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未経験エンジニアの志望動機|第二新卒が通る例文6パターンと落ちる書き方【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月5日 読了 約21分
未経験エンジニアの志望動機|第二新卒が通る例文6パターンと落ちる書き方【2026年版】

〜「手に職をつけたい」「将来性がある」と書いた瞬間に、他の応募者と区別がつかなくなります。例文6パターンを全文で置いておきます〜

未経験からエンジニアを目指す人の志望動機は、驚くほど似通っています。読み手の側に立つと、こう並びます。

「手に職をつけて、長く働ける仕事に就きたいと考えています」 「IT業界は将来性があり、成長できる環境だと考えました」 「独学でProgateとUdemyを進め、ポートフォリオを作成しました」

3つとも悪いことは書いていません。ただ、この3行だけだと、応募者100人が同じことを書いています。特に3行目は要注意で、学習教材の名前は「同じ入門をなぞった人」であることの証明にしかなりません。

この記事では、未経験・第二新卒がエンジニア職の志望動機を書くときに何を書けば読まれるのかを、例文6パターンの全文つきで整理します。

1. 結論:志望動機に入れる要素は3つだけ

未経験エンジニアの志望動機に入れる3要素

前職で「非効率に気づいて、手を動かして直した」場面(=作る動機の証明)

学習で「詰まって、自力で解決した」具体的な一件(=続けられる証明)

その会社の開発形態・技術・関わり方を見たうえでの理由(=なぜこの会社か)

②を「教材名の羅列」で済ませてしまう人が大半なので、ここを具体化するだけで大きく前に出ます。

書かなくていいのは「手に職をつけたい」「将来性」「成長できる環境」の3つです。全員が書くうえ、どれも会社側のメリットになっていません。

2. なぜ「手に職をつけたい」では通らないのか

2-1. 採用側の最大の懸念は「続かないこと」

未経験エンジニア採用で、企業がいちばん恐れているのは早期離職です。入社後3〜6か月は教育コストだけがかかり、そこで辞められると完全な赤字になります。

だから面接官が探しているのは、才能でも熱意でもなく「壁にぶつかっても続けられる根拠」です。

  • ✕「毎日2時間勉強を継続しています」→ 続けたことの証明にはなるが、壁の話がない
  • ○「Dockerの環境構築で3日詰まり、エラーメッセージを1行ずつ調べてポート競合だとわかりました」→ 壁にぶつかって、自力で抜けた証明

後者を1つ書くだけで、志望動機の説得力がまったく変わります。

2-2. 「手に職」は会社にとってのメリットではない

「手に職をつけたい」は完全に自分側の都合です。読み手からすると「うちで技術を身につけて、いずれ出ていく人」に見えるリスクすらあります。

同じ動機でも、「作ったものが誰かの手間を減らすところまで見たい」という形にすると、仕事への動機に変わります。

2-3. 開発形態によって、書くべきことが変わる

「エンジニア」と一括りにすると職種理解が浅いと判断されます。第二新卒の未経験で入口になるのは、主にこの3つです。

形態働き方志望動機で寄せる言葉
SES・客先常駐客先で開発・運用に参画。案件が変わる「幅広い現場で経験を積みたい」が正当な理由になる
受託開発複数のクライアント案件を自社で開発「要件を聞いて形にする過程に関わりたい」
自社開発自社サービスを継続的に開発・改善「作った後の反応を見て改善したい」

自社開発の求人に「幅広い技術に触れたい」と書くと噛み合いません。逆にSESの求人に「一つのサービスを長く育てたい」と書くのも噛み合いません。求人票の開発形態を必ず確認してから書いてください。未経験の入口としてはSESが最も広く、そこから2〜3年で自社開発に移るルートが現実的です。

3. 実例:私が「非効率を直した」場面

私はエンジニアではありませんが、営業時代に手作業を仕組みに変えて時間を大幅に削った経験があります。この形の経験は、未経験エンジニアの志望動機として非常に強く機能します。

入社2年目・月初の光景

私「今月の実績出すのに、また半日かかりました」

先輩「あれ毎月やってるの? どうやって」

私「媒体ごとにCSV落として、Excelに貼って、担当者ごとに手で振り分けて……」

先輩「それ、担当者名で自動で振り分けられるでしょ

そこで初めてVLOOKUPを覚え、集計シートを組み直しました。結果として、月あたり半日かかっていた作業が30分になりました。

たいした技術ではありません。ただ、志望動機として重要なのはそこではなく、「手作業を見て、直せると思った」という反応そのものです。エンジニアの仕事は本質的にこれの連続なので、採用側はこの反応の有無を見ています。

4. 例文6パターン(全文)

4-1. 前職:営業 → エンジニア(SES・客先常駐)

前職では中小企業向けの広告商材を担当していました。月次の実績集計に毎回半日かかっていたため、媒体別のCSVを担当者名で自動的に振り分ける形にシートを組み直し、作業時間を半日から30分に短縮しました。関数を覚えただけの小さな改善ですが、手作業を仕組みに置き換えたときの手応えが、エンジニアを志望する出発点になっています。学習ではJavaを中心に進めており、ローカルとサーバーで文字コードが違って日本語が化ける問題に3日かかり、ログを1行ずつ追ってUTF-8の指定漏れだと特定できたときに、詰まっても自力で抜けられる感覚を持てました。貴社は多様な業界の現場に参画できると伺っており、まず幅広い環境で実務経験を積みたいと考えています。

4-2. 前職:カスタマーサポート → エンジニア(自社開発)

前職ではSaaSのカスタマーサポートで、月間約600件の問い合わせに対応していました。同じ内容の質問が繰り返し来ていたため、過去6か月の入電理由を分類して上位3項目が全体の41%を占めることを特定し、開通案内に手順の図解を追加する改善を提案して該当の問い合わせを月間約80件減らしました。ただ、この改善は運用でしか対処できず、プロダクト自体を直せる側でないと解けない問題があると感じたことが、エンジニアを志望する理由です。学習ではRailsでタスク管理アプリを作り、ログイン機能の実装でセッションの理解が甘く2週間詰まりましたが、公式ドキュメントを読み直して解決しました。貴社は自社サービスを継続的に改善されており、ユーザーの声を知っている立場から開発に関わりたいと考えています。

4-3. 前職:事務・アシスタント → エンジニア(社内SE・情シス寄り)

前職では営業アシスタントとして、見積作成と受注処理を担当していました。担当者ごとに管理表がばらばらで転記ミスが多発していたため、入力フォームを1つに統合し、担当者別のシートへ自動で反映される形に組み替え、転記に起因する差し戻しを月12件から3件に減らしました。この経験から、業務の課題は運用ルールを増やすより、そもそも間違えられない形にするほうが早いと考えるようになりました。学習ではPythonを中心に進め、業務で使っていた集計をスクリプト化する練習をしています。貴社は社内システムの内製に力を入れていると伺っており、業務側の事情を知っている立場から、使われるものを作りたいと考えています。

4-4. 前職:IT営業・SES営業 → エンジニア(業界知識あり)

前職ではSES企業で、技術者の稼働管理とクライアント先との条件調整を担当していました。案件の要件を聞いて技術者を提案する立場でしたが、技術要件の意味を正確に理解できないまま調整していた場面が多く、そこが自分の限界だと感じていました。契約が更新されなかった案件を半年分さかのぼって整理したところ、着任後1か月以内の面談有無で継続率が大きく変わることを見つけて社内に共有した経験はありますが、技術そのものには関与できませんでした。学習ではJavaとSQLを進めており、結合するテーブルの指定を誤って件数が膨らむ問題で実行計画を見る習慣がつきました。業界の構造を理解している立場から、今度は作る側に回りたいと考えています。

4-5. 前職:販売・接客 → エンジニア(完全未経験)

前職ではアパレル店舗で接客販売を担当し、後半はシフト作成も任されていました。毎週2時間かかっていたシフト作成を、希望休と必要人数を入力すると候補が出るスプレッドシートに組み替え、作成時間を30分に短縮しました。関数の組み合わせだけの簡単なものですが、店長からも運用として採用され、自分が作ったものが他の人の時間を減らした経験が強く残っています。学習ではHTML/CSSからJavaScriptへ進み、非同期処理の理解が足りず、データが取得できる前に画面を描画してしまう不具合に1週間かかりましたが、処理の順番を図に書いて整理することで解決しました。貴社は未経験からの育成体制があると伺っており、基礎を確実に固めたうえで長く貢献したいと考えています。

4-6. 前職:飲食・サービス業 → エンジニア(スクール卒)

前職では飲食店で店舗運営を担当し、アルバイト15名のシフト管理を任されていました。人時売上を上げるため、曜日・時間帯別の来客数と人員配置を3か月分記録して突き合わせ、配置を組み替えて人件費率を2.4ポイント改善しています。記録を取って原因を特定する進め方に手応えがあり、それを本業にしたいと考えてプログラミングスクールに通いました。卒業制作では飲食店向けの予約管理アプリを作り、同時刻の予約が重複して登録できてしまうバグに苦戦しましたが、データベース側でユニーク制約をかけることで解決しました。前職の課題を題材にできたことで、業務を知っている人が作るものの強さを実感しています。貴社は◯◯業界向けのサービスを開発されており、現場を知る立場から関わりたいと考え志望しました。

5. 志望動機を1時間で作る手順

5-1. 【20分】前職の「非効率を直した場面」を掘る

次の3つに答えてください。

  1. 前職で、面倒だと思ってやり方を変えたことは何か
  2. どう変えたか(Excelの関数、フォーマット統一、手順の変更、何でも可)
  3. 時間や件数はどう変わったか

プログラミングでなくて構いません。Excelの関数でも、印刷の手順でも、チェックリストでも、「非効率に気づいて手を動かした」構造なら同じ意味を持ちます。

5-2. 【20分】学習で「詰まって抜けた一件」を書き出す

ここが最重要です。教材名や学習時間ではなく、次の形で1件書いてください。

何を作っていて → 何が起きて → 何日かかって → どう調べて → 何が原因だったか

「エラーメッセージをそのまま検索したら出てきた」でも構いません。大事なのは、自分で調べて抜けた過程を具体的に説明できることです。ここを書ける未経験者は驚くほど少ないので、それだけで差がつきます。

5-3. 【20分】応募先の開発形態と技術を調べる

見る場所読み取ること
求人票の「開発環境」言語・フレームワーク・インフラ
求人票の「事業内容」SES/受託/自社開発のどれか
技術ブログ・採用ページ何を大事にしているか、内製の範囲
サービスサイト誰が使うプロダクトか

学習中の言語と求人の言語が違っても、正直に書いて構いません。「JavaScriptを学習していますが、貴社の主要言語であるPHPも文法の学習を始めています」で十分です。合わせて嘘を書くほうが危険です。

6. 落ちる志望動機の型5つ

NG型具体例なぜ落ちるか
手に職型「手に職をつけて長く働きたい」完全に自分都合。会社の利益がない
将来性型「IT業界は将来性があるので」どの会社にも当てはまる
教材列挙型「ProgateとUdemyを修了しました」同じ入門をなぞった証明にしかならない
逃避型「体力的にきつい仕事から離れたい」エンジニアも締切と障害対応がある
高収入型「年収を上げたいと考え」未経験入社時は下がることが多い

特に教材列挙型は非常に多いです。教材名を書くこと自体は問題ありませんが、それを主題にすると「みんなと同じ」の証明になります。教材名は1行に収め、その後に「詰まって抜けた一件」を書いてください。

7. 面接で必ず追撃される3問

7-1. 「なぜ前職を続けながらではなく、転職なんですか」

「時間が取れないから」だけだと弱くなります。

「学習は続けていますが、独学で作れるものと、実務で求められるものには差があると感じています。特に他の人が読むコードを書くことや、既存のコードを引き継いで直す経験は、一人では積めないと考えました。早く実務の環境に入ったほうが、成長の速度が変わると判断しています」

7-2. 「学習で、いちばん苦労したことは何ですか」

ここが未経験採用の最重要質問です。第5章2で書いた一件を、そのまま話してください。

「Railsでログイン機能を実装するときに、セッションの理解が甘くて2週間ほど詰まりました。最初はエラーの文言をそのまま検索していたのですが解決せず、公式ドキュメントを読み直して、そもそもセッションがどこに保存されているかを理解していなかったことに気づきました。それ以降は、エラーを検索する前に自分が何を理解していないかを書き出す順序にしています」

「特に苦労はしていません」は最悪の回答です。詰まっていない=踏み込んでいない、と判断されます。

7-3. 「入社後、どんなエンジニアになりたいですか」

「まず3年は、与えられた仕様を正確に実装できて、既存のコードを壊さずに直せる状態を目標にしたいです。その先は、前職で業務側にいた経験を活かして、仕様そのものに意見を出せるようになりたいと考えています。技術だけでなく、それが誰の何を減らしているかまで含めて考えられるエンジニアになりたいです」

8. 職務経歴書との書き分け

書類書くこと
職務経歴書前職の担当業務、規模、使ったツール(Excel関数レベルも書く)
学習歴言語・期間・作ったもの(GitHubのURLがあれば必ず)
志望動機なぜエンジニアか、なぜこの会社か

ポートフォリオがあるなら、URLは必ず書類に入れてください。凝ったものである必要はなく、READMEに「何を解決するために作ったか」が書いてあるかのほうが見られます。作った理由が前職の課題とつながっていると、志望動機との一貫性が生まれます。学習の全体像は未経験からITエンジニアになる完全ロードマップにまとめています。

9. よくある質問

独学とスクール、どちらが有利ですか

志望動機の評価にはほとんど影響しません。見られるのは「詰まって抜けた経験があるか」なので、独学でもスクールでも、その一件を語れれば同じです。スクール卒であることを隠す必要も、強調する必要もありません。

ポートフォリオは必須ですか

自社開発を狙うなら実質的に必須、SESなら必須ではありません。ただし、あると志望動機の説得力が変わります。凝った機能より、「前職で困っていたことを解決する題材」で作るほうが評価されます。

学習時間はどのくらい書けばいいですか

時間数を主題にしないでください。「毎日3時間」と書いても、それが本当かは確認できません。時間より、作ったものと詰まった経験を書くほうが効きます。触れるなら1行にとどめてください。

年齢的に厳しいでしょうか

未経験エンジニア採用は20代であれば十分に可能性があります。25歳前後なら選択肢は広く、28歳を超えると自社開発の未経験枠は狭まる傾向があります。年齢が上がるほど、前職の業務知識をどう活かすかを明確にする必要が出てきます。

SESは避けたほうがいいですか

一概には言えません。未経験の入口としては最も広く、案件次第で経験の幅が出ます。ただし、案件の選択権がどの程度あるか、開発案件の比率はどのくらいかは面接で必ず確認してください。「テスターや運用監視の案件が中心か、開発案件があるか」が最も重要な確認事項です。

年収は下がりますか

多くの場合、入社時は下がります。未経験入社の初年度は教育期間として扱われるためです。2〜3年で実務経験を積んだ後の伸びで回収する形になります。目先の額面だけで判断しないでください。交渉の考え方は第二新卒の年収交渉を参照してください。

文系でも大丈夫ですか

問題ありません。選考で見られているのは学部ではなく、詰まったときの動き方です。文系出身であることを志望動機に書く必要もありません。書くなら「数学が苦手で」といったマイナスの前置きではなく、前職の業務知識という強みの側から書いてください。

IT営業からエンジニアへの転換は有利ですか

業界構造と用語を理解している点で有利です。ただし「営業では技術に関与できない」という不満だけを書くと逃避に見えます。詳しくはIT営業からエンジニアへにまとめています。

10. まとめ

未経験エンジニアの志望動機は、学習量ではなく詰まって抜けた一件を語れるかで決まります。

今夜やる3つのこと

① 前職で「面倒だと思って、やり方を変えた」場面を1つ、時間の変化つきで3行書く

② 学習でいちばん詰まった一件を「何を作っていて/何が起きて/何日/どう調べて/原因は何だったか」の形で書く

③ 求人票の「事業内容」を見て、SES・受託・自社開発のどれかを判定する

②が書ければ、志望動機はほぼ完成しています。ここを教材名で済ませてしまうかどうかが、100人の中に埋もれるか抜けるかの分かれ目です。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。