インフラエンジニアの面接で聞かれる12問|第二新卒が未経験から通る答え方【2026年版】
〜未経験のインフラ面接は、知識量ではなく「調べ方」を見られます〜
インフラエンジニアは、未経験からITに入る経路として最も現実的な選択肢の1つです。
理由は、運用保守の入口が広く、そこから構築へ進む道筋が確立しているからです。
ただし、面接には特徴があります。
技術的な質問が、必ず出ます。
「サーバーとは何ですか」「IPアドレスは何のためにありますか」といった基礎的な問いです。
そして、答えられなかったときの対応で、評価が決まります。
知らないことを推測で埋める人と、「分かりません。調べるとすれば◯◯を見ます」と言える人では、後者が通ります。
インフラは、障害対応の職種です。知らない事象に遭遇したとき、どう動くかが問われます。
この記事では、一次・二次・最終の段階別に12問と、技術質問への答え方を整理します。
1. 結論:インフラの面接は3つの軸で採点されている
| 軸 | 見られること | 段階 |
|---|---|---|
| ① 学習を継続しているか | 独学の内容と期間が具体的か | 一次が中心 |
| ② 切り分けができるか | 障害時に、原因を絞り込む順番を持っているか | 二次が中心 |
| ③ 運用に耐えられるか | 夜勤・当番・地味な作業を続けられるか | 二次・最終 |
①について、面接官が見ているのは学習の「量」ではなく「継続」です。
「3ヶ月前から、週に10時間、Linuxの学習を続けています」という具体性が必要です。
「独学中です」だけでは、何も伝わりません。
そして、③は正直に確認してください。運用保守の職種は、夜勤や当番がある求人が多くあります。
2. 一次面接(人事・チームリーダー)で聞かれる5問
2-1. Q1「自己紹介をお願いします」
「前職では、小売業で店舗の販売職を2年担当しておりました。店舗のPOSレジやタブレット端末の不具合対応を任されることが多く、その経験からITに関心を持ちました。現在は、4ヶ月前からLinuxとネットワークの学習を続けており、週に10〜12時間ほど時間を取っております。自宅で仮想環境を構築し、Webサーバーを立てるところまで実施しました。インフラエンジニアとして、システムを支える側に回りたいと考えております。」
学習の期間・週の時間・作ったものの3点を必ず入れてください。
2-2. Q2「インフラエンジニアの仕事は、どんな仕事だと思いますか」
| 浅い答え | 深い答え |
|---|---|
| サーバーを管理する仕事 | システムが止まらない状態を作り、維持する仕事 |
| ITの裏方 | 設計・構築・運用の3つのフェーズがある仕事 |
| 障害に対応する仕事 | 障害が起きる前に検知し、起きたら最短で戻す仕事 |
回答例
「大きく3つのフェーズがあると理解しています。設計、構築、そして運用保守です。未経験からは運用保守から入り、監視やバックアップ、障害の一次対応を担当することが多いと理解しています。そこで構成を理解したうえで、構築や設計に進んでいく流れだと考えております。」
2-3. Q3「今、何を学習していますか」
最も具体性が問われる質問です。
回答例
「Linuxとネットワークの2つを並行して学習しています。
Linuxは、自宅のPCに仮想マシンを作り、CentOS系のOSを入れて、コマンド操作を練習しています。ファイルの操作、権限の設定、プロセスの確認までは、手を動かして覚えました。直近では、Apacheを入れて簡単なWebサーバーを立てるところまでやっています。
ネットワークは、基本情報技術者試験の範囲で、IPアドレス、サブネット、OSI参照モデルを学習しています。」
「何を、どこまで、何を使って」の3点で答えてください。
「Udemyで動画を見ています」だけだと、手を動かしていないと判断されます。
2-4. Q4「なぜインフラを選んだのですか(開発ではなく)」
回答例
「前職で、店舗のシステムが止まったときに、何もできずに待つしかなかった経験があります。復旧するまで1時間、レジが使えず、手書きで対応しました。
そのとき、システムが動いていることが当たり前ではないと実感しました。動いている状態を支える側に関心があります。
開発ではなくインフラを選んだ理由は、作ることより、止まらないようにすることに興味があるためです。」
「開発は難しそうだから」という理由は避けてください。
2-5. Q5「なぜ弊社ですか」
回答例
「御社は自社データセンターを持たれており、クラウドへの移行案件も手がけられていると事業紹介にありました。オンプレミスとクラウドの両方に触れられる環境だと理解しています。未経験からの入口として、まず物理的な構成を理解したうえでクラウドを学べる点に魅力を感じております。」
SES/受託/自社の違いは必ず調べてください。働き方と、担当できる範囲がまったく違います。
3. 二次面接(インフラ責任者・現場リーダー)で聞かれる4問
3-1. Q6「Webサイトが見られないと連絡がありました。何から確認しますか」
この質問(またはその変形)が、必ず出ます。
見られているのは、正解ではなく「切り分けの順番」です。
回答例
「まず、範囲を確認します。1人だけなのか、全員なのか。1人だけなら、その方の環境の問題である可能性が高くなります。
次に、どこまで到達しているかを確認します。そもそも名前解決ができているか、サーバーまで届いているか、届いてエラーが返ってきているか。pingやDNSの確認で、どこで止まっているかを絞ります。
サーバーまで届いているなら、サーバー側を見ます。プロセスが動いているか、ディスクが埋まっていないか、ログに何が出ているか。
最後に、直近で何か変更がなかったかを確認します。設定変更やリリースの直後であれば、それが原因である可能性が高いためです。」
「範囲→経路→サーバー→変更履歴」の4段階を覚えてください。
専門用語が完璧でなくても構いません。順番が言えることが重要です。
3-2. Q7「分からない障害が起きたら、どうしますか」
この質問への答えが、未経験採用では最も重要です。
回答例
「まず、事実を記録します。いつから、何が、どういう状態か。推測を混ぜずに、観測できたことだけを記録します。
次に、影響範囲を確認して、報告します。自分で解決できるかどうかに関わらず、まず報告すべきだと考えています。一人で抱えて時間が経つことが、最も影響を大きくするためです。
そのうえで、手順書やログ、過去の類似事例を確認します。それでも分からなければ、先輩に確認します。その際、『分かりません』ではなく『ここまで確認して、ここで止まっています』と伝えられるようにします。」
「まず報告する」を必ず入れてください。
インフラの現場で最も嫌われるのは、一人で抱えて時間を使うことです。
3-3. Q8「夜勤や当番がありますが、大丈夫ですか」
正直に答えてください。
回答例(受け入れる場合)
「問題ありません。前職の販売職でも、早番と遅番のシフト勤務でしたので、生活リズムが変動することには慣れております。ただ、頻度について伺えますでしょうか。月にどのくらいの回数か、把握したうえで臨みたいと考えております。」
回答例(避けたい場合)
「正直に申し上げますと、夜勤の頻度が高い場合は、続けられるか不安があります。ただ、当番制で月に数回という形であれば、対応可能です。御社の場合、どのような体制でしょうか。」
「大丈夫です」と嘘をつくと、入社後に辞めることになります。
正直に言って落ちるなら、その会社は合っていません。
3-4. Q9「前職の経験で、インフラに活かせると思うことは何ですか」
回答例
「2つあります。
1つ目が、手順を守ることです。販売職では、レジの締め作業に決まった手順があり、1つ飛ばすと差額が出ます。毎日同じ手順を、飛ばさずに実行することの重要性は理解しています。
2つ目が、状況を人に伝えることです。クレーム対応で、事実と自分の判断を分けて上司に報告する習慣がつきました。障害の報告でも、同じ形が必要だと考えています。」
「手順を守る」「事実と判断を分ける」は、インフラで強く評価される要素です。
4. 最終面接(役員・部門長)で聞かれる3問
4-1. Q10「3年後、どうなっていたいですか」
回答例
「1年目は運用保守で、監視と一次対応を一人で回せる状態を目指します。
2〜3年目には、構築の案件に関わり、サーバーの設計から構築まで担当できるようになりたいです。そのために、AWSなどのクラウドの資格取得も並行して進めたいと考えています。」
「運用→構築→設計」の順番で答えると、業務理解が伝わります。
4-2. Q11「学習は続けられそうですか」
回答例
「4ヶ月続けており、今後も続ける前提でいます。技術が変わっていく分野なので、学び続けないと務まらないと理解しております。
直近では、AWSのクラウドプラクティショナーの取得を目標にしています。」
次の目標を具体的に言えると、継続の意思が伝わります。
4-3. Q12「他社の選考状況を教えてください」
「現在、3社の選考が進んでおります。いずれもインフラエンジニアの職種で、未経験可の求人です。御社が第一志望です。」
5. 面接前日の準備(75分)
| # | やること | 時間 |
|---|---|---|
| 1 | Q6の「範囲→経路→サーバー→変更履歴」を声に出す | 20分 |
| 2 | 学習内容を「何を・どこまで・何を使って」で整理 | 20分 |
| 3 | 応募先がSES/受託/自社のどれかを確認 | 15分 |
| 4 | Q7の「記録→報告→調べる」を練習 | 10分 |
| 5 | 逆質問を3つ書き出す | 10分 |
逆質問の例
| 質問 | 何が分かるか |
|---|---|
| 「夜勤・当番の頻度はどのくらいでしょうか」 | 働き方の実態 |
| 「未経験で入られた方は、最初にどの業務を担当されますか」 | 配属の実態 |
| 「運用から構築に移られる方は、何年目くらいが多いですか」 | キャリアの見通し |
1つ目は必ず聞いてください。求人票に書かれていないことが多く、入社後の生活に直接関わります。
6. 落ちる回答の型5つ
| # | 型 | なぜ落ちるか |
|---|---|---|
| ① | 「独学中です」で内容を言えない | 学習していないと判断される |
| ② | 分からない技術質問に、推測で答える | 障害対応で最も危険な行動 |
| ③ | 夜勤について「大丈夫です」と嘘をつく | 入社後に辞めることになる |
| ④ | 「開発は難しそうだったので」 | 消去法に見える |
| ⑤ | Q6で、順番なく思いつきを並べる | 切り分けができない人に見える |
②について補足
技術質問に答えられないこと自体は、未経験なら想定内です。
問題は、知らないのに知っているふりをすることです。
正しい答え方
「申し訳ありません、その用語は正確には理解しておりません。ただ、調べるとすれば、まず公式のドキュメントを確認し、次に構成図で該当箇所を探すと思います。」
「分かりません」の後に「どう調べるか」を続けてください。
7. 技術質問に出やすい10項目
未経験向けの面接で出やすい範囲です。用語と一言の説明を用意してください。
| # | 用語 | 一言で言うと |
|---|---|---|
| 1 | サーバー | サービスを提供する側のコンピュータ |
| 2 | IPアドレス | ネットワーク上の住所 |
| 3 | DNS | ドメイン名をIPアドレスに変換する仕組み |
| 4 | ポート | 1台の中で、どのサービス宛かを区別する番号 |
| 5 | Linux | サーバーで広く使われるOS |
| 6 | ping | 相手に届くかを確認するコマンド |
| 7 | ファイアウォール | 通信を許可・遮断する仕組み |
| 8 | 負荷分散 | 複数台に処理を振り分けること |
| 9 | バックアップ | 復旧できるようにデータを別に保存すること |
| 10 | クラウド | 物理機器を持たずに、事業者の環境を借りる形 |
正確な定義でなくて構いません。
自分の言葉で、一言で言えるかどうかが見られています。
8. SES・受託・自社の違いを押さえる
インフラの求人は、この3つで働き方がまったく違います。
| 種類 | 特徴 | 未経験の入りやすさ |
|---|---|---|
| SES | 客先に常駐して業務。案件によって内容が変わる | 最も広い |
| 受託 | 自社で受注し、顧客のシステムを構築・運用 | 中 |
| 自社 | 自社のサービスのインフラを担当 | やや狭い |
未経験からはSESが最も入りやすい経路です。
ただし、案件によって経験できる内容が変わるため、面接で「どのような案件がありますか」を確認してください。
監視のみの案件が長く続くと、構築の経験が積めません。
詳しくは、SES・受託・自社の違いの記事にまとめています。
9. よくある質問
インフラエンジニアは未経験でも入れますか?
入れます。運用保守の求人は、未経験可のものが多くあります。ただし、独学で最低限の準備をしていることが前提になります。まったく学習していない状態では、通過は難しくなります。
資格は必要ですか?
必須ではありませんが、あると有利です。基本情報技術者、LinuC/LPIC レベル1、AWS認定クラウドプラクティショナーあたりが目安になります。ただし、資格より「手を動かした経験」の方が面接では効きます。
どのくらい学習してから応募すべきですか?
3ヶ月程度が目安です。仮想環境を作り、Linuxのコマンド操作ができ、Webサーバーを立てられる状態になっていると、面接で話せる材料ができます。ただし、応募しながら学習を続ける形でも構いません。
夜勤は必ずありますか?
求人によります。24時間365日の監視業務がある案件では、シフト勤務や当番があります。日勤のみの求人も存在するため、求人票と面接で必ず確認してください。
文系でも大丈夫ですか?
大丈夫です。インフラは、数学的な素養より、手順を守ることと切り分けの能力が問われます。文系出身のインフラエンジニアは多くいます。
SESは避けた方がいいですか?
一概には言えません。未経験からの入口としては最も広く、案件次第では良い経験が積めます。ただし、監視のみの案件が続くと成長が止まるため、面接で案件の内容を確認してください。
クラウドとオンプレミス、どちらを学ぶべきですか?
まずLinuxとネットワークの基礎を学んでください。この2つは、クラウドでもオンプレミスでも必要です。そのうえで、AWSなどのクラウドに進むのが順番として現実的です。
年収はどのくらいですか?
未経験からの入社では、開発エンジニアと同等かやや低い水準から始まることが一般的です。ただし、構築や設計を経験すると水準が上がります。求人票の提示額と、みなし残業・夜勤手当の扱いを確認してください。
10. まとめ:前日にやる3つのこと
インフラの面接では、知識量ではなく「調べ方」と「切り分けの順番」を見られます。
分からない質問に推測で答えることが、最も評価を下げます。
前日にやること
① 「Webサイトが見られない」の切り分けを、範囲→経路→サーバー→変更履歴の順で声に出す
② 学習内容を「何を・どこまで・何を使って」の3点で整理する
③ 応募先がSES/受託/自社のどれかを、求人票と会社サイトで確認する
目安時間:合計55分
①を必ず声に出してください。
この質問は、二次面接でほぼ確実に来ます。そして、頭で分かっていても、口に出すと順番が飛びます。
この先、読むべき記事
- インフラエンジニアの未経験転職|第二新卒に入口が広い理由と学習の順番(学習の順番)
- SES・受託・自社開発の違い|未経験エンジニアが最初に選ぶ基準(応募先の選び方)
- エンジニアの技術面接|未経験・第二新卒が答えより見られている3つ(技術質問への備え)
- IT系の資格はどれを取るか|第二新卒が目的別に選ぶ順番(資格の優先順位)
- 未経験エンジニアの面接|第二新卒が聞かれる想定問答13と評価される答え方(エンジニア面接の全体像)
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。