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求人票からブラック企業を見抜く|第二新卒が2社目を外さない15のチェック【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月5日 読了 約19分
求人票からブラック企業を見抜く|第二新卒が2社目を外さない15のチェック【2026年版】

〜2社目を外すと、次はかなり厳しくなります。求人票と面接で拾えるサインを全部置いておきます〜

第二新卒の転職で、最も避けたいことがあります。

2社目でも同じことが起きることです。

1社目の短期離職は説明できます。しかし2社目も1年で辞めることになると、次の転職では説明の難度が跳ね上がります。

だからこそ、入る前に見抜くことに時間を使う価値があります。そして、見抜くための材料は、実は求人票の中にかなり出ています。

この記事では、求人票・面接・その他の情報源から拾える15のチェックポイントを整理します。

1. 結論:3つの情報源を突き合わせる

入社前に見るべき3つ

求人票の文言(無料。5分で読める)

求人の出方(常時出ているか、募集人数は何名か)

面接での確認(唯一、直接聞ける機会)

①だけで判断せず、3つを突き合わせてください。

1つのサインだけで判断しないでください。どの項目にも例外はあります。複数が重なったときに危険度が上がると考えてください。

2. 求人票の文言でわかること(7項目)

#危険なサイン何を意味するか
1「アットホームな職場」「家族のような」公私の境界が曖昧。休日の連絡や飲み会が多い傾向
2「やる気次第で年収◯◯万円」固定給が低く、歩合の比率が高い
3「若手が活躍」「平均年齢◯歳」(極端に若い)上の世代が残っていない=定着率が低い可能性
4「幹部候補」「即戦力」を未経験求人で使う人手不足で、入社直後から負荷が高い
5固定残業代が月40時間分以上その時間の残業が常態化している前提
6仕事内容が抽象的(「幅広い業務」だけ)何をするか決まっていない/何でもやらされる
7「成長できる環境」「夢を追える」だけ待遇で語れる材料がない

2-1. 特に注意すべきは「固定残業代」

ここが最も具体的に判断できる項目です。

固定残業代の時間数意味
〜20時間一般的な範囲
20〜30時間やや多いが、業界による
30〜45時間その水準の残業が前提になっている
45時間超法定の上限に近い。要注意

企業は、実態に合わない固定残業代を設定しません。45時間分が付いている=そのくらい働く想定、と読んでください。

2-2. 「アットホーム」が悪い理由

これ自体が悪いわけではありません。問題は、それしか書くことがない場合です。

給与・休日・業務内容・教育体制で語れる材料がある企業は、そちらを書きます。雰囲気の話が求人票の中心を占めているとき、他に書けることがないという可能性があります。

3. 求人の出方でわかること(4項目)

文言より確実な情報が、ここにあります。

#サイン何を意味するか
81年以上、常時掲載されている採用しても辞める、または採用できていない
9募集人数が「10名以上」「積極採用中」大量採用=大量離職の可能性、または急拡大
10複数のサイトに同じ求人が出続けている採用コストをかけても埋まらない
11同じ職種を何度も募集しているその職種の定着率が低い

3-1. 常時掲載の確認方法

求人サイトで会社名を検索し、掲載開始日を見てください。サイトによっては「掲載期間」が表示されます。

または、その会社の求人を1ヶ月後にもう一度見てください。まだ出ていれば、常時掲載の可能性が高くなります。

ただし、急成長中の企業も常時掲載します。だから、他のサインと組み合わせて判断してください。事業が伸びているかは、プレスリリースやニュースで確認できます。

4. 面接で確認すべきこと(4項目)

唯一、直接聞ける機会です。ここを使ってください。

#聞くこと分かること
12「この募集は増員でしょうか、欠員補充でしょうか」欠員なら、なぜ辞めたか。増員なら事業の伸び
13「配属予定のチームは何名で、平均勤続年数はどのくらいですか」定着率が直接わかる
14「繁忙期はいつで、そのときの残業はどのくらいですか」実態。曖昧な答えなら要注意
15「未経験で入られた方は、いま何名いらっしゃいますか」教育体制が実在するか

4-1. 答え方でわかること

質問の内容より、答え方を見てください。

答え方判断
数字で具体的に答える◎ 把握しており、隠していない
「人によります」で終わる△ 把握していないか、言いたくない
「やりがいがあるので気になりません」× 質問に答えていない。最も危険
逆に質問を返してくる△ はぐらかしの可能性
「繁忙期はありません」△ どんな仕事にも波はある

「残業はどのくらいですか」に対して「みんな楽しく働いているので」と返ってきたら、それが答えです。

聞くタイミングは最終面接か、内定後の条件面談が適切です。詳しくは面接の逆質問を参照してください。

5. 編集長の実体験:面接で聞かなかったことが、入社後に効いた

私が第二新卒で転職活動をしていたとき、内定を2社からもらいました。

片方の会社の面接で、こう聞いたのを覚えています。

私「配属予定のチームは、何名くらいでしょうか」

面接官「いま3名です。ただ正直に言うと、1人が来月で退職するので、実質2名になります。だから採用しています。

この正直さが決め手になりました。状況が良くないことを隠さずに言える会社は、入社後も情報を隠さないだろうと判断したからです。

逆に、もう1社では同じ質問に「詳細は入社後にお伝えします」と返ってきました。隠す理由がないことを隠す会社は、隠す理由があることはもっと隠します。

聞くこと自体に意味があります。答えの中身以上に、答え方が情報になります。

6. 口コミサイトの読み方

口コミは有用ですが、読み方を間違えると判断を誤ります。

読み方理由
件数が少ない口コミは参考にしない3〜4件では偏りが大きい
投稿時期を必ず見る5年前の情報は、経営体制が変わっている可能性
極端に良い/悪い口コミは割り引く感情的な投稿が混ざる
同じ内容が複数出ているかを見る3人以上が同じことを書いていれば信憑性が上がる
退職者の口コミが中心であることを前提に読む満足している人は書かない傾向がある

「残業が多い」が5件出ていれば信じてよく、1件だけなら保留です。

7. 入ってから気づく前に確認すべき条件

求人票に書かれていないことのうち、確認すべきものを置いておきます。

確認することいつ聞くか
年間休日日数求人票にあるはず。なければ確認
賞与の実績(何ヶ月分か)最終面接か条件面談
固定残業代の時間数と、超過分の支払い条件提示時に必ず
試用期間の長さと、その間の条件条件提示時に必ず
みなし労働時間制・裁量労働制の有無条件提示時
転勤の可能性と範囲面接で

試用期間中に給与が下がる企業があります。条件提示のときに必ず確認してください。試用期間の扱いは試用期間中の退職にもまとめています。

8. 「見抜けなかった」ときの備え

完全に見抜くことはできません。だから、入社後の備えも同時にしておいてください。

  • 雇用契約書は必ず受け取り、保管する(条件と違ったときの唯一の証拠)
  • 求人票のスクリーンショットを保存しておく
  • 入社後3ヶ月は、記録を残す(勤怠、指示された内容)
  • 労働条件が明らかに違う場合は、労働基準監督署に相談できる(無料)

雇用契約書を受け取っていない人が意外に多いです。入社時に必ず確認してください。

9. よくある質問

求人票だけで見抜けますか

完全には見抜けません。ただし、危険なサインが3つ以上重なっている求人は避けられます。求人票・求人の出方・面接の3つを突き合わせてください。

「アットホームな職場」は全部ダメですか

そんなことはありません。問題は、それしか書くことがない場合です。給与・休日・業務内容が具体的に書かれていれば、雰囲気の記述があっても問題ありません。

常時掲載でも良い会社はありますか

あります。急成長中の企業や、慢性的な人手不足の業界(施工管理・介護・運輸)では、常時掲載が普通です。他のサインと組み合わせて判断してください。

面接で残業を聞くと印象が悪くなりませんか

一次面接では避けてください。最終面接の終盤か、内定後の条件面談で聞くのが適切です。エージェント経由なら、担当者に確認してもらうのが最も安全です。

口コミが悪い会社は避けるべきですか

件数と時期を見てください。3件しかない、または5年前の投稿しかない場合は判断材料になりません。同じ内容が3人以上から出ていれば、信憑性が上がります。

エージェントは実態を教えてくれますか

良い担当者は教えてくれます。「離職率はどのくらいですか」「前任の方はなぜ辞めたか分かりますか」と聞いてください。答えられない、または良いことしか言わない担当者は、実態を知らない可能性があります。

内定が出たけれど不安な場合は

内定後に、もう一度質問する機会を作ってもらってください。「入社にあたって、いくつか確認させていただきたいことがあります」と伝えれば、通常は応じてもらえます。断られる場合、それ自体が情報です。

2社目も失敗したらどうなりますか

3社目の転職は難度が上がりますが、不可能ではありません。一貫性の説明が要るようになります。書き方は転職回数が多い第二新卒を参照してください。

10. まとめ

見抜くための材料は、ほとんど無料で手に入ります。

今夜やる3つのこと

① 応募を考えている求人票を開き、固定残業代の時間数を確認する(30時間を超えていたら、それが実態です)

その会社名で求人サイトを検索し、同じ求人がいつから出ているかを見る。1年以上なら、面接で理由を聞いてください

③ 面接で聞く質問を1つ決める:「この募集は増員でしょうか、欠員補充でしょうか」

②は3分で終わります。常時掲載されているかどうかは、求人票の文言より正確な情報です。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。