コードレビューの受け方|第二新卒が指摘から伸びるための3つの姿勢【2026年版】
〜指摘が多いことに落ち込んで、伸びる機会を逃していませんか〜
エンジニアとして働き始めると、書いたコードを他の人に確認してもらう場面が来ます。コードレビューです。
そして、多くの第二新卒がここでつまずきます。指摘の数が多いことに落ち込み、次から指摘されないように書こうとして、消極的になっていきます。
ただ、レビューは評価の場ではありません。コードを良くするための工程であり、経験の浅い人ほど指摘が多いのは当然のことです。
この記事では、指摘から実際に伸びるための受け方を整理します。
1. 結論:押さえるべきは3点
レビューを受けるときの3つの姿勢
① 指摘はコードに対するもので、自分に対するものではない
② 直すだけで終わらせず、「なぜ」を1つ聞く
③ 同じ指摘を2回受けないための記録を作る
②が、伸びる人と伸びない人を分けます。
言われたとおりに直すだけだと、次に同じ判断が必要になったとき、また迷います。「なぜそうすべきか」を一度聞いておけば、判断の基準が自分の中に残ります。
そしてこの姿勢は、レビューする側からも見えています。
2. 指摘を人格の評価と受け取らない
| 実際の意味 | 受け取りがちな意味 |
|---|---|
| この書き方だと後で困る | 能力が足りない |
| チームの決まりと違う | 常識がない |
| ここは意図が読み取れない | 説明が下手 |
| もっと簡単に書ける | 遠回りしている |
左側が実際に言われていることで、右側は自分で足している解釈です。
経験の浅い人に指摘が多いのは、当然のことです。チームの決まりも、過去の経緯も、まだ知らないためです。
むしろ、指摘が少ないほうが問題になる場合があります。「見てもらえていない」か「重要な部分を任されていない」可能性があるためです。
入社直後の立ち上がりは入社後の3ヶ月|第二新卒がつらい時期を抜ける順番にまとめています。
指摘の種類を分ける
すべての指摘が同じ重さではありません。
3つに分けて受け取る
・直さないと問題が起きるもの(優先して直す)
・チームの決まりに合わせるもの(記録しておく)
・好みの範囲のもの(相談してよい)
3つ目については、聞いて構いません。「これは決まりですか、それとも好みですか」と確認すると、判断の基準が整理されます。
3. 返信の型
| 場面 | 返し方 |
|---|---|
| 納得した | 「承知しました。◯◯のためですね」と理解を添える |
| 理由が分からない | 「◯◯という理由でしょうか」と確認する |
| 別の意図があった | 「◯◯を意図していました。その場合はどうすべきですか」 |
| 対応に時間がかかる | 「今回は◯◯とし、次で対応してよいですか」 |
| 判断が分かれる | 「AとBで迷いました。理由は◯◯です」 |
1行目の「理解を添える」が効きます。
「承知しました」だけだと、理解したかどうかが伝わりません。「◯◯のためですね」と一言添えると、レビューする側も安心します。
3行目も重要です。意図があって書いた場合は、それを伝えてください。伝えないと、単なる誤りとして扱われます。
4. 話を聞いた例:記録を作った人
知人に、入社半年で指摘が半分に減った人がいます。
その人がやっていたのは、次のことでした。
実際にやったこと
・受けた指摘を、1行ずつメモに残した
・「なぜそうすべきか」を必ず聞いて、それも書いた
・書く前に、そのメモを見返す習慣を作った
・3か月ごとに、メモを整理して分類した
4つ目が効いたそうです。
整理してみると、指摘の多くが数種類に分類できることが分かりました。名前の付け方、エラーの扱い、テストの書き方。パターンが見えると、対処が早くなります。
そしてその人は、後輩が入ってきたときに、その分類をそのまま共有できました。
指摘を受けた記録は、後で自分の資産になります。
5. 聞くべき質問
レビューで聞いてよい5つ
① 「なぜそうすべきですか」(理由を知る)
② 「チームの決まりですか、好みですか」(重さを知る)
③ 「他にも同じ箇所がありますか」(まとめて直す)
④ 「参考になる既存のコードはありますか」(型を知る)
⑤ 「今回は間に合わないので、次でよいですか」(優先順位を確認する)
④が最も実用的です。
チームの中に「こう書くのが標準」という例が必ずあります。それを見せてもらうと、次から迷いません。
質問することは、手間をかけさせているように感じるかもしれません。ただ、同じ指摘を何度も書くほうが、レビューする側の手間は大きくなります。
6. レビューを出す側になったとき
経験を積むと、他の人のコードを見る側になります。
| 心がけること | 理由 |
|---|---|
| 理由を添える | 直し方だけでは学びにならない |
| 重さを示す | 必須か好みかを分ける |
| 良い点にも触れる | 続く関係だから |
| 人ではなくコードを指す | 受け取り方が変わる |
| 参考になる例を示す | 探す手間を減らす |
「重さを示す」ことが、受け取る側を助けます。
すべての指摘が同じ強さで書かれていると、何から直すべきか分かりません。「必須です」「できれば」と添えるだけで、相手の判断が早くなります。
レビューを出す経験は、テックリードへの道にもつながります。詳しくはテックリードという役割|第二新卒が最初に任される先を知るにまとめています。
7. レビューの文化を面接で確認する
組織によって、レビューの運用は大きく違います。
面接で聞く5項目
① レビューは全員のコードに対して行われるか
② 誰がレビューするか(特定の人か、持ち回りか)
③ どのくらいの時間で返ってくるか
④ チームの決まりは文書になっているか
⑤ 未経験者に対して、どう教えているか
④が組織の成熟度を示します。
決まりが文書になっていない組織では、レビューのたびに新しい指摘を受けることになります。「暗黙の了解」を推測しながら書くのは、経験の浅い人にとって負担が大きくなります。
環境の見抜き方はレガシーな開発環境を求人票から見抜く|第二新卒が入社前に確認する7項目、逆質問の作り方は面接の逆質問|第二新卒がそのまま使える30例と聞いてはいけない質問を参照してください。
8. 面接での話し方
レビューの経験は、面接で使える材料になります。
| 質問 | 答え方の軸 |
|---|---|
| チーム開発の経験は | レビューのやり取りで話す |
| 指摘を受けたときは | 記録して、次に活かす手順で話す |
| 学び方は | 「なぜ」を聞く姿勢で話す |
| 人に教えた経験は | レビューを出した経験で話す |
「チーム開発の経験がない」と思っている人でも、レビューのやり取りは経験です。
指摘を受けて、理由を聞いて、次に反映した。この一連の流れは、協働の経験として説明できます。
一人で作った場合の説明はチーム開発の経験がないとき|一人で作った実績の伝え方にまとめています。
9. よくある質問
指摘が多くて落ち込みます
経験の浅いうちは、指摘が多いのが通常です。指摘の数ではなく、同じ指摘を繰り返していないかで見てください。
反論してもいいですか
構いません。ただし、意図と理由を添えてください。「◯◯を意図していました」という形にすると、対話になります。
質問すると迷惑ではないですか
同じ指摘を何度も書くほうが、相手の手間は大きくなります。一度聞いて解決するほうが効率的です。
返信は毎回必要ですか
指摘への対応が分かる形で返すのが基本です。ただし、チームの運用によって違うため、入社時に確認してください。
レビューが返ってこないときは
一定の時間が経ったら、確認して構いません。「お手すきの際にご確認いただけますか」という形で問題ありません。
指摘が理不尽に感じたときは
一度、理由を聞いてください。それでも納得できない場合は、別のメンバーの意見を求める方法があります。
レビューがない職場はどうですか
未経験に近い段階では、負担が大きくなります。指摘を受ける機会がないと、書き方の基準が身につきません。面接で確認してください。
記録はどう残せばいいですか
1行のメモで十分です。「指摘の内容」と「理由」を並べて書き、定期的に分類してください。
10. まとめ:明日やる3つのこと
レビューは評価の場ではなく、判断の基準を早く手に入れるための工程です。
明日やる3つのこと
① 次に受けた指摘に「なぜ」を1つ聞く
② その内容を、1行のメモに残す
③ 「参考になる既存のコードはありますか」と聞いてみる
③は、その日から効きます。チームの標準が分かると、迷う時間が大きく減ります。
この先、読むべき記事
- テックリードという役割|第二新卒が最初に任される先を知る(レビューを出す側になる先)
- チーム開発の経験がないとき|一人で作った実績の伝え方(面接での説明)
- 入社後の3ヶ月|第二新卒がつらい時期を抜ける順番(立ち上がりの時期)
- レガシーな開発環境を求人票から見抜く|第二新卒が入社前に確認する7項目(環境の見抜き方)
- 面接の逆質問|第二新卒がそのまま使える30例と聞いてはいけない質問(文化を確認する聞き方)
- エンジニアの質問の仕方|未経験・第二新卒が詰まったときに30分で先へ進む型(詰まったときの質問の型)
- 指摘やフィードバックを受け止められないとき|第二新卒が事実と評価を切り分ける4ステップ(指摘を受け止める手順)
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。