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退職・引き継ぎ

試用期間中の退職|第二新卒が辞めるときの手順と次の選考への影響【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月5日 読了 約18分
試用期間中の退職|第二新卒が辞めるときの手順と次の選考への影響【2026年版】

〜辞めていいのか、書類にどう書くのか。判断と手順を分けて置いておきます〜

入社して1ヶ月、2ヶ月。まだ試用期間中なのに、辞めたいと感じている。

この状態で最も多い誤解が2つあります。

1つは「試用期間中は辞められない」という誤解。もう1つは「試用期間中なら履歴書に書かなくていい」という誤解です。どちらも間違いです。

正しくは、試用期間中でも辞められますし、職歴として書く必要があります。

この記事では、判断・手順・その後の説明の3つに分けて整理します。

1. 結論:知っておくべきことは3つ

試用期間中の退職・3つの事実

辞められる(試用期間中も通常の労働契約。申し入れから2週間で退職可能)

職歴として書く必要がある(社会保険の記録に残る)

すぐに辞めるより、まず「変えられるか」を確認する

③を飛ばして辞めると、次の選考で説明が難しくなります。

③が最も重要です。次の面接で必ず「相談はしましたか」と聞かれます。していない場合、「合わないと感じたらすぐ辞める人」と判断されます。

2. まず確認すべきこと(辞める前に)

2-1. 何が問題なのかを分ける

問題の種類変わる可能性対応
覚えることが多くてついていけない◎ 高い3ヶ月は様子を見る価値がある
配属や担当が想定と違う○ ある相談すれば変わる場合がある
教えてもらえない○ ある上長に伝えれば体制が変わることも
人間関係が合わない△ 場合による異動の可能性を確認
労働条件が求人票と違う× 変わりにくい早期の判断が妥当
求人票にない業務を命じられている×早期の判断が妥当
ハラスメントがある×早期に離れる。相談窓口も使う

上の3つは、時間で解決する可能性があります。下の3つは、待っても変わりません。

2-2. 「まだ慣れていないだけ」の可能性

入社1〜2ヶ月は、誰でもつらい時期です。

  • 業務を覚えられていない
  • 誰に何を聞けばいいか分からない
  • 前職のやり方が通用しない
  • 自分だけできていないように感じる

これは環境の問題ではなく、立ち上がりの問題である可能性があります。3ヶ月経っても同じ状態なら、環境の問題です。

2-3. 相談してみる

辞める前に、一度は上長に伝えてください。

「入社して◯ヶ月経ちましたが、◯◯の部分でうまく進められていないと感じています。進め方について、一度ご相談させていただけないでしょうか。

これをやったかどうかが、次の面接での説明を大きく変えます。「相談しましたが、状況は変わりませんでした」と言えるかどうかの差です。

3. 試用期間の法的な扱い

試用期間は「お試し」ではなく、通常の労働契約です。

項目実際の扱い
労働契約入社日から成立している
退職の申し入れ申し入れから2週間で退職可能(民法)
有給休暇入社6ヶ月後に発生(試用期間中は通常なし)
社会保険入社日から加入(記録に残る)
給与試用期間中に減額される企業がある(要事前確認)
解雇通常より広く認められるが、無制限ではない

社会保険の記録に残るため、隠すことはできません。これが「職歴として書く必要がある」理由です。

3-1. 本採用拒否(会社側から)の場合

会社から「本採用は見送る」と言われるケースもあります。

この場合も、退職の扱いは会社都合になります。自己都合退職として処理されそうな場合は、理由を確認してください。会社都合であれば、失業給付の条件が有利になります。

4. 辞めると決めたときの手順

段階やることタイミング
1直属の上司に口頭で伝える退職希望日の2週間〜1ヶ月前
2退職日を相談して決める口頭の直後
3退職願(届)を提出する日程確定後
4貸与物を返却し、必要書類を受け取る最終出社日
5離職票を受け取る退職後10日前後

引き継ぎは、通常ほとんどありません。試用期間中は、担当を持っていないことが多いためです。

4-1. 伝え方の例文

「お忙しいところ恐れ入ります。少しお時間をいただけますでしょうか。入社してまだ日が浅い中で大変申し訳ないのですが、退職させていただきたく、ご相談に参りました。◯月末を希望しております」

理由を詳しく説明する必要はありません。「一身上の都合により」で足ります。詳しく言うと、引き止めの材料になります。

書類の書き方は退職届・退職願の書き方にまとめています。

4-2. 引き止められたら

「ご配慮いただきありがとうございます。ただ、時間をかけて考えた結果ですので、退職の意思は変わりません。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします」

希望日は動かさないでください。「後任が決まるまで」は期限が無限になります。

5. 履歴書・職務経歴書にどう書くか

書いてください。省略は経歴詐称になります。

5-1. 履歴書の職歴欄

令和◯年◯月 株式会社◯◯◯◯ 入社
令和◯年◯月 一身上の都合により退職

期間が短くても、通常通り書きます。特別な書き方は不要です。

5-2. 職務経歴書

担当した業務を、短くても書いてください。

株式会社◯◯(◯年◯月〜◯年◯月) 事業内容:◯◯/従業員数:◯名 【担当業務】◯◯部に配属。研修期間中に◯◯の基礎業務を担当。 ※在籍期間が短いことについては、面接にてご説明いたします。

「※」の一文があると、隠していない姿勢が伝わります。詳しい書き方は在籍半年・1年未満の職務経歴書を参照してください。

5-3. 隠すとどうなるか

発覚のタイミング何が起きるか
入社時の社会保険の手続き記録から前職が判明する
年末調整・源泉徴収票同上
雇用保険の手続き被保険者番号から履歴が分かる
発覚後経歴詐称として、内定取消・懲戒の対象になり得る

短期離職より、隠していたことのほうが重く扱われます。

6. 次の選考でどう説明するか

ここが最も重要です。

6-1. 説明の型

① 短さを認める② 何が起きたか(事実)③ 相談・改善を試みた事実④ それでも変わらなかった構造⑤ だから次はこうする

③が入っていないと、「合わないとすぐ辞める人」と判断されます。

6-2. 理由別の例文

労働条件が求人票と違った

「◯ヶ月で退職しました。短いことは重く受け止めています。入社後、求人票に記載のなかった◯◯の業務が中心となり、配属について上長に相談しましたが、体制上変えられないという回答でした。条件の相違が大きいと判断し、早い段階で決断しました。今回は、面接で業務内容と配属を具体的に確認したうえで応募しています」

教育体制がなかった

「◯ヶ月で退職しました。未経験での入社だったのですが、実際には教えてもらえる体制がなく、独学で進める状態でした。上長に相談し、◯週間は自分で調べながら進めましたが、担当できる方がいないという状況が変わりませんでした。基礎から学べる環境で、腰を据えて経験を積みたいと考えています」

体調・環境が合わなかった

「◯ヶ月で退職しました。勤務形態が想定と異なり、生活リズムを維持することが難しい状況でした。シフトについて相談はしましたが、人員構成上、恒常的な調整は難しいとのことでした。長く続けられる環境を選び直したいと考えています」

正直に、かつ前職を過度に責めないでください。変換の型は退職理由の伝え方にまとめています。

6-3. 必ず聞かれる追撃

「うちでも同じことが起きたら、どうしますか」

「前回は、状況が変わらないと判断した時点で早く動きました。ただ、振り返ると相談のタイミングがもっと早くてもよかったと思っています。今回は、違和感があった段階で早めに共有して、変えられることかどうかを一緒に判断していただきたいと考えています」

7. 落ちる進め方5つ

何が起きるか
相談なし型誰にも言わずに辞める。次の面接で説明できない
隠す型履歴書に書かない。発覚時に経歴詐称
他責型前職の問題だけを並べる。次も同じと読まれる
連絡なし型出社しなくなる。最悪。離職票の受け取りも滞る
焦って決める型次を決めずに辞め、空白が長引く

最も避けるべきは連絡なし型です。気まずくても、必ず伝えてください。

8. 辞める前にやっておくこと

やること理由
雇用契約書を確認する求人票と条件が違うかを確認できる
求人票を保存しておく相違を説明するときの根拠になる
可能なら次を決めてから辞める空白を作らない
離職票の受け取り方法を確認する次が決まっていない場合に必要
3ヶ月経つまで、判断を1回保留してみる立ち上がりの問題である可能性がある

次が決まってから辞めるのが理想ですが、状況によります。心身の状態が限界にある場合は、無理をしないでください。判断の整理は退職を悩む期間を最短化する3つの判断軸を参照してください。

9. よくある質問

試用期間中でも辞められますか

辞められます。試用期間中も通常の労働契約なので、申し入れから2週間で退職できます。就業規則に「1ヶ月前」とあれば、実務上はそれに従うほうが円満です。

履歴書に書かなくてもいいですか

書いてください。社会保険の記録に残るため、必ず発覚します。隠していたことのほうが重く扱われます。

何ヶ月で辞めると印象が悪いですか

期間より、説明できるかどうかです。1ヶ月でも、相談を試みた事実と構造的な理由があれば説明できます。逆に6ヶ月でも、何もせずに辞めたなら説明が難しくなります。

次の転職に影響しますか

影響はありますが、致命的ではありません。第二新卒枠では、短期離職の応募者は珍しくありません。説明の質で決まります。書き方は転職回数が多い第二新卒も参照してください。

失業給付はもらえますか

雇用保険の加入期間が足りない場合はもらえません。原則として、離職前2年間に通算12ヶ月以上の加入が必要です(会社都合の場合は6ヶ月以上)。前職の加入期間と通算できる場合があるので、ハローワークで確認してください。

試用期間中に給与が下がると言われました

雇用契約書を確認してください。試用期間中の減額は、事前に明示されていれば違法ではありません。明示がないのに下げられている場合は、労働基準監督署に相談できます。

会社から「本採用しない」と言われました

その場合は会社都合の扱いになります。自己都合として処理されそうな場合は、理由を書面で確認してください。失業給付の条件が変わります。

有給は使えますか

通常は使えません。有給は入社6ヶ月後に発生するためです。ただし入社時から付与する企業もあるので、就業規則を確認してください。

10. まとめ

試用期間中の退職は、辞められるかどうかではなく、次にどう説明するかが問題です。

今日やる3つのこと

① 何が問題なのかを、「時間で変わるもの」と「変わらないもの」に分ける

変わる可能性があるものなら、上長に一度相談する。この事実が、次の面接での説明を決めます

③ 雇用契約書を確認し、求人票との相違がないかを見る

②が最重要です。相談した事実が1つあるだけで、次の選考での説明はまったく別のものになります。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。