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何社応募すべきか|第二新卒が10社を基準にする理由と進め方【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月5日 読了 約16分
何社応募すべきか|第二新卒が10社を基準にする理由と進め方【2026年版】

〜1社ずつ受けると、転職活動は半年かかります〜

「何社応募すればいいですか」という質問には、はっきりした答えがあります。10社です。

これは目標ではなく、計算から出てくる数字です。第二新卒の書類通過率、面接の通過率、内定の出る確率を掛け合わせると、内定を1〜2社得るために必要な応募数がこのあたりになります。

そして、この10社は「順番に」ではなく「並行して」応募します。1社ずつ受けていくと、選考期間が積み上がり、活動が半年を超えます。

この記事では、10社という数字の根拠と、並行応募を破綻させずに回す方法を書きます。

1. 結論:10社を、3週間で並行して出す

① 10社という数字の根拠

第二新卒の場合、おおよその通過率は次のようになります。

段階通過率の目安10社の場合
書類選考30〜50%3〜5社が通過
一次面接50〜70%2〜3社が通過
二次・最終面接40〜60%1〜2社が内定

この計算から、10社応募して内定1〜2社が標準的な結果です。

② 並行して出す理由

選考には1社あたり3〜6週間かかります。1社ずつ受けると、10社で30週間(約7ヶ月)です。並行すれば、全体で2〜3ヶ月に収まります。

③ 3週間で出し切る理由

内定の時期を揃えるためです。応募時期がバラバラだと、内定が出る時期もバラバラになり、比較して選ぶことができません。1社目の内定に承諾期限が来たとき、他社がまだ一次面接では、判断できません。

2. 応募数が少なすぎる場合のリスク

応募数何が起きるか
1〜3社全部落ちると振り出しに戻る。比較対象がない
4〜6社内定が1社出るかどうか。選択肢がない
7〜10社内定1〜2社。比較して選べる
11〜15社管理が必要になるが、選択肢は増える
16社以上日程調整と準備が回らなくなる

応募数が少ないことの最大の問題は、「比較できないこと」です。

1社しか内定がない状態だと、その1社が良いのか悪いのかを判断する基準がありません。提示された年収が妥当なのか、業務内容が自分に合っているのか。比べる相手がいないと、決められません。

そして、決められないまま承諾期限が来ると、「他に選択肢がないから」という理由で決めることになります。これが、転職後に「合わなかった」となる典型的なパターンです。

逆に、応募しすぎた場合

16社以上を同時に進めると、以下が起きます。

  • 面接の日程調整が週に何度も発生し、在職中だと対応できない
  • 1社ごとの準備(企業研究、志望動機の調整)が浅くなる
  • どの会社の何を話したか分からなくなる
  • 返信の見落としが発生する

10社前後が、準備の質と選択肢の数のバランスが取れる範囲です。

3. 編集長の実体験:最初の1ヶ月を無駄にした話

私の第二新卒の転職活動は、失敗から始まりました。

最初の1ヶ月

「1社ずつ受けていた。理由は、志望動機をちゃんと作りたかったから。1社に集中して、書類を作って、面接を受けて、結果を待つ。

1社目:書類選考に2週間かかって、不通過。 2社目:書類は通ったけど、一次面接で落ちた。ここまでで1ヶ月」

エージェントの担当者に言われたこと

「1ヶ月で2社しか受けてないんですか?」

私「1社ずつ丁寧にやろうと思って」

担当者「気持ちは分かりますけど、このペースだと内定が出るのは半年後です。それに、面接に慣れないまま本命を受けることになります」

私「慣れる、ですか」

担当者「面接は場数です。3社目くらいから、明らかに受け答えが変わります。だったら、本命は3社目以降に置いたほうがいい

私はここから、進め方を変えました。2週間で8社に応募し、合計10社を並行で進めました。

結果

「10社中、書類が通ったのが6社。面接に進んで、2社から内定が出た。応募開始から内定まで、2ヶ月弱

そして、担当者の言った通りだった。1社目の面接はぐだぐだで、3社目くらいから自分の話が整理されてきた。内定が出た2社は、5社目と7社目に受けた会社

この経験から言えることは2つです。

1つ目は、時間の問題。1社ずつ受けると、単純に3倍以上の時間がかかります。

2つ目は、面接の慣れ。面接は練習でうまくなる部分もありますが、実際の面接で場数を踏むのが最も効きます。本命を最初に受けるのは、実はもったいない使い方です。

4. 10社の選び方

10社を、3つの層に分けてください。

社数内容
本命2〜3社最も入りたい会社
現実的な候補5〜6社条件が合い、通過の見込みがある会社
練習・可能性を広げる枠2〜3社少し背伸び、または職種の幅を広げる枠

応募の順番

「練習枠 → 現実的な候補 → 本命」の順に受けてください。ただし、応募自体は同時期に出します。書類選考の期間にばらつきがあるため、結果として面接の時期がずれます。

本命を意図的に後ろに置きたい場合、応募を1週間ずらすという調整もできます。ただし、ずらしすぎると内定時期が合わなくなるため、1週間以内にとどめてください。

職種の絞り方

応募する職種は2つまでにしてください。3つ以上になると、志望動機に一貫性を持たせられず、面接で「他にどんな職種を受けていますか」に答えられなくなります。

2つにする場合も、隣接した組み合わせにしてください(営業と営業企画、一般事務と営業事務など)。

5. 並行応募の管理方法

10社を並行すると、必ず管理表が必要になります。これがないと、返信の見落としと日程の重複が発生します。

企業名応募経路応募日選考段階次のアクション期限
A社エージェントX9/1二次面接済結果待ち9/12
B社転職サイトY9/3一次面接9/10 14:00 オンライン9/10
C社直接応募9/5書類選考中1週間返信なければ問合せ9/12

必ず入れる列

  • 応募経路:どのエージェント・サイト経由か(重複応募の防止)
  • 次のアクション:何をすればいいか
  • 期限:いつまでにやるか

「応募経路」の列がないと、同じ企業に複数のエージェントから応募してしまうことがあります。これは企業側で混乱を招き、心証を損ねます。

面接直後にやること

5分で、話した内容をメモしてください。10社を並行していると、どの会社で何を話したか必ず分からなくなります。

  • 聞かれた質問
  • 自分が話した具体例
  • 面接官の役職
  • 次の面接までに準備すべきこと

6. スケジュールの組み方

やること
1週目職務経歴書を完成させる。応募先を20社リストアップ
2週目4〜5社に応募。エージェント面談
3週目さらに5〜6社に応募(合計10社)。書類の結果が出始める
4〜5週目一次面接が集中する時期
6〜8週目二次・最終面接。追加応募が必要ならこの時期に
8〜10週目内定・条件確認・意思決定

在職中の場合の面接日程

手段使い方
平日の始業前8:00〜9:00にオンライン面接を設定
昼休み12:00〜13:00。1時間で終わる一次面接向き
平日夜18:30以降。対応している企業は多い
土曜実施企業は限られるが、まとめて入れられる
有給・半休最終面接など、外せないものに使う

10社を並行すると、面接だけで20〜25回程度になります。在職中の場合、この日程確保が最大のハードルです。オンライン面接を優先的に希望してください。

7. 応募数を増やすべきタイミング

次の状況になったら、追加応募を検討してください。

状況追加すべき数
10社応募して、書類通過が2社以下5社追加。あわせて書類の見直し
面接まで進んだが、全て不通過3〜5社追加。面接の振り返りを実施
進行中が2社以下になった3〜5社追加
内定が出たが、比較対象がない追加せず、他社の選考を早めてもらう

書類通過率が2割を切っている場合、応募数を増やす前に書類を見直してください。同じ書類で数を増やしても、結果は変わりません。

見直すべき箇所

  • 職務要約が3行未満になっていないか
  • 実績に数字が入っているか
  • 志望動機が求人票の業務内容に紐づいているか
  • 応募先ごとに、最後の1文を書き換えているか

8. よくある5つの失敗

失敗何が起きるかどう防ぐか
1社ずつ受ける活動が半年以上かかる3週間で10社を並行
本命を最初に受ける面接に慣れないまま本命に臨む練習枠から受ける
管理表を作らない返信の見落とし、日程の重複表計算で1枚作る
応募経路を記録しない重複応募が発生する管理表に「応募経路」の列
職種を3つ以上に広げる志望動機に一貫性がなくなる2職種までに絞る

2番目について補足します。「本命は準備を万全にしてから」と考えて後回しにすると、今度は他社の内定に承諾期限が来ているのに、本命がまだ一次面接という状況になります。

本命は「3〜5社目に面接を受ける」くらいの位置に置くのが最適です。面接には慣れており、かつ内定の時期も他社と揃います。

9. よくある質問

10社も応募先が見つかりません。

職種か地域の範囲が狭すぎる可能性があります。まず、①職種を2つに広げる(隣接職種)、②地域を「市」から「通勤圏」に広げる、③企業規模の条件を外す、の順に緩めてください。それでも見つからない場合、探す場所を増やしてください(転職サイト、エージェント、企業の採用ページ、ハローワーク)。

応募しすぎると企業に嫌がられませんか?

企業には、あなたが何社受けているか分かりません。面接で聞かれた場合も、「数社を並行して進めています」と答えれば問題ありません。むしろ、複数社を検討していることは自然なこととして受け止められます。

書類が全然通りません。

通過率が2割を切っている場合、書類に問題があります。応募数を増やす前に、①職務要約に業界名・数字が入っているか、②実績が数字で書かれているか、③志望動機が求人票の業務内容に紐づいているか、を確認してください。エージェントの担当者に添削してもらうのが最も早いです。

内定が1社出ましたが、他社はまだ選考中です。

内定先に、承諾期限の延長を相談できます。「他社の選考結果が◯日に出る予定のため、それまでお待ちいただけますでしょうか」と伝えてください。1週間程度の延長は、通常受け入れられます。同時に、他社には「他社から内定をいただいており、◯日までに判断が必要です」と伝えて、選考を早めてもらえないか相談できます。

面接の日程が重なってしまいました。

片方を調整してください。「他社の選考と重なっており、◯日または◯日でご調整いただくことは可能でしょうか」と伝えて問題ありません。この程度の調整で、選考に不利になることはありません。

在職中で、10社も面接を受ける時間がありません。

オンライン面接を優先的に希望してください。始業前(8:00〜9:00)、昼休み、夜(18:30〜)の時間帯なら、有給を使わずに対応できます。応募時に「在職中のため、オンラインでの面接を希望します」と伝えれば、多くの企業が対応します。

応募する順番に意味はありますか?

あります。「練習枠 → 現実的な候補 → 本命」の順に面接を受けると、面接に慣れた状態で本命に臨めます。ただし、応募自体は同時期に出してください。順番を意識しすぎて応募が遅れると、内定時期が揃わなくなります。

内定が出た後も、選考を続けていいですか?

承諾する前なら、問題ありません。むしろ、比較対象があるほうが良い判断ができます。ただし、承諾した後に他社の選考を続けるのは避けてください。承諾後に辞退すると、企業とエージェントの双方に大きな影響が出ます。

10. まとめ:今夜やる3つのこと

応募数は、多ければいいわけでも、丁寧に1社ずつがいいわけでもありません。10社を3週間で並行して出すのが、時間と質のバランスが取れる進め方です。

今夜やること

① 転職サイトで、応募候補を20社リストアップする(この段階では応募しない。あとで10社に絞ります)

② 表計算ソフトで管理表の枠を作る(企業名/応募経路/応募日/選考段階/次のアクション/期限)

③ 20社を「本命」「現実的な候補」「練習枠」の3つに分類する

②を応募前に作っておくことが、並行応募を破綻させないための最大のポイントです。応募を始めてから作ろうとすると、必ず後手に回ります。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。