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法務の自己PR|第二新卒の例文6パターンと確認の経験の書き方【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月6日 読了 約15分
法務の自己PR|第二新卒の例文6パターンと確認の経験の書き方【2026年版】

法務職の自己PRで、多くの人がこう書きます。

「几帳面で、細かい確認が得意です。法律の知識を活かして貢献したいと考えています」

これでは通りません。性格の話であり、業務としての経験が伝わらないからです。

法務の仕事は、「リスクを見つけて、事業を止めずに進める形を作る」ことです。細かく確認することが目的ではありません。

そして、この構造は法務の経験がなくてもやっていることがあります。契約書の確認、取引先との条件のすり合わせ、社内規程に沿った手続き。どれも法務の入口になる経験です。

この記事では、書ける材料、数字の出し方、そのまま使える例文6パターン、そして面接での追撃質問への答え方を整理します。

1. 結論:入れる要素は3つ

①確認した件数と種類。契約書、規程、手続き。何を、どのくらい扱ったか。

②止めずに進めた経験。問題を見つけて指摘するだけでなく、進める形を作ったか。

③調べて判断した経験。分からないことを、どこで調べ、誰に確認したか。

「几帳面」「慎重」といった性格の言葉を使わずに書いてください。

2. なぜ「几帳面」では通らないのか

読み手が知りたいのは、次のことです。

読み手の疑問「几帳面」では分からないこと
どういう書類を扱えるか契約書の種類
どのくらいの量を処理できるか件数
事業を止めずに進められるか代替案を出した経験
分からないことをどうするか調べ方、相談の相手
記録を残せるか管理の方法

最も重視されるのは、3番目です。

法務は「できません」と言う部署だと思われがちですが、実際に評価されるのは「この条件なら進められます」と言える人です。

未経験から書ける材料

経験法務の言葉での書き方
契約書の内容を確認した契約条件の確認
取引先と条件をすり合わせた条件の交渉と調整
社内規程に沿って手続きをした規程に基づく処理
申請の書類をチェックした要件の充足の確認
個人情報の取り扱いに関わった情報管理の実務
過去の事例を調べて対応した前例の調査と適用

営業でも事務でも、契約書に触れた経験は材料になります。「確認を求められて、内容を読んだ」だけでも書けます。

「契約書を見たことがない」という人でも、社内の申請や届出に関わっていれば材料になります。要件に沿って書類を確認する作業は、法務の基本と同じ構造です。

3. 書ける数字

数字
確認した契約書の件数「月〇件の契約書の内容確認」
扱った契約の種類「〇種類の契約書式を扱った」
手続きの件数「月〇件の申請処理」
差し戻しの削減「不備による差し戻しを〇件から〇件に」
対応した部署の数「〇部署からの相談に対応」
作成した資料「規程の解説資料を〇本作成」

法務でも数字は出せます。「件数」「種類」「削減」の3つで考えてください。

件数が少ない場合は、種類の多さを書いてください。「月3件だが、5種類の契約書式を扱った」でも、幅は伝わります。

なお、法務の実務では、確認そのものより「確認した内容をどう記録し、次に活かしたか」が評価されます。同じ論点が繰り返し出てくるため、整理して残せる人が重宝されます。

4. 例文6パターン

①営業から法務を目指す:

法人営業として、月10件前後の契約手続きを担当してきました。取引先から提示された契約書の内容を確認し、自社の条件と異なる箇所を洗い出して、上長と法務部門に確認したうえで交渉しています。

特に、支払条件と検収の定義については、認識のずれがトラブルにつながるため、必ず文言を確認するようにしていました。

②事務から法務を目指す:

総務業務の中で、社内規程に基づく申請の受付と確認を担当してきました。月〇件の申請について、必要な書類がそろっているか、規程の要件を満たしているかを確認しています。

不備の多い項目を一覧にして申請者に事前に案内する形にしたところ、差し戻しの件数を減らすことができました。

③法務の実務経験がある:

法務担当として、月〇件の契約書のレビューを担当してきました。取扱いのある書式は〇種類です。

事業部門から相談を受けた際は、条件をそのまま断るのではなく、修正案を添えて返すようにしています。「この条項をこの形に変えれば進められる」という提示をすることで、差し戻しのやり取りを減らしました。

④資格の学習中:

現在は営業事務として、契約書の受け渡しと保管を担当しています。内容を理解したうえで扱いたいと考え、〇〇の学習を進めており、〇月に受験予定です。

業務では、契約書の期限管理の一覧を作成し、更新漏れが発生しない仕組みを整えました。

⑤情報管理の経験から:

個人情報を扱う業務を担当し、社内の取扱いのルールに沿った運用を行ってきました。

取り扱いの手順が部署ごとに異なっていたため、共通の確認項目を整理し、月次のチェックの形にしました。この運用に変えてから、確認の漏れが発生していません。

⑥調べて判断した経験を前に出す:

取引先から前例のない条件を提示された際、社内に判断できる人がいなかったため、過去の類似の契約を確認し、公開されている資料をもとに整理して上長に提案しました。

判断そのものは上長が行いましたが、判断に必要な材料をそろえる部分を担当しています。

どの例文にも「几帳面」「慎重」が入っていません。やったことを書けば、それは伝わります。

例文はそのまま使わず、自分が実際に扱った書類の種類と件数に置き換えてください。面接で具体的に聞かれます。

5. 資格の扱い

資格扱い
法学部の出身学歴欄に書く。自己PRでは触れなくてよい
学習中の資格「〇月受験予定」と明記
取得済みの関連資格資格欄に書く
実務経験がない資格より、確認の経験を前に出す

資格があっても、実務の記述がなければ評価されません。

逆に、資格がなくても、契約書に触れた経験があれば書けます。法務未経験の採用では、実務での接点があるかどうかが見られます。

法学部でない場合

不利にはなりません。第二新卒の法務採用では、学部より「調べて判断できるか」が見られます。

「法学部の出身ではありませんが、業務で契約書に触れる機会があり、分からない条項は都度調べて確認する習慣がつきました」

この一文で、学部の話は終わります。

なお、法務の求人は経験者採用が中心で、未経験可の枠は限られます。応募先を法務に絞らず、契約管理や営業事務、総務も併せて見てください。そこから法務に移る道があります。

6. 落ちる自己PR5つ

書き方どう受け取られるか
「几帳面です」「慎重です」性格の話。業務が伝わらない
「法律の知識を活かしたい」何の知識か不明
資格の名前だけを並べる実務の接点がない
「リスクを防ぎたい」だけ止める人だと思われる
件数も種類も書かない規模が伝わらない

4番目に注意してください。法務は、事業を止めるためではなく、進めるためにある部署です。

「止める」ではなく「進める形を作る」という書き方にしてください。

期限の管理も実績になる

契約には、期間、更新、解約の予告といった期限があります。この管理をしていたなら、それも書いてください。

「担当していた〇件の契約について、更新の期限を一覧で管理し、3か月前に確認の連絡を入れる運用にしました。更新の漏れは発生していません」

法務の実務では、期限の管理が大きな比重を占めます。営業事務や総務での経験がそのまま使えます。

7. 面接で追撃される3問

  • 「事業部門と意見が分かれたとき、どう対応しますか」
  • 「判断できないことが出てきたら、どうしますか」
  • 「契約書で、必ず確認する項目を教えてください」

1問目が最も重要です。「規程を守ってもらう」だけの答えは避けてください。

「まず、何をやりたいのかを聞きます。そのうえで、リスクがある部分と、条件を変えれば進められる部分を分けて示します。断るのではなく、進められる形を提示することを心がけます」

2問目は、正直に答えてください。「調べます」だけでなく、どこで調べ、誰に確認するかまで言えると評価されます。

3問目は、実務の接点があるかを確認する質問です。3つ挙げられれば十分です。期間、金銭の条件、責任の範囲、といった形で答えてください。

「調べ方」を具体的に書く

法務の仕事では、知らないことが常に出てきます。評価されるのは知識の量ではなく、調べて答えにたどり着く手順です。

「分からない条項があった場合、まず社内の過去の契約を確認し、同様の事例がないかを見ます。それでも判断できない場合は、公開されている情報で全体像を把握したうえで、上長に論点を整理して相談していました」

「調べます」だけでなく、順番を書いてください。

8. 応募先別の書き分け

応募先前に出す要素
事業会社の法務事業部門との調整、実務のスピード
法律事務所の事務書類の正確さ、期限の管理
コンプライアンス部門規程の運用、社内への周知
契約管理・営業事務件数、期限管理、書式の整備
知的財産の管理出願や更新の手続きの経験

事業会社の法務では、スピードが重視されます。「正確だが遅い」は評価されません。件数と、対応にかかる時間を書いてください。

9. よくある質問

法務未経験でも応募できますか

できます。契約書に触れた経験、社内規程に沿った手続きの経験があれば書けます。営業や事務からの転換は珍しくありません。

法学部でないと不利ですか

第二新卒の採用では、学部より実務の接点が見られます。調べて判断する習慣があることを示してください。

資格は必要ですか

必須ではありません。ただし、学習中であれば「受験予定」と書いてください。意欲の証明になります。

契約書を読んだことがありません

社内規程に沿った手続きの経験や、申請の確認の経験でも書けます。「決められた要件に沿って確認する」作業は、法務の基礎です。

「几帳面」と書いてはいけませんか

それだけだと足りません。几帳面さを示す具体的な仕組み(確認の手順、一覧化、二重チェック)を書いてください。

数字が出せません

件数が少なくても、種類の多さを書いてください。「月3件だが、5種類の書式を扱った」でも、幅は伝わります。

自己PRは何文字くらい書きますか

300〜400字が目安です。例文6パターンは、いずれもこの範囲に収まっています。

英語は必要ですか

海外との取引がある企業では求められることがあります。求人票に明記されているので、書かれていなければ気にする必要はありません。

10. まとめ:今週やる3つのこと

法務の自己PRで差がつくのは、「几帳面さ」ではなく「進める形を作った経験」です。

1. 契約書や規程に触れた経験を3つ書き出す。読んだ、確認した、すり合わせた。どれも材料になります。

2. 件数と種類を数える。月に何件、何種類の書式を扱ったか。件数が少なければ、種類の多さを書いてください。

3. 「止めた」ではなく「進めた」経験を1つ入れる。問題を見つけたうえで、どう進める形にしたか。ここが最も評価されます。

「几帳面」「慎重」を使わずに書けたら完成です。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。