履歴書の見落としやすい欄|通勤時間・扶養・本人希望【2026年版】
履歴書を書くとき、学歴・職歴・志望動機には時間をかけます。その一方で、通勤時間、扶養家族、本人希望記入欄は、空欄か適当に埋められがちです。
これらの欄は、選考の合否を決める欄ではありません。ただ、空欄だと不備として扱われ、書き方によっては誤解を生みます。
この記事では、見落としやすい5つの欄について、書き方を整理します。
1. 結論:空欄にしていい欄はない
履歴書のすべての欄に、書くべき内容があります。該当しない場合も、「なし」と書くのが原則です。
空欄が並んでいる履歴書は、書き忘れなのか該当なしなのかが読み手に分かりません。
| 欄 | 該当しない場合の書き方 |
|---|---|
| 資格 | 「特になし」 |
| 扶養家族 | 「0人」 |
| 配偶者 | 「無」 |
| 本人希望記入欄 | 「貴社規定に従います」 |
| 通勤時間 | 必ず記入する |
5行目は「該当なし」がありません。必ず数字を書いてください。
空欄を残さないだけで、書類の印象が変わります。
2. 通勤時間の書き方
書き方の原則
自宅から勤務地まで、ドアツードアの時間を書きます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 含めるもの | 徒歩、電車、乗り換えの待ち時間 |
| 書き方 | 「約〇時間〇分」 |
| 5分単位 | 「約1時間15分」のように丸める |
調べ方
乗換案内で、自宅の最寄り駅から勤務地の最寄り駅を検索し、そこに自宅から駅までの徒歩時間と、駅から勤務地までの徒歩時間を足します。
転居予定がある場合
現住所からの通勤時間を書き、本人希望記入欄で転居の予定を伝えます。
「現在〇〇県に在住しておりますが、内定をいただけました場合、入社日までに貴社の勤務地近郊へ転居する予定です。」
この一文がないと、「通勤2時間半」という数字だけが残り、書類選考で不利になります。
通勤時間が長い場合
正直に書いてください。短く書いても、入社後に分かります。長い場合は、本人希望記入欄で転居や、通勤への考えを添えてください。
3. 編集長の実体験:本人希望欄が空欄で聞かれた
自分が転職活動をしていたとき、本人希望記入欄を空欄で出したことがあります。
面接官「本人希望欄が空欄ですが、特に希望はないということでしょうか」
私「はい、特にありません」
面接官「勤務地や職種についても、こだわりはない?」
私「……いえ、東京勤務を希望しています」
面接官「それは書いておいたほうがいいですよ」
「特に希望なし」と「書き忘れ」の区別がつかない状態でした。
その後は、「貴社規定に従います」と書くようにしました。希望がある場合は、それを書きます。
本人希望記入欄は、条件を主張する欄ではありません。読み手が判断するために必要な情報を書く欄です。
書くべき内容がある場合
- 転居の予定
- 勤務地の希望(複数拠点がある企業の場合)
- 応募している職種(複数職種を募集している企業の場合)
- 連絡が取れる時間帯
この4つは、書いておくと相手が判断しやすくなります。
4. 本人希望記入欄の書き方
基本形
「貴社規定に従います。」
希望がない場合、これで十分です。空欄にしないでください。
書くべき内容がある場合の例
転居予定がある場合
「現在〇〇県に在住しておりますが、内定をいただけました場合、入社日までに貴社の勤務地近郊へ転居する予定です。それ以外の条件については貴社規定に従います。」
複数拠点がある企業の場合
「勤務地は東京本社を希望いたします。それ以外の条件については貴社規定に従います。」
複数職種を募集している企業の場合
「〇〇職に応募いたします。それ以外の条件については貴社規定に従います。」
在職中で連絡が取りにくい場合
「現在在職中のため、平日日中はお電話に出られないことがございます。ご連絡はメールまたは19時以降にお願いできますと幸いです。」
書かないほうがよい内容
| 内容 | 理由 |
|---|---|
| 年収の希望 | 面接や条件面談で伝える |
| 残業の希望 | 選考の初期に書くと印象が悪い |
| 休日の希望 | 同上 |
| 「〇〇はできません」 | 制約を先に出すと不利 |
条件面の希望は、内定後の条件面談で伝えてください。
5. 扶養家族・配偶者の欄
この欄がある履歴書とない履歴書があります。ある場合は記入してください。
| 項目 | 書き方 |
|---|---|
| 扶養家族数 | 配偶者を除く人数。いなければ「0人」 |
| 配偶者 | 「有」または「無」 |
| 配偶者の扶養義務 | 「有」または「無」 |
この情報は、入社後の社会保険や手当の手続きに使われます。選考の判断に使う項目ではありません。
迷いやすい点
扶養家族の数え方:一般に、配偶者を除いた人数を書きます。フォーマットによって「配偶者を除く」と注記があります。
配偶者の扶養義務:配偶者を自分の扶養に入れているかどうかです。
正確な定義は、税法上と社会保険上で異なります。迷う場合は、現在の勤務先の年末調整の書類を確認するか、記入例を参照してください。
書かない選択
近年のフォーマットでは、この欄がないものもあります。ない場合、書く必要はありません。ある場合は、空欄にせず記入してください。
6. 資格・免許欄の書き方
書き方の原則
| 項目 | 書き方 |
|---|---|
| 正式名称 | 略称ではなく正式名称 |
| 取得年月 | 西暦または和暦(統一する) |
| 順番 | 取得年月順、または関連度順 |
| 該当なし | 「特になし」 |
書く資格の範囲
業務に関連する資格は、すべて書いてください。
迷う場合
| 資格 | 書くか |
|---|---|
| 普通自動車免許 | 書く(業務で使う場合は特に) |
| 業務に関連する資格 | 書く |
| 語学の資格 | スコアが一定以上なら書く |
| 趣味の資格 | 応募先と関連があれば書く |
| 取得予定の資格 | 「〇年〇月取得予定」と書ける |
5行目は使えます。「〇〇試験 〇年〇月受験予定」と書くと、学習を継続していることが示せます。
資格が1つもない場合
「特になし」と書いてください。空欄にしないでください。
そのうえで、職務経歴書に「学習中の内容」を書く欄を作ると、補完できます。
履歴書と職務経歴書の役割の違い
2つの書類は、役割が違います。それぞれに何を書くかを分けると、迷いが減ります。
| 項目 | 履歴書 | 職務経歴書 |
|---|---|---|
| 役割 | 基本情報の確認 | 経験の説明 |
| 形式 | 決まっている | 自由 |
| 枚数 | 1枚 | 2枚 |
| 読まれる順 | 後 | 先(中途採用では) |
| 判断への影響 | 小さい | 大きい |
4行目と5行目が重要です。
中途採用では、職務経歴書のほうが先に読まれ、判断への影響も大きくなります。履歴書は、基本情報の確認に使われることが中心です。
だから、時間の配分は職務経歴書に寄せてください。
ただし、履歴書に不備があると、それだけで印象が下がります。空欄、誤字、職務経歴書との不一致。この3つを潰すことに、20分使ってください。
時間配分の目安
| 書類 | かける時間 |
|---|---|
| 履歴書 | 1時間(うち確認20分) |
| 職務経歴書 | 4〜5時間 |
履歴書に3時間かけて職務経歴書が1時間、という配分だと、結果が出にくくなります。
7. 面接で聞かれる3問と答え方
Q1「通勤時間が長いようですが、大丈夫ですか」
回答例:「現在の住居からは1時間半かかりますが、内定をいただけました場合、勤務地から30分圏内に転居する予定です。物件も見始めています。」
「大丈夫です」だけでなく、具体的な対応を添えてください。
Q2「本人希望欄に転居予定と書かれていますが、いつ頃を予定していますか」
回答例:「入社日の2週間前までに完了させる予定です。現在の住居は賃貸で、退去の手続きも問題ありません。」
Q3「資格が特にないようですが、何か学習されていますか」
回答例:「資格の取得はしていませんが、〇〇の学習を6か月継続しています。週10時間程度で、直近では〇〇まで進んでいます。」
「特にありません」で終わらせないでください。学習していることがあれば、期間を添えて答えてください。
8. 書き終えた後の確認
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 空欄がないか | すべての欄に何か書かれているか |
| 日付の形式 | 西暦か和暦か、統一されているか |
| 年月の一致 | 学歴と職歴の年月に矛盾がないか |
| 職務経歴書との一致 | 在籍期間、社名が一致しているか |
| 誤字 | 特に社名、部署名 |
| 写真 | 貼付されているか |
3行目と4行目を必ず確認してください。
履歴書と職務経歴書で在籍期間がずれているのは、実際によくあるミスです。記憶で書くとずれます。雇用契約書か源泉徴収票で確認してください。
2行目も揃えてください。学歴を和暦、職歴を西暦で書くと、読みにくくなります。
提出前に、1日置いてから読み返すと、誤字に気づきやすくなります。
9. よくある質問
本人希望欄は必ず書きますか
書いてください。希望がない場合も「貴社規定に従います」と書きます。空欄は避けてください。
通勤時間はどう計算しますか
自宅から勤務地まで、ドアツードアの時間です。乗換案内の時間に、徒歩時間を足してください。
扶養家族の欄がないフォーマットもあります
ない場合は書く必要がありません。ある場合は記入してください。
資格がまったくありません
「特になし」と書いてください。そのうえで、職務経歴書に学習中の内容を書く欄を作ると補完できます。
普通自動車免許は書きますか
書いてください。業務で使う可能性がある職種では、特に重要です。
年収の希望を本人希望欄に書いていいですか
避けてください。条件面の話は、内定後の条件面談で伝えます。
手書きとパソコンのどちらですか
多くの場合、どちらでも構いません。指定がある場合は従ってください。
履歴書のフォーマットはどれを使いますか
一般的な市販のフォーマット、または転職サイトが提供するものを使ってください。職歴欄が広いものを選ぶと書きやすくなります。
10. まとめ:提出前にやる3つのこと
履歴書の見落としやすい欄は、合否を決める欄ではありませんが、空欄だと不備になります。
1つめ、すべての欄に何か書かれているか確認する。該当しない欄も「特になし」「0人」と書いてください。所要5分。
2つめ、本人希望記入欄を埋める。希望がなければ「貴社規定に従います」。転居予定がある場合は、その旨を書いてください。所要5分。
3つめ、在籍期間を職務経歴書と突き合わせる。記憶で書くとずれます。雇用契約書か源泉徴収票で確認してください。所要10分。
20分で、書類の不備がなくなります。
この先、読むべき記事
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- 本人希望記入欄の書き方|第二新卒が「特になし」で損しない3パターン(本人希望欄の詳細)
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。