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職務要約の書き方|第二新卒が最初の3行で読ませる型と例文8パターン【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月5日 読了 約17分
職務要約の書き方|第二新卒が最初の3行で読ませる型と例文8パターン【2026年版】

〜採用担当者が最初に読む3行で、残りが読まれるかどうかが決まります〜

職務経歴書の冒頭に置く「職務要約」は、書類の中で最も読まれる部分です。

そして、第二新卒が最も雑に書いている部分でもあります。

「新卒で株式会社◯◯に入社し、営業職として勤務しております。」

この1行で終わっている職務経歴書を、私は何度も見てきました。

採用担当者は、1通の書類に2〜4分しかかけられません。その最初の10秒で読むのが、この職務要約です。

ここで「読む価値がある」と判断されなければ、その下に書いた業務内容も実績も、流し読みで終わります。

逆に言えば、3行を書き直すだけで、書類の通過率は変わります。

この記事では、3行に入れるべき4要素と、職種別の例文8パターンを用意します。

1. 結論:3行、4要素

要素内容
期間と職種何年、何をしてきたか広告代理店にて法人営業を1年半
担当した規模件数・金額・人数のどれか飲食・宿泊業界40社、年間予算3,000万円
実績(数字)変化を示す数字受注率を18%から27%に改善
強み・方向何ができるか、どこへ行きたいか継続的な顧客対応と提案の設計

この4つを3行に収めます。

完成形の例

【職務要約】

広告代理店にて、法人営業を1年半担当してまいりました。飲食・宿泊業界の40社を担当し、年間予算3,000万円を管理しております。訪問の優先順位を自身で設計し、受注率を18%から27%へ改善いたしました。今後は、継続的に顧客へ関わり、導入後の課題まで担当できる営業を志望しております。

4行、約150字です。

この密度で書けば、採用担当者は「この人の詳細を読もう」と判断します。

比較のため、よくある書き方を並べます。

よくある書き方

新卒で株式会社◯◯に入社し、広告代理店の営業職として勤務しております。日々、お客様のご要望に真摯に向き合い、成果を上げられるよう努めております。

この2行から、採用担当者が得られる情報はゼロです。

2. 職務要約が読まれる理由

採用担当者の読み方を、時間で分解します。

順番読むところかける時間
1職務要約10〜15秒
2職務経歴(会社名・期間)10秒
3業務内容の詳細要約次第
4自己PR・志望動機要約次第

3と4を読むかどうかが、1で決まります。

そして、この構造は書類の枚数が多いほど強くなります。

応募者数1通あたりの時間職務要約の重要度
5名10分
30名2〜4分高い
100名1分ほぼ職務要約で決まる

人気企業や未経験可の求人ほど、応募者が多くなります。

つまり、第二新卒が受ける求人ほど、職務要約の比重が高いということです。

3. 編集長の実体験:要約を書き直して、通過率が変わった

私が第二新卒で転職活動をしていたとき、最初の5社で書類が2社しか通りませんでした。

通過率40%。悪い数字ではありませんが、内訳を見ると偏りがありました。

エージェントの担当者に、職務経歴書を見てもらいました。

担当者「業務内容の部分、よく書けてます。数字も入ってるし」

「じゃあ、なんで落ちるんでしょう」

担当者この職務要約、読まれてないと思います

「読まれてない?」

担当者『新卒で入社し、広告営業として勤務しております』しか書いてないんですよ。これだと、下を読む理由がない」

「下に全部書いてあるので、要約は短くしたんですが」

担当者逆です。採用の人は、要約を読んで『下を読むか決める』んです。要約が薄いと、下が読まれない」

「……何を書けばいいですか」

担当者下に書いてある一番いい数字を、上に持ってきてください。受注率18%→27%、これを要約に入れる。これだけで変わります

言われたとおり、要約を書き直しました。

やったことは、下に書いてあった数字を上にコピーしただけです。新しい情報は、1つも足していません。

その後の5社の結果は、4社通過でした。

もちろん、応募先の違いもあるので、要約だけが理由とは言えません。

ただ、担当者の指摘の構造は、今も正しいと思っています。

「下に書いてあるから、上には書かない」は、読み手の行動を考えていない書き方です。

下は、読まれるとは限らないのです。

4. 4要素の書き方

① 期間と職種

弱い強い
営業職として勤務広告代理店にて法人営業を1年半
事務職に従事製造業の営業事務を2年
ITの仕事SaaS企業のカスタマーサポートを1年3ヶ月

「業種+職種+期間」の3点セットで書いてください。

期間は、1年未満でも書きます。「10ヶ月」と正確に書く方が、ぼかすより信頼されます。

② 担当した規模

次のどれか1つを入れてください。

種類
件数担当40社、月平均80件の処理
金額年間予算3,000万円、月間売上400万円
人数15名のチーム、来店客数1日100名
範囲関西エリア2府4県、3部門を横断

規模が分かると、業務の重さが伝わります。

「営業をしていました」だけでは、5社担当なのか100社担当なのか分かりません。

③ 実績(数字)

変化を示す数字が最も強いです。

変化受注率18%→27%、ミス月5件→1件
達成目標達成率112%、四半期MVP
順位部内12名中3位
短縮処理時間を1件30分→15分

実績がない、と感じる場合の探し方は次のとおりです。

質問見つかるもの
前任者と比べて、何が変わりましたか変化の数字
自分が入る前と後で、違うことは何ですか改善の実績
人から感謝された場面はいつですか貢献の内容
ミスや手戻りを減らした経験はありますか効率化の数字

「売上を伸ばした」だけが実績ではありません。

ミスを減らした、時間を短縮した、手順を作った。これらも実績です。

④ 強み・方向

最後の1文で、応募先につなげます。

できること継続的な顧客対応と提案の設計
志向導入後の運用まで担当できる営業を志望
強み業務の手順を整理し、仕組み化すること

ここで、応募先の職種と接続させてください。

営業に応募するなら営業の言葉、企画に応募するなら企画の言葉で締めます。

5. 職種別の例文8パターン

① 法人営業(1年半)

広告代理店にて、法人営業を1年半担当してまいりました。飲食・宿泊業界の40社を担当し、年間予算3,000万円を管理しております。訪問の優先順位を自身で設計し、受注率を18%から27%へ改善いたしました。今後は、継続的に顧客へ関わる営業を志望しております。

② 営業事務(2年)

製造業にて、営業事務を2年担当してまいりました。受発注処理を1日平均40件、月次の請求書を約200件処理しております。受注ミスが月5件発生していた状況に対し、確認項目のチェックリストを作成・提案し、月1件以下へ削減いたしました。今後は、業務改善に関わる範囲を広げたいと考えております。

③ 販売職(2年3ヶ月)

アパレル販売職として、2年3ヶ月勤務してまいりました。店舗の月間売上800万円のうち、個人売上で月120万円を担当しております。顧客カルテの運用方法を見直し、リピート率を32%から41%へ向上させました。今後は、個人の接客に加え、店舗全体の数字を設計する立場を志望しております。

④ カスタマーサポート(1年3ヶ月)

SaaS企業にて、カスタマーサポートを1年3ヶ月担当してまいりました。1日平均30件の問い合わせに対応し、チャットとメールの両方を担当しております。よくある質問を分析してFAQを整備し、同種の問い合わせを月80件から45件へ削減いたしました。今後は、顧客の課題を先回りして解決する立場を志望しております。

⑤ 経理(1年10ヶ月)

卸売業にて、経理を1年10ヶ月担当してまいりました。月次決算の補助、売掛金・買掛金の管理、月間約300件の仕訳入力を担当しております。月次決算の締めに5営業日を要していた状況に対し、前処理の手順を整理し、3営業日へ短縮いたしました。今後は、決算業務全体に関わる範囲を広げたいと考えております。

⑥ ITヘルプデスク(1年)

従業員500名規模の企業にて、社内ヘルプデスクを1年担当してまいりました。PC・アカウント・ネットワークに関する問い合わせを1日平均20件対応しております。頻出する手順をマニュアル化し、社内ポータルへ公開したことで、同種の問い合わせを約3割削減いたしました。今後は、インフラの構築・運用側へ領域を広げたいと考えております。

⑦ 介護職(2年)

特別養護老人ホームにて、介護職として2年勤務してまいりました。入居者30名を4名体制で担当し、日常生活の介助と記録業務を担当しております。記録の様式を見直し、申し送りに要する時間を1回30分から15分へ短縮いたしました。今後は、これまでの対人対応の経験を、一般企業の顧客対応職で活かしたいと考えております。

⑧ 経験10ヶ月(在籍1年未満)

人材サービス企業にて、法人営業を10ヶ月担当してまいりました。中小企業を中心に約25社を担当し、新規開拓と既存顧客のフォローの両方を経験しております。訪問記録の管理方法を自身で整理し、月間の訪問件数を35件から48件へ増やしました。短い期間ではありますが、自ら手順を設計して改善する姿勢を身につけております。

⑧のように、在籍が1年未満でも書き方は同じです。

期間の短さを隠さず、その中で何をしたかを数字で示してください。

6. やってはいけない5つの書き方

#やってはいけないことなぜダメか
1〜2行で終わらせる下が読まれない
数字を1つも入れない規模も実績も伝わらない
「真摯に」「誠実に」などの姿勢だけ書く情報量がゼロ
業務内容を全部書く要約になっていない
応募先と関係ない経験を厚く書く判断材料にならない

③について

「お客様のご要望に真摯に向き合い」といった表現は、誰でも書けます。

採用担当者は、この表現から何も判断できません。

「真摯に向き合った」ことを示すのは、姿勢の言葉ではなく、行動と数字です。

姿勢の言葉行動と数字
お客様に真摯に向き合いました月2回の定期訪問を全40社で継続し、解約率を8%から3%に下げました
責任感を持って業務にあたりました担当外の案件も引き受け、繁忙期には月60件を処理しました

④について

職務要約は、詳細を書く場所ではありません。

150〜200字が上限です。

それを超える場合は、詳細な業務内容の欄に移してください。

7. 経験が短い・複数社ある場合

在籍が1年未満の場合

期間を書かない、という選択はしないでください。

書かないと、かえって不信感を与えます。

書き方の例

「人材サービス企業にて、法人営業を10ヶ月担当してまいりました。短い期間ではありますが、約25社を担当し、訪問件数を月35件から48件へ増やしました。」

「短い期間ではありますが」と自分から言うことで、正直さが伝わります。

複数社の経験がある場合

全社を同じ密度で書かないでください。

会社職務要約での扱い
応募先に最も近い経験詳しく書く
その他社名を出さず、期間と職種のみ

書き方の例

「新卒で入社した1社目で法人営業を1年、現職では2年目より営業企画を1年半担当しております。営業企画では、月次の数字の集計と、施策の効果検証を担当し……」

直近の経験を厚く書くのが原則です。

空白期間がある場合

職務要約には書かず、職歴欄で説明してください。

要約は、あくまで職務の要約です。

空白期間の説明については、専用の記事にまとめています。

8. 書く手順(20分)

次の手順で書いてください。

#やること時間
1職務経歴書の詳細欄から、最も良い数字を1つ選ぶ3分
2担当規模を1つ書き出す(件数・金額・人数)3分
34要素を箇条書きで並べる5分
43〜4行の文章にする7分
5150〜200字に収まっているか確認2分

1が最も重要です。

すでに書いてある詳細の中から、一番良い数字を上に持ってくるだけで、要約は成立します。

新しい情報を作る必要はありません。

確認のチェックリスト

#確認項目
1数字が2つ以上入っているか
2業種・職種・期間が書かれているか
3最後の1文が、応募先の職種につながっているか
4150〜200字に収まっているか
5「真摯に」「誠実に」などの姿勢の言葉だけになっていないか

9. よくある質問

職務要約は、何文字が適切ですか?

150〜200字(3〜4行)が目安です。100字を切ると情報が足りず、250字を超えると要約になりません。詳細は、業務内容の欄で書いてください。

職務要約と自己PRは、何が違いますか?

職務要約は「何をしてきたか」の事実、自己PRは「何ができるか」の主張です。要約は経歴の圧縮、自己PRは強みの説明になります。内容が重複しても構いませんが、要約の方が事実寄りに書いてください。

実績になる数字がまったくありません。

売上以外を探してください。処理件数、担当社数、対応人数、ミスの削減、時間の短縮。「前と比べて何が変わったか」を思い出すと、必ず1つは見つかります。

職務要約に、転職理由を書いてもいいですか?

書かないでください。転職理由は、志望動機か職歴欄の備考に書きます。要約の最後の1文は、「今後何をしたいか」で締めてください。

未経験の職種に応募する場合、要約はどう書きますか?

現職の経験のうち、応募先の職種に近い部分を厚く書いてください。営業からマーケティングなら「数字の分析」、事務から経理なら「数字の正確な処理」。最後の1文で、志望する職種につなげます。

アルバイトの経験も書いていいですか?

正社員の経験がある場合は、正社員の経験だけを書いてください。正社員経験がない、または期間が極端に短い場合は、アルバイトの経験を書いても構いません。その場合、期間と業務内容を明記してください。

職務要約は、応募先ごとに書き分けるべきですか?

最後の1文だけ書き分けてください。前半(経歴と実績)は共通で構いません。「今後は◯◯を志望しております」の部分を、応募先の職種に合わせます。

職務要約という見出しは必要ですか?

必要です。「【職務要約】」という見出しをつけて、書類の冒頭に置いてください。見出しがないと、採用担当者がどこから読むべきか分からなくなります。

10. まとめ:今夜やる3つのこと

職務要約は、採用担当者が最初に読む10〜15秒です。

ここで「読む価値がある」と判断されなければ、その下の詳細は流し読みで終わります。

そして、書き直すのに新しい情報は必要ありません。下に書いてある数字を、上に持ってくるだけです。

今夜やること

職務経歴書の詳細欄から、一番良い数字を1つ選ぶ

担当規模(件数・金額・人数)を1つ書き出す

4要素を3〜4行、150〜200字にまとめる

目安時間:合計20分

書けたら、数字が2つ以上入っているかを確認してください。

1つも入っていなければ、書き直しです。

私は、下に書いてある数字を上にコピーしただけで、要約が成立しました。作業としては、それだけです。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。