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紹介された企業を自分で調べる|第二新卒が担当者の説明を裏取りする手順【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月6日 読了 約15分
紹介された企業を自分で調べる|第二新卒が担当者の説明を裏取りする手順【2026年版】

エージェントから求人を紹介されると、こう説明されます。

「離職率も低く、教育体制も整っている、おすすめの企業です」

この説明を、そのまま信じるべきかどうか。

結論から書くと、担当者の説明は「情報の一つ」として扱ってください。

嘘をつかれているという意味ではありません。

担当者は、企業から聞いた情報を伝えています。そして、多くの場合その情報は正確です。

ただし、構造として押さえておくべき点があります。

エージェントは、応募者が入社したときに企業から手数料を受け取ります。

つまり、応募してもらったほうが良い立場にあります。

これは悪意ではなく、事業の仕組みです。

だから、良い面が強調されやすい構造がある、という前提で聞いてください。

この記事では、30分でできる確認の手順、担当者に聞くべき5つの質問、判断の分かれ目を整理します。

1. 結論:やることは3つ

1. 公開情報で30分だけ確認する。時間をかけすぎないでください。

2. 担当者に、事実を確認する質問を5つする。意見ではなく事実です。

3. 説明と公開情報がずれる箇所だけを、面接で確認する。

2番目が要点です。

「この会社はどうですか」と聞くと、意見が返ってきます。

「直近1年の離職者は何名ですか」と聞くと、事実が返ってきます。

聞き方返ってくるもの
「どんな会社ですか」担当者の印象
「働きやすいですか」主観
「離職率は何%ですか」数字(または「分からない」)
「前任の方の在籍期間は」事実

3行目と4行目のような聞き方に変えるだけで、得られる情報が変わります。

2. 担当者の説明をどう扱うか

担当者が持っている情報には、種類があります。

情報の種類信頼度
企業から提供された数字高い(ただし選ばれた数字)
過去に紹介した人からの実感高い
担当者自身が訪問して見たこと高い
求人票の内容そのまま
一般的な印象低い

2行目と3行目が最も価値があります。

だから、こう聞いてください。

「これまでにご紹介された方から、入社後の感想を聞かれていることがあれば教えてください」

「担当者の方は、この企業に訪問されたことはありますか」

この2つの質問で、担当者が持っている情報の質が分かります。

訪問したことがなく、紹介の実績もない場合、その説明は求人票の要約です。

悪い情報も聞いてみる

「この求人について、応募を見送られた方がいた場合、その理由を差し支えない範囲で教えていただけますか」

この質問には、答えられる担当者と答えない担当者がいます。

答えてくれる場合、その内容は貴重です。

そして、この質問を嫌がる担当者は、良い面しか伝えない可能性があります。

3. 30分でできる確認

公開情報だけで、かなり分かります。

順番見る場所時間
1会社概要(設立、資本、従業員数)5分
2事業内容5分
3プレスリリース(直近1年)10分
4採用ページ5分
5求人が他の媒体にも出ているか5分

5番目が、意外と情報になります。

同じ求人が、複数の媒体に長期間掲載されている場合、採用が難航している可能性があります。

逆に、その求人が非公開でしか出ていない場合は、募集の枠が限られている可能性があります。

企業名で検索して、どこに求人が出ているかを確認してください。

従業員数の推移を見る

会社概要に、従業員数が記載されています。

そして、過去の記載が残っている場合があります。

採用ページや、以前のプレスリリースに人数の記載があれば、比較できます。

増えているなら、事業が伸びているか、離職を補充している。

この2つは区別できませんが、担当者に聞けば分かります。

「従業員数が増えているようですが、事業の拡大によるものでしょうか」

4. 担当者に聞く5つの質問

いずれも、事実を聞く形にしてあります。

質問1:募集の背景

「今回の募集は、増員でしょうか、欠員の補充でしょうか」

欠員補充の場合、前任者の在籍期間も聞いてください。

質問2:直近の入社と定着

「直近1年で、この企業に入社された方はいらっしゃいますか。その方は現在も在籍されていますか」

この質問への答えが、最も実態に近い情報です。

質問3:選考の状況

「この求人は、どのくらいの期間募集されていますか。応募状況も差し支えなければ教えてください」

長期間募集が続いている場合、その理由を確認する材料になります。

質問4:見送りの理由

「これまでに選考を進めた方が見送りになった場合、企業側の理由を差し支えない範囲で教えてください」

求められる水準が分かります。

質問5:条件の実態

「求人票に記載の残業時間は、実態と一致していますか。ご紹介された方から伺っている範囲で教えてください」

この5つを聞けば、担当者が持っている情報のほぼ全部が引き出せます。

5. 口コミサイトの扱い

参考にはなりますが、扱いに注意が必要です。

特徴影響
退職者の投稿が多い否定的な内容に偏りやすい
投稿の時期が古い場合がある現在の実態と違う
部署による差が反映されない一部の意見
匿名出所が確認できない

1行目が最も重要です。

満足して働いている人は、わざわざ書き込みません。

だから、内容が否定的に偏る構造があります。

使い方としては、「同じ指摘が複数の投稿に、複数の時期にわたって出ているか」を見てください。

1件だけの指摘は、個人の事情である可能性があります。

複数年にわたって同じ指摘が続いている場合は、構造的な問題である可能性が高くなります。

担当者に確認する

口コミで気になる点があった場合、担当者に確認して構いません。

「複数の口コミで○○という指摘を見かけたのですが、この点について何かご存じでしょうか」

この聞き方であれば、詮索している印象になりません。

そして、担当者が知っている場合、実態を教えてもらえることがあります。

6. 判断の分かれ目

調べた結果、どう判断するか。

状況判断
担当者の説明と公開情報が一致進めてよい
説明が具体的で、根拠がある進めてよい
担当者が事実を答えられない面接で確認する
説明と公開情報が明確にずれる面接で確認する
質問を避ける、話をそらす慎重に判断する

3行目と4行目は、応募しない理由にはなりません。

面接で確認すれば済みます。

調べるのは、応募をやめるためではなく、面接で何を聞くかを決めるためです。

5行目だけは、担当者を変えることも検討してください。

調べすぎない

調べることに時間をかけすぎると、応募が進みません。

30分で切り上げて、応募してください。

面接に進んだ段階で、追加で調べれば十分です。

そして、面接そのものが最も確実な情報源です。

7. 面接で確認する

調べて出た疑問は、面接で聞いてください。

聞き方は、事実を確認する形にしてください。

疑問聞き方
離職が多いのでは「この部署の直近の人員の推移を教えてください」
残業が多いのでは「直近1年の平均残業時間を教えてください」
教育体制が不明「入社された方が最初の3ヶ月で担当することを教えてください」
事業の状況が不明「事業の構成比と、伸びている領域を教えてください」

いずれも、「入社後をイメージしたいので」という前置きを添えてください。

そして、これらの質問に具体的に答えられない企業は、それ自体が判断材料になります。

担当者経由で聞く方法もある

面接で直接聞きにくい内容は、担当者に確認を依頼できます。

「面接では聞きにくい内容ですので、企業様にご確認いただくことは可能でしょうか」

条件面や、離職に関する内容は、この方法が使えます。

担当者が企業に確認して、後日回答をもらう形になります。

8. 進め方と時間配分

場面やること
紹介を受けた直後担当者に5つの質問
応募の判断前公開情報を30分確認
応募ずれた点を面接の質問としてメモ
面接事実を確認する形で質問
内定後労働条件通知書で最終確認

1行目を最初にやってください。

担当者への質問は、紹介を受けた直後が最も自然です。

時間が経ってから聞くと、なぜ今聞くのかという話になります。

そして、5つの質問への答えで、公開情報を調べる必要があるかどうかも分かります。

担当者が具体的に答えられる場合、調べる時間を短縮できます。

志望度で時間を変える

志望度かける時間
応募を決めている30分
迷っている15分
候補の一つ5分(会社概要だけ)

全社に30分かけると、活動が進みません。

9. よくある質問

Q. 担当者の説明は信用できますか

多くの場合、正確です。

ただし、応募してもらったほうが良い立場にあるため、良い面が強調されやすい構造があります。事実を聞く形の質問で補ってください。

Q. 悪い情報も教えてもらえますか

担当者によります。

「見送りになった方の理由」を聞くと、答えてくれる場合があります。質問を避ける担当者は、良い面しか伝えない可能性があります。

Q. 口コミサイトは見るべきですか

参考にはなりますが、退職者の投稿に偏る構造があります。

複数の投稿に、複数の時期にわたって同じ指摘があるかを見てください。1件だけの指摘は判断材料になりません。

Q. どのくらい時間をかけるべきですか

30分で十分です。

調べることに時間をかけすぎると、応募が進みません。面接に進んでから追加で調べれば済みます。

Q. 調べた内容を担当者に伝えていいですか

構いません。

「口コミで○○という指摘を見たのですが」と伝えれば、実態を教えてもらえる場合があります。

Q. 面接で聞きにくい内容はどうしますか

担当者経由で企業に確認してもらえます。

条件面や離職に関する内容は、この方法が使えます。

Q. 説明と実態がずれていたら

面接で確認してください。

ずれがあること自体は、応募をやめる理由にはなりません。担当者が古い情報を持っている場合もあります。

Q. 担当者が質問に答えてくれません

「分からない」と答える場合は問題ありません。

ただし、質問を避ける、話をそらす場合は、担当者の変更も検討してください。

10. まとめ:今週やる3つのこと

1. 紹介を受けた企業について、担当者に5つの質問をする。募集背景、直近の入社と定着、募集期間、見送りの理由、条件の実態です。

2. 公開情報を30分だけ確認する。会社概要、事業内容、直近1年のプレスリリース、求人の掲載状況です。

3. ずれた点を、面接で聞く質問としてメモする。調べるのは、応募をやめるためではなく、聞くことを決めるためです。

「どんな会社ですか」ではなく、事実を聞く形に変えてください。それだけで得られる情報が変わります。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。