パートナーに転職を相談する|第二新卒が伝える順番と材料【2026年版】
〜反対されるのは、転職そのものではなく「見通しが分からないこと」です〜
転職をパートナーに相談すると、反対されることがあります。
そして、多くの場合、反対の理由は「転職すること」そのものではありません。
「この先どうなるかが分からないこと」です。
収入がどうなるか。生活のリズムが変わるか。いつ決まるのか。決まらなかったらどうするのか。
これらが分からない状態で相談されると、不安になります。
だから、反対されます。
逆に言えば、この4点を数字で示せれば、話は変わります。
「転職したい」ではなく、「こういう見通しで進める」という相談にしてください。
この記事では、伝える順番と、用意すべき材料を整理します。
1. 結論:3つの材料を用意してから話す
| # | 材料 | 内容 |
|---|---|---|
| ① | 収入の見通し | 現在/転職後の想定/最悪の場合 |
| ② | 期間の見通し | いつまでに決めるか |
| ③ | 決まらなかった場合 | どうするか |
③を用意することが、最も重要です。
「絶対に決まる」とは言えません。
だから、「決まらなかったらどうするか」を先に決めておいてください。
「3ヶ月で決まらなければ、いったん活動を止めて現職を続ける」
この一文があるだけで、相手の不安は大きく下がります。
伝える順番
| # | 話す内容 |
|---|---|
| ① | 今の状況で困っていること(事実) |
| ② | 転職を考えている理由 |
| ③ | 収入の見通し(数字) |
| ④ | 期間の見通し(数字) |
| ⑤ | 決まらなかった場合の対応 |
| ⑥ | 相手の意見を聞く |
③④を先に出してください。
気持ちの話から始めると、相手は「感情で決めようとしている」と受け取ります。
2. 反対される4つの理由
| 理由 | 相手が心配していること |
|---|---|
| ① 収入が下がるのでは | 生活への影響 |
| ② 決まらないのでは | 無職の期間が発生する |
| ③ また辞めるのでは | 繰り返しへの懸念 |
| ④ 相談が遅い | 勝手に決められた感覚 |
④が、実は最も多い理由です。
内定が出てから「実は転職活動をしていた」と伝えると、反対されます。
転職の内容ではなく、「相談されなかったこと」が問題になります。
だから、活動を始める前に伝えてください。
タイミング
| タイミング | 適否 |
|---|---|
| 活動を始める前 | 最適 |
| 応募を始めてから | 可 |
| 面接が進んでから | やや遅い |
| 内定が出てから | 遅い |
| 退職を伝えてから | 不可 |
活動を始める前に伝えてください。
その段階なら、「まだ何も決まっていない」状態で相談できます。
相手も、判断ではなく相談として受け取れます。
3. 編集長の実体験:親に伝えた順番を間違えた
私は当時、パートナーはいませんでしたが、親には転職を伝えました。
そして、順番を間違えました。
内定が出てから伝えたのです。
電話でこう言いました。
私「転職することにした。内定が出たので」
母「え、そんな話、聞いてなかったけど」
私「言ってなかったので」
母「いつから探してたの」
私「2ヶ月くらい前から」
母「その間、何も言わなかったのね」
この後、しばらく話が進みませんでした。
反対されたのは、転職先の内容ではありませんでした。
「2ヶ月間、何も言わなかったこと」でした。
その後、改めて説明しました。
年収がどうなるか、なぜその会社を選んだか、辞める理由は何か。
そして、母がこう言いました。
母「最初に相談してくれてたら、こんなに驚かなかった」
ここで学んだのは、内容より順番だということです。
後から説明すれば納得してもらえる内容でも、順番を間違えると、そこから話が始まりません。
活動を始める前に、一言伝えるだけでよかったのです。
4. 材料① 収入の見通し
3つの数字を用意してください。
| # | 数字 | 内容 |
|---|---|---|
| ① | 現在の年収(額面) | 源泉徴収票の「支払金額」 |
| ② | 転職後の想定年収 | 求人票の提示レンジ |
| ③ | 最悪の場合の年収 | 提示レンジの下限 |
③を必ず用意してください。
「下がる可能性もある」ことを、先に伝えてください。
後から下がることが分かると、信頼を失います。
下がる場合の伝え方
職種を変える場合、年収が下がる可能性があります。
その場合、次の形で伝えてください。
伝え方の例
「未経験の職種に移るので、初年度は今より20〜30万円下がる可能性がある。
ただ、3年後には今の水準に戻るか、それ以上になる見込み。その職種の求人を見ると、経験3年で◯◯万円が相場になっている。
下がる分は、月に2万円程度。生活費を見直せば、対応できる範囲だと思う。」
「月にいくら下がるか」まで落としてください。
年間の金額だと、実感が湧きません。
月額に換算すると、対応可能かどうかが判断できます。
年収が下がる転職の判断については、専用の記事にまとめています。
5. 材料②③ 期間と、決まらなかった場合
② 期間の見通し
| 状況 | 期間の目安 |
|---|---|
| 在職中・同じ職種 | 2〜3ヶ月 |
| 在職中・職種を変える | 3〜4ヶ月 |
| 離職中 | 1〜3ヶ月 |
「在職中に活動する」ことを、必ず伝えてください。
収入が途切れないことが分かれば、相手の不安は大きく下がります。
伝え方の例
「今の会社は辞めずに、働きながら探す。面接は、オンラインか土日に入れる。
2〜3ヶ月で決めるつもり。決まってから辞めるので、収入が途切れることはない。」
③ 決まらなかった場合
これを先に決めておいてください。
伝え方の例
「3ヶ月やって決まらなければ、いったん活動を止める。そのまま今の会社を続けて、半年後にまた考える。
今の会社を辞めてから探す、ということはしない。」
「決まらなくても、生活は変わらない」ことが伝われば、反対する理由が減ります。
逆に、この一文がないと、相手は「決まらなかったらどうするのか」を考え続けます。
6. 話し方の注意点
| 避けること | 代わりにやること |
|---|---|
| 気持ちの話から始める | 事実と数字から始める |
| 「もう決めた」と言う | 「相談したい」と言う |
| 現職の愚痴を長く話す | 事実を簡潔に述べる |
| 反対されたら、その場で説得する | 一度持ち帰る |
| 「反対されても行く」と言う | 意見を聞く姿勢を示す |
4行目が重要です。
その場で反対されたら、いったん引いてください。
「分かった。もう少し整理して、また話す」で構いません。
その場で説得しようとすると、対立になります。
時間と場所
| 項目 | 推奨 |
|---|---|
| タイミング | お互いに時間があるとき |
| 場所 | 落ち着いて話せる場所 |
| 所要時間 | 30分は確保する |
| 避ける | 疲れているとき、出かける直前 |
「ちょっといい?」で始めないでください。
「話したいことがあるから、今度の休みに30分もらえる?」と、先に時間を確保してください。
7. 反対された場合の対処
反対の理由を、まず確認してください。
| 反対の理由 | 対処 |
|---|---|
| 収入が心配 | 最悪の場合の数字を示す |
| 決まらないのが心配 | 在職中に活動することを説明 |
| また辞めるのでは | 今回の判断の材料を示す |
| 相談が遅い | 謝罪して、以降は共有する |
| 感情的な反対 | 一度持ち帰る |
3行目について。
「また辞めるのでは」という懸念には、次のように答えてください。
「前回は、条件を確認せずに決めたところがあった。今回は、残業時間、配属先、最初の3ヶ月の業務を、書面で確認してから決める。」
「何を変えるか」を示してください。
「今度は大丈夫」だけでは、根拠になりません。
それでも進まない場合
| # | やること |
|---|---|
| ① | 期限を決める(「1ヶ月後にもう一度話す」) |
| ② | その間に、材料を集める(求人票、年収の相場) |
| ③ | 第三者の意見を持ち込む(エージェントの面談内容など) |
③が有効な場合があります。
「エージェントに相談したところ、この経歴なら◯◯万円くらいの求人が中心だと言われた」
自分の主張ではなく、第三者の情報として伝えると、受け取り方が変わることがあります。
8. 決まった後の共有
内定が出た後も、共有を続けてください。
| タイミング | 共有すること |
|---|---|
| 内定が出たとき | 条件(年収、勤務地、入社日) |
| 承諾する前 | 判断の理由 |
| 退職を伝えた後 | 退職日、入社日 |
| 入社後 | 1ヶ月後に状況を話す |
最後の行を忘れないでください。
入社後、しばらくは慣れないため、家での様子が変わることがあります。
「今は覚えることが多くて大変だが、3ヶ月くらいで落ち着くと思う」と先に伝えておくと、相手も状況を理解できます。
入社直後の立ち上がりについては、専用の記事にまとめています。
9. よくある質問
いつ相談すればいいですか?
活動を始める前です。内定が出てから伝えると、「相談されなかったこと」が反対の理由になります。その段階なら、まだ何も決まっていないため、相談として受け取ってもらえます。
反対されたら、どうしますか?
まず、反対の理由を確認してください。収入が心配なのか、決まらないことが心配なのか、相談が遅かったことなのかで、対処が変わります。その場で説得しようとせず、一度持ち帰ってください。
年収が下がる場合、どう伝えますか?
「月にいくら下がるか」まで落としてください。年間の金額だと実感が湧きません。あわせて、3年後の見通しも示してください。
「また辞めるのでは」と言われました。
「今回は何を変えるか」を示してください。「残業時間、配属先、最初の3ヶ月の業務を、書面で確認してから決める」といった具体策です。「今度は大丈夫」だけでは、根拠になりません。
相談せずに進めてもいいですか?
推奨しません。後から伝えると、内容ではなく「相談されなかったこと」が問題になります。そして、その状態から関係を修復するのに時間がかかります。
何を用意すればいいですか?
収入の見通し(現在/想定/最悪)、期間の見通し、決まらなかった場合の対応です。この3つを数字で示せると、話が変わります。特に「決まらなかった場合」を必ず用意してください。
話し合いが平行線になります。
期限を決めて、いったん止めてください。「1ヶ月後にもう一度話す」と決めて、その間に材料を集めます。求人票の実物や、エージェントから聞いた相場を示すと、受け取り方が変わることがあります。
決まった後も、共有すべきですか?
すべきです。条件、判断の理由、退職日と入社日を共有してください。そして、入社後1ヶ月経った時点で、状況を話してください。
10. まとめ:話す前にやる3つのこと
パートナーに転職を相談するとき、反対されるのは転職そのものではなく、見通しが分からないことです。
そして、最も多い反対の理由は、「相談が遅かったこと」です。
話す前にやること
① 収入の3つの数字を用意する(現在/想定/最悪の場合。月額に換算)
② 「決まらなかったらどうするか」を1文で決める
③ 30分の時間を、先に確保する
目安時間:合計40分
②を必ず用意してください。
「3ヶ月で決まらなければ、いったん止めて現職を続ける」
この一文があるだけで、相手の不安は大きく下がります。
そして、活動を始める前に伝えてください。
私は内定が出てから伝えて、「最初に相談してくれていたら、こんなに驚かなかった」と言われました。
この先、読むべき記事
- 親に転職を伝えるとき|第二新卒が反対されたときの順番と話し方(親への説明)
- 年収が下がる転職の判断基準|第二新卒が3年で戻せるかを見る(収入の見通し)
- 在職中の転職活動|第二新卒が働きながら2ヶ月で決める段取りと面接の入れ方(在職中に進める)
- 転職するか残るか|第二新卒が5つの軸で決めきるための判断表(判断の整理)
- 中途入社の初日にやること|第二新卒が最初の1日で押さえる7つ(入社後の立ち上がり)
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。