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英語を使う仕事の選び方|第二新卒が入れる職種と必要な水準【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月5日 読了 約17分
英語を使う仕事の選び方|第二新卒が入れる職種と必要な水準【2026年版】

〜「英語を使う仕事」の9割は、会話ではなく読み書きです〜

「英語を使う仕事に就きたい」という希望は、20代の転職相談でよく出てきます。

そして、多くの場合、この希望は具体的ではありません。

「英語を使う」には、次の段階があります。

段階実際にやること求められる水準
読む英文のマニュアル、メール、資料を読む最も低い
書く英文メール、レポートを書く低〜中
聞く・話す(定型)会議で内容を追う、決まった説明をする
交渉する条件を詰める、議論する高い

「英語を使う仕事」の求人の多くは、①と②です。

そして、①②であれば、TOEIC600点台からでも入れる求人が存在します。

逆に、④を求められる職種は、第二新卒からはほぼ入れません。

この記事では、職種別の必要水準と、面接での英語力の伝え方を整理します。

1. 結論:職種別の必要水準

職種主に使う技能TOEICの目安第二新卒の入りやすさ
貿易事務読む・書く600〜700入りやすい
海外営業アシスタント読む・書く650〜750入りやすい
外資系企業の内勤職読む・書く700〜
海外営業全般750〜
通訳・翻訳全般900〜難しい
海外事業の企画全般800〜難しい
外資系のエンジニア読む中心不問のことも

最も入りやすいのは、貿易事務です。

理由は、使う英語が定型的だからです。

インボイス、パッキングリスト、船積書類。決まった書式のやり取りが中心で、創造的な英語は必要ありません。

そして、TOEICの点数はあくまで目安です。

求人票に「TOEIC700点以上」と書かれていても、実際には「英文メールが書ければよい」というケースが多くあります。

2. 「英語を使う」の実態

実務で英語がどう使われるかを、具体的に見てください。

貿易事務の場合

業務英語の使い方
受発注定型の英文メール(テンプレートあり)
船積書類の作成決まった項目を埋める
海外の取引先とのやり取りメールが中心。電話は稀
通関業者とのやり取り日本語

会話はほとんど発生しません。

そして、メールもテンプレートがあります。

外資系企業の内勤職の場合

業務英語の使い方
社内システム英語のインターフェース
本社からの通知英文で届く
定例会議部署による(日本語のことも多い)
資料作成英語のテンプレートを使う

「外資系=全部英語」ではありません。

日本法人内の業務は日本語で、本社とのやり取りだけが英語、という会社が多くあります。

海外営業の場合

業務英語の使い方
見積もり・提案英文でのやり取り
商談会話が必要
出張現地での対応
社内報告日本語

ここで初めて、会話が必須になります。

第二新卒からの場合、まずアシスタント職から入り、経験を積んでから営業に移る形が現実的です。

3. 編集長の実体験:貿易事務に転職した知人の話

私の知人に、販売職から貿易事務に転職した人がいます。

転職したのは26歳のときで、TOEICは640点でした。

本人は「この点数で英語を使う仕事は無理だと思っていた」と言っていました。

「640点で、よく通りましたね」

知人面接で、点数の話はほとんど出なかったんです

「じゃあ、何を聞かれたんですか」

知人『英文のメールを書いたことはありますか』と『分からない単語が出てきたらどうしますか』の2つです

「後者は、変わった質問ですね」

知人面接官が言うには、貿易事務で使う英語って、範囲が決まってるらしいんです。専門用語が200語くらいあって、それを覚えれば実務は回る。だから、点数より『調べて確認する習慣があるか』を見てると

「なるほど」

知人実際に入ってみて、その通りでした。1ヶ月で用語は覚えました。逆に、点数が高くても、確認せずに思い込みで進める人は、ミスが出るそうです

この話は、私にとって発見でした。

「英語を使う仕事」に必要なのは、英語力の高さではなく、その仕事で使う範囲の英語を確実に扱えることだという話です。

そして、その範囲は職種ごとに決まっています。

貿易事務なら200語程度、外資系の内勤なら社内で使われる用語。

TOEIC900点でも、その200語を知らなければ実務は回りません。

逆に、640点でも、その200語を覚えれば回ります。

4. TOEICの点数の位置づけ

求人票のTOEICの記載は、次のように読んでください。

記載実際の運用
「TOEIC700点以上必須」書類選考の足切りに使われることがある
「TOEIC700点程度」目安。多少下でも応募可のことがある
「英語力歓迎」必須ではない
「ビジネスレベルの英語力」会話が必要な可能性が高い
記載なし不問、または実務で使わない

「必須」と書かれている場合、点数がないと書類で落ちる可能性があります。

「程度」「歓迎」であれば、他の要素で補える余地があります。

点数がない場合

TOEICを受けたことがない場合、次の判断になります。

状況判断
転職まで3ヶ月以上ある受験を検討(申込から結果まで1〜2ヶ月)
すぐ動きたい点数不問の求人に応募
学生時代の点数がある古くても書いてよい(取得年月を明記)

学生時代の点数でも、書いて構いません。

ただし、「2020年取得」のように、取得時期を明記してください。

そして、面接で「今も同じ水準ですか」と聞かれたら、正直に答えてください。

5. 読み書き中心の職種

第二新卒から入りやすいのは、この領域です。

貿易事務

項目内容
主な業務受発注、船積書類の作成、納期の管理
英語読み書き中心。定型が多い
未経験可の求人が多い
資格貿易実務検定があると有利(必須ではない)

貿易事務の詳細は、専用の記事にまとめています。

外資系企業の内勤職

項目内容
主な業務経理、人事、総務、カスタマーサポートなど
英語社内システム、本社からの通知が英語
未経験職種の経験があれば可
注意点会社によって英語の比重が大きく違う

外資系を受ける場合、「日常業務で英語を使う頻度」を必ず確認してください。

「週に1回、本社との定例会議がある」のか「毎日英語でやり取りする」のかで、必要な水準が変わります。

海外営業アシスタント

項目内容
主な業務営業担当の補助、見積もりの作成、納期の調整
英語メールが中心
未経験可の求人がある
キャリア経験を積んで海外営業へ、という道筋がある

6. 会話が必要な職種

第二新卒からは難易度が上がりますが、道はあります。

海外営業

項目内容
必要な水準TOEIC750〜、会話ができること
出張頻度は会社による(年数回〜月1回)
未経験国内営業の経験があれば可能性あり

国内営業の経験がある場合、「営業のスキルはある。英語は伸ばす」という形で応募できます。

逆に、営業も英語も未経験だと、難しくなります。

通訳・翻訳

専門職であり、第二新卒からの参入は難しい領域です。

項目内容
必要な水準TOEIC900〜、専門分野の知識
未経験ほぼ不可
現実的な道社内で翻訳業務を担当し、経験を積む

「翻訳の仕事がしたい」なら、まず英語を使う一般職に入り、社内で翻訳を担当する形が現実的です。

7. 面接での英語力の伝え方

点数だけを言わない

弱い強い
TOEIC700点ですTOEIC700点で、業務では英文メールの作成を担当していました
英語が得意です海外の取引先とのメールを、月20件程度対応していました
勉強中です毎朝30分、英文のニュース記事を読む習慣を3ヶ月続けています

実務での使用経験がある場合、それを最優先で伝えてください。

点数より、実際に使った経験の方が評価されます。

実務経験がない場合

回答例

「業務で英語を使った経験はございません。TOEICは680点で、2年前に取得しました。

現在は、毎朝30分、英文のニュース記事を読む習慣を3ヶ月続けています。また、貿易実務検定のC級の学習も進めております。

実務で使われる用語は、入社後に覚えることになると理解しております。調べて確認する習慣はありますので、そこは対応できると考えております。」

「調べて確認する習慣」に触れてください。

第3章のとおり、実務では「思い込みで進めない」ことが最も重要です。

聞かれる可能性がある質問

質問答えの軸
「英語で自己紹介をお願いします」準備しておく(30秒)
「英文メールを書いた経験は」ある/ない を正直に
「分からない単語が出たらどうしますか」調べる、確認する習慣
「会話はどの程度できますか」盛らない

英語での自己紹介は、外資系や海外営業では実際に求められることがあります。

30秒程度のものを準備しておいてください。

そして、会話力を盛らないでください。入社後にすぐ分かります。

8. 学習の優先順位

英語を使う仕事を目指す場合、次の順で進めてください。

#やること理由
狙う職種を決める必要な技能が変わる
その職種の求人票を10件読む求められる水準が分かる
読む力を先に上げる最も多くの職種で必要
書く力(定型のメール)を身につける実務で最初に使う
TOEICを受ける(未受験の場合)書類選考の材料
会話は、必要な職種を目指す場合のみ優先度は最後

③を先にしてください。

「英語ができない」と感じている人の多くは、会話ができないことを指しています。

しかし、実務で最初に必要になるのは、読む力です。

マニュアル、メール、システムの画面。これらが読めれば、多くの職種で業務が回ります。

そして、②を必ずやってください。

求人票を10件読むと、その職種で実際に何が求められているかが分かります。

「英語を使う仕事」という抽象的な目標が、具体的な条件に変わります。

9. よくある質問

TOEIC600点台でも、英語を使う仕事に就けますか?

就ける職種があります。貿易事務や海外営業アシスタントなど、読み書きが中心の職種では、600点台からの求人が存在します。ただし、「TOEIC700点以上必須」と明記されている求人は、書類選考で落ちる可能性があります。

英語を使う仕事は、年収が高いですか?

職種によります。英語ができることだけで年収が上がるわけではなく、職種と経験で決まります。ただし、英語+専門性(経理、法務、エンジニアなど)の組み合わせは、市場価値が高くなる傾向があります。

外資系企業は、全部英語ですか?

違います。日本法人内の業務は日本語で、本社とのやり取りだけが英語という会社が多くあります。面接で「日常業務で英語を使う頻度」を必ず確認してください。

留学経験がないと不利ですか?

不利にはなりません。実務で求められるのは、その職種で使う範囲の英語です。留学経験より、業務で英語を使った経験の方が評価されます。

TOEICは何点あれば「使える」と言えますか?

職種によって違うため、一律の基準はありません。読み書き中心なら600〜700点、会話が必要なら750点以上が1つの目安です。ただし、点数と実務能力は必ずしも一致しません。

会話が苦手でも、英語を使う仕事はできますか?

できます。「英語を使う仕事」の多くは、読み書きが中心です。貿易事務、外資系の内勤職、技術文書を読む職種などは、会話がほとんど発生しません。

英語を使わない期間があると、力が落ちませんか?

落ちます。だからこそ、実務で毎日使う職種に入る方が、維持しやすくなります。「英語を使いたい」なら、週1回使う職種より、毎日使う職種を選んでください。

資格は取っておいた方がいいですか?

職種によります。貿易事務なら貿易実務検定、通訳・翻訳なら専門の資格が評価されます。ただし、資格より実務経験が優先されるため、資格取得のために転職を遅らせるのは順番が逆です。

10. まとめ:今週やる3つのこと

「英語を使う仕事」の9割は、会話ではなく読み書きです。

そして、実務で必要なのは英語力の高さではなく、その職種で使う範囲の英語を確実に扱えることです。

その範囲は、職種ごとに決まっています。

今週やること

第1章の表から、狙う職種を1つ決める

その職種の求人票を10件読み、TOEICの記載と業務内容を書き出す(30分)

「読む・書く・話す」のどれが必要かを確認し、学習の優先順位を決める

目安時間:合計60分

②が最も効きます。

求人票を10件読むと、「英語を使う仕事」という抽象的な目標が、具体的な条件に変わります。

そして、思っていたより低い水準で入れる職種があることに気づくはずです。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。