インフラエンジニアの志望動機|未経験・第二新卒の例文5パターンと落ちる書き方【2026年版】
インフラエンジニアの志望動機で、未経験の応募者はこう書きます。
「IT業界の将来性に魅力を感じ、手に職をつけたいと考えています」
これは落ちます。
理由は2つあります。
1つ目は、全員が書くから。未経験からITを目指す人の志望動機は、ほぼこの形に収束します。
2つ目が本質的です。
この書き方には、「なぜインフラなのか」が入っていません。
IT業界には、開発、インフラ、テスト、サポート、データなど複数の入口があります。その中でインフラを選んだ理由がないと、「入れるところに応募している」と読まれます。
そして、この職種の採用担当は、この点を特に気にします。
インフラの現場は、地味で、目立たず、うまくいって当たり前と扱われる仕事だからです。この性質を理解した上で選んだかどうかが、定着に直結します。
この記事では、インフラを選ぶ理由の作り方、学習の書き方、落ちる型、例文5パターンを整理します。
1. 結論:志望動機に入れる3要素
- インフラを選んだ理由(開発と比べた上での選択)
- 前職の経験との接続
- その会社を選ぶ理由
1番目が最も重要で、最も書かれていません。
| 書き方 | 読み手の判断 |
|---|---|
| 「IT業界に興味があります」 | 職種を選んでいない |
| 「手に職をつけたい」 | 全員が書く |
| 「開発も検討した上でインフラを選んだ」 | 考えて選んでいる |
| 「前職の経験がインフラに近い」 | 接続がある |
3行目と4行目の両方が入っていると、書類の通過率が変わります。
そして、3番目の「その会社を選ぶ理由」は、最後の2〜3行で十分です。
志望動機の分量配分は、インフラを選ぶ理由に5割、前職との接続に3割、会社の理由に2割が目安です。
2. 「なぜインフラか」の作り方
使える型は3つです。
| 型 | 中身 |
|---|---|
| 止めない仕事に適性を感じた | 前職も同じ性質だった |
| 作るより支える側が合う | 比較した上での判断 |
| 手順と記録の仕事が向いている | 前職で実際にやっていた |
1番目が最も強い。
前職が「止めてはいけない業務」だった人は、この型がそのまま使えます。
製造ライン、店舗運営、施設管理、医療・介護、物流。いずれも、止まると多くの人が困る仕事です。
「前職では24時間稼働の製造設備の運転管理を担当しており、止まらない状態を保つことが業務の中心でした。異常時の対応手順が定められており、その手順に沿って動く進め方に手応えを感じています。同じ考え方で、システムの基盤を支える仕事に携わりたいと考えました」
これで、「なぜインフラか」が成立します。
「開発と比べた」を1文入れる
2番目の型を使う場合、比較したことを明示してください。
「学習を進める中で、開発とインフラの両方を触りました。自分でコードを書いて動くものを作るより、動き続ける状態を設計して守るほうが向いていると感じています」
この1文があるかどうかで、印象が変わります。
「消去法でインフラを選んだのでは」という懸念を、先に潰せます。
3. 学習をどう書くか
学習の話は、志望動機の中心に置かないでください。
置くのは、志望動機の裏付けとしてです。
| 位置 | 効果 |
|---|---|
| 冒頭 | 実務経験がないことの強調 |
| 中盤 | 意欲の裏付けになる |
| 末尾 | 添え物として自然 |
中盤か末尾に置いてください。
そして、書き方に工夫が必要です。
| 弱い書き方 | 強い書き方 |
|---|---|
| 「Linuxを学習中です」 | 「自宅に仮想環境を作り、○を構築しました」 |
| 「資格取得を目指しています」 | 「○月に受験予定です」 |
| 「毎日勉強しています」 | 「毎日1時間、○ヶ月継続しています」 |
右側の共通点は、検証できる事実になっていることです。
特に、自宅で環境を作った経験は強い。
「自宅の仮想環境にサーバーを構築し、ウェブサーバーとデータベースを分けた構成で動かしています。設定を変更した際は、作業の手順を毎回文書に残す練習もしています」
最後の一文が効きます。手順を記録する習慣は、インフラの現場でそのまま求められるものだからです。
4. 例文5パターン
そのまま使える形で5つ用意しました。固有名詞を自分のものに差し替えてください。
例文1:製造・設備からの応募
前職では24時間稼働の製造設備の運転管理を担当し、3交代でラインを維持していました。異常を検知した際の停止の判断基準と連絡の順序が定められており、この手順に沿って対応する進め方に手応えを感じています。止まらない状態を保つ仕事という点で、システムの基盤を支える仕事に共通するものがあると考え、インフラエンジニアを志望しました。学習としては、自宅の仮想環境にサーバーを構築し、構成の変更と手順の記録を練習しています。貴社は運用と構築の両方に関われる体制と伺っており、現場の経験を土台に段階的に技術を身につけたいと考えております。
例文2:ヘルプデスク・ITサポートからの応募
前職では社内システムのヘルプデスクを担当し、月間約200件の問い合わせに対応していました。障害の疑いがある場合、利用者の環境、発生時刻、影響範囲を確認してから運用部門へ連携する手順を自分で作り、一次切り分けの時間を平均40分から15分に短縮しています。この過程で、切り分けの先にある基盤の構築と運用に関心を持つようになりました。学習としては、ネットワークの基礎とサーバー構築を進めており、○月に基礎的な資格を受験する予定です。貴社は社内基盤の構築から運用まで担われていると伺い、上流から関わることで理解を深めたいと考え志望いたしました。
例文3:店舗・接客からの応募
前職では小売店舗の運営を担当し、開店前の点検と営業中の設備トラブル対応を任されていました。レジや在庫システムの停止は営業に直結するため、停止時の手動運用の手順を整備し、実際の停止時にも営業を止めずに対応しています。この経験から、システムが止まらない状態を作る側に関心を持ちました。学習を進める中で開発とインフラの両方を触りましたが、自分でコードを書くより、動き続ける状態を設計して守るほうが向いていると感じています。貴社の求人に記載のあった運用改善への取り組みに関心を持ち、志望いたしました。
例文4:物流・倉庫からの応募
前職では物流倉庫で出荷業務を担当し、1日平均400件の出荷を管理していました。在庫管理システムが停止した際、紙の出荷指示に切り替える手順に沿って対応した経験が3回あり、3回目には手順書の不足箇所を洗い出して更新し、切り替え時間を30分から10分に短縮しています。システムが止まったときの影響を現場側で見てきた経験を、支える側で活かしたいと考えました。学習としては、サーバーの基礎とコマンドの操作を進めており、自宅に検証環境を作って手順を残す練習をしています。
例文5:営業・事務からの応募(前職に接続が薄い場合)
前職では法人営業を担当し、社内3部署と調整しながら納品まで進行を管理していました。決められた手順を守ることと、変更が出たときに関係者へ確実に伝えることが業務の中心でした。転職を検討する中でITの各職種を調べ、開発とインフラの両方の学習を進めています。その中で、自分でものを作るより、決められた手順に沿って正確に作業し、記録を残す仕事のほうが向いていると感じました。現在は自宅の仮想環境でサーバーを構築し、作業の手順を毎回文書に残しています。貴社は未経験からの育成に実績があると伺い、基礎から段階的に身につけたいと考え志望いたしました。
5. 応募先別の書き分け
| 応募先 | 強調すること |
|---|---|
| 監視・運用中心 | 手順の遵守、シフト勤務への適性 |
| 構築中心 | 学習の内容、自作環境での構築 |
| 社内インフラ | 利用者対応、社内調整 |
| クラウド中心 | 学習の内容、検証環境での経験 |
1行目に補足します。
監視・運用のポジションでは、夜勤やシフト勤務への言及を必ず入れてください。
前職で経験がある場合は、それだけで有利になります。
「前職では3交代のシフト勤務を2年間続けており、交代勤務の生活には慣れております」
経験がない場合でも、「対応可能です」と明記してください。触れないと、面接で必ず確認されます。
2行目と4行目では、学習の比重を上げて構いません。
構築やクラウド中心のポジションでは、実際に手を動かした経験が最も評価されます。
6. 落ちる志望動機5つ
| 書き方 | どう受け取られるか |
|---|---|
| 「IT業界の将来性に魅力」 | 全員が書く |
| 「手に職をつけたい」 | 職種を選んでいない |
| 「安定していると聞いて」 | 仕事の中身を知らない |
| 開発ではない理由がない | 消去法に見える |
| 学習の話から始まる | 実務経験がないことの強調 |
3行目に補足します。
「インフラは安定している」という理解は、正確ではありません。
技術の変化は速く、学び続けることが求められる職種です。クラウド化と自動化により、求められる技能も変わり続けています。
「安定」を理由に置くと、この理解がないと判断されます。
4行目も重要です。
「開発は難しそうだから」という理由が透けて見える志望動機は、通りません。
比較した上で選んだ、という構造にしてください。
7. 面接で追撃される3問
質問1:「なぜ開発ではなくインフラなのですか」
必ず聞かれます。
「学習の中で両方を触りました。自分でコードを書いて動くものを作るより、動き続ける状態を守るほうが向いていると感じています。前職でも、新しく何かを作るより、決められた手順を正確に回して止めないことに手応えを感じていました」
「両方を触った」という事実を出せると強い。
質問2:「地味な作業が続きますが、大丈夫ですか」
「前職でも、毎日30項目の点検を繰り返す業務を担当していました。同じ作業を続ける中で、記録の様式を変えて異常の予兆を数値で残せるようにしたことがあります。繰り返しの作業を、少しずつ改善していく進め方に面白さを感じるほうです」
「大丈夫です」だけで終わらせず、前職での実例を添えてください。
質問3:「夜勤や休日対応は問題ありませんか」
ここで曖昧に答えると、印象が悪くなります。
経験がある場合は、期間と形態を具体的に。ない場合は、対応可能である旨を明確に伝えてください。
難しい場合は、無理に受けず、日勤のみの求人を選ぶほうが確実です。
8. 進め方と時間配分
| 時期 | やること |
|---|---|
| 応募の1ヶ月前 | 自宅に検証環境を作る |
| 3週間前 | 手順の記録を残す習慣をつける |
| 2週間前 | 前職の「止めない業務」を3つ書き出す |
| 1週間前 | 志望動機を作成、応募先ごとに調整 |
1行目を先にやってください。
自宅で環境を作った経験があるかどうかで、書類と面接の内容が変わります。
そして、時間はかかりません。無料で使える範囲でも、基本的な構成は作れます。
大がかりなものを作る必要はありません。「作って、動かして、手順を残した」という事実があれば十分です。
志望動機は応募先ごとに調整する
使い回しは避けてください。
ただし、全部を書き直す必要はありません。
「インフラを選ぶ理由」と「前職との接続」は共通で使い、最後の2〜3行だけを応募先ごとに変えてください。
この2〜3行に、求人票から読み取ったその会社の特徴を入れます。
9. よくある質問
Q. 未経験でもインフラエンジニアになれますか
IT職種の中では、入口が広いほうです。
監視・運用のポジションでは未経験可の求人が継続的にあり、第二新卒の年齢帯であれば現実的な入口です。
Q. 資格は取ってから応募すべきですか
取得済みなら書いてください。まだなら受験予定を明記してください。
資格がないと応募できないわけではありません。前職の経験の翻訳のほうが、書類では重要です。
Q. 学習期間はどのくらい必要ですか
応募のために必要な期間はありません。
ただし、自宅で環境を作った経験があると、面接での会話が変わります。数週間でも、手を動かしておくと有利です。
Q. 志望動機は何字くらいが適切ですか
300〜500字が目安です。
例文の1つ分がこの分量です。長く書くほど良いわけではありません。
Q. 前職と接続が薄い場合はどうしますか
「手順を守る仕事」「記録を残す仕事」の観点で探してください。
営業でも事務でも、決められた手順に沿って正確に処理した経験は必ずあります。
Q. 「安定している」を理由にしてはいけませんか
理由の中心に置くのは避けてください。
技術の変化が速く、学び続けることが求められる職種です。安定を理由に置くと、この理解がないと判断されます。
Q. 夜勤ができない場合は
日勤のみの求人を選んでください。
構築中心のポジションや社内インフラでは、日勤のみの求人があります。無理に受けると、入社後に続きません。
Q. 開発職も併願していいですか
構いません。
ただし、志望動機は分けて作ってください。同じ内容で両方に出すと、どちらも中途半端になります。
10. まとめ:今週やる3つのこと
1. 前職から「止めてはいけなかった業務」を3つ書き出す。これが接続の材料です。
2. 「開発と比べてインフラを選んだ」理由を1文で書く。これが最も差がつきます。
3. 自宅に検証環境を作り、作業手順を文書に残す。面接での会話が変わります。
「IT業界の将来性」と「手に職」を使わずに書けたら完成です。
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この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。