変えてよい |
1行目に注意してください。
基本文法の学習中に難しく感じるのは、どの言語でも起きます。
ここで言語を変えると、また最初からになります。
最初の壁は、言語の問題ではなく、プログラミングそのものの概念に慣れていないことが原因です。
そして、1つ目を乗り越えれば、2つ目は大幅に楽になります。
| 学ぶ順番 | 所要時間の目安 |
|---|---|
| 1つ目の言語 | 200〜350時間 |
| 2つ目の言語 | その3分の1程度 |
概念(変数、条件分岐、繰り返し、関数、オブジェクト)が共通しているためです。
7. 面接での説明の仕方
「なぜその言語を選んだか」は、必ず聞かれます。
弱い答え
| 答え | なぜ弱いか |
|---|---|
| 「人気があるので」 | 自分で判断していない |
| 「将来性があると聞いたので」 | 伝聞 |
| 「簡単だと聞いたので」 | 楽をしたいと受け取られる |
強い答え
回答例
「まず、業務システムの開発に関わりたいと考えました。そのうえで、自分が働ける範囲の未経験可の求人を実際に数えたところ、Javaが最も多く、次いでJavaScriptでした。
求人票を5件ずつ読み、業務内容が自分の志向に近いのがJavaだったため、こちらを選びました。」
「自分で数えて、自分で判断した」という構造が伝わります。
これは、言語の選択そのものより高く評価されます。
学習内容の伝え方
「4ヶ月前から学習を始め、週に15時間程度、時間を取っています。
基本文法とオブジェクト指向を終え、現在はSpring Bootで簡単な在庫管理のアプリを作っています。登録・一覧・更新・削除の機能と、データベースへの保存まで実装しました。
詰まったのは、複数テーブルの結合の部分でした。ドキュメントと、実際に動かして確認しながら進めました。」
「詰まった部分と、どう解決したか」を入れてください。
これが、実務での問題解決の姿勢を示します。
8. やってはいけない3つのこと
| # | やってはいけないこと | なぜ |
|---|---|---|
| ① | 選ぶことに1ヶ月かける | その時間で基本文法が終わる |
| ② | 複数の言語を同時に学ぶ | どれも中途半端になる |
| ③ | 動画を見るだけで、手を動かさない | 身につかない |
③について
学習の初期に最も多い失敗です。
動画や記事を読んで「分かった」と感じても、自分で書けるとは限りません。
必ず、自分で入力して動かしてください。
そして、エラーが出たら、その内容を読んでください。
エラーメッセージを読んで対処する経験が、実務で最も使われます。
9. よくある質問
未経験で最も求人が多い言語は何ですか?
日本ではJavaが最も多い傾向があります。業務システムの開発で広く使われているためです。ただし、地域によって構成が違うため、自分が働ける範囲で数えてください。
Pythonから始めるのは間違いですか?
間違いではありません。学習の入口としては最も簡単です。ただし、「Python開発者」としての未経験求人は、Javaより少ない傾向があります。データ分析やインフラを目指すなら、有力な選択です。
どのくらい学習すれば応募できますか?
成果物を1つ作れた段階で、応募を始めてよいです。目安は200〜350時間、週20時間なら3〜4ヶ月です。完璧を目指すより、応募しながら学習を続ける方が早く進みます。
途中で言語を変えてもいいですか?
狙う職種が変わった場合や、求人がほとんどない場合は変えてよいです。ただし、「難しいから」という理由では変えないでください。最初の壁は、どの言語でも同じように現れます。
複数の言語を同時に学んでもいいですか?
推奨しません。どれも中途半端になります。1つ目を成果物まで到達させてから、2つ目に進んでください。2つ目は、1つ目の3分の1程度の時間で習得できます。
スクールに通うべきですか?
独学でも到達できます。ただし、質問できる相手がいることと、学習の継続がしやすいことは、スクールの利点です。費用と、就職支援の内容を確認してから判断してください。
成果物は、どのくらいのものを作ればいいですか?
「登録・一覧・更新・削除」ができるアプリで十分です。複雑さより、自分で最後まで作り切ったことが評価されます。そして、詰まった部分と解決の過程を説明できるようにしてください。
面接で「なぜその言語を選んだか」と聞かれたら?
「求人を数えて、求人票を読んで判断した」という構造で答えてください。「人気があるので」「将来性があると聞いたので」は、自分で判断していないと受け取られます。
10. まとめ:今日やる3つのこと
最初に学ぶ言語は、優劣ではなく、自分が働ける範囲の求人数で決めてください。
そして、選ぶことに時間をかけないでください。
30分で数えられます。そして、1ヶ月悩む時間があれば、基本文法は終わっています。
今日やること
① 転職サイトで「未経験可 + エンジニア」を、自分が働ける勤務地に絞って検索する(10分)
② 言語別に、求人数を数える(10分)
③ 上位2つの求人票を5件ずつ読み、業務内容が合う方を選ぶ(10分)
目安時間:合計30分
今日、この30分で決めてください。
そして、明日から学習を始めてください。
私の知人は、1ヶ月かけて調べていました。30分数えたら、その場で決まりました。
その1ヶ月を学習に使っていれば、基本文法は終わっていたはずです。
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この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。