第二新卒のキャリアを深掘りする。
職務経歴書・書類

職務経歴書に書く数字がないとき|第二新卒が数えられるものを見つける5つの探し方【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月6日 読了 約12分
職務経歴書に書く数字がないとき|第二新卒が数えられるものを見つける5つの探し方【2026年版】

職務経歴書の書き方を調べると、必ず「数字を入れましょう」と出てきます。ところが実際に自分の仕事を振り返ると、売上目標もなければ達成率もない。件数を数えたこともない。そこで手が止まります。

営業以外の職種では、これはごく普通の状態です。事務、サポート、管理、企画、技術職。数字が最初から用意されている職種のほうがむしろ少数派で、多くの人は自分で数えるところから始めることになります。

この記事では、数字がない仕事から書ける数字を見つけ出す5つの探し方と、見つけた数字を実績の形に整える手順を整理します。数字を作るのではなく、すでに起きていた事実を数え直すという作業です。日々の記録から作る方法は成果が数字で測れない職種|第二新卒が実績を作る方法でも扱っています。

1. 結論:数えられるものは5種類ある

数字がないと感じるのは、売上以外の数え方を知らないだけです。

種類数えるもの
処理した件数、扱った対象の数問い合わせ月120件、伝票週300枚
規模関わった範囲の大きさ担当5拠点、チーム12名、取引先40社
時間かかった時間、短縮した時間締め作業を3日から2日に
頻度繰り返しの回数週次で20回、年間240回
変化前後の差差し戻しが月8件から3件に

この5つのどれにも当てはまらない仕事は、ほとんどありません。「毎日やっていること」は必ず頻度と量を持っていますし、「担当していた範囲」は必ず規模を持っています。

2. なぜ「数字がない」と思ってしまうのか

思い込みの構造を先に外しておくと、探しやすくなります。

思い込み実際
数字=売上や達成率件数・人数・時間も数字
目標がないと実績にならない実際にやった量は実績になる
正確な記録がないと書けないおおよその数で構わない
成果が出ていないと書けない担当範囲を示すだけでも情報になる
地味な作業は書く価値がない量と正確さが評価される職種は多い

とくに3つ目が手を止めます。職務経歴書に書く数字は、決算資料のような精度を求められていません。「月およそ100件」で十分伝わりますし、面接で「おおよそですが」と前置きすれば問題になりません。

3. 探し方1:1日を時間で割る

まず、自分の1日を業務ごとに時間で割ってみます。

業務1日の時間ここから出る数字
問い合わせ対応3時間1日の対応件数
データ入力2時間1日の処理件数
資料作成2時間月の作成本数
会議・調整1時間調整した相手の数

時間の長い業務ほど、数えられるものが多く含まれています。1日3時間使っている業務は、年間で600時間を超えます。その中で処理した件数は、必ずまとまった数字になります。

4. 探し方2:関わった人と組織を数える

自分の作業量ではなく、周囲を数える方法です。

数えるもの書き方の例
担当した顧客・取引先既存顧客40社を担当
関わった部署3部署にまたがる調整を担当
チームの規模12名のチームで唯一の◯◯担当
教えた人数新任者3名の教育を担当
拠点・店舗数5拠点分の勤怠を集約

規模の数字は、成果が出ていなくても書けるのが利点です。「40社を担当していた」は事実であり、そこから業務の量が読み取れます。読み手は、担当範囲の広さから経験の厚みを推測します。

5. 探し方3:時間の短縮を探す

日々の工夫は、たいてい時間の短縮として現れています。

やったこと短縮された時間書き方
ひな形を作った1件あたり10分月30件分で5時間の削減
確認の順番を変えた差し戻しが減った再作業が月5件から1件に
手順書を作った他の人ができるようになった対応可能者が1名から3名に
表計算の集計を組んだ手作業がなくなった締め作業を3日から2日に

「1件あたり10分」でも、件数を掛ければまとまった数字になります。小さな改善を軽く見ないこと。読み手は削減時間の大きさより、改善を自分で見つけて実行したという事実を評価します。手順書化の進め方は業務マニュアル・手順書の作り方|第二新卒が引き継ぎと評価の両方に効く形で残すにまとめています。

6. 探し方4:記録が残っている場所を探す

自分で数えていなくても、どこかに記録が残っていることがあります。

場所取れる数字注意
自分のメールの送信済みやり取りした件数・相手の数件名だけ数える
チャットの投稿履歴対応した相談の数期間を区切る
共有フォルダのファイル数作成した資料の本数更新日で期間を絞る
自分の日報・週報日々の件数の積み上げ最も精度が高い
カレンダーの予定会議・訪問の回数移動時間も分かる

ここで重要な注意があります。社内の数字や資料そのものを社外に持ち出すことは、就業規則や秘密保持の対象になり得ます。持ち出すのは「自分が何件担当したか」という自分の業務量の把握だけにとどめ、顧客名や社内の売上データを書類に書かないこと。書けない情報の扱いは守秘義務がある仕事の書き方|性質と量だけで伝えるで整理しています。

今日からできる最善の対策

数字が見つからない最大の原因は、記録していなかったことです。今日から日報に件数を1行入れるだけで、3か月後には書ける数字が揃います。記録の型は日報・週報の書き方|第二新卒が5分で書いて評価につなげる型にまとめています。

7. 探し方5:仕事の難しさを数字に変える

量では表せない仕事もあります。その場合は、難しさの側を数えます。

仕事の性質数える対象書き方の例
調整が難しい関係者の数、部署の数4部署15名の合意形成を担当
期限が厳しい期間の短さ通常2週間の作業を5日で完了
前例がない初めてであること部署で初の◯◯を立ち上げ
正確さが求められる誤りの少なさ年間◯件の処理でミス0件
継続が難しい継続した期間2年間、毎週欠かさず運用

「ミス0件」は、事務系の職種では強い実績です。正確さが売りの職種では、量よりこちらが評価されます。ただし数えていない状態で「0件」と書くのは危ういので、記録がある範囲で書いてください。

8. 見つけた数字を実績の形にする

数字が出たら、そのまま並べるのではなく、3点セットにします。

要素内容
状況何が問題だったか締め作業に毎月3日かかっていた
行動自分が何をしたか集計の様式を統一し、入力箇所を絞った
結果数字で表した変化2日に短縮し、他2名も対応可能に

数字だけを書いても、読み手には意味が伝わりません。「月120件対応」だけでは多いのか少ないのか分かりませんが、「1人あたりの標準が80件のところ120件」と書けば、位置が分かります。比較の相手は、チームの平均でも、自分の過去でも構いません。

書き方の型そのものは第二新卒の職務経歴書テンプレ|書類通過率を上げる10の改善ポイント、自己PRに落とすときは自己PRが書けないとき|第二新卒が素材を掘り出す4つの質問を参照してください。

9. よくある質問

おおよその数字を書いても問題ありませんか

問題ありません。「月おおよそ100件」「年間約40社」といった書き方は一般的です。ただし面接で詳細を聞かれる可能性があるので、根拠を説明できる範囲にとどめてください。根拠のない数字を書くと、その場で行き詰まります。

数字を盛ってしまいたくなります

避けてください。面接で内訳や算出方法を聞かれることは珍しくなく、答えられないと信頼を大きく損ないます。実際より小さい数字でも、根拠を説明できるほうが強い材料になります。

前職の数字を覚えていません

思い出せる範囲で「1日あたり何件くらいだったか」を起点にすると、そこから月・年に換算できます。1日10件なら月200件程度、という粗い計算でも十分です。日単位のほうが記憶に残っているので、そこから広げるのが実際的です。

社内の売上データを書いてもいいですか

公表されていない数値は書かないほうが安全です。会社の売上や利益といった数字ではなく、自分が担当した件数や範囲という「自分の業務量」を書けば、守秘の問題を避けつつ経験の厚みを示せます。

入社1年目で書ける数字がありません

期間が短くても、担当した範囲と量は必ずあります。研修で扱った内容、担当した業務の種類の数、対応した件数。1年目であることは読み手も理解しているので、規模より「何を任されたか」が伝わればじゅうぶんです。

数字が小さくて見劣りしないか心配です

規模の大小より、自分がどこまで担当したかのほうが読まれます。小さな組織で幅広く担当していた経験は、大きな組織で一部分だけを担当していた経験より評価される場面もあります。数字は自慢するためではなく、状況を伝えるために書くものです。

複数の業務があって、どれを書けばいいか分かりません

応募先の求人票と重なる業務を優先してください。全部書くと分量が膨らみ、要点がぼやけます。求人票の仕事内容に近いものから2〜3個に絞り、それぞれ3点セットで書くほうが読まれます。

面接で数字の根拠を聞かれたらどう答えますか

算出方法を正直に答えれば足ります。「日報に記録していた件数を月で合計しました」「担当していた顧客リストの件数です」といった説明で十分です。推計であればその旨を添えると、かえって誠実に受け取られます。

10. まとめ:今週やる3つのこと

数字がないのではなく、数えていなかっただけです。量・規模・時間・頻度・変化の5種類で見直せば、書ける数字は必ず出てきます。

今週やる3つのこと

① 自分の1日を業務ごとに時間で割り、いちばん長い業務を1つ選ぶ

② その業務について、量・規模・時間・頻度・変化の5種類で数えられるものを書き出す

③ 今日から日報に件数を1行入れ、3か月後の材料を作り始める

数字は、書類を強くするだけでなく、自分の仕事の輪郭をはっきりさせます。書くために数えると、働き方のほうも変わってきます。

この先、読むべき記事

この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。