社内の対立に巻き込まれたとき|第二新卒が立ち位置を決める【2026年版】
〜どちらの味方かを問われても、答える必要はありません〜
「あの人の言うことは聞かなくていいから」
部署間の対立や、上司同士の意見の食い違いに巻き込まれることがあります。そして、第二新卒の立場では、どちらにも従えません。
ただ、どちらの味方かを決める必要もありません。業務を進めることに集中すれば、多くの場面は乗り切れます。
この記事では、立ち位置の決め方を整理します。
なお、人格の否定や継続的な嫌がらせが伴う場合は、別の問題として扱ってください。まず社内の相談窓口や外部の専門の窓口に相談してください。ここに書いているのは一般的な整理です。
1. 結論:押さえるのは3つ
対立に巻き込まれたときの3点
① どちらにもつかない(業務の話に戻す)
② 指示が食い違ったら、書面で確認する
③ 批判の共有には加わらない
③が最も重要です。
同意した内容が、後で相手に伝わることがあります。
2. 巻き込まれる4つの場面
状況によって、対処が変わります。
| 場面 | 内容 |
|---|---|
| 指示が食い違う | 2人の上長から違うことを言われる |
| 部署間の調整 | 双方の主張が対立している |
| 批判を聞かされる | 一方が他方の批判を共有してくる |
| 味方を求められる | 「どっちの立場か」と問われる |
1つめが、最も業務に直結します。
どちらに従うかで、結果が変わってしまいます。
3つめと4つめの扱い
これらは、業務そのものではありません。
同意も否定もせず、業務の話に戻すのが基本です。
3. 指示が食い違ったとき
最も実務的な問題です。
| やること | 内容 |
|---|---|
| どちらの指示か確認する | 誰から、いつ、何を |
| 両方に伝える | 「◯◯とも伺っています」 |
| 判断を仰ぐ | 「どちらで進めればよいでしょうか」 |
| 書面で残す | 決まったことをテキストで確認 |
| 進める | 決まったとおりに動く |
2つめを避けないでください。
片方に黙って進めると、後で問題が大きくなります。
伝え方
「◯◯さんからは△△と伺っており、□□さんからは◇◇と伺っています。どちらで進めればよいか、ご相談させてください」
どちらが正しいかは言いません。
事実を並べて、判断を仰ぐ形にしてください。
決まったら記録する
口頭で決まったことは、その日のうちにテキストにします。
「先ほどご相談した件、◯◯で進めます」と両方に送ってください。
後から「聞いていない」と言われることを防げます。
対立の背景を知っておく
理由が分かると、扱い方が変わります。
| 背景 | 内容 |
|---|---|
| 目標が違う | 部署ごとに追う数字が違う |
| 前提が共有されていない | 情報が片方にしかない |
| 過去の経緯がある | 以前のやり取りが尾を引いている |
| 単なる相性 | 業務とは関係がない |
1つめと2つめは、実は解決できることがあります。
営業と製造で追う数字が違うだけなら、双方の前提を並べると話が進みます。若手が両方に接している立場だからこそ、橋渡しができる場面があります。
4. どちらにもつかない立ち回り
味方を求められたときの対応です。
| 場面 | 返し方 |
|---|---|
| 意見を求められた | 「私にはまだ判断できません」 |
| 同意を求められた | 「そういう見方もあるのですね」 |
| 批判を聞かされた | 話題を業務に戻す |
| 一方の悪口を言われた | 相づちだけにとどめる |
2つめは、同意ではなく受け止めの言葉です。
「そうですね」と言うと、同意したことになります。
業務の話に戻す
「そのお話に関連して、◯◯の件はどう進めればよいでしょうか」
この形で、自然に話題を変えられます。
批判を共有しない
自分から、誰かの批判を口にしないでください。
職場での発言は、必ず伝わると考えてください。
一時的に距離が縮まっても、伝わったときに失うもののほうが大きくなります。
5. 記録の残し方
後から確認が必要になることがあります。
| 記録すること | 内容 |
|---|---|
| 指示の内容 | 誰から、いつ、何を |
| 食い違い | どこが違ったか |
| 決まったこと | 最終的にどう決まったか |
| 自分の対応 | どう動いたか |
感情ではなく、事実だけを書いてください。
「◯◯さんが怒っていた」ではなく「◯◯さんから△△の指示を受けた」という形です。
記録の使い道
- 認識のずれを確認する
- 上長に相談するときの材料
- 自分の対応を振り返る
3つめが、実は最も多い使い道です。
後から見返すと、自分の動き方の改善点が見えます。
6. 相談先
一人で抱えないでください。
| 相手 | 相談できること |
|---|---|
| 直属の上長 | 業務の進め方(対立の当事者でない場合) |
| 別の部署の先輩 | 状況の見方 |
| 人事 | 業務に支障が出ている場合 |
| 社外の相談窓口 | 社内で解決しない場合 |
1つめが使えない状況もあります。
上長自身が対立の当事者である場合は、別の相談先が必要です。
相談するときの伝え方
「業務の進め方でご相談があります」から入ります。
人の問題としてではなく、業務の問題として持ち込んでください。
「◯◯さんと△△さんの指示が食い違っており、進め方に迷っています」という形です。
社外の窓口
社内で解決しない場合、無料で相談できる窓口があります。
総合労働相談コーナーなど、公的な窓口を利用できます。
巻き込まれないための距離
日常の関わり方でも、差が出ます。
- 特定の人とだけ行動しない
- 業務外の場での発言に気をつける
- 誰にでも同じ態度で接する
1つめが最も効きます。
いつも同じ人といると、その人の側の人間だと見られます。意識して複数の相手と接点を持つほうが、立ち位置を保てます。
7. 業務を止めないための工夫
対立に時間を取られないようにします。
| やること | 内容 |
|---|---|
| 確認を書面で行う | 記録が残る |
| 期限を明示する | 「◯日までに判断が必要です」 |
| 決まらない場合の対応 | どちらでも進められる部分を先に進める |
| 関係者を増やしすぎない | 話が広がると収拾がつかない |
3つめが実務的です。
判断待ちの間も、影響を受けない部分は進められます。
期限を切る
「◯日までにご判断いただけないと、△△に間に合いません」
期限を示すと、判断が動くことがあります。
対立そのものは解決しなくても、業務は進みます。
8. 転職を考えるとき
環境の問題である場合もあります。
| 状況 | 判断の方向 |
|---|---|
| 一時的な意見の対立 | 通常の業務の範囲。動く理由にならない |
| 常に板挟みになる | 構造の問題。相談する |
| 業務が進まない状態が続く | 環境を変える理由になる |
| 派閥への参加を求められる | 慎重に判断する |
| 人格の否定を伴う | 我慢しない。相談窓口へ |
5つめは、対立の問題ではありません。
継続的な嫌がらせや人格の否定が伴う場合は、まず社内の相談窓口や外部の専門の窓口に相談してください。
面接での伝え方
「人間関係が悪くて」だけでは、伝わりません。
「部署間で方針が異なり、業務の進め方が決まらない状態が続いた」という事実の説明にしてください。
特定の人を批判する形にしないでください。
なお、心身への負担が続いている場合は、転職の判断より先に休むことを優先してください。
9. よくある質問
2人の上司から違う指示を受けました
両方に伝えて、判断を仰いでください。「◯◯さんからは△△と伺っており、□□さんからは◇◇と伺っています。どちらで進めればよいか、ご相談させてください」という形です。どちらが正しいかは言わず、事実を並べて判断を求めてください。
片方に黙って進めてもいいですか
避けてください。後で問題が大きくなります。指示が食い違っていることは、双方が知っておくべき事実です。伝えることは告げ口ではなく、業務を正しく進めるための確認です。決まったことは、その日のうちにテキストで両方に送ってください。
「どちらの味方か」と聞かれました
「私にはまだ判断できません」で構いません。入社して間もない立場であれば、自然な答えです。そのうえで、「そのお話に関連して、◯◯の件はどう進めればよいでしょうか」と業務の話に戻してください。
批判を聞かされたとき、どう答えますか
同意も否定もせず、相づちだけにとどめてください。「そうですね」と言うと同意したことになります。「そういう見方もあるのですね」は受け止めの言葉で、同意にはなりません。自分から誰かの批判を口にすることも避けてください。
記録は何を残しますか
指示の内容(誰から、いつ、何を)、食い違った箇所、最終的に決まったこと、自分の対応の4つです。感情ではなく事実だけを書いてください。「怒っていた」ではなく「△△の指示を受けた」という形です。後から自分の動き方を振り返る材料にもなります。
上司自身が対立の当事者です
別の相談先を探してください。他部署の先輩、人事、社外の相談窓口が選択肢になります。業務に支障が出ている場合は、人事に相談して構いません。総合労働相談コーナーなど、無料で相談できる公的な窓口もあります。
判断が下りず、業務が止まっています
期限を示してください。「◯日までにご判断いただけないと、△△に間に合いません」と伝えると、判断が動くことがあります。あわせて、判断を待たずに進められる部分は先に進めてください。対立そのものが解決しなくても、業務は進みます。
転職を考えたほうがいいですか
一時的な意見の対立であれば、通常の業務の範囲です。ただし、業務が進まない状態が続く、常に板挟みになるといった構造の問題であれば、動く理由になります。人格の否定や継続的な嫌がらせを伴う場合は、我慢せず相談窓口に相談してください。
10. まとめ:どちらにもつかず、業務の話に戻す
今週やる3つのこと
① 指示が食い違ったときの伝え方を、1文用意する
② 口頭で決まったことを、テキストで残す習慣をつける
③ 上長以外に相談できる相手を、1人見つけておく
対立は、どの職場でも起こります。そして、第二新卒の立場では、どちらかを選ぶ必要はありません。
事実を並べて判断を仰ぎ、決まったことを記録する。これで、多くの場面は乗り切れます。
なお、人格の否定や継続的な嫌がらせが伴う場合は、まず社内の相談窓口や外部の専門の窓口に相談してください。
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この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。