ハローワークの使い方|第二新卒がエージェントと使い分ける基準【2026年版】
〜ハローワークは「最後の手段」ではありません。ただし、向いている場面が決まっています〜
転職活動を始めると、ハローワークをどう扱うかで迷います。
「エージェントのほうが良い求人があるのでは」 「ハローワークはブラック企業が多いのでは」
どちらも、部分的には当たっていて、部分的には外れています。
ハローワークには、エージェントにも転職サイトにも出ていない求人があります。特に地方と中小企業では、そこにしかない求人が存在します。
一方で、大手や人気企業の求人はほとんどありません。使いどころを間違えると、時間を無駄にします。
この記事では、使い分けの基準を整理します。
1. 結論:使いどころは3つ
ハローワークが有利になる場面
① 地方・地元で探す(エージェントは都市部中心)
② 中小企業を狙う(採用コストをかけられない企業が使う)
③ 失業給付を受ける(手続きはハローワークでしかできない)
①②に当てはまらないなら、エージェントとサイトを優先してください。
「ハローワークだけ」で活動するのは非効率です。エージェント・サイトと併用してください。
2. 3つの違い
| 項目 | ハローワーク | 転職エージェント | 転職サイト |
|---|---|---|---|
| 運営 | 国(公的機関) | 民間 | 民間 |
| 企業側の費用 | 無料 | 成功報酬(年収の30%程度) | 掲載料 |
| 求人の傾向 | 中小企業、地元企業が中心 | 中堅〜大手 | 幅広い |
| 求人数 | 非常に多い | 中 | 多い |
| 大手・人気企業 | ほとんどない | 多い | 多い |
| 書類の添削 | ○(窓口で受けられる) | ◎ | × |
| 日程調整 | 自分でやる | 代行してもらえる | 自分でやる |
| 推薦文 | なし | あり | なし |
企業側の費用が無料であることが、求人の傾向を決めています。採用にコストをかけられない中小企業が使うため、そこにしかない求人があります。
3. ①地方・地元で探すなら有力
大手エージェントは都市部中心です。
地方の求人を探す場合、次の順で有力になります。
| 手段 | 地方での強さ |
|---|---|
| ハローワーク | ◎ 地元企業の求人が最も多い |
| 地域特化のエージェント | ◎ |
| 自己応募型の転職サイト | ○ |
| 大手エージェント | △ 都市部中心 |
Uターン・Iターンを考えている場合、ハローワークは必ず見てください。「ハローワークインターネットサービス」で、全国の求人をオンラインで検索できます。
4. ②中小企業を狙うなら有力
採用コストをかけられない企業が、ハローワークを使います。
| 企業の状況 | 使う手段 |
|---|---|
| 採用予算が潤沢 | エージェント、転職サイト |
| 採用予算が限られる | ハローワーク |
| 急いで採りたい | 複数併用 |
| 地元で長く採用している | ハローワーク |
「ハローワークの求人=ブラック」ではありません。採用にお金をかけない方針の優良企業も存在します。
ただし、求人票の質のばらつきは大きいです。見極め方は後述します。
5. ③若者向けの支援窓口
第二新卒が使えるのは、通常の窓口だけではありません。
| 窓口 | 対象 | 内容 |
|---|---|---|
| わかものハローワーク | おおむね35歳未満 | 担当者制。書類添削、面接練習 |
| 新卒応援ハローワーク | 学生・既卒3年以内 | 既卒でも新卒枠の求人が見られる |
| 地域若者サポートステーション | 15〜49歳の無業者 | 就労支援 |
| マザーズハローワーク | 子育て中 | 両立可能な求人 |
「わかものハローワーク」は、第二新卒が最初に使うべき窓口です。担当者制で、書類の添削や面接練習まで受けられます。無料です。
既卒(正社員経験なし)の場合は、新卒応援ハローワークも確認してください。卒業3年以内なら新卒枠の求人が見られます。既卒の就職完全ガイドも参照してください。
6. 求人票の見方
ハローワークの求人票は、記載項目が統一されているので比較しやすいという利点があります。
| 見る欄 | 確認すること |
|---|---|
| 就業時間・休憩 | 実質の拘束時間 |
| 時間外労働 | 月平均の記載がある。ここが最重要 |
| 年間休日 | 120日以上が目安 |
| 賃金(基本給と手当の内訳) | 固定残業代が含まれていないか |
| 賞与 | 前年度実績が記載される |
| 採用人数と応募人数 | 窓口で確認できる場合がある |
| 求人の受付年月日 | 古いまま出ている=長く決まっていない |
「受付年月日」を必ず見てください。1年以上前から出ている求人は、決まらない理由があります。
見極め方の詳細は求人票からブラック企業を見抜くにまとめています。
6-1. 窓口で聞けること
窓口の職員は、求人票に書かれていない情報を持っている場合があります。
① 「この求人は、どのくらいの期間出ていますか」
② 「これまでに何名くらい応募されていますか」
③ 「過去に紹介した方が、どのくらい定着されていますか」
③は答えられないこともありますが、聞く価値があります。
7. 使い方の手順
| 段階 | やること |
|---|---|
| 1 | ハローワークインターネットサービスで求人を検索(自宅でできる) |
| 2 | 気になる求人の「求人番号」を控える |
| 3 | 最寄りのハローワークで求職申込み(初回のみ。30分程度) |
| 4 | 窓口で求人番号を伝え、紹介状を発行してもらう |
| 5 | 紹介状を添えて応募(紹介状がないと応募できない求人が多い) |
| 6 | 面接。結果はハローワーク経由で連絡が来る場合もある |
3の求職申込みは必須です。これをしないと紹介状が出ません。オンラインでも仮登録ができます。
4の紹介状は、その場で発行されます。求人番号を控えていけば、窓口での手続きは10分程度です。
8. 失業給付を受ける場合
次が決まっていない状態で退職した場合、手続きはハローワークでしかできません。
| 手続き | 内容 |
|---|---|
| 必要なもの | 離職票、本人確認書類、マイナンバー、証明写真、振込先の口座 |
| 受給の条件 | 原則、離職前2年間に通算12ヶ月以上の雇用保険加入(会社都合なら6ヶ月以上) |
| 給付の開始 | 自己都合は待期7日+給付制限(原則2ヶ月) |
| 会社都合の場合 | 待期7日後から受給できる |
| 求職活動の実績 | 認定日ごとに一定回数の活動実績が必要 |
在職中に転職先が決まっている場合、失業給付は受けられません。その場合も離職票は受け取っておいてください。
制度の詳細は変わることがあるため、必ず窓口で最新の内容を確認してください。
9. よくある質問
ハローワークの求人はブラックが多いですか
質のばらつきは大きいですが、一律にそうとは言えません。採用コストをかけない方針の優良企業もあります。求人票の「時間外労働」「年間休日」「受付年月日」を必ず確認してください。
エージェントとどちらを使うべきですか
併用してください。都市部・中堅以上の企業を狙うならエージェント、地方・中小企業を狙うならハローワークが有力です。
在職中でも使えますか
使えます。求職申込みは在職中でも可能です。ただし窓口の営業時間が平日中心なので、有給を使うか、オンラインでの検索を中心にしてください。
求人はオンラインで見られますか
見られます。「ハローワークインターネットサービス」で全国の求人を検索できます。ただし応募には紹介状が必要な場合が多く、窓口に行く必要があります。
わかものハローワークとは何ですか
おおむね35歳未満を対象とした専門窓口です。担当者制で、書類の添削や面接練習まで無料で受けられます。第二新卒が最初に使うべき窓口です。
書類の添削はしてもらえますか
してもらえます。特にわかものハローワークでは、担当者がついて継続的に見てくれます。ただしエージェントほど企業ごとの対策は期待できません。
失業給付はいつからもらえますか
自己都合の場合、待期7日に加えて給付制限期間があります。会社都合なら待期7日後から受給できます。詳細は窓口で確認してください。
紹介状は必ず必要ですか
求人によります。「ハローワークからの紹介状が必要」と記載されている求人が多いため、窓口での発行が必要になります。
10. まとめ
ハローワークは、使いどころが決まっているツールです。
今夜やる3つのこと
① 「ハローワークインターネットサービス」で、自分の希望職種+勤務地で検索し、件数を見る(自宅でできます)
② 気になる求人があれば、「時間外労働」「年間休日」「受付年月日」の3欄を確認する
③ 35歳未満なら、最寄りの「わかものハローワーク」の場所を調べる
①は5分で終わります。件数を見るだけで、自分の条件でハローワークが使えるかどうかが分かります。
この先、読むべき記事
- 転職サイトの選び方|第二新卒がエージェントと使い分ける基準(3つの型の使い分け)
- 第二新卒の転職エージェントおすすめ9選|2ヶ月で2社内定した実体験完全ガイド(エージェントの比較)
- 求人票からブラック企業を見抜く|第二新卒が2社目を外さない15のチェック(求人票の見方)
- 既卒の就職完全ガイド|空白期間があっても正社員になる5ステップ(既卒の場合)
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。