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営業職の自己PR|第二新卒の書類が通る例文6パターンと数字の出し方【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月5日 読了 約19分
営業職の自己PR|第二新卒の書類が通る例文6パターンと数字の出し方【2026年版】

〜「目標達成率120%を3期連続で達成しました」だけでは、なぜ評価されないのか。例文6パターンを全文で置いておきます〜

営業職の自己PRには、はっきりした誤解があります。数字を並べれば評価される、という思い込みです。

「目標達成率120%を3期連続で達成」 「部署内で年間MVPを獲得」

もちろん悪くはありません。ただ、これだけで終わっている自己PRは、読み手からすると「で、なぜそうなったの?」で止まります。結果は書いてあるが、再現できるかどうかがわからないからです。

第二新卒の営業職では、成績の大きさより「なぜその結果になったかを説明できるか」が見られています。この記事では、営業職の自己PRを例文6パターンの全文つきで整理します。

1. 結論:営業の自己PRに必要なのは3つ

営業職の自己PRに入れる3要素

変えた行動:何を、どういうやり方に変えたか

その理由:なぜそう変えようと思ったか(=何を見て気づいたか)

結果の数字:変える前と後で、何がどう動いたか

多くの人が③しか書いていません。評価されるのは②です。

「コミュニケーション能力」「行動力」「粘り強さ」の3つは、営業職では書いても加点されません。全員が書くうえ、検証できないためです。

2. なぜ達成率だけでは評価されないのか

2-1. 環境の影響を切り分けられない

営業の成績は、本人の力だけで決まりません。

  • 担当エリアの市場規模
  • 引き継いだ既存顧客の数と質
  • 商材の競争力と価格改定
  • 会社全体の景気

採用側はこれを知っているので、達成率だけを見ても実力の判断ができません。だから「何を変えたか」を聞きます。行動の変化は、環境に左右されないその人固有の情報だからです。

2-2. 「なぜ気づいたか」がいちばん差がつく

3要素のうち、書ける人が最も少ないのが②です。

  • ✕「初回訪問で決裁者を確認するようにしました」→ 行動だけ
  • ○「失注案件を並べたら、決裁者を確認できていない案件だけ失注率が高かったので、初回で確認するようにしました」→ 気づいた根拠がある

後者は「この人は入社後も自分で改善できる」と読まれます。ここが自己PRの核心です。

2-3. 成績が振るわなくても書ける

これは重要な点です。未達だった期のほうが、良い自己PRになることがあります。

未達 → 原因を分解 → 行動を変えた → 改善した、という流れは、①②③がすべて揃っているからです。逆に「ずっと達成していました」は、変化がないぶん書きにくくなります。

3. 実例:私が「変えた理由」を言えなかった話

私は営業2年目の上期、目標比92%で未達でした。当時、上司にこう聞かれています。

入社2年目・上期の振り返り

上司「未達だった原因は?」

私「担当エリアが変わって、引き継ぎに時間を取られてしまって」

上司「それもあるだろうけど、他は?

私「……訪問数は足りてたと思うんですが」

上司「失注した案件、並べてみた?」

私「……並べてないです」

そこで、その期に失注した案件を全部並べました。すると、「検討中のまま連絡が途絶えた」案件が5件あり、その全部で決裁者と決裁の手順を確認していなかったことがわかりました。

下期から初回訪問で3点(誰が決めるか/どんな手順か/いつまでに)を必ず聞くようにしたところ、目標比112%、受注までの期間も平均2週間短縮しました。

この経験が自己PRとして機能するのは、②があるからです。「失注案件を並べた」という行動が、その後の変化の根拠になっています。

4. 例文6パターン(全文)

4-1. 法人営業・新規開拓(未達から改善したパターン)

【失注の原因を特定して、進め方を変えられることが強みです】 前職では中小企業向けに広告商材を担当し、新規開拓から契約まで一人で担当していました。2年目の上期は目標比92%と未達でしたが、その期に失注した案件をすべて並べたところ、「検討中のまま連絡が途絶えた」案件の全部で、決裁者と決裁の手順を確認できていないことがわかりました。下期からは初回訪問で「誰が決めるか」「どんな手順か」「いつまでに」の3点を必ず確認する形に変え、目標比112%、受注までの期間も平均2週間短縮しています。結果が出なかったときに、環境ではなく自分の行動から原因を探す進め方が身についていると考えています。

4-2. 法人営業・既存深耕(横展開したパターン)

【自分の工夫を、チームで再現できる形にすることが強みです】 前職では常時40社前後の既存顧客を担当していました。契約更新率が部署平均を上回っていた理由を自分で分析したところ、掲載開始1か月後に必ず架電し、「反響状況」「運用で困っている点」「社内で数字を見ている担当者」の3点を確認していたことが差でした。特に3点目を確認できた顧客は更新率が明確に高く、これをチェックリスト化して部署に共有した結果、翌期の部署全体の更新率が6ポイント改善しています。自分の成果を個人技で終わらせず、他のメンバーが使える形にすることが私の強みです。

4-3. インサイドセールス(量から選別へ)

【量をこなす中から、勝ちパターンを取り出せることが強みです】 前職ではSaaS企業のインサイドセールスとして、1日80件前後の架電を担当していました。当初は架電数を増やすことに注力していましたが成果が伸びず、架電リストを業種と従業員規模で分けて接続率とアポ率を記録したところ、従業員30〜100名の企業だけアポ率が他の2倍以上であることがわかりました。そこにリストを寄せた結果、架電数を約1割減らしたまま、月間アポ数を12件から20件に増やすことができています。行動量そのものより、どこに時間を配分するかで結果が変わると考えており、記録から判断する進め方を続けています。

4-4. 個人営業・保険や不動産など(信頼構築型)

【断られた理由を集めて、提案の順序を変えられることが強みです】 前職では個人のお客様向けに金融商品を提案していました。契約に至らなかった面談の記録を3か月分見直したところ、「今は必要ない」というお断りのうち、実際には商品の必要性ではなく「今決められない理由」(家族と相談したい・時期が合わない)が大半であることがわかりました。そこで初回の面談で必ず「ご家族で決められる方はいらっしゃいますか」を確認する形に変えたところ、2回目の面談に進む割合が約1.6倍になりました。断られた理由をそのまま受け取らず、記録から本当の要因を探す進め方が私の強みです。

4-5. 店舗販売・個人向け(BtoCの営業成績)

【購入に至る動機を記録して、声かけの順序を変えられることが強みです】 前職ではアパレル店舗で接客販売を担当し、個人売上を追っていました。売上が伸び悩んでいた時期に、購入されたお客様の来店動機を1か月分記録したところ、「特定の1商品を見に来た人」の購入率が他の2倍であることがわかりました。そこで、その層に対しては商品説明よりも先に在庫と色展開を伝える形に声かけの順序を変え、個人売上を店舗内1位まで引き上げ、店舗全体の月間売上も前年比115%に貢献しました。感覚で接客するのではなく、記録から傾向を掴んで打ち手を変える進め方をしています。

4-6. 営業経験が1年未満(短期でも書けるパターン)

【先輩との差を分解して、自分の課題を特定できることが強みです】 前職では入社後10か月間、法人向けの新規開拓を担当しました。同期と比べて商談化率が低かったため、成果を出している先輩に同行させていただき、自分との違いを記録したところ、初回の電話で「用件」より先に「相手の状況」を聞いているという差があることに気づきました。自分は商品の説明から入っていたため、相手の関心がない状態で話していたのだと理解しました。話す順序を変えてから、アポイント獲得率が1.2%から2.6%に上がっています。経験は短いですが、うまくいかない原因を人と比べて特定する進め方は身についていると考えています。

5. 自己PRを作る手順(60分)

5-1. 【25分】「変えた行動」を1つ選ぶ

次の3つに答えてください。

  1. 前職で、途中でやり方を変えたことは何か
  2. なぜ変えようと思ったか(何を見て、何に気づいたか
  3. 変える前と後で、数字はどう動いたか

2がこの作業の核心です。「上司に言われたから」でも構いませんが、その場合は「言われて実際に並べてみたら◯◯だった」と、自分が確かめた部分まで書いてください。

5-2. 【20分】数字を整える

営業の自己PRでは、次の形にすると伝わります。

悪い書き方良い書き方
「大幅に改善しました」「月12件から3件に減りました」
「トップの成績でした」「部署12名中1位(部署平均の1.4倍)」
「売上を伸ばしました」「担当エリアの売上を前年比115%」

比較対象(前年比/部署平均比/変更前)を必ず添えてください。単独の数字は評価できません。

5-3. 【15分】5文の型に流し込む

営業の自己PRの型(300〜400字)

1文目:【見出し】強みを一言で(〜できることが強みです)

2文目:状況説明(商材、担当社数、規模)

3文目:何を見て、何に気づいたか(ここが本体・最も長い)

4文目:変えたことと結果の数字

5文目:応募先でどう再現するか(1文だけ)

例文6パターンはすべてこの型です。3文目がいちばん長くなるのが正しい配分です。

6. 落ちる自己PRの型5つ

NG型具体例なぜ落ちるか
達成率型「達成率120%を3期連続」結果だけ。再現性が見えない
性格型「粘り強く、責任感があります」検証できない。誰でも書ける
気合型「誰よりも行動量を意識しました」何を変えたかがない
業務説明型「新規開拓と既存フォローを担当」職務経歴書の内容と重複
大きすぎ型「部署売上を200%に」(自分の寄与が不明)何をしたか書かれていないと信用されない

業務説明型は特に多いです。自己PRに書くのは「担当したこと」ではなく「自分の判断で変えたこと」です。担当業務は職務経歴書側に書いてください。

7. 成績が振るわなかった場合の書き方

結論から言うと、書けます。むしろ書きやすいことすらあります。

第二新卒の営業では、成績が振るわなかった人のほうが多数派です。採用側もそれを前提に見ています。重要なのは次の点です。

やること書き方
未達を隠さない「目標比92%と未達でしたが」と先に書く
原因を環境のせいにしない「エリアが変わったこともありますが、それ以上に」
自分の行動に原因を置く「決裁者を確認していなかった」
変えた後の変化を書く「下期は112%」(小さくてもよい)

「未達 → 原因を分解 → 変えた → 改善した」の流れは、達成し続けた話より説得力があります。変化があるぶん、再現性の説明になるからです。

改善が数字に出なかった場合でも、「失注の理由が『検討中のまま消える』から『明確なNG』に変わった」といった質的な変化を書けば成立します。

8. 面接での深掘りに備える

書いた自己PRは、面接で必ず3段階で掘られます。

8-1. 「その気づきは、どうやって得たんですか」

②を疑われています。作り話だと崩れます。

「上司に『失注した案件を並べてみたか』と言われたのがきっかけです。実際にExcelに並べて、失注理由と、初回訪問で何を聞いていたかを横に並べたところ、共通点が見えました」

8-2. 「うまくいかなかった部分はありますか」

「特にありません」は最悪の回答です。

「最初はヒアリング項目を5つ作ったのですが、初回訪問で全部聞こうとすると相手が身構えてしまい、かえって話が進みませんでした。効果の大きい3つに絞ってから機能するようになったので、正しさより、その場で自然に聞ける形にすることを優先すべきだったと考えています」

8-3. 「うちで再現するとしたら、どうしますか」

「同じことをやります」ではなく、条件をつけて答えてください。

「同じ方法をそのまま持ち込むのは難しいと思っています。前職は単価60万円で決裁者が1〜2名でしたが、貴社は単価が大きく複数部門が関わると伺っているので、『誰が決めるか』ではなく『どの部門の合意が必要か』を聞く形に変える必要があると考えています」

9. よくある質問

自己PRは何文字が適切ですか

300〜400字が標準です。Webフォームで文字数指定がある場合はそれに従います。500字を超えると読み飛ばされるため、実績を1つに絞って削ってください。

複数の実績を書きたいのですが

1つに絞ってください。複数入れると全部が浅くなります。他の実績は職務経歴書の箇条書き側に置けば十分です。「新規開拓で◯件、既存で更新率◯%」といった数字は、職務経歴書に並べてください。

志望動機と同じエピソードを使ってもいいですか

同じエピソードを、違う角度で使うのは問題ありません。志望動機では「その経験からこの職種に関心が向いた」という接続に使い、自己PRでは「そこで自分が何を変えたか」の証拠として使います。ただし同じ文をコピーするのは避けてください。

営業以外の職種に応募する場合も、この型で書けますか

書けます。3要素(変えた行動/気づいた根拠/結果)はどの職種でも通用します。ただし選ぶエピソードは応募先に合わせてください。カスタマーサクセスなら継続に関わるもの、営業企画なら横展開したもの、事務なら正確性に関わるものを選びます。

数字がまったく出せない場合はどうしますか

数字がないのではなく、記録していなかっただけであることがほとんどです。月あたりの商談数、担当社数、平均単価を概算で出してください。それも難しい場合は、「変える前」と「変えた後」の状態を具体的に書くほうが、無理に数字を作るより安全です。

職務経歴書のどこに書けばいいですか

職務経歴の後、最後の項目として置くのが一般的です。「自己PR」という見出しを立てて、300〜400字で書きます。見出しに【】で強みを一言入れておくと、読み手が構造を掴みやすくなります。書類全体の作り方は第二新卒の職務経歴書テンプレを参照してください。

在籍期間が1年未満でも書けますか

書けます。例文6のパターンがそれにあたります。期間が短い分、「先輩との差を分解した」「同期と比べて自分の課題を特定した」といった、短期間でもできる比較を題材にしてください。

転職回数が多い場合、どの会社の話を書けばいいですか

応募先に最も近い経験を選んでください。直近である必要はありません。ただし、選んだ会社が3社前だと「最近は何をしていたのか」と聞かれるので、直近の経験にも一言触れられるようにしておいてください。

10. まとめ

営業職の自己PRは、成績の大きさではなく気づいた根拠を書けるかで決まります。

今夜やる3つのこと

① 前職で「途中でやり方を変えたこと」を1つ書き出す

なぜ変えようと思ったか(何を見て、何に気づいたか)を3行で書く

③ 変える前と後の数字を、比較対象つきで並べる(前年比/部署平均比/変更前)

②が書ければ、自己PRはほぼ完成しています。ここを飛ばして達成率だけを並べると、どれだけ数字が良くても「再現できるかわからない人」で終わります。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。