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Webマーケターへの未経験転職|第二新卒の入口と最初の3ヶ月【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月5日 読了 約18分
Webマーケターへの未経験転職|第二新卒の入口と最初の3ヶ月【2026年版】

〜「マーケティングをやりたい」と伝えると、面接官が最初に確認するのは、何を指しているかです〜

Webマーケターは、第二新卒に人気の高い職種です。理由も明確で、成長領域であること、数字で成果が見えること、そして未経験可の求人が一定数あることです。

ただし、「Webマーケティング」は職種名ではなく領域名です。その中には、広告運用、SEO、SNS、CRM、コンテンツ制作、データ分析という、必要なスキルがまったく異なる仕事が入っています。

「マーケティングがやりたい」だけで応募すると、ほぼ確実に落ちます。面接官は「うちの求人は広告運用ですが、それをやりたいのですか」と確認してくるためです。

この記事では、領域ごとの違いと、未経験から入りやすい入口を整理します。

1. 結論:まず3つを決める

① どの領域を狙うかを決める

広告運用、SEO、SNS、CRM、分析。この5つは、日々やっていることがまったく違います。どれを狙うかで、必要な準備も、応募先の会社の種類も変わります。

② 事業会社か支援会社かを決める

支援会社(代理店)のほうが、未経験の入口は圧倒的に広いです。事業会社のマーケティング職は、経験者採用が中心です。第二新卒なら、まず支援会社で経験を積んでから事業会社へ移るのが現実的な順路です。

③ 数字を扱った経験を1つ用意する

前職が何であっても構いません。「数字を見て、何かを変えて、結果を確認した」経験があるかどうかが、未経験採用の最大の判断材料です。売上でも、来店数でも、作業時間でも構いません。

2. Webマーケティングの5つの領域

領域何をするか未経験の入りやすさ必要な素養
広告運用検索広告・SNS広告の出稿と改善数字を毎日見ることが苦にならない
SEO検索からの流入を増やす調べること・書くことへの適性
SNS運用アカウント運用と投稿設計表現の感覚と継続力
CRM・メール既存顧客への施策顧客データの理解
データ分析数字の集計と示唆出し×SQL・統計の知識

広告運用(最も入口が広い)

検索連動型広告やSNS広告の出稿設定、予算配分、成果の改善を行う仕事です。

日々の業務は、数字を見ることが中心です。どのキーワードに何円使って、何件の申込があったか。それを見て、予算配分を変える。この繰り返しです。

未経験採用が最も多い領域です。理由は、広告代理店の数が多く、運用担当者の需要が継続的にあるためです。

SEO

検索エンジンからの流入を増やす仕事です。コンテンツの企画、記事の構成作成、内部構造の改善、被リンクの獲得などを行います。

結果が出るまで時間がかかる領域なので、数ヶ月単位で取り組む忍耐が必要です。文章を書くことや調べることが好きな人に向いています。

SNS運用

企業のSNSアカウントを運用し、認知と関係構築を行う仕事です。

「SNSが好き」だけでは務まりません。投稿の企画、制作、効果測定、そして炎上リスクの管理まで含まれます。未経験可の求人はありますが、実際は制作スキル(画像・動画編集)を求められることが多いです。

CRM・メールマーケティング

既存顧客に対する施策を担当します。メール配信、セグメント設計、離脱防止の施策など。

顧客データベースの構造を理解する必要があるため、完全未経験からの入口はやや狭いです。ただし、営業事務やカスタマーサポートの経験があると評価されます。

データ分析

SQLを使ったデータ抽出、集計、レポート作成が中心です。

未経験からの直接採用はほぼありません。広告運用やSEOで数字を扱ううちに、分析側へ移るのが一般的な順路です。

3. 編集長の実体験:広告営業からマーケ側を見ていた話

私は前職で、メディア広告の営業をしていました。広告を売る側であって、運用する側ではありませんでした。ただ、担当していたクライアントの多くが、並行してWeb広告を回していたため、その現場を近くで見る機会が多くありました。

あるクライアントの担当者に聞いたこと

私「Web広告の運用って、どんな作業なんですか」

担当者「毎朝、管理画面を開いて数字を見るところから始まります。昨日の消化額、クリック数、申込数。それを見て、成果の悪いキーワードを止めて、良いところに予算を寄せる」

私「毎日ですか」

担当者「毎日です。というか、それが仕事の8割です。華やかなイメージを持って入ってくる人がいるんですけど、実際は地味な数字の作業ですよ

私「じゃあ、向いてる人はどういう人ですか」

担当者「数字を見て、『なんでこうなったんだろう』が気になる人。逆に、数字を見るのが苦痛な人は続かないです」

この会話は、今でも正確だと思っています。Webマーケティングは、企画職ではなく数値管理職に近い仕事です。

そして、これが未経験採用のポイントにもつながります。面接で評価されるのは、マーケティングの知識ではなく「数字を見て動いた経験」です。前職が販売でも事務でも、この経験があれば語れます。

4. 未経験から入る2つのルート

ルートA:広告代理店・支援会社(推奨)

項目内容
入りやすさ◎ 未経験採用が多い
学べること複数クライアントの案件を短期間で経験できる
入社時年収300〜400万円
デメリット案件数が多く、業務量が多くなりやすい

第二新卒には、こちらを勧めます。理由は3つあります。

  1. 未経験の採用枠が明確に多い
  2. 複数の業種・予算規模の案件を短期間で経験できる
  3. 2〜3年の経験で、事業会社への転職が現実的になる

「経験の密度」が事業会社より高いのが最大の利点です。事業会社では自社の1サービスしか扱えませんが、代理店では年間に何十社分の運用を見ることになります。

ルートB:事業会社のマーケティング職

項目内容
入りやすさ△ 経験者採用が中心
学べること自社サービスに深く関わる。事業全体が見える
入社時年収350〜450万円
デメリット未経験求人が少ない。募集が出ても倍率が高い

未経験で入れる場合、条件があります。

  • 前職の業界知識が、その会社の顧客と重なる
  • 営業経験があり、「顧客を知っている人材」として採用される
  • ベンチャーで、マーケティング担当が1人目・2人目のポジション

特に3番目は狙い目です。組織が小さい会社では、経験者を採用する予算がないため、ポテンシャル採用が行われることがあります。ただし、教えてくれる人がいない環境なので、独学の覚悟が必要です。

5. 準備すること(3ヶ月でできる範囲)

未経験で応募する場合、最低限これだけあれば書類が通ります。

準備期間内容
基礎知識のインプット2週間広告運用の入門書1冊、公式のヘルプドキュメント
資格1ヶ月主要な広告プラットフォームの認定資格(無料・オンライン)
実践1〜2ヶ月自分のブログ・SNSを運営し、数字を記録する
数字の実績整理1日前職で「数字を見て動いた経験」を書き出す

最も効くのは「実践」です。自分でブログを立ち上げ、アクセス解析ツールを入れて、記事を10本書いて、流入の推移を記録する。これだけで、面接で話せる材料が揃います。

面接で話せる形

「個人でブログを運営しており、3ヶ月で記事を12本公開しました。当初はどの記事にも流入がありませんでしたが、検索結果に表示されているキーワードを確認し、そのキーワードを含む見出しに書き換えたところ、月間のセッション数が◯から◯に増えました。」

規模は関係ありません。数字を見て、仮説を立てて、変えて、結果を確認した——この一連の流れを自分でやったかどうかが見られています。

広告運用を狙うなら、少額の実出稿も有効です。自分のブログや、家族の店舗などに対して、月数千円でも実際に広告を出稿してみると、管理画面の操作と数字の見方が身につきます。

6. 落ちる志望動機の型5つ

具体例なぜ落ちるか
領域が不明「マーケティングがやりたい」どの職種か分かっていないと判断される
華やかなイメージ型「企画を考える仕事に魅力を感じ」実務の8割が数値管理であることを知らない
SNS好き型「SNSをよく使うので」使うことと運用することは別
数字がない前職の話に数字が一切出てこない数値管理の適性が測れない
独学の形跡がない「これから勉強したい」意欲の証明がない

1番目が最も多い失敗です。「Webマーケティングに興味があります」だけで応募すると、面接の最初に「弊社の募集は広告運用ですが、他の領域も見ていますか」と確認され、そこで詰まります。

求人票を読み、募集領域を特定してから応募してください。

7. 志望動機の例文3パターン

例文①:販売職 → 広告代理店の広告運用

アパレル店舗で3年間、販売と売り場運営を担当しました。担当していた店舗では、日次の売上と客数、時間帯別の入店数を毎日記録していました。

記録を見返すなかで、雨の日の午後に客数が落ちるのに対し、購入率はむしろ上がっていることに気づきました。そこで、雨天時の午後は接客の人数を減らして品出しに回す配置に変えたところ、売上を落とさずに作業時間を月に約20時間削減できました。

このとき、数字を見て仮説を立て、実際に変えて確認するという流れが最も面白いと感じました。広告運用は、この作業を日次で行う仕事だと理解しています。

準備として、個人ブログを3ヶ月運営し、検索での表示キーワードをもとに見出しを書き換えることで、月間セッションを◯から◯に増やしました。規模は小さいですが、数字を見て改善する進め方は共通していると考えています。

例文②:営業職 → 事業会社のマーケティング

前職ではSaaS企業の法人営業として2年間、中小企業向けに業務システムの提案を担当しました。担当社数は年間で約60社です。

商談のなかで、問い合わせ経由のお客様と、展示会経由のお客様では、決裁までの期間と検討している課題がまったく違うことに気づきました。この違いを整理して営業チーム内で共有し、流入経路別に初回商談の進め方を変えたところ、問い合わせ経由の受注率が◯%から◯%に改善しました。

この経験から、顧客がどこから来て、何を知りたがっているのかを設計する側の仕事に関心を持つようになりました。営業として顧客と直接話してきた経験は、マーケティング施策を設計するうえで活かせると考えています。

貴社のマーケティング職は、リードの獲得から商談化までを担当範囲とされていると伺いました。営業側の視点を持ったまま、その上流に関わりたいと考えています。

例文③:事務職 → 広告代理店のアシスタント職

前職では建設会社の総務部で2年間、請求処理と契約書類の管理を担当していました。月に約200件の書類を処理しています。

業務のなかで、記載不備による差し戻しが月40件発生していたため、不備の内容を3ヶ月分集計して分類したところ、7割が同じ3項目に集中していることが分かりました。その3項目に絞った記入例を作成して共有し、差し戻しを月15件程度まで減らしました。

数字を集計して原因を特定し、対策を打って結果を確認するという進め方が、最も手応えのある業務でした。広告運用は、これを日次で行う仕事だと理解しています。

準備として、主要な広告プラットフォームの認定資格を取得し、管理画面の操作と指標の意味を確認しました。まずアシスタントとして運用の実務を覚え、担当を持てる状態を目指したいと考えています。

8. 面接で追撃される3つの質問

Q1.「Webマーケティングの中で、どの領域をやりたいですか」

ほぼ必ず聞かれます。「幅広くやりたい」は落ちます。「広告運用を希望しています。数字を見て予算配分を変える部分が、前職で最も手応えのあった業務と重なるためです」のように、領域を1つ明示してください。

Q2.「地味な作業が多いですが、大丈夫ですか」

この質問が来る時点で、面接官は「実務を知っているか」を測っています。「管理画面を毎日確認し、数値の変化を追う業務が中心だと理解しています」と、業務内容を具体的に言えると、それだけで印象が変わります。

Q3.「独学で何をやっていますか」

未経験採用では最重要の質問です。ブログ運営、資格取得、少額の実出稿、業界メディアの購読。何かひとつでも、続けている事実と、そこで得た数字を答えてください。

9. よくある質問

文系・未経験でもなれますか?

なれます。Webマーケティングは文理をほぼ問いません。必要なのは、数字を見ることが苦にならないことと、仮説を立てて検証する習慣です。統計やプログラミングの知識は、分析専門職以外では必須ではありません。

資格は取るべきですか?

主要な広告プラットフォームの認定資格は、取っておくと本気度の証明になります。無料でオンライン受験でき、学習期間も数週間です。ただし、資格だけでは差がつきません。実践(ブログ運営や少額出稿)とセットにしてください。

広告代理店は激務と聞きますが?

会社と時期によります。担当クライアント数が多いと業務量は増えますし、キャンペーン前後は繁忙します。面接で「1人あたりの担当社数」と「直近3ヶ月の平均残業時間」を必ず確認してください。担当社数が10社を超える場合、業務量はそれなりになります。

事業会社と代理店、どちらがいいですか?

第二新卒なら、まず代理店を勧めます。未経験の入口が広く、複数案件を短期間で経験できるためです。2〜3年の実務経験がつけば、事業会社への転職は現実的になります。逆に、事業会社から代理店へ移るケースは少ないため、順序としては代理店が先です。

年収はどのくらいですか?

未経験入社時で300〜400万円が目安です。3年後は450〜650万円程度で、担当する予算規模と役割によって差が開きます。事業会社のマーケティング責任者クラスになると、さらに上の水準になります。企業規模と地域で変動するため、面接で「未経験で入社された方の初年度実績」を確認してください。

SNSが好きなのですが、SNS運用に向いていますか?

「好き」と「運用できる」は別です。SNS運用の実務は、投稿の企画、制作、効果測定、炎上リスクの管理です。個人アカウントの運用とは求められるものが違います。ただし、自分でアカウントを運用してフォロワーを増やした経験があり、その過程を数字で説明できるなら、それは強い材料になります。

ポートフォリオは必要ですか?

エンジニア職ほど必須ではありませんが、「自分で運営して数字を出した実績」があると明確に有利です。ブログでもSNSでも構いません。重要なのは、規模ではなく「何を変えて、数字がどう動いたか」を説明できることです。

未経験の求人は、どこで探せばいいですか?

転職サイトで「Webマーケティング 未経験歓迎」の条件で検索するのが基本です。あわせて、第二新卒特化型のサイトも見てください。代理店の求人は、自社の採用サイトで直接募集していることも多いため、気になる会社があれば採用ページを直接確認するのが有効です。

10. まとめ:今夜やる3つのこと

Webマーケターへの未経験転職は、領域を絞ることと、数字を扱った経験を用意することの2つで大半が決まります。

今夜やること

① 第2章の5領域から、狙う領域を1つ選ぶ(迷ったら広告運用が最も入口が広いです)

② 前職で「数字を見て、何かを変えて、結果を確認した経験」を1つ書き出す(売上でも作業時間でも構いません)

③ 主要な広告プラットフォームの認定資格の受験ページを開き、学習を始める(無料・オンラインで受験できます)

②が最も重要です。マーケティングの知識より、この経験の有無で書類の通過率が変わります。前職の業種は問われません。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。