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未経験でITに入れるのは何歳までか|第二新卒が知る年齢の実際【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月5日 読了 約16分
未経験でITに入れるのは何歳までか|第二新卒が知る年齢の実際【2026年版】

〜「何歳まで」ではなく、「何歳から何が求められるか」の話です〜

「未経験からITエンジニアになれるのは何歳まで」という問いには、明確な線がありません。

法律上、募集時に年齢制限を設けることは、原則として禁止されています。

ただし、実態として、年齢によって求められるものが変わります。

そして、この違いを理解していないと、準備の方向を間違えます。

結論を先に言うと、次のとおりです。

25歳までは、ポテンシャルで通ります。

26〜28歳は、学習の成果物が必要になります。

29歳以上は、前職の経験との接続が必要になります。

「入れなくなる」のではなく、「求められるものが変わる」だけです。

この記事では、年齢帯ごとの違いと、20代後半からの現実的な入口を整理します。

1. 結論:年齢帯ごとに求められるものが違う

年齢帯主に求められるもの準備の重点
22〜25歳ポテンシャル学習の継続を示す
26〜28歳学習の成果物ポートフォリオを作る
29〜32歳前職の経験との接続業界知識・業務知識
33歳以上明確な強み専門領域との掛け合わせ

「何歳まで入れるか」ではなく、「何歳から何が求められるか」で考えてください。

29歳でも、前職の経験がITと接続していれば、入口はあります。

例えば、経理の経験がある人が会計システムの会社に入る、といった形です。

求人の実態

年齢帯未経験可の求人
22〜25歳最も多い
26〜28歳多い
29〜32歳減る
33歳以上少ない

年齢が上がるほど、求人数は減ります。

ただし、ゼロにはなりません。

2. なぜ年齢で変わるのか

企業側の理由を理解してください。

理由内容
教育のコスト未経験者を育てるには1〜2年かかる
回収の期間育てた後、長く働いてもらう必要がある
チームの構成年上の新人を、年下の先輩が教える形になる
④ 給与の水準年齢に応じた水準が必要になる

③が、実務上の問題です。

30歳の未経験者が入ると、25歳の先輩が教えることになります。

これ自体は問題ではありませんが、企業側が気にする場合があります。

そして、④について。

30歳の未経験者に、25歳と同じ給与を提示しにくい、という事情があります。

この点は、応募者側が「未経験なので、水準は理解しています」と伝えることで、解消できる場合があります。

3. 編集長の実体験:29歳で入った知人の話

私の知人に、29歳で未経験からITに入った人がいます。

前職は、金融機関の窓口業務でした。

本人は、「年齢的に無理だと思っていた」と言っていました。

「29歳で、どうやって入ったんですか」

知人最初は、普通のエンジニア求人に出して、全部落ちました

「何社くらいですか」

知人15社くらい。書類も通らなくて

「そこから、どう変えたんですか」

知人エージェントの人に、『前職の業界に近いIT企業を狙ってください』と言われました

「金融系のIT企業ですか」

知人そうです。金融機関向けのシステムを作ってる会社。そこだと、『金融の業務を知っている』ことが評価されるので

「それで、通ったんですか」

知人通りました。面接でも、技術の話より、『窓口でどんな業務をしていたか』を聞かれました

この方は、その後、金融系システムの開発会社で、要件定義に近い業務を担当しています。

ここで学んだのは、20代後半以降は、「エンジニアになる」ではなく「前職の経験が使えるIT企業に入る」という順番が現実的だということです。

技術だけで20代前半と競争すると、勝てません。

ただし、業務知識を持っている20代前半は、いません。

4. 年齢帯別の準備

22〜25歳

準備必要度
学習の継続(3ヶ月以上)必須
基本文法の理解必須
成果物あると良い
資格あると良い

この年齢帯では、「続けられるか」が最も見られます。

「3ヶ月前から、週に10時間、学習を続けています」という具体性があれば十分です。

26〜28歳

準備必要度
学習の継続必須
成果物(ポートフォリオ)必須
資格あった方がよい
前職の経験との接続あると良い

この年齢帯から、成果物が必須になります。

「学習しています」だけでは、22歳と差がつきません。

登録・一覧・更新・削除ができるアプリを1つ作ってください。

ポートフォリオの作り方については、専用の記事にまとめています。

29〜32歳

準備必要度
学習の継続必須
成果物必須
前職の経験との接続必須
業界・業務の知識最重要

この年齢帯では、「技術」ではなく「業務知識」で勝負してください。

第3章の知人のように、前職の業界に近いIT企業を狙う形です。

5. 前職との接続で狙う

20代後半以降は、この方法が最も現実的です。

前職狙えるIT企業
金融(銀行・保険・証券)金融系システム、フィンテック
医療事務・看護師医療系システム、電子カルテ
経理会計システム、ERP
人事人事・労務系のSaaS
物流・倉庫物流管理システム、倉庫管理システム
小売・店舗POSシステム、店舗管理システム
不動産不動産系のシステム
製造生産管理システム、工場の自動化
建設・施工管理建設系のシステム
教育教育系のシステム

「その業界の業務を知っている」ことが、技術の不足を補います。

狙う職種

開発職に限定しないでください。

職種業務知識の重要度
導入・カスタマーサクセス最も高い
サポート・ヘルプデスク高い
セールスエンジニア高い
要件定義・上流工程高い
開発(プログラミング)
テスト・QA

1行目と4行目が、業務知識が最も評価される職種です。

そして、この2つは、20代前半では担当できません。

業務を知らないためです。

6. 年齢を面接で聞かれたら

年齢について、直接的な質問は少なくなっています。

ただし、次のような形で確認されることがあります。

質問聞かれていること
「年下の先輩から教わることになりますが」③チームの構成
「未経験からのスタートになりますが」給与水準への理解
「なぜこのタイミングで挑戦を」動機の一貫性

答え方

Q「年下の先輩から教わることになりますが、大丈夫ですか」

問題ありません。前職でも、後から入った方が特定の業務に詳しいという場面はありました。

その領域については、年次に関係なく教わるのが自然だと考えております。

私が持っているのは業界の知識で、技術は持っていません。教えていただく立場だと理解しております。

「教わる立場である」ことを、明確に言ってください。

Q「未経験からのスタートになりますが」

給与の水準についても、未経験としての提示になることは理解しております。

まずは技術を身につけることを優先し、その上で成果に応じて評価いただければと考えております。

この一言があると、企業側の懸念が1つ消えます。

7. 年齢が上がるほど有利になる要素

年齢は、不利な面ばかりではありません。

要素内容
業務知識その業界の実務を知っている
顧客対応の経験導入・サポート職で直接使える
調整の経験上流工程で必要
文書作成要件定義書、設計書
ビジネスの理解なぜそのシステムが必要かを理解できる

1行目と5行目が、最も評価されます。

「なぜこの機能が必要か」を、業務の文脈で理解できる人は、開発現場でも重宝されます。

技術は学べますが、業務知識は現場にいないと身につきません。

この点を、志望動機で明確に示してください。

志望動機の例

「前職では、金融機関の窓口業務を5年担当しておりました。日々の業務で使用していたシステムについて、『ここが分かりにくい』『この操作が多すぎる』と感じる場面が数多くありました。

使う側の視点を持ったまま、作る側に回りたいと考えております。

技術は未経験ですので、まずは学ぶ立場ですが、金融の業務知識は入社直後から活かせると考えております。

8. 30歳を超えている場合

不可能ではありませんが、準備の量が増えます。

#やること
前職の業界に近いIT企業に絞る
開発以外の職種も候補に入れる(導入、サポート、要件定義)
成果物を必ず作る
資格を1つ取る(基本情報技術者など)
応募数を増やす(20社以上)

⑤について。

20代前半なら10社で内定が出ますが、30歳を超えると20社以上が必要になることがあります。

書類の通過率が下がるためです。

そして、①を必ずやってください。

業界を絞らずに応募すると、通過率がさらに下がります。

なお、この記事で述べているのは実態としての傾向であり、募集における年齢制限は法令上原則として禁止されています。

9. よくある質問

未経験でITに入れるのは、何歳までですか?

明確な線はありません。ただし、年齢によって求められるものが変わります。25歳まではポテンシャル、26〜28歳は成果物、29歳以上は前職の経験との接続が必要になります。

29歳ですが、まだ間に合いますか?

間に合います。ただし、「エンジニアになる」ではなく「前職の経験が使えるIT企業に入る」という順番にしてください。金融出身なら金融系システム、医療出身なら医療系システムです。

開発職以外の選択肢はありますか?

あります。導入・カスタマーサクセス、サポート、セールスエンジニア、要件定義といった職種では、業務知識が最も評価されます。これらは、20代前半では担当しにくい職種です。

年齢を理由に落とされることはありますか?

募集における年齢制限は、法令上原則として禁止されています。ただし、実態として、教育のコストや給与の水準といった理由で、判断に影響することはあります。「未経験としての水準は理解している」と伝えることで、懸念が減ることがあります。

年下の先輩から教わることに、抵抗はありませんか?

この質問は、面接で聞かれることがあります。「教わる立場であると理解している」と明確に答えてください。実際に抵抗がある場合は、この職種は難しくなります。

何社くらい応募すればいいですか?

25歳までなら10社、29歳以上なら20社以上が目安です。年齢が上がるほど、書類の通過率が下がるためです。ただし、業界を絞ることで、通過率は上げられます。

資格は必要ですか?

年齢が上がるほど、あった方がよくなります。基本情報技術者は、学習の証明として使えます。ただし、資格より成果物と業務知識の方が評価されます。

スクールに通うべきですか?

独学でも到達できます。ただし、就職支援がついているスクールもあります。費用と、支援の内容(紹介先の企業、実績)を確認してから判断してください。

10. まとめ:今週やる3つのこと

未経験でITに入れる年齢に、明確な線はありません。

ただし、年齢によって求められるものが変わります。

25歳まではポテンシャル、26〜28歳は成果物、29歳以上は前職の経験との接続です。

今週やること

自分の年齢帯を確認し、第4章の準備項目を見る

26歳以上なら、成果物を作る計画を立てる(登録・一覧・更新・削除)

29歳以上なら、前職の業界に近いIT企業を10社リストアップする(30分)

目安時間:合計60分

③が、20代後半以降では最も効きます。

私の知人は、普通のエンジニア求人に15社出して全落ちしました。

前職の業界(金融)に近いIT企業に絞って、通りました。

面接で聞かれたのは、技術の話ではなく「窓口でどんな業務をしていたか」でした。

技術は学べますが、業務知識は現場にいないと身につきません。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。