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転職して後悔したとき|第二新卒がやる切り分けと立て直しの4手【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月5日 読了 約16分
転職して後悔したとき|第二新卒がやる切り分けと立て直しの4手【2026年版】

〜入社直後の「合わない」は、慣れの問題である可能性が高いです〜

転職して1ヶ月。前の会社の方がよかった気がする。

この感覚は、多くの人が経験します。

そして、この段階で判断すると、高い確率で誤ります。

理由は単純で、入社直後は「できないことが多い状態」だからです。

前職では一人でできていたことが、新しい職場ではできません。人の名前も、システムの使い方も、業務の流れも分かりません。

この状態を「会社が合わない」と解釈してしまいます。

ただし、すべてが慣れの問題ではありません。

労働条件が求人票と違う、ハラスメントがある、業務内容が説明と大きく異なる。これらは、時間が解決しません。

だから、まず切り分けが必要です。

この記事では、後悔の4類型と、時期別の判断基準を整理します。

1. 結論:後悔を4つに切り分ける

類型内容時間で解決するか
慣れの問題できないことが多い、人間関係が浅いする(3ヶ月〜6ヶ月)
期待とのずれ業務内容が想像と違う場合による
条件の相違給与、残業、勤務地が説明と違うしない
環境の問題ハラスメント、法令違反しない

③④は、時間が解決しません。

この2つに該当する場合、早く動く方が正しい判断です。

一方、①②は、3〜6ヶ月で状況が変わる可能性があります。

そして、入社1ヶ月時点の「後悔」の大半は、①です。

切り分けの質問

質問①②なら③④なら
労働条件は、説明どおりですかはいいいえ
3ヶ月後、できることは増えていそうですかはいいいえ
同じ部署の他の人も、同じ状態ですかいいえはい
心身に影響が出ていますかいいえはい

最後の質問で「はい」の場合、時期にかかわらず動いてください。

2. なぜ入社直後に後悔するのか

構造的な理由があります。

理由内容
前職のスキルが使えない業務の流れが違うため、経験が直接使えない
人間関係がゼロから相談できる相手がいない
前職を美化する嫌だった部分を忘れている
期待値が高い転職に労力をかけた分、期待も大きい

③が、最も見落とされます。

転職した人の多くが、入社直後に前職を美化します。

「前の会社は、もっと働きやすかった」

ただ、前職を辞めた理由があったはずです。

その理由を思い出せない状態になっているなら、それは美化です。

確認の方法

転職活動中に書いた「退職理由」を読み返してください。

職務経歴書、面接での回答、エージェントに伝えた内容。どこかに残っているはずです。

そこに書いた不満が、今の会社では解消されているかを確認してください。

解消されているなら、転職の目的は達成されています。

後悔の原因は、別のところにあります。

3. 編集長の実体験:入社2ヶ月目に、前職に戻りたいと思った

私は第二新卒でSaaS企業に転職しましたが、入社2ヶ月目に、前職に戻りたいと思った時期があります。

理由は、何もできなかったからです。

前職の広告営業では、1年半やって担当エリアを一人で回していました。

新しい会社では、製品の機能も分からず、顧客との会話にもついていけませんでした。

会議で出てくる用語が分からず、メモを取るだけで精一杯でした。

ある日、上司にこう言われました。

上司「木戸さん、最近きつそうだけど」

「……正直、何もできてない感じがしています」

上司2ヶ月で何ができると思ってたの?

「……そう言われると」

上司うちに来た中途の人、だいたい3ヶ月目までは同じこと言うよ。『前の会社ではできてたのに』って」

「みんなそうなんですか」

上司そう。で、4ヶ月目くらいから急に楽になる。製品が分かって、顧客の話が分かって、会議の議論についていけるようになる。そこまでは、正直しんどい

「4ヶ月」

上司だから、今の状態で判断しない方がいい。判断するなら、半年後」

実際、4ヶ月目あたりから変わりました。

製品の機能が頭に入り、顧客の課題が理解できるようになりました。

そして、その後、営業企画に移りました。

ここで学んだのは、入社直後の「できない感覚」を、会社との相性の問題だと解釈しないことです。

できないのは、まだ知らないからです。時間で解決します。

ただし、これは①(慣れの問題)の場合に限ります。

条件が違う、ハラスメントがある場合は、時間では解決しません。

4. 時期別の判断基準

時期やること
1ヶ月判断しない。記録を取る
3ヶ月切り分けをする(第1章の4類型)
6ヶ月①②なら、状況の変化を確認
1年変わらなければ、再転職を検討

1ヶ月時点

判断しないでください。

代わりに、記録を取ってください。

記録すること
できるようになったこと
分からないまま残っていること
具体的に困っている場面
労働条件で、説明と違う点

4つ目を必ず記録してください。

「なんとなく違う」ではなく、「残業が説明では月20時間だったが、実際は45時間」という形で記録します。

3ヶ月時点

第1章の4類型で切り分けてください。

③④に該当する場合、この時点で動いてよいです。

①②の場合は、もう3ヶ月続けてください。

6ヶ月時点

1ヶ月時点の記録と比べてください。

比較判断
できることが明確に増えている①だった。続ける
変わっていない環境か、業務内容の問題

変わっていない場合、原因を特定してください。

教えてもらえていないのか、業務そのものが合わないのか。

1年時点

この時点で改善していなければ、再転職を検討する段階です。

1年在籍していれば、経歴としての説明もしやすくなります。

5. 社内で立て直す4手

再転職の前に、試せることがあります。

① 上司に現状を伝える

「入社から3ヶ月経ちましたが、まだ◯◯の業務を一人で進められる状態になっていません。

どこから優先的に理解すべきか、ご相談させていただけますでしょうか。

「できていません」だけでなく、「どこから優先すべきか」を聞いてください。

上司は、あなたが何につまずいているかを把握していないことがあります。

② 業務の範囲を調整してもらう

業務量が多すぎる場合、正直に伝えてください。

「現在、◯件を担当しておりますが、1件あたりの理解が浅いまま進めている状態です。件数を絞って、質を上げる形にできますでしょうか。」

「頑張ります」で抱え込むと、状況が悪化します。

③ 相談できる相手を作る

中途入社では、同期がいません。

意識的に、相談できる相手を作ってください。

相手聞けること
同じ職種の先輩業務の進め方
同時期に入社した中途の人立ち上がりの感覚
他部署の中途入社者社内の文脈

「他の人も同じだった」と分かるだけで、判断が変わります。

④ 異動の可能性を確認する

業務内容が合わない場合、社内で異動できる可能性があります。

ただし、入社1年未満での異動は、多くの会社で難しくなります。

1年経ってから相談する方が、現実的です。

6. 再転職を決める条件

次のいずれかに該当する場合、再転職を検討してよいです。

#条件
労働条件が求人票・労働条件通知書と違う(改善されない)
ハラスメントがある
心身に影響が出ている
法令違反がある(残業代の未払い等)
1年経っても、業務が理解できる見通しが立たない

①〜④は、時期にかかわらず動いてください。

特に③については、我慢を続けないでください。

心身に影響が出ている場合は、まず休むこと、そして必要に応じて医療機関に相談することを優先してください。

⑤については、1年を目安にしてください。

短期離職の説明

1年未満での再転職は、次の選考で必ず理由を聞かれます。

使える説明使えない説明
労働条件が求人票と異なっていた思っていたのと違った
業務内容が説明と大きく異なっていた合わなかった
体制の変更で、担当予定の業務がなくなった人間関係が悪かった

「事実として何が違ったか」を、感情を交えずに説明してください。

そして、「次はこれを確認する」という学びを添えてください。

「入社前の説明では、営業企画の業務を担当する予定でしたが、入社後に体制の変更があり、実際には別の業務を担当することになりました。

この経験から、次は入社前に、配属先と担当業務を書面で確認することを徹底しております。

7. 前職への出戻り

選択肢としては、存在します。

状況可能性
円満に退職したある
会社に出戻り制度がある高い
退職時に揉めた低い
前職の課題が解消されていない推奨しない

最後の行が重要です。

前職を辞めた理由が解消されていない場合、戻っても同じことが起きます。

「今の会社より前職の方がまし」という理由で戻るのは、判断として弱くなります。

戻る場合は、「前職の課題は解消されたか」「戻って何をするか」を確認してください。

連絡の仕方

前職の上司に、直接連絡するのが一般的です。

ただし、退職から日が浅い場合、受け入れが難しいことがあります。

後任が決まっている、体制が変わっているといった事情があるためです。

8. 次の転職で同じ失敗をしないために

再転職する場合、今回の経験から確認事項を作ってください。

今回の問題次に確認すること
残業が説明より多かった配属予定部署の残業時間を、書面で確認
業務内容が違った入社後3ヶ月の業務を、具体的に確認
教育がなかった「入社した方は最初の3ヶ月で何をするか」を確認
組織が頻繁に変わる直近3年の組織変更の頻度を確認
給与が想定より低かった基本給・賞与・手当の内訳を確認

この表を作ることが、今回の経験を無駄にしない唯一の方法です。

「合わなかった」で終わらせず、「何を確認していなかったか」まで落としてください。

転職の失敗の共通点については、専用の記事にもまとめています。

9. よくある質問

入社1ヶ月で「合わない」と感じます。辞めるべきですか?

労働条件の相違やハラスメントがなければ、まず3ヶ月続けてください。入社直後は、できないことが多い状態が普通です。ただし、心身に影響が出ている場合は、この限りではありません。

前職の方がよかった気がします。

前職を辞めた理由を読み返してください。転職活動中に書いた退職理由が、どこかに残っているはずです。その不満が今の会社で解消されているなら、転職の目的は達成されています。

短期離職は、次の転職で不利ですか?

説明を求められます。ただし、「労働条件が求人票と異なっていた」など、事実として説明できる理由があれば、致命的にはなりません。「合わなかった」という説明は避けてください。

1年は在籍すべきですか?

労働条件の相違やハラスメントがなければ、1年を目安にしてください。1年在籍していれば、経歴としての説明がしやすくなります。ただし、心身に影響が出ている場合は、期間にこだわらないでください。

上司に「合わない」と相談してもいいですか?

「合わない」ではなく、具体的な困りごとを伝えてください。「◯◯の業務を一人で進められる状態になっていない」「どこから優先すべきか相談したい」という形です。上司は、あなたのつまずきを把握していないことがあります。

前職に戻ることはできますか?

円満に退職していれば、可能性はあります。ただし、前職を辞めた理由が解消されていない場合、戻っても同じことが起きます。「今の会社よりまし」という理由での出戻りは、推奨しません。

転職エージェントに、また相談していいですか?

できます。ただし、短期での再転職になるため、紹介される求人が限られる可能性があります。状況を正直に伝えたうえで、相談してください。

在職中に次を探すべきですか?

可能であれば、在職中に探してください。離職期間が発生すると、次の選考で説明が必要になります。ただし、心身に影響が出ている場合は、まず休むことを優先してください。

10. まとめ:今日やる3つのこと

転職して後悔したとき、まず切り分けてください。

入社直後の「できない感覚」は、慣れの問題である可能性が高く、時間で解決します。

一方、条件の相違とハラスメントは、時間では解決しません。

今日やること

第1章の4類型のどれに当てはまるかを判定する

転職活動中に書いた退職理由を読み返す(その不満は解消されているか)

労働条件通知書を開き、説明と実態が違う点を書き出す

目安時間:合計30分

③で違いが見つかった場合、それは③(条件の相違)です。時間では解決しません。

違いがなく、②の不満が解消されているなら、①(慣れの問題)である可能性が高くなります。

私は入社2ヶ月目に前職に戻りたいと思いましたが、4ヶ月目から変わりました。

「2ヶ月で何ができると思っていたのか」という上司の言葉が、今も残っています。

ただし、心身に影響が出ている場合は、期間にこだわらず動いてください。そして、必要に応じて医療機関や相談窓口を利用してください。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。