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学校法人の事務職へ転職する|第二新卒が知る仕事の中身と選考【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月6日 読了 約18分
学校法人の事務職へ転職する|第二新卒が知る仕事の中身と選考【2026年版】

〜求人が出る時期が限られているため、探し方から変える必要があります〜

大学や専門学校の事務職は、第二新卒からの人気が高い一方で、求人の見つけ方がわからないという理由で諦められている職種でもあります。

理由は単純で、一般の転職サイトに出る量が少ないからです。学校法人の多くは、自校の採用ページで募集を出します。転職サイトだけを見ていると、募集の存在に気づかないまま時期が過ぎます。

また、「落ち着いていそう」というイメージで応募すると、面接で見抜かれます。実際には部署によって忙しさが大きく違い、時期による波もあります。

この記事では、仕事の中身を分解したうえで、探し方と選考の準備を整理します。

1. 結論:押さえるべきは3点

学校法人の事務職を考えるときの3つの前提

求人は自校の採用ページに出ることが多い(転職サイトだけでは見つからない)

部署によって仕事の性質がまったく違う

「落ち着いた職場」を志望理由にすると通らない

①が探し方の核心です。気になる学校があるなら、その採用ページを定期的に確認するか、通知の仕組みを作るのが確実です。

③については、面接官もその印象を持たれていることを知っています。だからこそ、そこを志望理由にすると「調べていない人」と判断されます。

2. 部署ごとに仕事が違う

部署主な仕事忙しさの傾向
教務履修、成績、時間割、証明書学期の切り替え時に集中
入試・広報入試の運営、説明会、資料作成秋から冬に集中
学生支援相談対応、奨学金、課外活動年度初めに集中
就職支援求人開拓、学生の相談対応通年で動く
総務・人事職員の労務、施設管理年度末年度初め
財務・経理予算、決算、補助金の申請決算期に集中
研究支援研究費の管理、申請書類の確認申請時期に集中

共通しているのは、「時期によって波がある」という点です。

年間を通じて平坦な部署はほとんどありません。入試期間の入試広報、学期の切り替え時の教務、決算期の財務は、それぞれ相当に忙しくなります。

一方で、その山を越えれば落ち着く時期もあります。「常に忙しい」でも「常に暇」でもなく、波があるという理解が正確です。

配属が希望どおりとは限らない

学校法人では、数年ごとの部署異動が一般的です。

教務を希望して入っても、財務に配属される可能性があります。これは不利益というより、組織の運営上そうなっているという性質のものです。

面接で「どの部署を希望するか」を聞かれた場合、希望は伝えつつ、他部署も前向きに受け止める姿勢を示すのが自然な答え方になります。

3. 求人の探し方

探す方法

志望校の採用ページを直接確認する(最も確実)

大学職員向けの専門サイトを使う

ハローワークに出る場合がある

転職サイトで「学校法人」を検索語にする

採用ページの更新を検索条件の保存で追う

①が基本です。気になる学校を10校ほど選び、採用ページをブックマークして定期的に確認します。

採用ページからの直接応募の手順は企業の採用ページから直接応募|第二新卒が使うべき場面と手順、検索条件の設定は検索条件の保存と新着通知|求人の見落としを防ぐ設定、ハローワークの使い方はハローワークの使い方|第二新卒がエージェントと使い分ける基準を参照してください。

4. 話を聞いた例:接客業から大学職員へ移った人

知人に、サービス業から私立大学の事務職へ移った人がいます。

その人が書類に書いたのは、次のような内容でした。

前職から出した材料

・年間で数千件の問い合わせに対応していた

・繁忙期に、限られた人数で処理量を回した経験

・手順書を作り直して、新人の立ち上がりを早くした

・複数の部署の間に立って調整した経験

3つ目と4つ目が効きました。

学校法人の事務は、学生・教員・外部機関という立場の違う相手の間に立つ仕事です。調整と、手順を整える力は、そのまま業務の中身と重なります。

面接では「学生の相談に乗りたい」という感情的な志望理由ではなく、「前職でやっていた調整と処理の仕事を、教育の現場でやりたい」という形で説明しました。具体性が説得力になっています。

5. 選考で見られる点

見られる点確かめられ方
正確さ前職での確認作業の実績
調整力複数の相手と関わった経験
文書作成応募書類そのものの完成度
継続性前職の在籍期間と退職理由
志望理由の具体性その学校を選んだ理由

「その学校を選んだ理由」は必ず聞かれます。

学校法人の選考では、建学の理念や教育方針を調べているかが見られます。これは形式的な確認ではなく、その学校の運営方針に沿って働けるかを確かめるためです。

公式サイトの理念のページと、直近の中期計画があれば目を通しておくと、話が具体的になります。

企業研究の手順は企業の将来性をどう見るか|公開情報から読む手順の考え方が応用できます。

6. 待遇と働き方の実態

項目傾向
給与規程に基づく形が多く、変動が小さい
昇給年次に応じた形が中心
休日土日祝が基本、行事で出勤する場合がある
残業部署と時期による
異動数年ごとの部署異動が一般的

成果によって短期間で給与が大きく変わる仕組みではないことが多いです。これを安定と見るか、物足りないと見るかは人によります。

行事対応の出勤については、入試やオープンキャンパスなどで土日の勤務が発生する場合があります。年間何日程度かを面接で確認しておくと、入社後のずれが減ります。

年間休日の読み方は年間休日日数の読み方|105日と125日で何が違うのかを参照してください。

7. 面接で聞かれることと答え方

質問見られていること答え方の軸
なぜ学校法人か理解の深さ仕事の中身から答える
なぜこの学校か調べているか理念や方針に触れる
希望する部署は柔軟性希望を言いつつ幅を示す
前職で調整した経験実務の下地相手と方法で話す
土日の行事対応は条件の合致曖昧にしない

「安定していると思ったから」は最も避けたい回答です。

代わりに、「学生が卒業するまでの過程を、事務の側から支える仕事に関心がある」という形にしたうえで、前職での調整経験に接続します。

志望動機の作り方の型は未経験職種の志望動機の書き方|第二新卒が3ブロックで作る型と例文6パターンを参照してください。

8. 採用時期の特殊性

学校法人の採用には、時期の特徴があります。

知っておくこと

年度の切り替えに合わせた募集が多い

欠員が出たタイミングでの募集もある

契約職員からの登用がある場合がある

選考期間が長めになることがある

③は入口として使われることがあります。まず契約職員として入り、その後の登用を目指す形です。

ただし登用の実績には差があるため、応募前に「これまでの登用の実績」を確認しておく必要があります。確認せずに入ると、期間満了で終わる可能性があります。

契約期間のある雇用については無期転換ルールとは|5年で申し込む権利と、転職を選ぶ場合の判断、契約満了時の扱いは契約満了での退職|面接での伝え方と手続きの違いにまとめています。なお、雇用に関する制度は改正されることがあり、この記事の内容は一般的な整理です。個別の判断は専門機関に確認してください。

9. よくある質問

未経験でも入れますか

入れます。事務経験や接客経験があると評価されやすくなります。教育業界の経験は必須ではありません。

出身校でないと不利ですか

不利とは限りません。ただし、その学校を選んだ理由の説明は、出身者以外のほうが丁寧に準備する必要があります。

忙しくないと聞きましたが本当ですか

部署と時期によります。入試期間、学期の切り替え、決算期は相当に忙しくなります。年間を通じて平坦という理解は正確ではありません。

私立と国公立で違いはありますか

運営の仕組みや採用の形式に違いがあります。国公立系では独自の採用試験が実施される場合があります。志望先ごとに募集要項を確認してください。

契約職員から始めるべきですか

正規の募集があるならそちらが優先です。契約職員から入る場合は、登用の実績を必ず確認してください。

専門学校はどうですか

大学と比べて組織が小さく、一人が担当する範囲が広くなる傾向があります。学生との距離が近い分、対応業務の比重が大きくなります。

資格は必要ですか

必須の資格は多くありません。ただし簿記が財務部門で、語学が国際部門で評価される場面はあります。資格の考え方は第二新卒に資格は必要か|取ってから動くか、動きながら取るかの判断を参照してください。

求人が全然見つかりません

転職サイトだけを見ている可能性があります。志望校の採用ページを直接確認してください。探し方の全体像は求人が見つからないとき|検索の幅を広げる5つの手にまとめています。

10. まとめ:今週やる3つのこと

学校法人の事務職は、探し方を変えるだけで見える求人が増えます。

今週やる3つのこと

気になる学校を10校選び、採用ページをブックマークする

そのうち3校の理念と方針のページを読む

前職で「立場の違う相手の間に立った」場面を書き出す

①をやっていない人が非常に多い職種です。募集は突然出て、短い期間で締め切られます。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。