初めて後輩を持つとき|第二新卒が教える側に回る順番【2026年版】
〜教えるほうが、自分の理解も整理されます〜
「来月から、新しい人が入るので見てあげて」
入社2〜3年目で、この役割が回ってきます。そして、教わった経験はあっても、教えた経験はありません。
不安になるのは当然ですが、この経験は書類に書ける材料になります。そして、自分の業務の理解も整理されます。
この記事では、教える側に回るときの順番を整理します。
1. 結論:押さえるのは3つ
教える側で押さえる3点
① 全部を教えようとしない(順番を決める)
② やって見せる、やらせる、確認する
③ 自分が判断できない範囲は、上長へつなぐ
③を最初に決めておいてください。
自分の権限を超えた質問が来たときに、迷わずに済みます。
2. 最初の1週間でやること
順番があります。
| 日 | やること |
|---|---|
| 初日 | 顔合わせ、席と道具の確認、1日の流れの説明 |
| 2〜3日目 | 業務の全体像を伝える。細部はまだ |
| 4〜5日目 | 最初の業務を、やって見せる |
| 1週間の終わり | 分からなかったことを聞く時間を取る |
2日目に細部から入らないでください。
全体が見えないまま手順だけ覚えると、応用が効きません。
初日に伝えること
- 1日の流れ(始業から終業まで)
- 誰に何を聞けばいいか
- 困ったときの連絡の仕方
- 最初の1ヶ月で何ができればよいか
4つめを伝えると、相手が安心します。
目標がないと、自分の進み方が分かりません。
自分の権限を先に確認する
引き受ける前に、上長と決めておく項目があります。
| 項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 範囲 | 業務の指導だけか、評価にも関わるか |
| 判断 | どこまで自分で決めてよいか |
| 相談先 | 困ったときに誰に相談するか |
| 期間 | いつまで見る想定か |
| 報告 | 進み方をどう共有するか |
1つめが曖昧なままだと、後で困ります。
評価に関わらない立場であれば、態度や勤怠の問題は上長へつなぐ役割になります。
3. 教え方の型
順番を守ると、定着します。
| 段階 | やること |
|---|---|
| ① 説明する | なぜその業務が必要かを先に |
| ② やって見せる | 実際の手順を見せる |
| ③ やらせる | 隣で見ながらやってもらう |
| ④ 確認する | 一人でやったものを確認する |
| ⑤ 任せる | 定期的な確認だけにする |
①を飛ばす人が多くいます。
「なぜ」が分かっていないと、例外が起きたときに判断できません。
手順書を作る
教えるときに、手順を書き出しておきます。
作った手順書は、次に人が入ったときにも使えます。
そして、これは職務経歴書に書ける成果になります。
一度で覚えられない前提で
自分が覚えるのに何回かかったかを思い出してください。
同じことを3回聞かれても、同じように答えてください。
3回目に態度が変わると、その後は聞かれなくなります。
4. 任せる範囲の決め方
いきなり全部は渡せません。
| 段階 | 任せる範囲 |
|---|---|
| 1ヶ月目 | 手順が決まっている作業 |
| 2〜3ヶ月目 | 判断が少ない業務を一人で |
| 3〜6ヶ月目 | 例外への対応も含めて |
| 半年以降 | 自分の判断で進められる範囲を広げる |
任せた後も、確認の場は残してください。
放置と、任せることは違います。
確認の頻度
- 最初の1ヶ月:毎日、終業前に5分
- 2〜3ヶ月目:週2回
- それ以降:週1回
頻度を先に決めておくと、双方が予定を組めます。
5. うまくいかないとき
思い通りに進まないことがあります。
| 状況 | 対処 |
|---|---|
| 覚えるのが遅い | 手順書を渡し、記録を取ってもらう |
| 質問が来ない | こちらから「困っていることは」と聞く |
| 同じミスが続く | 手順のどこで間違えるかを一緒に見る |
| 報告が来ない | 報告のタイミングを具体的に決める |
| 態度が気になる | 自分で抱えず、上長に相談する |
5つめは、一人で解決しようとしないでください。
評価や指導の権限は、通常は上長にあります。
自分の教え方を疑う
うまくいかないとき、相手の問題とは限りません。
説明が抽象的すぎないか、手順が飛んでいないかを確認してください。
自分が教わったときに分からなかった箇所は、相手も分かりません。
中途入社の人を教える場合
新卒とは、教える内容が変わります。
- 業務の進め方より、この会社のやり方を伝える
- 前職での経験を先に聞き、重なる部分は省く
- 社内の用語や、暗黙のルールを明示する
3つめが最も価値があります。
長くいる人には当たり前でも、外から来た人には分かりません。自分が入社したときに困ったことを思い出してください。
6. 自分の業務との両立
教える時間は、自分の業務時間から出ていきます。
| やること | 内容 |
|---|---|
| 時間を見積もる | 1日あたり何分使うかを出す |
| 上長に伝える | 業務量の調整を相談する |
| 手順書で減らす | 口頭で毎回説明する時間を減らす |
| 質問の時間を決める | 都度ではなく、まとめて答える |
2つめを言わない人が多くいます。
教える時間が業務量に反映されないと、自分の仕事が終わりません。
伝え方
「◯◯さんの指導に、1日あたり1時間程度使っています。△△の業務の期限を相談させてください」
感覚ではなく時間で伝えると、調整の話になります。
教えることを断れるか
自分の業務が回らない状態であれば、相談できます。
断るのではなく、「いまの業務の優先順位を教えてください」という形にしてください。
会社としては誰かが見る必要があるため、断るだけでは話が進みません。何を減らせば引き受けられるかを一緒に考える形にすると、調整の話になります。
7. 教えることで得られるもの
負担だけではありません。
| 得られるもの | 内容 |
|---|---|
| 自分の理解の整理 | 説明できないことは理解していない |
| 業務の見直し | 無駄な手順に気づく |
| 評価の材料 | 育成に関わった実績 |
| 次の役割への準備 | チームを見る立場への一歩 |
1つめが最も大きい効果です。
人に説明しようとすると、自分の理解の穴が見えます。
業務の標準化につながる
手順書を作る過程で、自分のやり方が整理されます。
「なぜこの手順なのか」を説明できない工程は、見直す機会になります。
相手の理解を確認する方法
「分かりましたか」と聞いても、たいてい「はい」と返ってきます。
代わりに「いまの手順を、説明してもらえますか」と聞いてください。
説明できるかどうかで、理解の度合いが分かります。詰まった箇所が、もう一度説明すべき場所です。
8. 経歴での書き方
書類に書ける材料になります。
| 書き方 | 例 |
|---|---|
| 人数を示す | 「新入社員2名の指導を担当」 |
| 期間を示す | 「6ヶ月間、業務の指導と進捗の確認を実施」 |
| 成果を示す | 「担当業務を3ヶ月で一人で回せる状態にした」 |
| 仕組みを示す | 「手順書を作成し、指導にかかる時間を半減」 |
3つめと4つめが強い材料になります。
「教えた」だけでは、何が変わったか分かりません。
面接での話し方
「教えるのが好きです」ではなく、何をしたかを話してください。
「手順書を作り、口頭での説明を減らした」「3ヶ月で一人で回せる状態にした」という形です。
第二新卒で育成に関わった経験は、多くの応募者が持っていません。
9. よくある質問
自分もまだ分からないことが多いのに、教えられますか
教えられます。むしろ、覚えたばかりのほうが、どこでつまずくかを覚えています。分からないことを聞かれたら、「確認して回答します」と伝えて、後から答えれば問題ありません。分かったふりをすることだけ避けてください。
何から教えればいいですか
全体像からです。細部の手順から入ると、応用が効きません。最初の2〜3日で業務の全体像を伝え、その後で個別の手順に入ってください。また、初日に「最初の1ヶ月で何ができればよいか」を伝えると、相手が安心します。
同じことを何度も聞かれます
自分が覚えるのに何回かかったかを思い出してください。3回聞かれても、同じように答えてください。3回目に態度が変わると、その後は聞かれなくなり、結果として大きなミスにつながります。手順書を渡すと、聞かれる回数は減ります。
教える時間で、自分の業務が終わりません
上長に相談してください。「◯◯さんの指導に1日あたり1時間程度使っています」と、時間で伝えると調整の話になります。また、手順書を作ると口頭での説明が減り、質問の時間をまとめて取る形にすると、割り込みが減ります。
相手の態度が気になります
自分で解決しようとせず、上長に相談してください。評価や指導の権限は、通常は上長にあります。事実として何が起きているかを伝え、対応を仰いでください。一人で抱えると、双方にとって良い結果になりません。
うまく教えられているか分かりません
相手に聞いてください。「説明で分かりにくいところはありますか」と直接聞くと、改善点が見えます。また、うまくいかないとき、相手の問題とは限りません。説明が抽象的すぎないか、手順が飛んでいないかを確認してみてください。
後輩指導は、職務経歴書に書けますか
書けます。ただし「教えた」だけでは弱くなります。「新入社員2名の指導を6ヶ月担当し、担当業務を3ヶ月で一人で回せる状態にした」「手順書を作成し、指導にかかる時間を半減した」といった形で、何が変わったかを書いてください。
年上の人を教えることになりました
業務の指導と、年齢や社歴は別のものです。敬語で丁寧に接しつつ、業務の内容は明確に伝えてください。曖昧にすると、かえって相手が困ります。相手の前職での経験を先に聞いておくと、どこから説明すればよいかが分かります。
10. まとめ:全体から入り、手順書を残す
今週やる3つのこと
① 自分の担当業務の手順を、書き出してみる
② 「なぜこの手順なのか」を説明できない工程を探す
③ 指導にかかる時間を見積もり、上長に伝える
教える側に回ることは、自分の理解を整理する機会でもあります。
そして、育成に関わった経験は、第二新卒の書類では希少な材料になります。手順書を残すところまでやると、成果として書けます。
この先、読むべき記事
- 報告・連絡・相談のやり方|第二新卒が信頼を作る型(伝え方の型)
- 年下が先輩になるとき|中途入社の立ち位置の作り方(年齢と立場のずれ)
- メンター制度とOJTの実際|面接で確かめる6つの質問(教育の仕組み)
- 議事録と資料作成|第二新卒が最初に評価される仕事(手順書と資料の作り方)
- 雑用ばかりで裁量がないと感じるとき|第二新卒が任される人になる順番(任される範囲を広げる)
- 業務マニュアル・手順書の作り方|第二新卒が引き継ぎと評価の両方に効く形で残す(教える前に手順書を作る)
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。