面接でメモを取ってよいか|第二新卒が持ち込むものと取り方の線引き【2026年版】
面接で聞いた条件や配属の話を、終わった後に思い出そうとして出てこない。複数社を並行していると、どの会社の話だったかも混ざってきます。だからメモを取りたいのに、その場でノートを開いてよいのか分からず、結局何も書けないまま終わる。
この迷いは、明確な決まりがないことから来ています。面接でメモを取ってはいけないという一般的なルールは存在しません。ただし、断りを入れるかどうか、何を書くか、書くことで何が失われるかは、知っておく価値があります。
この記事では、メモを取るかどうかの判断と、取る場合の作法を整理します。目的は行儀の良さではなく、後で判断材料が残る状態を作ることです。面接後の記録の取り方は面接の手応えは当てにならない|第二新卒が終了直後にやる記録と切り替えの手順にまとめています。
1. 結論:一言断れば取ってよい
| 場面 | 判断 | やること |
|---|---|---|
| 説明を受けているとき | 取ってよい | 冒頭で一言断る |
| 自分が話しているとき | 取らない | 相手を見て話す |
| 質問されているとき | 取らない | 聞くことに集中する |
| 逆質問の回答 | 取ってよい | 要点だけ短く |
基準は「相手が説明している時間かどうか」です。会社側が情報を出している場面でメモを取るのは自然な行動で、むしろ関心の表れとして受け取られます。逆に、自分が答えている最中に下を向いて書くのは、会話として不自然になります。
2. 断りの入れ方
冒頭で一言入れておくだけで、以降は気にせず書けます。
恐れ入ります、いただいたお話を控えさせていただいてもよろしいでしょうか。
これで断られることはほとんどありません。断られた場合は素直に閉じて、終わった直後に書き出します。「なぜ駄目なのか」を聞く必要はありません。
断りを入れるタイミング
| タイミング | 向き不向き |
|---|---|
| 着席して挨拶した直後 | 最も自然 |
| 会社説明が始まる前 | 自然 |
| 書き始めてから | 不自然になる |
| 逆質問の直前 | 問題ない |
3. 何を書くか
全部書こうとすると、聞くほうがおろそかになります。書く対象を絞ります。
| 書くもの | 後で使う場面 |
|---|---|
| 配属先の部署名と人数 | 入社後の環境を想像する |
| 入社後の最初の担当業務 | 期待値のずれを防ぐ |
| 評価や昇給の仕組み | 他社との比較 |
| 今後の選考の流れと日程 | スケジュールを組む |
| 面接官の名前と役職 | 次回の面接、入社後の関係 |
| 数字(人数・期間・件数) | 正確に覚えられない部分 |
数字と固有名詞だけを書く、と決めておくのが実用的です。説明の文章は後から思い出せますが、数字と名前は数時間で消えます。
書かないもの
| 書かない | 理由 |
|---|---|
| 面接官の言葉をそのまま長く | 手が追いつかず話を聞けない |
| 自分の答えの反省 | その場で書くと集中が切れる |
| 相手の表情や態度の印象 | 見られたときに気まずい |
3番目は特に注意してください。面接官が手元を見る可能性はあります。印象や評価に関する記述は、終わった後に書くようにします。
4. 持ち込むもの
| 持ち物 | 扱い |
|---|---|
| A5前後のノートまたは手帳 | 推奨。開いても威圧感がない |
| クリアファイル | 書類とノートをまとめて入れる |
| 質問を書いたメモ | 持ち込んでよい。見ながら聞いて構わない |
| ノートパソコン | 指定がなければ使わない |
| スマートフォン | メモ用途では使わない |
スマートフォンでメモを取るのは避けてください。手元で操作していると、何をしているか相手から分かりません。紙のほうが誤解が生まれません。
逆質問を紙に書いて持ち込むのは、まったく問題ありません。むしろ準備してきたことが伝わります。「いくつか伺いたいことを控えてきました」と前置きすると自然です。持ち物全般は転職活動に必要なもの|第二新卒が始める前に揃える12点、当日の作法は面接のマナー|第二新卒が受付から退室まで一度で確認するにまとめています。
5. オンライン面接の場合
画面越しだと、事情が少し変わります。
| やり方 | 相手からの見え方 | 推奨度 |
|---|---|---|
| 紙にメモを取る | 視線が下がるが自然 | 推奨 |
| 画面の横に質問を貼る | 視線がずれるが分かりにくい | 推奨 |
| 同じ画面でメモアプリを開く | 打鍵音が入る | 音が出るなら避ける |
| 別の端末で入力する | 視線が大きく外れる | 避ける |
打鍵音は思った以上に相手に届きます。入力する場合は、その旨を伝えるか、音の出にくい環境にしてください。オンラインでの準備はWeb面接|第二新卒が落ちる原因と前日までに整える環境チェックリストにまとめています。
6. 面接後に書き足す
面接中に書けるのは骨格だけです。終わった直後に肉付けします。
| タイミング | 書くもの |
|---|---|
| 面接中 | 数字、固有名詞、日程 |
| 終了直後(10分) | 聞かれた質問、詰まった箇所、印象 |
| 当日中 | 他社との比較で気になった点 |
終了直後の10分が最も情報密度が高い時間です。建物を出てから駅までの間に、スマートフォンのメモへ打ってしまうのが確実です。翌日になると、聞かれた質問の半分は思い出せません。
7. 面接官がメモを取っているとき
相手が書いている場面をどう読むかも、よくある疑問です。
| 状況 | 読み取れること |
|---|---|
| ずっと書いている | 評価シートを埋めているだけの場合が多い |
| 特定の話で書き始めた | 関心を持った可能性はある |
| まったく書かない | 録画や後で書く運用のこともある |
いずれも合否の材料にはなりません。面接官の動作から結果を推測しようとすると、手応えの読み違いにつながります。書いているかどうかは気にせず、自分の話に集中してください。
8. メモが後で効く場面
書いておくと、選考の後半で差が出ます。
| 場面 | メモが役立つ理由 |
|---|---|
| 二次・最終面接 | 一次で聞いた話を踏まえた質問ができる |
| 条件の確認 | 説明と書面のずれに気づける |
| 複数内定の比較 | 会社ごとの説明が混ざらない |
| 入社後の期待値のすり合わせ | 面接で聞いた話を根拠にできる |
とくに2番目は実害を防ぎます。面接での口頭説明と、後から届く労働条件通知書の内容が違うことはあります。メモがあれば、その場で確認できます。書面の確認は内定後に条件が違ったとき|通知書と説明のずれを確認する、比較の軸は複数内定を比較表で決める|迷ったときに置く7つの軸にまとめています。
9. よくある質問
断りを入れずに書き始めてもいいですか
多くの場合は問題になりませんが、一言あるほうが自然です。着席後の挨拶に続けて「お話を控えさせていただいてもよろしいでしょうか」と添えるだけで済みます。断られたら閉じれば足ります。
手帳とノートのどちらがいいですか
どちらでも構いません。開いたときに大きすぎない、A5前後のものが扱いやすくなります。表紙に他社の社名が入っているものは避けてください。
逆質問のメモを見ながら聞いてもいいですか
問題ありません。準備してきたことが伝わるので、むしろ印象は良くなります。「いくつか伺いたいことを控えてきました」と前置きすると自然に切り出せます。
面接中ずっと下を向いていたら印象が悪くなりませんか
なります。書くのは相手が説明している時間に限り、自分が話すときと質問を受けるときは相手を見てください。書く量を数字と固有名詞に絞ると、自然に顔が上がります。
スマートフォンでメモを取ってもいいですか
避けるほうが安全です。手元の操作が何をしているか相手から分からないため、誤解を招きます。オンライン面接で紙が使えない場合も、打鍵音に注意してください。
前職の資料を持ち込んで説明してもいいですか
前職の資料は社外秘にあたることが多く、持ち出し自体が問題になる場合があります。実績を示したい場合は、数字や役割を自分の言葉で整理したものを用意してください。判断に迷うものは持ち込まないのが安全です。
面接官の名前を書き留めてもいいですか
問題ありません。むしろ次の面接や入社後に役立ちます。名刺をいただけた場合はそれで足りますが、いただけないことも多いので、聞き取れた範囲で書き留めておくと確実です。
メモを取ると準備不足に見えませんか
見えません。準備不足と受け取られるのは、質問に答えられない場合であって、説明を控えることではありません。むしろ聞いた内容を持ち帰ろうとする姿勢として受け取られます。
10. まとめ:今週やる3つのこと
面接でのメモは、断りを一言入れて、相手が説明している時間に、数字と固有名詞だけを書く。この3点を守れば、印象を損なわず判断材料が残ります。
今週やる3つのこと
① A5前後のノートを1冊、面接用に決める
② 「お話を控えさせていただいてもよろしいでしょうか」を最初の一言として覚える
③ 書く対象を「数字・固有名詞・日程」の3つに絞ると決める
書いた内容は、二次面接でも内定の比較でも効いてきます。手間はほとんどかからないので、次の面接から始めてください。
この先、読むべき記事
- 面接の手応えは当てにならない|第二新卒が終了直後にやる記録と切り替えの手順(面接後の記録)
- 面接のマナー|第二新卒が受付から退室まで一度で確認する(当日の作法)
- Web面接|第二新卒が落ちる原因と前日までに整える環境チェックリスト(オンラインの場合)
- 面接の逆質問|第二新卒がそのまま使える30例と聞いてはいけない質問(何を聞くか)
- 複数内定を比較表で決める|迷ったときに置く7つの軸(記録を比較に使う)
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。