広報・PRの面接|第二新卒が聞かれる想定問答12と評価される答え方【2026年版】
〜「弊社を取材してもらうなら、どんな切り口がありますか」に即答できるかどうかで、ほぼ決まります。想定問答12を回答例つきで置いておきます〜
広報・PR職の面接には、明確な山場が1つあります。
「弊社を取材してもらうなら、どんな切り口が考えられますか」
この質問が来た瞬間が本番です。ここで詰まると、どれだけ熱意を語っていても評価は戻りません。逆に、事前に用意した切り口を1つ出せれば、未経験でも一気に候補に残ります。
倍率が高い職種なので、準備の差がそのまま結果になります。この記事では、未経験・第二新卒が広報・PRの面接で聞かれる想定問答12を、段階別に回答例つきで整理します。
1. 結論:広報面接は3つの軸で採点されている
広報・PRの面接で見られている3軸
① 企画力:自社の情報を、第三者が扱いたくなる形にできるか
② 調べたか:その会社の露出状況を実際に確認してきたか
③ 危機耐性:ネガティブな場面で、独断せず段取りを踏めるか
差がつくのが①、落ちるのが②、最終で見られるのが③です。
12問すべては、この3軸のどれかを測るために聞かれています。
2. 一次面接(人事・広報メンバー)で聞かれる5問
2-1. Q1「広報とマーケティングの違いは何だと思いますか」
ほぼ確実に聞かれます。ここを外すと以降が全部割り引かれます。
「発信者と、制御できるかどうかが違うと理解しています。マーケティングは自社が発信して、内容もタイミングも制御できます。広報はメディアという第三者に取り上げてもらうため、書かれ方を制御できない代わりに、受け手からの信頼が高いという特徴があると考えています。どちらが上ということではなく、役割が違うと理解しています」
2-2. Q2「なぜ広報なんですか」
「発信が好き」は最初の減点です。前職で伝え方を変えた経験から入ってください。
「前職の営業で、自社の強みを説明しても信用されない場面が続きました。説明をやめて同じ地域・同じ業態で導入した企業の実例だけを持っていく形に変えたところ、提案の通り方が明らかに変わりました。自分で言うより、第三者の事実として提示するほうが受け取られると実感した経験が、広報を志望する出発点です」
2-3. Q3「弊社のメディア露出について、何か気づいたことはありますか」
②を直接測る質問です。調べていないと即座にわかります。
「社名で検索したところ、業界紙には定期的に掲載されている一方、一般紙やビジネス系Webメディアでの露出は限られているようにお見受けしました。プレスリリースも年4本程度で、発信の量そのものより、業界の外に届く切り口が課題なのではないかと推測しています」
2-4. Q4「広報の仕事について、どんなイメージを持っていますか」
華やかなイメージだけを語ると、実務への耐性を疑われます。
「取材の場に立つ時間より、取材を受けられる状態を作る時間のほうが長い職種だと理解しています。リリース原稿の作成、想定問答の準備、掲載実績の集計、社内の確認取り。地味な準備が大半で、その積み上げの結果として取材につながると考えています」
2-5. Q5「文章を書いた経験はありますか」
「業務でリリースを書いた経験はありません。前職では、社内向けの月次報告資料を担当していました。数字だけだと読まれないことがわかったため、各部署の担当者に一言コメントを添えてもらう欄を設けたところ、社内での閲覧率が上がりました。読まれる形にする工夫はしてきたつもりです。文章の実物は、個人で書いているnoteをご提出できます」
3. 二次面接(広報責任者)で聞かれる4問
3-1. Q6「弊社を取材してもらうなら、どんな切り口がありますか」
この職種の面接で最重要の質問です。必ず事前に1つ用意してください。
答えの作り方には型があります。商品そのものではなく、「人」か「社会の文脈」に接続するのが原則です。
「商材そのものは業界紙向けだと思うので、一般紙を狙うなら別の切り口が要ると考えました。調べたところ、代表の方が業界の外から参入されているようにお見受けしました。『なぜ門外漢がこの業界に入ったのか』という文脈は、業界の構造的な課題とセットで語れるので、経済誌の連載企画に合う可能性があると考えています。もう1つは、◯◯という社会的なテーマが最近報道で扱われているので、貴社の取り組みをその文脈に乗せる形です」
「◯◯が素晴らしいので取材されるべき」は切り口ではありません。メディアが読者に届けたい文脈に、自社をどう乗せるかを考えてください。
3-2. Q7「プレスリリースを書くとき、何を意識しますか」
「読み手が記者であることを前提にしたいです。記者は1日に大量のリリースを見ているので、タイトルと最初の3行で『これは何のニュースか』が伝わらないと読まれないと理解しています。あとは、自社にとっての新しさではなく、読者にとって何が変わるかを先に書く必要があると考えています。『業界初』という表現も、根拠を示せないと使えないと理解しています」
3-3. Q8「掲載されたかどうかは、どう評価すべきだと思いますか」
「掲載件数だけでは評価しきれないと考えています。どのメディアに、どの文脈で載ったかで価値が変わるためです。広告換算値は目安になりますが、実態と乖離することもあると理解しています。実務としては、件数・媒体の質・そこからの反応(採用応募や問い合わせの動き)をセットで見る形が現実的ではないかと考えています」
3-4. Q9「社内から情報が上がってこないとき、どうしますか」
広報の実務で最も頻発する課題です。「お願いします」だけでは弱くなります。
「情報が上がってこないのは、多くの場合『何がニュースになるかを現場が知らない』ためだと考えています。なので、過去に掲載された事例を社内に共有して、どういう情報がメディアに届いたかを可視化するところから始めたいです。前職でも、報告フォーマットを統一して『何を書けばいいか』を明示したら提出率が上がった経験があります。仕組みで解くほうが早いと思っています」
4. 最終面接(役員・経営)で聞かれる3問
4-1. Q10「ネガティブな報道が出たら、どう対応しますか」
③の危機耐性を測る質問です。「誠実に対応します」だけでは足りません。
「まず、報道されている内容のうち事実と、事実でない部分を切り分けることが最初だと考えています。そのうえで、事実である部分については何をいつまでに改善するかを含めて説明する必要があります。重要なのは誰が何を答えるかを事前に決めておくことで、現場が個別に対応すると発信が食い違います。判断は独断でせず、経営と法務を含めた形にすべきだと理解しています」
4-2. Q11「経営から『この内容で発信してほしい』と言われたが、事実と違う場合は」
広報のコンプライアンス感覚を見る質問です。ここは迷わず答えてください。
「発信しません。事実でないことを出すと、その一度で会社の信用が失われると考えています。ただ、否定して終わりにするのではなく、事実の範囲でどこまで言えるかを整理して、代替案を持って戻る形にしたいです。伝えたい意図そのものは正しいことが多いと思うので、表現の問題として解けないかを探します」
4-3. Q12「最後に質問はありますか」
次から3つ選んでください。
- 「今、いちばん知られていないと感じている点はどこですか」
- 「メディアからの取材依頼は、年間どのくらいありますか」
- 「リリースの内容は、どこまで広報が決められますか」
- 「掲載実績は、どんな指標で評価されていますか」
- 「社内から広報への情報共有は、どのように行われていますか」
1は経営陣に対して特に効きます。「知られていないこと」を聞くこと自体が、広報の視点を持っている証明になります。
5. 面接前日の準備(90分)
| 時間 | やること | 使う質問 |
|---|---|---|
| 30分 | 社名でニュース検索。どのメディアに何件出ているかをメモ | Q3 |
| 30分 | 取材の切り口を2つ考える(人/社会の文脈) | Q6 |
| 15分 | 直近のプレスリリースを2本読む | Q7 |
| 15分 | 逆質問を3つ選ぶ | Q12 |
配点の半分はQ6です。ここに30分かけてください。切り口が思いつかない場合は、代表者のインタビュー記事、創業の経緯、社員の経歴の中に必ず素材があります。
6. 落ちる回答の型5つ
| NG型 | 具体例 | なぜ落ちるか |
|---|---|---|
| 無準備型 | Q6に「その場では思いつきません」 | 企画力を示す唯一の場面を捨てている |
| 賞賛型 | Q6に「素晴らしい商品なので取材されるべき」 | 切り口になっていない |
| SNS型 | Q2に「SNSで発信したい」 | 職種を取り違えている |
| 調べてない型 | Q3に「特に気づいた点はありません」 | 志望度が低いと判断される |
| 独断型 | Q10に「まず謝罪します」 | 経営・法務との連携がない |
Q6で詰まるのが、この職種の最大の落ち方です。思いつかなかった場合でも、「事前に2つ考えてきたのですが」と切り出せる状態にしておいてください。
7. 課題(ワークサンプル)が出たときの攻略
広報職では、選考の途中で課題が出る企業が一定数あります。
| 課題の型 | 求められていること |
|---|---|
| 「弊社の新サービスのリリースを書いてください」 | 読者にとって何が変わるかを先に書けているか |
| 「取材を取るなら、どのメディアに何を提案しますか」 | 媒体名を具体的に挙げられるか |
| 「この事象への対応コメントを書いてください」 | 事実と見解を分けられているか |
リリースを書く課題では、タイトルに最も時間をかけてください。本文が整っていてもタイトルが弱ければ、実務では読まれません。媒体を提案する課題では、実在の媒体名と、その媒体が扱っている記事の傾向まで書けると評価が跳ねます。
8. 未経験でも使える「広報に近い経験」
| 前職 | 使える経験 |
|---|---|
| 営業 | 第三者の実例で提案した経験、資料の作り替え |
| サポート | よくある質問を記事化した経験 |
| 事務 | 社内報告フォーマットの改善、閲覧率を上げた工夫 |
| 販売 | POPや店頭の掲示で反応が変わった経験 |
| 編集・制作 | そのまま。数字を見た経験があれば強い |
共通するのは「受け手に合わせて形を変えたら反応が変わった」構造です。志望動機側の作り方は広報・PRの志望動機にまとめています。
9. よくある質問
広報の面接は何回ありますか
一次(人事)・二次(広報責任者)・最終(役員)の3回が標準です。募集人数が少ない職種なので、最終に経営トップが出てくることが多く、Q10・Q11のような判断を問う質問の比重が上がります。
未経験で取材の切り口を出せる自信がありません
正解を当てる必要はありません。面接官が見ているのは、切り口を考える思考の筋道です。「商品そのものではなく、人か社会の文脈に接続する」という原則に沿って考えた形跡があれば、内容が的外れでも評価されます。何も出さないことだけが失点です。
PR会社と事業会社で、質問は変わりますか
PR会社ではQ6の比重がさらに上がります。複数のクライアントを担当するため、初見の商材で切り口を出す力が直接の業務能力になるからです。事業会社ではQ9(社内からの情報収集)とQ10(危機管理)が重くなります。
文章の実物は提出したほうがいいですか
あれば必ず持っていってください。note、ブログ、前職で作った資料(社外に出せる範囲で)、何でも構いません。広報職では文章そのものが評価対象になるので、実物があるだけで信頼度が変わります。
SNS運用の経験はアピールになりますか
なります。ただし数字と改善の話にしてください。「フォロワーが何人増えたか」より「何を変えたら反応が変わったか」のほうが評価されます。「SNSをやりたい」という言い方だけは避けてください。
「炎上したことのある企業ですが大丈夫ですか」と聞かれたら
正直に、調べたうえで答えてください。「存じています」と認めたうえで、その後どう対応されたかまで見てきたと伝えるのが最も誠実です。知らないふりをするのは最悪です。
年収は上がりますか
未経験入社では下がるケースが多いです。特に営業からの転換ではインセンティブがなくなります。交渉の考え方は第二新卒の年収交渉を参照してください。
在籍期間が短いと不利ですか
広報は少人数で運用される職種なので、定着性は見られます。退職理由と志望動機が一貫していることが前提です。整理の仕方は退職を悩む期間を最短化する3つの判断軸を参照してください。
10. まとめ
広報・PRの面接は、熱意ではなく切り口を1つ持ってきたかで決まります。
前日にやる3つのこと
① 社名でニュース検索し、どのメディアに何件出ているかをメモする(Q3)
② 取材の切り口を2つ考える。商品ではなく「人」か「社会の文脈」に接続する(Q6)
③ 直近のプレスリリースを2本読み、タイトルの付け方を見る(Q7)
②に30分かけてください。この職種の面接は、実質そこだけで決まります。
この先、読むべき記事
- 広報・PRの志望動機|未経験・第二新卒の例文5パターンと落ちる書き方(志望動機の作り方)
- 事業会社マーケティングの志望動機|未経験・第二新卒の例文6パターン(併願するなら)
- 広告業界から事業会社のマーケへ転職する完全ガイド(代理店出身の場合)
- 第二新卒の面接で必ず聞かれる10質問|2ヶ月で2社内定した模範回答完全ガイド(職種を問わない面接対策)
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。