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業界・職種研究

ゲーム業界へ転職|第二新卒が開発職以外の入口を整理する【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月6日 読了 約15分
ゲーム業界へ転職|第二新卒が開発職以外の入口を整理する【2026年版】

ゲーム業界を志望する人は、たいてい2つの職種しか知りません。

プログラマーと、企画(プランナー)です。

そして、プログラマーには技術が必要で、企画は狭き門。この2つで諦める人が多くいます。

実際には、その周りに多くの職種があります。

特に、運営型のゲームが主流になったことで、「作った後」の職種が増えました。

数字を見て施策を打つ運営、ユーザーへの対応、品質の確認、宣伝、営業。

これらは、未経験からの入口が実際にあります。

そして、この業界には理解しておくべき構造があります。

収益の多くは、ゲーム内の課金から来るということです。

つまり、「面白いものを作る」と「収益を上げる」の両立が常に問われます。

この記事では、会社の型の違い、開発職以外の職種、未経験からの入口、働き方の実際を整理します。

1. 結論:確認することは3つ

1. 会社の型を決める。開発、運営、パブリッシャーで仕事が違います。

2. 開発職以外も候補に入れる。入口の広さが変わります。

3. 「好き」以外の志望理由を作る。好きであることは前提として扱われます。

3番目が最も重要です。

この業界の選考で最も多い落ち方が、「ゲームが好きなだけの人」と判断されることです。

そして、それは実際に離職の原因になります。

遊ぶ側と、作る・運営する側は、全く別の仕事だからです。

遊ぶ側の視点作る・運営する側の視点
面白いかどうか続けてもらえるか
好きなゲームを遊ぶ担当したゲームを見る
課金は自分の判断課金の設計を考える
不具合は不満不具合は業務

2. 会社の型の違い

何をするか未経験の入口
開発会社ゲームを作る開発職は技術要件あり
運営会社運営・施策・分析比較的広い
パブリッシャー販売・宣伝・展開営業・宣伝で広い
受託開発他社のゲームを作る進行管理で広い
プラットフォーム配信の基盤営業・運営で広い

2行目が、いま最も入口が広い領域です。

運営型のゲームでは、公開した後が本番になります。

数字を見て、イベントを打ち、反応を確認し、次の施策を決める。

この繰り返しが日常の業務です。

そして、この仕事の構造は、他業界のマーケティングや店舗運営と同じです。

運営の仕事は数字が中心

見る数字は次のようなものです。

数字意味
継続率翌日・翌週も遊んでいる割合
課金率課金している人の割合
課金の単価1人あたりの金額
離脱の箇所どこでやめているか
イベントの参加率施策が届いているか

前職で数字を見て手を打った経験があれば、この職種に翻訳できます。

3. 開発職以外の職種

職種未経験の入口仕事の中身
運営・企画補助中〜広い施策の実行、数字の確認
カスタマーサポート広いユーザーからの問い合わせ対応
デバッグ・品質保証広い不具合の確認と報告
宣伝・広報告知、メディア対応
営業広い提携、広告、法人向け
進行管理日程と関係者の管理
データ分析数字の分析
開発(プログラマー)技術要件あり実装
企画(プランナー)狭い仕様の設計

3行目が、最も入りやすい入口の一つです。

デバッグ・品質保証は、決められた手順で確認し、不具合を再現できる形で報告する仕事です。

そして、ここから運営や企画に移る道筋がある会社があります。

ゲームの内部を最も細かく見る職種のため、仕様の理解が深まるためです。

品質保証からの道筋

ただし、この道筋は会社によって差があります。

面接で必ず確認してください。

「品質保証から他の職種に移られた方の実績があれば教えてください」

実績を具体的に挙げられる会社と、そうでない会社があります。

そして、雇用形態も確認してください。この職種では、契約社員や派遣での募集も一定数あります。

4. 未経験からの現実的な入口

優先度の順に並べます。

順位入口活きる経験
1カスタマーサポート対応件数、説明する力
2デバッグ・品質保証手順の遵守、記録
3運営(数字を見る)数字を分解した経験
4営業法人営業の経験
5進行管理段取りの経験

1行目と2行目は、他業界からの転換が最もしやすい。

そして、3行目は「数字を扱った経験」があれば通ります。

前職が小売でも飲食でもEC運営でも、数字を分解して手を打った経験があれば材料になります。

「前職では小売店舗の売上を管理し、客数と客単価に分けて日次で確認していました。減少が特定の曜日と時間帯に集中していることを特定し、その時間帯の商品構成を変更しています」

この経験は、ゲーム運営の応募でそのまま評価されます。

5. 志望動機の作り方

「ゲームが好き」を中心に置かないでください。

ただし、全く触れないのも不自然です。

構成は、次の形にしてください。

位置内容
冒頭前職の経験と、この職種との接続
中盤なぜこの業界か(作る・運営する側として)
末尾ゲームへの関心(1文)

使える型は3つです。

中身
数字を見て続けてもらう仕事継続率を意識した前職の経験
ユーザーの反応が直接見える反応を見て改善した経験
作った後も関わり続けたい納品後のフォロー経験

1番目が最も自然です。

「前職では会員制サービスのサポートを担当し、解約率を意識して業務にあたっていました。使われ続けるかどうかで結果が決まる構造は、運営型のゲームでも同じだと理解しています。数字を見て施策を打つ側で働きたいと考え、志望いたしました」

これで、「好き」を使わずに志望動機が成立します。

好きなゲームの話をどう扱うか

面接では聞かれる場合があります。

そのときは、「遊んだ感想」ではなく「作る側の視点」で答えてください。

「○○を続けています。イベントの設計が、既に遊んでいる人と新しく始めた人の両方に届くようになっている点が印象的でした」

この答え方であれば、作る側の視点があると伝わります。

6. 働き方と年収の実際

項目傾向
残業リリース前や大型イベント前に集中
年間休日会社による差が大きい
年収会社と職種で幅が大きい
雇用形態契約・派遣の募集も一定数

4行目に注意してください。

デバッグ・品質保証やカスタマーサポートでは、正社員以外の募集が一定数あります。

求人票の雇用形態を必ず確認してください。

そして、この業界には特有の変動があります。

作品の成否によって、事業の状況が変わります。

1本のタイトルに依存している会社と、複数のタイトルを持つ会社では、安定性が違います。

会社の安定性を見る

確認すること見る場所
運営中のタイトル数公式サイト
主力タイトルの公開時期運営年数
受託の比率事業内容
他事業の有無事業内容

1本のタイトルの収益に依存している会社は、そのタイトルの状況で事業が大きく動きます。

複数のタイトルを運営している会社や、受託開発も行っている会社のほうが、変動への耐性があります。

7. 他業界からの翻訳

前職翻訳できる経験
カスタマーサポート対応件数、分類、改善の提案
小売・EC数字の分解、施策と結果
品質管理・検査手順の遵守、記録、再現
営業提案、社内連携
事務正確な処理、期限の管理
制作進行日程と関係者の管理

3行目に補足します。

デバッグ・品質保証の応募では、製造業の検査の経験がそのまま活きます。

基準に沿って確認し、外れたものを記録して報告する。

対象が製品かソフトウェアかの違いだけです。

「前職では製造ラインの検査を担当し、不良を発見した際は発生の条件を記録して報告する運用を徹底していました。再現の手順を残すことで、原因の特定が早くなると考えていました」

「再現の手順を残す」という表現は、この職種で高く評価されます。

8. 進め方と時間配分

時期やること
1週目会社の型と職種を決める
2週目前職の「数字」または「手順」の経験を書き出す
3週目応募候補の運営タイトル数と雇用形態を確認
4週目応募、面接で職種の移動の実績を確認

3週目を飛ばさないでください。

雇用形態と、運営タイトルの数。この2つで会社の状況がかなり分かります。

面接で聞くこと

  1. 「この職種から他の職種に移られた方の実績はありますか」
  2. 「繁忙期はいつで、そのときの稼働はどのくらいですか」
  3. 「現在運営されているタイトルの数を教えてください」

1番目の答えで、その後のキャリアの見通しが分かります。

入口として品質保証やサポートを選ぶ場合、この質問は必須です。

9. よくある質問

Q. 未経験でもゲーム業界に入れますか

職種を選べば入れます。

カスタマーサポート、デバッグ・品質保証、運営の補助では未経験可の募集があります。プログラマーは技術要件、企画は狭い入口です。

Q. ゲームが好きなだけでは駄目ですか

好きであることは前提として扱われ、差になりません。

「遊ぶ側」ではなく「作る・運営する側」の視点を示してください。前職の経験との接続が最も効きます。

Q. デバッグから他の職種に移れますか

会社によります。

面接で「移られた方の実績」を具体的に聞いてください。実績を挙げられない会社では、その道筋が薄い可能性があります。

Q. 雇用形態は正社員ですか

職種によっては、契約社員や派遣の募集が一定数あります。

求人票の雇用形態を必ず確認してください。

Q. 残業は多いですか

リリース前や大型イベント前に集中する傾向があります。

面接で「繁忙期はいつで、そのときの稼働はどのくらいか」を具体的に聞いてください。

Q. 年収はどのくらいですか

会社と職種で幅が大きく、一律には言えません。

求人票の給与レンジと、固定残業代の有無を確認してください。

Q. どんな会社を選べばいいですか

運営タイトルの数と、受託や他事業の有無を確認してください。

1本のタイトルに依存している会社は、そのタイトルの状況で事業が大きく動きます。

Q. プランナーになりたいのですが

入口としては狭い職種です。

運営や品質保証から入り、社内で移る道筋を検討してください。その道筋があるかは、面接で確認する必要があります。

10. まとめ:今週やる3つのこと

1. 開発職以外の職種を、候補として書き出す。サポート、品質保証、運営、営業、進行管理です。

2. 前職の「数字を見て手を打った」または「手順を守って記録した」経験を3つ書き出す。

3. 応募候補の運営タイトル数と雇用形態を確認する。この2つで会社の状況が分かります。

「ゲームが好き」は前提として扱われます。志望動機の中心には、前職の経験との接続を置いてください。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。