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事務職の自己PR|第二新卒の書類が通る例文6パターンと数字の出し方【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月5日 読了 約19分
事務職の自己PR|第二新卒の書類が通る例文6パターンと数字の出し方【2026年版】

〜「正確さと丁寧さが強みです」で終わる自己PRが、なぜ全部同じに見えるのか。例文6パターンを全文で置いておきます〜

事務職の自己PRは、応募者の大半が同じ言葉で書き始めます。

「正確さと丁寧さを心がけて業務に取り組んでまいりました」 「コツコツと粘り強く取り組むことができます」

どちらも自己PRとして機能しません。事務職に応募する全員が書くからです。正確さは事務職の前提条件であって、他人との差にはなりません。

事務は倍率が高く、書類の段階で落ちる比率が最も高い職種です。だからこそ、自己PR欄でどう差をつけるかがそのまま結果になります。

この記事では、未経験・第二新卒が事務職の自己PRに何を書けば読まれるのかを、例文6パターンの全文つきで整理します。

1. 結論:事務職の自己PRに入れる要素は3つだけ

事務職の自己PRに入れる3要素

他人の仕事を進めた場面(=事務の本質。自分の作業の話ではない)

数字(時間・件数・率のどれか1つ)

やり方を変えた行動(=言われたことをやるだけではない証明)

全員が落とすのが②、差がつくのが①です。

書かなくていいのは「正確さ」「丁寧さ」「コツコツ」「縁の下の力持ち」の4つです。全員が書きます。

2. なぜ「正確です」では通らないのか

2-1. 事務職は「作業する人」ではなく「回す人」

採用側が事務職に求めているのは、作業能力そのものではありません。

よくある自己PR採用側の受け取り方
正確に業務を遂行できます前提条件。差にならない
丁寧な対応を心がけました具体的に何をしたか分からない
コツコツ取り組めます単調に耐えられる、としか読めない
縁の下の力持ちです受け身に読まれる
誰とでもすぐ打ち解けます事務職で求められている能力ではない

事務職は、周りが動きやすい状態を作る職種です。だから自己PRに書くべきなのは、「自分が正確だった話」ではなく、「自分がやったことで、他の人の仕事が進んだ話」です。

2-2. 事務でも数字は必ず出せる

「事務は数字が出せない」と思っている人が多いのですが、出せます。

出せる数字具体例
時間半日→30分に短縮、1件15分→8分
件数1日◯件の入力、月◯件の請求処理、◯名分のシフト
ミス率、提出率、問い合わせの一次解決率
人数・規模◯名の部署を担当、店舗◯名のシフトを管理
金額発注額、請求額、削減できた廃棄額

最も書きやすいのは「時間」です。何かを効率化した経験は、ほぼ全員が持っています。

2-3. 未経験だから書けない、はほぼ誤解

事務未経験でも、前職で事務的な作業をしていた時間は必ずあります。

  • レジ締め・日計 → 数字の突合
  • 発注・在庫管理 → 数値管理と発注業務
  • シフト作成 → 調整とスケジュール管理
  • 売上集計・日報 → 集計と報告資料の作成
  • 電話・来客対応 → 一次対応
  • 新人教育・マニュアル作成 → 業務の標準化

これを書き出さずに「未経験です」と書いてしまうのが、最大の損です。

3. 編集長の実体験:VLOOKUPひとつで評価が変わった

私が営業から営業企画に移ったばかりの頃、月次の実績集計を任されていました。

やり方は完全に手作業でした。営業ごとのエクセルを開いて、数字を1つずつ転記して、合計を出す。半日かかります。しかも月末の忙しい時期に、です。

3ヶ月目に、VLOOKUPで自動化しました。半日が30分になりました。

そのとき上司に言われたのが、印象に残っています。

上司「時間が減ったのが偉いんじゃないよ」

私「え」

上司「これまでは月初にしか数字が出せなかったよね。30分で出るなら、月の途中でも出せる。途中で出れば、後半の動き方を変えられる。それが効いてる」

効率化の価値は「早くなったこと」ではなく、「早くなったから他の人が違う動き方をできること」にあります。

自己PRに書くときも同じです。「半日を30分に短縮しました」で止めず、それによって誰が何をできるようになったかまで書いてください。ここまで書ける人は、ほとんどいません。

4. 例文6パターン(全文)

4-1. 前職:販売 → 一般事務

【周りが動ける状態を作ること】

アパレル店舗で販売を担当しながら、備品と消耗品の発注も任されていました。発注が担当者ごとの感覚で行われていたため、切らして買いに走ることが月に数回発生していました。そこで直近3ヶ月の使用量を記録し、残数がいくつを切ったら発注するかの基準表を作って、レジ横に貼りました。結果、買い出しに走る回数がゼロになり、他のスタッフも発注ができるようになりました。事務職では、自分の作業を正確に回すだけでなく、周りが迷わず動ける状態を作ることを大事にしたいと考えています。

4-2. 前職:営業 → 営業事務

【営業が動ける時間を増やすこと】

法人営業として、見積・受注入力・請求書の発行までを自分で行っていました。見積のたびに過去の類似案件を探すのに時間がかかっていたため、過去1年分の見積を条件別に整理した一覧を作成し、チームで共有しました。1件あたり平均15分かかっていた見積作成が、8分程度に短縮されました。自分だけでなくチーム全員の作業時間が減ったことが、この取り組みで最も価値のあった点だと考えています。営業事務では、営業が商談に使える時間を増やすことが自分の役割だと理解しています。

4-3. 前職:飲食・サービス → 一般事務

【突発対応を仕組みに変えること】

飲食店で店舗運営を担当し、アルバイト15名のシフト管理と発注を任されていました。設備の不具合が起きるたびに業者を探して手配していたため、対応が半日以上遅れることがありました。そこで不具合の種類ごとに連絡先と過去の対応内容をまとめた一覧を作り、店舗に常備しました。以降は誰でも即日で手配できるようになり、営業を止める時間が大きく減りました。予定が崩れることを前提に、事前に手順を用意しておく進め方が自分の強みだと考えています。

4-4. 前職:コールセンター → 事務職

【繰り返しを減らすこと】

コールセンターで1日約60件の問い合わせ対応を担当していました。同じ内容の質問が繰り返し発生していたため、上位20項目について回答テンプレートと社内向けFAQを作成しました。結果、新人が一人で対応できる範囲が広がり、エスカレーションの件数が明確に減りました。1件ずつ丁寧に対応することも大切ですが、同じ対応が繰り返されている状態自体を減らすほうが、全体としては効果が大きいと考えています。事務職でも、この視点で業務に向き合いたいです。

4-5. 前職:一般事務 → 営業事務・経理事務(経験あり)

【期限を落とさない段取り】

一般事務として、庶務全般と月次の資料作成を担当していました。複数部署から同時に依頼が入る環境だったため、依頼が来た時点で「実際の期限」と「止まると他の人が動けなくなるか」の2軸で並べ替える運用に変えました。頼まれた順に処理していた頃と比べ、期限に間に合わない件がなくなりました。依頼者にも「いつ出せるか」を先に伝えることで、催促の連絡自体が減りました。事務職で最も重要なのは、正確さと同じくらい「いつ出るかが読める状態」だと考えています。

4-6. 前職:販売・接客 → 医療事務・受付系

【対人と処理を同時に回すこと】

ドラッグストアで接客とレジを担当しながら、日次の売上締めと発注も行っていました。混雑する時間帯にレジに立ちながら、締めの作業を並行して進める必要があったため、締め作業を「客足が切れた瞬間に進められる単位」に分割して手順書を作りました。結果、閉店後の作業時間が約30分短縮され、他のスタッフも同じ手順で回せるようになりました。人に向き合う時間と、期限のある処理の時間を切り替えながら進める働き方に慣れています。

5. 自己PRの作り方(50分)

時間やること
15分前職の1日を、接客・営業以外の作業まで含めて全部書き出す
10分そのうち「やり方を自分で変えた」ものに印をつける
10分印をつけたものに、時間・件数・率のどれかの数字を付ける
10分「それによって他の人が何をできるようになったか」を1行足す
5分「正確」「丁寧」「コツコツ」が残っていたら削る

4行目が差になります。ほとんどの応募者が3行目で止まります。

6. 落ちる自己PR5つ

具体例なぜ落ちるか
前提条件型「正確さと丁寧さが強みです」事務職の前提。差にならない
数字なし型「業務効率化に取り組みました」どのくらい変わったか読めない
自分の作業型「入力を早く正確にできます」他人の仕事を進めた話がない
性格型「真面目でコツコツ取り組めます」行動が書かれていない
長すぎ型600字以上書く事務職は簡潔さも見られる

最も多いのが前提条件型です。「正確さ」から書き始めた時点で、他の応募者と同じ書類になります。

7. 面接で追撃される3問

自己PRに書いたことは、面接で必ず掘られます。

7-1. 「その改善は、誰かに指示されたものですか」

「いえ、自分から始めました。困っている状況が続いていたので、まず1ヶ月記録を取って、基準を作れそうか確かめてから上長に相談しました。勝手に運用を変えると混乱するので、共有してから始めています。

この質問は「自発性」と「勝手にやらない」の両方を見ています。両方に触れてください。

7-2. 「他の人からの反発はありませんでしたか」

「最初は『今のままでいい』という反応もありました。ただ、新しい手順を押しつけるのではなく、こちらで一覧を作って置いておく形にしたので、負担が増える人がいませんでした。使ってみて楽だと分かってから、自然に定着した形です」

7-3. 「その経験を、うちでどう活かせますか」

「入社後すぐに何かを変えようとは考えていません。まず現行のやり方を正確に覚えることが先だと思っています。そのうえで、繰り返し発生していることや、毎回探すのに時間がかかっているものが見つかれば、相談したうえで整理していきたいと考えています」

8. 応募先別の書き分け

応募先強調すること使う例文
一般事務(庶務)何でも拾う姿勢、周りを動かした話4-1、4-3
営業事務営業の時間を作った話、期限管理4-2、4-5
経理事務正確性への手順、ミスへの対処4-5(経理の志望動機も参照)
医療事務・受付対人と処理の二役4-6
総務誰の担当でもない仕事を拾った話4-1、4-3(総務の志望動機も参照)

同じ経験でも、強調点を変えてください。1つのエピソードを、応募先ごとに書き分けるのが最も効率的です。

9. よくある質問

自己PRは何文字書けばいいですか

250〜350字が目安です。事務職は簡潔さも評価対象なので、長く書けば良いわけではありません。

志望動機と内容が重なってしまいます

重なって構いません。自己PRは「何ができるか」、志望動機は「なぜここか」で役割が違います。同じエピソードを、違う角度から使ってください。志望動機の書き方は一般事務・営業事務の志望動機を参照してください。

数字が出せる経験がありません

時間から探してください。「毎日◯分かかっていた作業」は誰にでもあります。それを短縮していなくても、「1日◯件処理していた」という件数なら必ず出せます。

資格は自己PRに書くべきですか

資格欄に書けば十分です。自己PRで資格を語ると、実務の話が減ってしまうのでもったいないです。MOSがあるなら、「エクセルで何をしたか」の形で書いてください。

エクセルのスキルはどこまで書けばいいですか

使える関数名を具体的に書いてください。「一通り使えます」は最も弱い書き方です。VLOOKUP、ピボットテーブル、SUMIFSなど、実際に業務で使ったものを列挙してください。

アルバイト経験しかなくても書けますか

書けます。アルバイトでも、発注・シフト・教育・締め作業をしていれば実務経験です。雇用形態ではなく、何をしたかで書いてください。

在籍期間が短いのですが、自己PRで補えますか

補えます。短い期間でも、やり方を変えた経験が1つあれば十分書けます。書類全体の作り方は在籍半年・1年未満の職務経歴書を参照してください。

履歴書と職務経歴書で内容を変えるべきですか

履歴書は短く、職務経歴書は具体的に書きます。職務経歴書の自己PRを300字で書き、履歴書にはその要約を100字程度で入れるのが効率的です。

10. まとめ

事務職の自己PRは、正確さではなく「他の人の仕事を進めた話」で決まります。

今夜やる3つのこと

① 前職の1日を、接客・営業以外の作業まで含めて全部書き出す

そのうち「自分でやり方を変えたもの」に印をつけ、時間か件数の数字を付ける

③ 「それによって他の人が何をできるようになったか」を1行足す

③まで書ければ、その時点で他の応募者の書類とは別物になります。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。