会社の貸与物をなくしたとき|第二新卒の報告と費用の扱い【2026年版】
〜隠している間に、被害が広がることがあります〜
「社員証が見当たらない」
気づいた瞬間、報告をためらいます。探せば出てくるかもしれない、と思うためです。
ただ、物によっては、遅れた時間の分だけ被害が広がります。特に、社内に入れるものや、情報が入っているものは急ぎます。
この記事では、報告の順番と、その後の扱いを整理します。
なお、費用負担や責任の範囲は、会社の規程や状況によって判断が分かれます。ここに書いているのは一般的な整理です。個別の判断は、会社の規程を確認するか専門の窓口に相談してください。
1. 結論:最初にやるのは3つ
なくしたと気づいたときの3手
① まず上長に報告する(探す前に)
② いつ、どこで最後に使ったかを書き出す
③ 指示に従って、止める手続きをする
①を後回しにしないでください。
自分で探している間に、悪用される可能性があります。
2. 物によって急ぎ方が違う
優先順位を整理します。
| 物 | 急ぎ方 | 理由 |
|---|---|---|
| 社員証・入館証 | 最も急ぐ | 社内に入られる可能性 |
| パソコン・タブレット | 最も急ぐ | 情報が入っている |
| 携帯電話 | 最も急ぐ | 連絡先と情報が入っている |
| 記憶媒体 | 最も急ぐ | 情報が入っている |
| 鍵 | 急ぐ | 施錠の変更が必要になることがある |
| 名刺 | 中程度 | 取引先の情報が含まれる |
| 制服・作業着 | 急がない | 再貸与で対応できる |
| 書籍・備品 | 急がない | 弁償で対応できる |
上位4つは、情報の取り扱いの問題になります。
会社の規程で報告の手順が決まっていることが多いため、自己判断で処理しないでください。
情報が入っている物の場合
多くの会社では、遠隔で使えなくする仕組みがあります。
報告が早いほど、その手が使えます。
壊した場合も同じ
なくした場合と、扱いは変わりません。
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| 落として壊した | すぐ報告。使えるかどうかも伝える |
| 水濡れ | 電源を入れず、そのまま報告 |
| 動作がおかしい | 自分で直そうとしない |
| 他人に壊された | 経緯を含めて報告する |
2つめと3つめは、自分で対処すると悪化することがあります。
情報が入っている機器は、専門の担当者が扱う必要があります。
3. 報告のしかた
短く、事実を伝えます。
| 順番 | 話す内容 |
|---|---|
| ① | 何をなくしたか |
| ② | いつ気づいたか |
| ③ | 最後に使ったのはいつ、どこか |
| ④ | 現時点でやったこと |
| ⑤ | 指示を仰ぐ |
言い訳から入らないでください。
なぜなくしたかの説明は、対応が終わってからで足ります。
使える言い方
「◯◯を紛失した可能性があります。至急ご相談させてください。最後に使用したのは、昨日の△時頃です」
この2文で足ります。
探すのは報告の後
報告してから探しても、遅くありません。
むしろ、上長が同時に手を打てる分、早く解決します。
4. その後の手続き
会社の指示に従います。
| 手続き | 内容 |
|---|---|
| 利用の停止 | 入館証、端末、回線などを止める |
| 再発行の申請 | 所定の様式がある場合が多い |
| 遺失届 | 公共の場所での紛失なら警察へ |
| 顧客への連絡 | 情報が含まれる場合、会社が判断する |
| 報告書の提出 | 経緯を書面で提出する会社もある |
4つめは、自分で判断しないでください。
取引先への連絡は、会社としての対応になります。
遺失届
外出先でなくした場合、警察に届け出ることがあります。
会社から指示があってから行ってください。
先に届け出ると、会社の把握と手続きの順番がずれることがあります。
5. 費用の負担
気になる部分です。
| 状況 | 一般的な扱い |
|---|---|
| 通常の業務の中で起きた | 会社が負担することが多い |
| 会社の規程で定めがある | その規程による |
| 重大な過失がある場合 | 一部の負担を求められることがある |
| 再発行の実費 | 規程によって扱いが分かれる |
この判断は、状況と会社の規程によります。
金額の提示があった場合は、根拠となる規程を確認してください。納得できない場合や不明な点がある場合は、労働基準監督署など専門の窓口に相談できます。
給与から控除される場合
賃金からの控除には決まりがあります。
金額と根拠を書面で確認してください。
その場で同意せず、内容を確かめてから判断して構いません。
6. 退職時に返せないとき
退職の手続きで発覚することもあります。
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| なくしたことに気づいた | 最終出社日より前に報告する |
| 前に紛失していた | 隠さず、その時期も含めて伝える |
| 見つからないまま退職日が来る | 手続きの方法を会社に確認する |
| 私物と混ざっている | 自宅も含めて探す時間を取る |
1つめが要点です。
最終出社日に発覚すると、手続きの時間が取れません。
返却物の確認は早めに
退職を伝えた時点で、返すものの一覧をもらってください。
そこで初めて「あれがない」と気づくことがよくあります。
1〜2ヶ月の余裕があれば、探す時間も、再発行の時間も取れます。
評価への影響
多くの人が心配する点です。
すぐ報告して指示に従った場合、影響は限定的です。
問題になるのは、隠していたことが後から発覚した場合と、同じことを繰り返した場合です。報告が早ければ、対応した事実のほうが残ります。
再発を防ぐ工夫を自分から提案できると、むしろ信頼につながります。
7. 日頃の管理
なくさないための工夫です。
| やること | 内容 |
|---|---|
| 置き場所を決める | 帰宅後の定位置を作る |
| 持ち出す物を減らす | 必要ないものは置いていく |
| 一覧を作る | 何を借りているかを把握する |
| 定期的に確認する | 月に1回、手元にあるか見る |
| 私物と分ける | 混ざると探しにくくなる |
3つめができていない人が多くいます。
自分が何を借りているかを、正確に言える人は少数です。
一覧に書く項目
- 物の名前
- 借りた日
- 管理番号があれば控える
- 返却の予定
入社時に受け取ったものを、その日に書き出しておくと後で困りません。
8. 見つかった場合
後から出てくることもあります。
| やること | 内容 |
|---|---|
| すぐ報告する | 見つかったことを伝える |
| 手続きの確認 | 停止したものを戻すか |
| 再発行済みなら | 古いものをどうするか確認する |
| 経緯を記録する | 同じことを防ぐ材料にする |
2つめと3つめは、会社の指示に従ってください。
再発行が済んでいる場合、見つかったものは返却して破棄することが一般的です。
報告を取り消さない
「見つかったので、なかったことに」とはできません。
停止の手続きが済んでいるため、正式に報告する必要があります。
9. よくある質問
なくしたことに気づいたら、まず何をしますか
探す前に、上長へ報告してください。自分で探している間に、悪用される可能性があります。特に社員証、パソコン、携帯電話、記憶媒体は急ぎます。多くの会社には遠隔で使えなくする仕組みがあり、報告が早いほどその手が使えます。
探せば出てくるかもしれません。それでも報告すべきですか
報告してください。報告してから探しても遅くありません。むしろ、上長が同時に手を打てる分、早く解決します。後から見つかった場合も、見つかったことを報告すれば済みます。隠している時間が、最も危険な時間です。
費用は自分で負担することになりますか
状況と会社の規程によります。通常の業務の中で起きた紛失は、会社が負担することが多くなります。金額の提示があった場合は、根拠となる規程を確認してください。納得できない場合は、労働基準監督署など専門の窓口に相談できます。
給与から引かれると言われました
賃金からの控除には決まりがあります。金額と根拠を書面で確認してください。その場で同意せず、内容を確かめてから判断して構いません。不明な点がある場合は、専門の窓口に相談することをおすすめします。
警察に届け出るべきですか
会社から指示があってから行ってください。先に届け出ると、会社の把握と手続きの順番がずれることがあります。外出先での紛失であれば遺失届を出すことが多いものの、判断は会社の指示に従うのが確実です。
退職の直前に、返せないものがあると気づきました
最終出社日より前に報告してください。最終日に発覚すると、手続きの時間が取れません。退職を伝えた時点で返却物の一覧をもらい、手元にあるかを確認しておくと、1〜2ヶ月の余裕を持って対応できます。
何を借りているか、把握していません
入社時や配属時に受け取ったものを書き出してください。物の名前、借りた日、管理番号、返却の予定の4項目で足ります。分からない場合は、総務や上長に「貸与物の一覧をいただけますか」と依頼できます。記録がある会社がほとんどです。
なくしたものが後から見つかりました
すぐに報告してください。停止の手続きが済んでいるため、正式に伝える必要があります。再発行が済んでいる場合、見つかったものは返却して破棄することが一般的です。「なかったこと」にはできないので、隠さず伝えてください。
10. まとめ:探す前に、報告する
今週やる3つのこと
① いま何を借りているか、一覧に書き出す
② 持ち出しているもののうち、置いていけるものを決める
③ 帰宅後の定位置を1つ作る
なくしたときに最も影響が大きいのは、報告が遅れることです。
探す前に伝えれば、会社が同時に手を打てます。物そのものより、遅れた時間のほうが問題になります。
なお、費用負担や責任の範囲に関する部分は一般的な整理です。個別の判断は、会社の規程を確認するか、労働基準監督署など専門の窓口に相談してください。
この先、読むべき記事
- 退職時に返すものと受け取るもの|最終出社日までのチェックリスト(返却物の一覧)
- 最終出社日にやること|第二新卒が返すもの・受け取るものの全リスト(最終日の手続き)
- 仕事で大きなミスをしたとき|第二新卒が立て直す順番(報告の順番)
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- 報告・連絡・相談のやり方|第二新卒が信頼を作る型(伝え方の型)
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。