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データ分析職への未経験転職|第二新卒が入口を作る学習と職種の順番【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月5日 読了 約17分
データ分析職への未経験転職|第二新卒が入口を作る学習と職種の順番【2026年版】

〜いきなりデータアナリストを目指すより、隣の職種から入る方が早いです〜

データ分析の仕事は、未経験からの人気が高い領域です。

そして、第二新卒が直接「データアナリスト」の求人に応募しても、通りにくいのが実情です。

理由は、実務経験のある候補者と競合するからです。

ただし、入口はあります。

「データを扱う業務が含まれる職種」から入り、そこで実務経験を積んでから分析職に移る、という順番です。

営業企画、マーケティング、経営企画、事業推進。これらの職種では、日常的にデータを扱います。

そして、この経路の方が、未経験からは現実的です。

私自身、営業から営業企画に移り、そこで数字を扱う仕事をするようになりました。

この記事では、職種の違いと、学習の順番を整理します。

1. 結論:3つの職種を区別する

職種やること未経験の入りやすさ
データアナリストデータを分析し、示唆を出すやや狭い
データエンジニアデータの基盤を作る・整える中(開発の知識が必要)
データサイエンティスト統計・機械学習でモデルを作る狭い(専門性が必要)

「データ分析の仕事」と言うとき、多くの人が想像しているのはデータアナリストです。

そして、第二新卒から最も現実的なのは、次の経路です。

#段階職種
データを扱う業務が含まれる職種に入る営業企画、マーケティング、経営企画
実務でデータを扱い、SQLとBIツールを覚える同上
データアナリストに移る社内異動または転職

①の職種は、第二新卒の採用が活発です。

そして、②で積む経験が、③への材料になります。

この順番なら、2〜3年で到達できます。

2. データアナリストの実務

実際の業務を理解してください。

業務割合の目安
データの抽出・整形最も多い
集計・可視化多い
依頼の内容確認・すり合わせ
分析・示唆の抽出
報告・提案
機械学習モデルの構築ほとんどない(サイエンティストの領域)

「分析」よりも「抽出と整形」に時間がかかります。

データが整った状態で渡されることは、実務ではほとんどありません。

そして、もう1つ重要な点があります。

データアナリストの仕事は、「分析すること」ではなく「意思決定に使える形にすること」です。

どれだけ精緻な分析をしても、事業側が判断に使えなければ、価値がありません。

だから、事業の理解と、非専門家への説明能力が求められます。

3. 編集長の実体験:営業企画で数字を扱うようになった

私は第二新卒でSaaS企業に営業として転職し、入社1年後に営業企画へ移りました。

そこで、初めて本格的にデータを扱うようになりました。

最初にやったのは、月次の売上を商材別・エリア別に集計することでした。

それまでは、Excelしか使っていませんでした。

ある日、上司にこう言われました。

上司「その集計、毎月やってるよね。SQL書けば、10分で終わるよ

「エスキューエル、ですか」

上司データベースから直接データを取る言語。今、木戸さんがやってるのは、誰かが出力したCSVをExcelで加工する作業でしょ」

「そうです。半日かかってます」

上司SQLだと、条件を書いて実行するだけ。最初の1週間は苦しいけど、覚えたら戻れない」

そこから、SQLを学び始めました。

基本的な文法を覚えるのに、2週間かかりました。

そして、月次集計が半日から30分になりました。

ここで学んだのは、データ分析のスキルは、実務の中で必要になって初めて身につくということです。

私は、SQLを「勉強しよう」と思って学んだのではありません。

目の前の作業が半日かかっていて、それを短縮したかったから学びました。

そして、その方が確実に定着しました。

だから、いきなり分析職を目指すより、「データを扱う業務がある職種」に入る方が早いと考えています。

4. 必要なスキルの順番

次の順で身につけてください。

#スキル何のため学習の目安
Excel(ピボット、VLOOKUP)基本の集計1〜2週間
SQLデータの抽出1〜2ヶ月
BIツール(Tableau、Looker Studio等)可視化2〜4週間
統計の基礎分析の妥当性1〜2ヶ月
Python(pandas)複雑な処理2〜3ヶ月

②のSQLが、最も重要です。

データアナリストの求人で、最も高い頻度で要件に挙がるスキルです。

そして、未経験からでも学べます。

SQLの学習範囲

実務で使うのは、次の範囲です。

項目内容
SELECT / FROM / WHERE基本の抽出
GROUP BY / 集計関数集計
JOIN複数テーブルの結合
ORDER BY / LIMIT並べ替え・件数制限
サブクエリ段階的な抽出
ウィンドウ関数順位、累計

最初の3つができれば、実務の入口には立てます。

JOINが理解できるかが、1つの分かれ目です。

文系でも大丈夫か

大丈夫です。

SQLはプログラミング言語ですが、文法が単純で、数学の知識はほとんど必要ありません。

統計についても、実務で最初に必要になるのは、平均・中央値・分散・相関といった基礎的な概念です。

高度な統計手法は、必要になった時点で学べば間に合います。

5. 最初に狙うべき職種

データアナリストに直接応募するより、次の職種から入る方が現実的です。

職種データを扱う場面第二新卒の入りやすさ
営業企画売上・受注率の集計と分析
マーケティング(デジタル)広告の効果測定広い
経営企画全社の数字の管理やや狭い
事業推進・カスタマーサクセス利用状況の分析広い
データ入力・BPOデータの整形広いが、分析にはつながりにくい

最後の行に注意してください。

データ入力の職種は入りやすいですが、分析職への接続は弱くなります。

「データに触れる」ことと「データから示唆を出す」ことは、別の経験です。

狙うべきは、「数字を見て、何かを判断する」業務が含まれる職種です。

求人票での見分け方

記載分析職への接続
「データを集計し、課題を抽出する」強い
「施策の効果を検証する」強い
「レポートを作成する」
「データを入力する」弱い
「資料を作成する」弱い

「抽出」「検証」「分析」という動詞があるかを見てください。

6. 学習の進め方

手を動かす順番

#やること期間
SQLの学習サービスで、基本文法を学ぶ2週間
公開データセットを使って、自分で集計してみる2週間
BIツールで、集計結果を可視化する2週間
気づいたことを、1枚のレポートにまとめる1週間

④が最も重要です。

「SQLが書ける」だけでは、面接で差になりません。

「データを見て、何に気づき、どう解釈したか」を示せることが差になります。

使えるデータ

データ入手先
公的統計政府の統計ポータル(e-Stat)
自治体のオープンデータ各自治体のサイト
自分のブログ・SNSのデータGoogleアナリティクス等
学習サービスの練習用データ各サービス

3行目が最も強い材料になります。

自分で運営しているサイトやSNSがあれば、その数字を分析した経験は、実務に近い経験になります。

「PVが伸びない原因を、流入元別に分解して確認した」という話は、面接で使えます。

ポートフォリオの形

成果物は、次の形でまとめてください。

何を知りたかったか(問い) ② どのデータを、どう抽出したか(SQL) ③ 何が分かったか(集計結果・グラフ) ④ そこから何が言えるか(示唆) ⑤ 次に何を確認するか(次の問い)

⑤まで書けると、分析の姿勢が伝わります。

7. 面接で見られること

見られること
問いを立てられるか何を確認すべきかを自分で決められるか
分解できるか数字を要素に分けられるか
断定しないか因果を安易に結論づけないか
④ 説明できるか非専門家に伝えられるか

③が、この職種で最も重視されます。

よく出る質問

Q「売上が前年比で10%落ちています。何を確認しますか」

回答例

「まず、売上を分解します。『顧客数×単価』なので、どちらが落ちたかを確認します。

顧客数が落ちているなら、新規が減ったのか、解約が増えたのかを分けます。

次に、期間で切ります。通年なのか、特定の月に集中しているのか。

最後に、セグメントで切ります。商材、エリア、顧客層に偏りがないか。」

「原因は◯◯だと思います」と断定しないでください。

「何を確認するか」で答えるのが正解です。

Q「その施策の効果は、本当にその施策によるものですか」

回答例

断定はできません。同時期に他の要因があった可能性があります。ただ、施策を実施した対象と、していない対象を比べると、実施した方だけが変化していたため、影響はあったと考えています。

「断定はできません」と言えることが、加点になります。

8. 応募のタイミング

学習が完璧になるのを待たないでください。

状態応募できるか
SQLの基本文法が分かるデータを扱う職種に応募できる
SQLで集計ができ、成果物が1つある分析職の一部に応募できる
実務経験がある分析職に応募できる

1行目の段階で、営業企画やマーケティングには応募できます。

そして、その職種で実務経験を積む方が、独学を続けるより早く到達します。

「勉強してから応募する」ではなく、「応募しながら勉強する」形にしてください。

IT職種の全体像については、専用の記事にまとめています。

9. よくある質問

文系でもデータ分析職に就けますか?

就けます。SQLは文法が単純で、数学の知識はほとんど必要ありません。実務で最初に必要な統計も、平均・中央値・相関といった基礎的な概念です。

未経験でデータアナリストに直接応募できますか?

応募はできますが、通りにくくなります。実務経験のある候補者と競合するためです。営業企画やマーケティングなど、データを扱う職種から入る方が現実的です。

SQLはどのくらいで習得できますか?

基本文法(SELECT、WHERE、GROUP BY、JOIN)なら、1〜2ヶ月です。実務で使えるレベルには、実際のデータで手を動かす必要があります。学習サービスと、公開データでの練習を並行してください。

Pythonは必要ですか?

最初は不要です。SQLとBIツールで、実務の多くはカバーできます。Pythonが必要になるのは、複雑な処理や自動化が求められる段階からです。

統計はどこまで学べばいいですか?

平均、中央値、分散、相関の理解から始めてください。「相関と因果は違う」ことを説明できれば、面接では十分です。高度な手法は、必要になった時点で学べば間に合います。

データ入力の仕事から、分析職に移れますか?

接続は弱くなります。データ入力は「データに触れる」仕事であり、「データから示唆を出す」仕事ではありません。「数字を見て判断する」業務が含まれる職種を選んでください。

ポートフォリオは必要ですか?

あると有利です。公開データや、自分のブログ・SNSの数字を使って、1つ作ってください。「問い→抽出→結果→示唆→次の問い」の形でまとめると、分析の姿勢が伝わります。

資格は必要ですか?

必須ではありません。統計検定やBIツールの認定資格がありますが、実務経験や成果物の方が評価されます。資格取得を待って応募を遅らせるのは、順番が逆です。

10. まとめ:今週やる3つのこと

データ分析職への未経験転職は、直接応募するより、隣の職種から入る方が早くなります。

営業企画、マーケティング、経営企画。これらの職種で実務としてデータを扱い、そこからデータアナリストに移る経路です。

今週やること

SQLの学習サービスに登録し、SELECT・WHERE・GROUP BYまでを終える(3時間)

「営業企画」「マーケティング」の求人票を5件読み、仕事内容の動詞を書き出す(30分)

その動詞に当てはまる自分の経験を1つ探す

目安時間:合計4時間

②③をやってください。

「データ分析がしたい」という希望を、具体的な職種と、応募できる求人に落とす作業です。

そして、私がSQLを覚えたのは、勉強しようと思ったからではありません。

目の前の集計が半日かかっていて、それを短縮したかったからです。

実務の中で必要になったときの方が、確実に定着します。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。