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職務経歴書の添削を誰に頼むか|3種類の相手と頼み方【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月5日 読了 約15分
職務経歴書の添削を誰に頼むか|3種類の相手と頼み方【2026年版】

職務経歴書を書き上げたあと、多くの人が同じところで止まります。「これでいいのか分からない」

自分で書いたものは、自分では判断できません。書いた本人には前提が見えているので、説明が足りない部分に気づけないからです。だから第三者に見てもらう必要があります。

ただ、誰に頼むかで返ってくる指摘の質が変わります。この記事では、3種類の相手それぞれの向き不向きと、頼むときに添えるべき情報を整理します。

1. 結論:3種類の相手を使い分ける

相手1、転職エージェントの担当者。その職種の選考基準を知っている。無料。ただし紹介したい求人に寄せる方向に直されることがあります。

相手2、その職種で働いている知人。業務の中身が分かるので、「この経験は書く価値がある」という判断ができます。ただし採用側の視点はないことが多い。

相手3、その職種の採用に関わったことがある人。最も精度が高い。ただし身近にいるとは限りません。

基本はエージェント、可能なら知人にも見せる。この2つを組み合わせると、業務の中身と採用側の視点の両方が入ります。

2. 3種類の比較

相手分かること分からないこと費用
エージェント選考の通過基準、表現の型業務の細かい中身無料
同職種の知人業務の中身、書くべき経験採用側の判断基準無料
採用経験者実際にどこを見るか業界が違えば限定的場合による
有料の添削サービス一般的な書き方の型職種固有の中身有料

4行目は、第二新卒の段階では優先度が低いと考えています。一般的な書き方はエージェントで足りますし、職種固有の中身は有料サービスでも埋められないことが多いためです。

組み合わせるなら、1行目と2行目です。エージェントに型を整えてもらい、同職種の知人に中身の妥当性を見てもらう。この2段階で、大きな穴はほぼ埋まります。

3. 編集長の実体験:エージェントの指摘で通過率が変わった

自分が転職活動をしていたとき、最初の書類は自分で書いたものをそのまま出していました。

担当者「1点だけ、直したほうがいいところがあります」

私「どこですか」

担当者「『チームで案件管理の仕組みを整備しました』とありますが、木戸さんは何をしたんですか」

私「形式を決めて、チームに使ってもらいました」

担当者「じゃあ『私が形式を設計し、チーム4名に展開しました』ですね。『チームで』だと、誰がやったか分かりません」

直したのは主語だけです。「チームで」を「私が設計し、4名に展開」に変えた。それだけで、読み手が判断できる情報になりました。

自分では気づけませんでした。書いた本人は、自分が何をしたか知っているので、書いてあるつもりになる。これが、添削が必要な理由の全部です。

4. 頼むときに添える3つの情報

添削を頼むとき、書類だけ渡すと一般論しか返ってきません。次の3つを添えてください。

1つめ、応募先の求人票。URLかコピーで構いません。何に対して書いた書類なのかが分かると、指摘が具体的になります。

2つめ、応募先の職種と、自分が押し出したい経験。「新規開拓の経験を中心に見てほしい」と伝えると、そこに絞った指摘が返ります。

3つめ、自分で不安な箇所。「在籍1年8か月の説明がこれで足りるか」のように、具体的に聞きます。

依頼の文面の例

「職務経歴書を作成しましたので、添削をお願いできますでしょうか。応募を考えているのは〇〇社の法人営業職です(求人URL添付)。押し出したいのは新規開拓の経験ですが、在籍期間が1年8か月と短いため、その点の説明が足りているか特に見ていただけると助かります。」

この3つを添えるだけで、返ってくる指摘の量が2倍以上変わります。

5. 受け取った指摘の取捨選択

すべての指摘に従う必要はありません。分類して判断します。

指摘の種類対応
事実が伝わっていない必ず直す。最優先
主語が曖昧必ず直す
数字がない必ず直す
表現が硬い・柔らかい好みの範囲。判断は自分
構成の順番応募先次第。理由を聞いてから判断
事実と違う方向への修正従わない

最下行は実際に起こります。「もっと積極的に書きましょう」という助言が、実際にはやっていないことを書く方向に向かう場合があります。

職務経歴書に書けるのは事実だけです。誇張して書類が通っても、面接で3分掘られれば分かります。そこで矛盾が出るほうが、書類で落ちるより痛手が大きくなります。

判断に迷ったら、「面接でこの記述について5分話せるか」を基準にしてください。話せないなら書かない。これで線が引けます。

エージェント以外に頼める相手の探し方

同じ職種の知人が身近にいない場合の探し方です。

方法1、前職の同僚で先に転職した人。同じ業務を知っていて、かつ転職の経験がある。最も条件に合う相手です。連絡が取りやすければ、一番に頼む価値があります。

方法2、大学のOB・OG。キャリアセンターが卒業生の相談を受け付けている大学があります。既卒でも利用できる場合があるので、母校に問い合わせてみてください。

方法3、カジュアル面談で企業の人に見てもらう。選考ではない面談の場で、「書類の書き方について助言をいただけますか」と聞ける場合があります。ただし選考中の企業には頼まないでください。

方法4、転職相談の窓口。自治体や公的機関が運営している就労支援の窓口では、書類の相談を受け付けていることがあります。

相手探し方期待できること
前職の同僚直接連絡業務の中身と転職の両方が分かる
大学のキャリアセンター母校に問い合わせ一般的な書き方の指摘
カジュアル面談企業に申し込む採用側の視点
公的な相談窓口自治体の就労支援無料で相談できる

1行目が最も精度が高い相手です。「前職の業務を知っている」ことは、添削において想像以上に大きな条件になります。

6. 直す優先順位

指摘が10個来た場合、全部を同時に直そうとすると手が止まります。順番を決めます。

優先1、要約欄(冒頭4〜5行)。読み手が最初に見る場所です。ここに数字が4つ以上入っているか、応募先の要件に対応しているかを確認します。

優先2、主語。「チームで」「部署で」を「私が」に置き換えられる箇所を探します。

優先3、数字。「多くの」「かなりの」を具体的な数に置き換えます。

優先4、順番。応募先に近い経験を前に持ってきます。

優先5、表現。言い回しの調整は最後です。

順位直す箇所目安時間
1要約欄30分
2主語20分
3数字30分
4順番20分
5表現20分

1〜3まででほぼ効果が出ます。時間がない場合、4と5は飛ばして構いません。

7. 添削を頼めない場合の自己チェック

身近に頼める相手がいない場合、次の5つを自分でやります。

チェック1、声に出して読む。読みにくい箇所は、読み手にとっても読みにくい箇所です。

チェック2、主語を数える。「私が」で始まる文が全体の何割か。半分を下回っているなら、主語が曖昧な箇所があります。

チェック3、数字を数える。職務経歴書全体で数字が10個未満なら、少なすぎます。

チェック4、1日置いてから読み直す。書いた直後は、書いていない情報も頭の中で補完して読んでしまいます。1日置くと、他人に近い目で読めます。

チェック5、求人票と並べて読む。求人票の必須要件を1つずつ見て、対応する記述が書類のどこにあるかを指差します。見つからない要件があれば、そこが穴です。

チェック5が最も効きます。添削の代わりになる作業として、一番実用的です。

8. 面接で聞かれる3問と答え方

添削を受けたことが面接で問題になることはありませんが、書類の内容は必ず掘られます。

Q1「この案件管理の仕組み化について、詳しく教えてください」

書類に書いたことは、必ず3〜5分話せる状態にしてください。

回答例:「前任者から引き継いだとき、商談の経緯が個人のメモにしか残っていませんでした。担当が変わるたびに顧客に同じことを聞き直す状態だったので、案件ごとに記録する項目を6つ決めて、共有の場所に置く形にしました。最初は入力されないので、週次のミーティングでその画面を見ながら進捗を確認する運用に変えました。」

Q2「その仕組みは今も使われていますか」

回答例:「使われています。私が退職する時点でチーム4名全員が入力しており、部内の別チームにも展開する話が出ていました。」

Q3「書類は誰かに見てもらいましたか」

まれに聞かれます。正直に答えて構いません。

回答例:「エージェントの担当者に一度見ていただきました。内容は自分の経験そのままですが、書き方の指摘をいただいて修正しています。」

9. よくある質問

エージェントの添削は無料ですか

一般的に無料です。転職エージェントのサービスの一部として提供されています。

複数のエージェントに見てもらってもいいですか

構いません。異なる指摘が来た場合、その差自体が判断材料になります。ただし最終的な判断は自分で行ってください。

添削で内容を大きく書き換えられました

事実と違う方向に変わっていないか確認してください。事実の範囲での表現の変更なら問題ありませんが、やっていないことが書かれていたら戻してください。

友人に見てもらうのは意味がありますか

同じ職種で働いている人なら意味があります。まったく違う業界の友人でも、「読んで分からない箇所」を指摘してもらう価値はあります。

有料の添削サービスは使うべきですか

第二新卒の段階では、エージェントの添削で足りることが多いです。使う場合も、職種固有の内容までは期待しないでください。

何回くらい直しますか

3回程度で収束するのが一般的です。それ以上直しても、通過率への影響は小さくなります。

添削を受けてから応募するべきですか

志望度の高い会社は添削後、志望度の低い会社は先に出す、という使い分けが実務的です。応募を止めて添削を待つ必要はありません。

自分で書いた原型がなくなりました

その場合、面接で説明できなくなるリスクがあります。自分の言葉に戻してください。

10. まとめ:今週やる3つのこと

添削は「上手に書くため」ではなく「書いていないことに気づくため」にやります。

1つめ、求人票と職務経歴書を並べて、必須要件を1つずつ指差す。対応する記述が見つからない要件があれば、そこが穴です。添削を頼めない場合、この作業が代わりになります。所要20分。

2つめ、エージェントに第4章の3点を添えて添削を依頼する。求人票・押し出したい経験・不安な箇所。この3つを添えるだけで、返ってくる指摘の量が変わります。所要15分。

3つめ、「チームで」「部署で」と書いた箇所を全部探して、「私が」に置き換えられるか確認する。置き換えられない箇所は、自分の貢献が書けていない箇所です。所要20分。

3つ目は添削を待たずに今日できます。ここだけで、書類の印象が変わります。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。