第二新卒のキャリアを深掘りする。
ITエンジニア転職

プログラミングスクールは必要か|第二新卒が申し込む前に確かめる3つ【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月5日 読了 約18分
プログラミングスクールは必要か|第二新卒が申し込む前に確かめる3つ【2026年版】

〜「スクールに行けば転職できる」でも「スクールは無駄」でもありません。判断の基準を置いておきます〜

未経験からエンジニアを目指すとき、必ず検討することになります。

プログラミングスクールに行くべきか。

数十万円の投資です。しかもネット上では「スクールは無駄」「独学で十分」という意見と、「スクールなしでは無理」という意見が真っ二つに分かれています。

結論から言うと、どちらも条件つきで正しいです。

判断を分けるのは、あなたの状況です。この記事では、その基準と、契約前に確認すべき項目を整理します。

1. 結論:判断基準は3つ

スクールに行くべきかの判断

独学で1ヶ月続けられたか(続かなかったなら、スクールの価値はある)

費用を、回収できる見込みがあるか(年収の伸びで計算する)

その時間を、転職活動に使ったほうが早くないか

まず①を試してください。試さずに申し込むのが最も損です。

スクールは「学習の代わり」ではなく「続けるための仕組み」です。この理解がないと、通っても身につきません。

2. まず独学を1ヶ月試す

これをやらずに申し込むのが、最も多い失敗です。

2-1. 1ヶ月でやること

やること教材
1週目HTML/CSSの基礎無料のオンライン教材
2週目JavaScriptの基礎同上
3週目簡単なページを自分で作る
4週目作ったものを公開する(無料ホスティング)

費用はゼロです。無料の学習サイトと公式ドキュメントだけで、ここまでは到達できます。

2-2. 1ヶ月後に判断する

結果判断
続けられた。作ったものを公開できた独学で進める。スクールは不要な可能性が高い
続けられたが、詰まって進まない質問できる環境があると効く。スクールを検討
2週目で止まった強制力が必要。スクールの価値がある
そもそも面白くなかったエンジニア以外の道も検討する

最後の行が重要です。1ヶ月やって面白くなかったなら、数十万円を払って続ける仕事ではない可能性があります。これを1ヶ月で判断できるなら、それだけで大きな価値があります。

Web系以外の入口もあります。インフラエンジニアの未経験転職を参照してください。

3. スクールが効く場合・効かない場合

状況スクールの価値
独学が続かない◎ 強制力と締切が効く
詰まったときに聞ける人がいない◎ 質問できる環境の価値は大きい
一人だとモチベーションが保てない○ 同期の存在が効く
すでに独学で作れている× 費用に見合わない
転職保証だけが目的△ 保証の条件を必ず確認する
「行けば転職できる」と思っている× 期待とずれる

スクールが提供している価値は、教材ではありません。教材は無料でも良質なものが大量にあります。

スクールの価値は「締切」「質問できる相手」「同じ立場の仲間」の3つです。これが自分に必要かどうかで判断してください。

4. 契約前に必ず確認する7項目

数十万円の契約です。必ず確認してください。

#確認することなぜ
1総額(税込・分割手数料込み)月額表示だと総額が見えにくい
2受講期間と、延長した場合の費用期間内に終わらないケースがある
3質問できる時間帯と、回答までの時間「いつでも質問可」の実態を確認
4講師は現役エンジニアか卒業生が講師のケースもある
5転職保証の条件年齢制限・地域制限・「紹介先に応募すること」が条件のことが多い
6返金の条件と期限クーリングオフの可否
7卒業後のポートフォリオが、他の受講生と同じにならないか同じ課題だと差別化できない

5と7が特に重要です。

4-1. 転職保証の実態

「転職できなければ全額返金」には、必ず条件があります。

よくある条件:

  • 30歳未満(または特定の年齢まで)
  • 指定された企業に応募すること
  • 指定された回数の応募をすること
  • 首都圏(または特定地域)での就業が可能なこと
  • 紹介された企業の内定を辞退しないこと

「紹介先の内定を辞退したら返金対象外」という条件がある場合、実質的に企業を選べません。契約前に必ず条文を読んでください。

4-2. ポートフォリオが同じになる問題

スクールの課題をそのまま提出すると、採用担当は「またこれか」と思います。

同じスクールの卒業生が、同じ時期に、同じような成果物を持って応募するためです。

スクールに行く場合も、課題とは別に、自分の前職の課題を解決するものを作ってください。作り方は未経験エンジニアのポートフォリオにまとめています。

5. 費用対効果の計算

感覚ではなく、数字で判断してください。

項目考え方
費用総額(例:50万円)
機会損失受講期間中に転職していれば得られた収入
回収転職後の年収の伸びで、何年で回収できるか
年齢のコスト受講期間の分だけ、未経験枠が狭くなる

最後の項目を忘れないでください。第二新卒枠は年齢で狭まります。半年のスクール期間は、単に半年遅れるだけでなく、応募できる求人が減ることを意味します。

年齢の影響は第二新卒はいつまで?にまとめています。

6. 落ちる考え方5つ

何が起きるか
試さず申込型独学を試さずに申し込み、続かない
保証頼み型転職保証の条件を読まず、対象外になる
課題そのまま型スクールの課題をポートフォリオにして、埋もれる
期間長すぎ型1年コースを選び、年齢が上がる
完璧主義型「もっと学んでから」で応募が始まらない

最も多いのが完璧主義型です。スクールを卒業しても、実務で通用する状態にはなりません。学びながら応募するのが正解です。

7. スクールに行かない場合の進め方

独学が続くなら、こちらのほうが早く、安くなります。

段階やること期間
1HTML/CSS/JavaScriptの基礎1ヶ月
2前職の課題を解決するものを作る1〜2ヶ月
3デプロイして、URLで動く状態にする数日
4並行して応募を開始する
5面接を受けながら、指摘された部分を学ぶ継続

4を「完成してから」にしないでください。応募しながら学ぶほうが、何を学ぶべきかが明確になります。

また、Web系にこだわらない選択肢もあります。インフラエンジニアは未経験可の求人が多く、ポートフォリオも必須ではありません。インフラエンジニアの未経験転職を参照してください。

8. 面接で「スクールに通いました」と言うとき

スクール名だけを言うと、他の卒業生と同じ扱いになります。

弱い言い方

「◯◯スクールで3ヶ月学び、ポートフォリオを作成しました」

強い言い方

「◯◯スクールで基礎を学びました。ただ、課題だけだと他の受講生と同じものになると思ったので、前職の飲食店で毎週3時間かかっていたシフト作成を自動化するツールを別に作りました。実際に前職の店舗で使ってもらっていて、使いにくいと言われた部分を3回直しています」

スクールに行ったこと自体は評価されません。そこで何を作ったか、なぜ作ったかが評価されます。面接の対策は未経験エンジニアの面接を参照してください。

9. よくある質問

スクールに行けば転職できますか

できるとは限りません。スクールは学習の環境であって、転職の保証ではありません。転職保証がある場合も、必ず条件を確認してください。

独学とスクール、どちらがいいですか

まず独学を1ヶ月試してください。続けられたなら独学で十分です。2週目で止まったなら、スクールの強制力に価値があります。

費用の相場はいくらですか

コースと期間によって大きく異なります。数十万円が一般的な水準です。月額表示の場合は、総額と分割手数料を必ず確認してください。

転職保証は信用できますか

条件次第です。年齢制限、地域制限、「紹介先の内定を辞退しない」といった条件が付くことが多いため、契約前に条文を読んでください。

無料のスクールはどうですか

紹介先が限定されるモデルが一般的です。受講は無料でも、就職先を選べない場合があります。条件を必ず確認してください。

どのくらいの期間が適切ですか

3ヶ月程度が目安です。1年コースは、年齢のコストが大きくなります。第二新卒枠は年齢で狭まることを忘れないでください。

スクールの課題はポートフォリオになりますか

そのままでは弱いです。同じスクールの卒業生が同じものを提出します。前職の課題を解決するものを別に作ってください。

エンジニア以外の選択肢もありますか

あります。IT営業、カスタマーサクセス、インフラエンジニアなど、IT業界に入る道は複数あります。IT営業の志望動機も参照してください。

10. まとめ

スクールは「学習の代わり」ではなく「続けるための仕組み」です。

今夜やる3つのこと

無料の学習サイトを開いて、今日30分だけやってみる(これで1ヶ月続くかが分かります)

② 検討中のスクールがあるなら、転職保証の条件(年齢・地域・紹介先の扱い)を条文で確認する

③ 前職で「手作業で面倒だったこと」を3つ書き出す(これが作るものの題材になります)

①が最も重要です。1ヶ月試してから判断すれば、数十万円の判断ミスを避けられます。

この先、読むべき記事

この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。