業務量が多すぎるとき|第二新卒が切り分けて相談する手順【2026年版】
〜「がんばれば終わる量」を超えたと感じている人へ〜
仕事が終わらない。持ち帰る。休日に片付ける。それでも追いつかない。
この状態が続くと、まず考えるのは「自分が遅いからだ」ということです。そして、さらに時間をかけようとします。
ただ、量そのものが処理できる範囲を超えている場合、時間をかけても解決しません。
この記事では、量の問題か進め方の問題かを切り分けて、相談につなげる手順を整理します。
なお、労働時間に関する事項には法令上の定めがあります。この記事は一般的な整理であり、個別の判断は専門機関や所管の窓口に確認してください。
1. 結論:やることは3つ
この状況でやる3つ
① 業務を書き出して、時間を測る
② 量の問題か、進め方の問題かを分ける
③ 数字で相談する(「忙しい」では動かない)
③が最も重要です。
「忙しいです」と伝えても、相手は判断できません。どのくらいの量が、どのくらいの時間かかっているかが分からないためです。
「この5つで週◯時間かかっていて、所定の時間に収まりません」と言えると、相談として成立します。
2. まず可視化する
1週間やること
① 担当している業務を、すべて書き出す
② それぞれにかかった時間を記録する
③ 毎週やるものと、突発のものを分ける
④ 合計時間を出す
⑤ 所定の労働時間と比べる
⑤で、事実がはっきりします。
合計が所定の時間を大きく超えているなら、量の問題です。収まっているのに終わらないなら、進め方の問題である可能性があります。
この記録は、相談の材料であると同時に、自分を守る記録にもなります。
記録の残し方は長時間労働で辞めるとき|第二新卒が残す記録と進め方にまとめています。
突発の業務を数える
見落とされやすいのが、突発の業務です。
問い合わせ、差し込みの依頼、トラブル対応。これらは予定に入っていないため、記録から漏れます。
しかし、実際にはこれが時間を奪っています。
1週間、突発の業務が何件、どのくらいの時間だったかを数えてください。この数字が、相談で最も効きます。
3. 量の問題か、進め方の問題か
| 確認する点 | 量の問題 | 進め方の問題 |
|---|---|---|
| 他の人の状況 | 全員が同じように多い | 自分だけ終わらない |
| 前任者 | 同じ状態だった | 同じ量を回していた |
| 突発の業務 | 頻繁に入る | 少ない |
| 手戻り | 少ない | やり直しが多い |
| 確認の回数 | 通常 | 何度も確認している |
2行目が最も参考になります。
前任者が同じ量を所定の時間で回していたなら、進め方に改善の余地があります。その人がどうやっていたかを聞いてください。
前任者も同じ状態だった、または前任者が辞めているなら、量の問題です。
ただし、両方が同時に起きていることもあります。その場合は、まず量を相談したうえで、進め方も見直します。
4. 話を聞いた例:数字で相談した人
知人に、業務量が回らなくなっていた人がいます。
その人がやったのは、次のことでした。
実際にやったこと
・2週間、業務ごとに時間を記録した
・毎週やるものと、突発のものを分けた
・突発の業務が週に12件、合計6時間だと分かった
・その記録を持って、上司に相談した
結果として、突発の問い合わせを受ける窓口が変更になりました。
上司は、その人にそれだけの問い合わせが来ていることを知りませんでした。
「忙しいです」と言っていたときは動きませんでしたが、「週12件、6時間」と言ったときに動きました。
数字は、相手が判断できる形に情報を変えます。
5. 相談の仕方
| 場面 | 使える言い方 |
|---|---|
| 全体量を相談する | 「この5つで週◯時間かかっています。優先順位を教えてください」 |
| 新しい依頼が来た | 「今◯◯を進めています。どちらを先にしますか」 |
| 期限が守れない | 「この期限だと◯◯が間に合いません」 |
| 人を増やしてほしい | 「この業務は週◯時間で、一人分を超えています」 |
| 突発が多い | 件数と時間を示して、窓口の変更を提案する |
2行目の型が最も汎用的です。
「できません」ではなく「どちらを先にしますか」と返すと、断りではなく確認になります。
そして、優先順位を決めるのは本来上司の役割です。その判断を求めることは、責任逃れではありません。
板挟みになっている場合は板挟みになるとき|第二新卒が間に立つ負担を減らす5つの手を参照してください。
6. 進め方を見直す
量の問題でない場合、次を確認してください。
見直す5つ
① 同じ手順を繰り返している業務はないか
② 確認の回数が多すぎないか
③ 手戻りが起きる原因は何か
④ 着手する順番は適切か
⑤ 相談するタイミングが遅くないか
⑤が第二新卒に最も多い原因です。
詰まってから長く抱えると、その分だけ遅れます。早く聞くと、全体の時間が短くなります。
①も効きます。毎回同じ手順の業務は、手順書を作るか、自動化できないかを検討してください。
7. それでも変わらない場合
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 相談したら量が調整された | 残って続ける |
| 進め方を変えて収まった | 残って続ける |
| 数字で示しても変わらない | 動いてよい |
| 人が辞めて、量が増え続けている | 動いてよい |
| 心身に影響が出ている | 早めに動く |
4行目は、構造の問題です。
人が減った分を残った人で回している状態では、個人の努力では解決しません。そして、その状態は改善しないまま続くことがあります。
最後の行については、優先して対応してください。眠れない、体調に変化が出ているといった状態が続いているなら、まず休むことと、医療機関や専門の相談窓口に相談することを検討してください。個別の事情については専門機関に相談することをおすすめします。
辞める判断は仕事を辞めたいと思ったとき|第二新卒が最初にやる3つの切り分け、退職の手順は退職の流れ|第二新卒が伝えるところから入社日までにやること全部にまとめています。
8. 面接での伝え方
業務量を退職理由にすること自体は問題ありません。
| 避ける言い方 | 使える言い方 |
|---|---|
| 「仕事が多すぎました」 | 「一人で週◯時間分の業務を担当していました」 |
| 「ブラックでした」 | 数字で状況を説明する |
| 「もう忙しいのは嫌です」 | 「量を管理できる体制で働きたい」 |
| 会社を責める | 事実と、自分の行動で話す |
数字で述べると、状況が正確に伝わります。
そして、「可視化して相談した」という行動を必ず添えてください。抱え込んで辞めた人と、数字で相談した人では、印象がまったく違います。
また、その業務量を回していた事実は、処理能力の証明にもなります。
翻訳の手順は未経験職種の自己PR|第二新卒が経験を翻訳する3手順と例文7パターン、退職理由の変換は退職理由の伝え方|面接で落とされない変換の型と例文12パターンを参照してください。
9. よくある質問
「忙しい」と言っても動いてもらえません
数字がないためです。件数と時間を記録して、それを示してください。
断ると評価が下がりませんか
「できません」ではなく「どちらを先にしますか」と返せば、断りにはなりません。
自分が遅いだけかもしれません
前任者や他の人の状況と比べてください。全員が同じように多いなら、量の問題です。
記録を取る時間もありません
1日1回、終業時に5分だけ書いてください。正確でなくても、傾向が分かれば十分です。
人を増やしてほしいと言えますか
言えます。ただし、感覚ではなく「この業務は週◯時間で、一人分を超えています」という形で示してください。
持ち帰りの業務はどう扱いますか
労働時間に関わる事項です。この記事は一般的な整理であり、個別の判断は所管の窓口や専門機関に確認してください。
引き継ぎができるか不安です
量が多い状態でも、引き継ぎ資料は作れます。退職の引き継ぎ資料の作り方|そのまま使えるテンプレートと3時間で終わらせる手順を参照してください。
面接で量の多さを言っていいですか
数字で述べれば問題ありません。そのうえで、可視化して相談した行動を添えてください。
10. まとめ:今週やる3つのこと
「忙しい」は、数字にして初めて相談になります。
今週やる3つのこと
① 1週間、業務ごとに時間を記録する
② 突発の業務が何件、何時間かを数える
③ 合計を出して、上司に「優先順位を教えてください」と伝える
②が最も効きます。突発の業務は記録に残らないため、上司も把握していないことが多くあります。
なお、労働時間に関する事項には法令上の定めがあります。この記事は一般的な整理であり、個別の判断は専門機関や所管の窓口に確認してください。
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この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。