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インフラエンジニアの未経験転職|第二新卒に入口が広い理由と学習の順番【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月5日 読了 約18分
インフラエンジニアの未経験転職|第二新卒に入口が広い理由と学習の順番【2026年版】

〜Web系に落ち続けている人へ。入口はもう1つあります〜

未経験からITエンジニアを目指す人の多くが、最初にWeb系の開発職を狙います。

プログラミングを学び、ポートフォリオを作り、応募する。そして、想像以上に落ちます。

理由は単純で、同じルートを通る人が非常に多いからです。スクールの卒業生が同じ時期に同じような成果物を持って応募します。

その一方で、応募者が少なく、未経験可の求人が常時出ている領域があります。インフラエンジニアです。

この記事では、なぜ入口が広いのか、何から学ぶのか、その先どうなるのかを整理します。

1. 結論:知っておくべきことは3つ

インフラエンジニアの3つの事実

未経験可の求人が多く、応募者は少ない(Web系と逆)

最初は監視・運用から入ることが多い(夜勤がある場合もある)

資格が実際に評価される(Web系より明確に効く)

②を理解せずに入ると、想定と違うことになります。

入口が広い理由は、人気がないからです。そして人気がない理由は、②の監視・夜勤のイメージにあります。ただし、実態は変わりつつあります。

2. インフラエンジニアとは何をする職種か

アプリケーションが動く「土台」を作り、維持する職種です。

領域やること
サーバー構築、設定、監視、障害対応
ネットワーク回線、ルーター、スイッチ、通信設計
クラウドAWS・Azure・GCP上での環境構築
セキュリティファイアウォール、アクセス制御
データベース構築、バックアップ、性能管理

2-1. Web系開発との違い

項目Web系開発インフラ
作るものアプリケーション動かす環境
主な言語JavaScript、Python等シェル、設定ファイル、IaC
未経験の応募者数非常に多い少ない
ポートフォリオほぼ必須必須ではない
資格の評価低め明確に評価される
初期の業務実装の一部監視・運用

「ポートフォリオが作れない」「プログラミングが苦手」という理由でエンジニアを諦めかけている人にとって、インフラは現実的な選択肢です。

2-2. クラウド化で変わったこと

従来のインフラは、物理的なサーバーを扱う仕事でした。データセンターに行き、機器を設置する。夜勤も多い。

クラウドの普及で、この構造が変わりました。

  • 環境構築がコードで行えるようになった(IaC)
  • 物理作業が減り、リモートワークが可能な案件が増えた
  • クラウドの知識があれば、開発寄りの仕事にも移れる

「インフラ=夜勤=つらい」というイメージは、クラウド領域では実態と離れつつあります。ただし、監視・運用の案件では今も夜勤があります。

3. 未経験の現実的なルート

段階内容期間の目安
1監視・運用(アラート対応、手順書に沿った作業)半年〜1年
2構築(設計に沿ってサーバー・ネットワークを構築)1〜2年目
3設計(要件から構成を決める)3年目〜
4クラウド設計・SRE・セキュリティ4年目〜

1の期間が長すぎる会社は避けてください。監視だけを2年以上続けても、構築の経験は積み上がりません。

面接で「監視から構築に移るのは、どのくらいの期間が目安ですか」を必ず聞いてください。

4. 学習の順番

Web系と学ぶ順番がまったく違います。

順番学ぶもの目安
1Linuxの基本操作(コマンド、ファイル操作、権限)2〜4週間
2ネットワークの基礎(IPアドレス、ポート、DNS、TCP/IP)3〜4週間
3クラウドの基礎(AWSの主要サービス。EC2、S3、VPC)1〜2ヶ月
4資格の取得(LPIC/LinuC、CCNA、AWS SAA)並行
5実際に構築してみる(AWS無料枠でサーバーを立てる)並行

1と2は必須です。ここを飛ばしてクラウドに行くと、用語が理解できません。

5が最も効きます。「AWSでサーバーを立てて、Webサイトを公開した」——これだけで、面接で話せる実物になります。

学習の全体像は未経験からITエンジニアになる完全ロードマップにもまとめています。

5. 資格の扱い(Web系と違う点)

インフラでは、資格が実際に選考で評価されます。

資格難度評価
LinuC / LPIC レベル1◎ Linuxの基礎の証明
CCNA(ネットワーク)中〜高◎ ネットワーク系で強い
AWS認定 SAAクラウド案件で最も効く
AWS認定 クラウドプラクティショナー○ 入門として
基本情報技術者○ IT全般の基礎
ITパスポート△ 学習の意思の証明程度

未経験なら、まず1つ取ってください。取得順のおすすめは、クラウドプラクティショナー → LinuC/LPIC レベル1 → AWS SAA です。

Web系と違い、「資格を取ってから応募する」ことに意味がある領域です。

6. 監視・夜勤の実態

ここを確認せずに入ると、想定と違うことになります。

案件の種類夜勤内容
24時間監視(シフト制)ありアラート対応、手順書に沿った一次対応
日勤の運用なし定常作業、問い合わせ対応
構築案件基本なし(リリース時のみ深夜作業)設計に沿った構築
クラウド構築・SRE基本なし環境構築、自動化

夜勤があるかどうかは、面接で必ず確認してください。「シフト制はありますか」「深夜作業の頻度はどのくらいですか」で聞けます。

夜勤自体が悪いわけではありません。手当がつくため収入が上がる面もあります。ただし、知らずに入ると生活リズムの問題になります。

7. 落ちる進み方5つ

何が起きるか
監視だけ長期型2年以上監視のみ。構築経験が積み上がらない
資格を取らない型未経験の証明材料がなく、書類で落ちる
夜勤未確認型入社後に生活リズムが崩れる
学習順序ミス型Linux・ネットワークを飛ばしてクラウドに行き、用語が分からない
Web系との比較だけ型「Web系がダメだからインフラ」で志望動機が弱い

最も避けるべきは監視だけ長期型です。入社前に「構築に移る目安の期間」を必ず確認してください。

8. 志望動機の作り方

「Web系がダメだったから」は絶対に言わないでください。

回答例

「前職の飲食店で、店舗のネットワークが落ちてレジが使えなくなったことがありました。復旧までの2時間、営業が完全に止まり、その間ずっと『動いていることが当たり前になっているものが止まると、こんなに影響が出るのか』と実感しました。アプリケーションを作る側より、それが動き続ける状態を守る側に関心があり、インフラを志望しています。現在、LinuCレベル1を取得し、AWSの学習を進めています」

「止まると困る」という実体験から入るのが最も自然です。誰にでも、何かが止まって困った経験があります。

面接の対策は未経験エンジニアの面接を参照してください。

9. よくある質問

未経験でインフラエンジニアになれますか

なれます。Web系より未経験可の求人が多く、応募者が少ないため、相対的に通りやすい領域です。

プログラミングができなくても大丈夫ですか

最初は大丈夫です。ただし、3年目以降はシェルスクリプトやIaC(Terraform等)を扱うようになるため、まったく書けないままだと頭打ちになります。

ポートフォリオは必要ですか

必須ではありません。ただし「AWSでサーバーを立ててWebサイトを公開した」といった実物があると、話せる材料になります。作り方は未経験エンジニアのポートフォリオを参照してください。

夜勤は必ずありますか

案件によります。24時間監視の案件では夜勤があり、構築案件やクラウド案件では基本的にありません。面接で必ず確認してください。

資格はどれから取るべきですか

AWS認定クラウドプラクティショナー、またはLinuC/LPICレベル1からです。どちらも1〜2ヶ月の学習で取得できます。

年収はどのくらいですか

未経験入社時は他のIT職と同程度で、経験を積むと上がります。特にクラウド設計・SRE領域は市場価値が高くなります。第二新卒の年収も参照してください。

文系でも大丈夫ですか

問題ありません。インフラは体系的に学べば習得できる領域で、数学的な素養は求められません。

SESが多いと聞きましたが

実際にSESの比率は高い領域です。ただし、開発案件に配属されるかどうかで判断してください。判断基準はSES・受託・自社開発の違いにまとめています。

10. まとめ

インフラは、応募者が少ないという理由だけで、入口が広い領域です。

今夜やる3つのこと

求人サイトで「インフラエンジニア 未経験可」で検索し、件数を見る。Web系と比較すると、競争環境の違いが分かります

② AWS認定クラウドプラクティショナー、またはLinuC レベル1の直近の試験日を調べる

③ 面接で聞く質問を1つ決める:「監視から構築に移るのは、どのくらいの期間が目安ですか」

①は3分で終わります。Web系に落ち続けている人ほど、この件数の差を見る価値があります。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。