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業界・職種研究

外資系は第二新卒に可能か|入口と求められる水準【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月6日 読了 約15分
外資系は第二新卒に可能か|入口と求められる水準【2026年版】

「外資系は経験者しか採らない」と思われがちですが、第二新卒で入っている人はいます。

ただし、すべての外資系が同じではありません。日本法人の規模、事業の性質、職種によって、求められるものがまったく違います。

そして、最も誤解されているのが英語です。「外資系=英語が必須」ではありません。日本の顧客を相手にする職種では、日常業務で英語をほとんど使わないこともあります。

一方で、日系企業とは前提が違う部分もあります。そこを知らずに入ると、想定と違うことになります。

この記事では、入りやすい職種、英語の実際の水準、日系との違い、そして応募前に確認する項目を整理します。

1. 結論:確認するのは3つ

①その職種で、英語をどのくらい使うか。職種によって、ゼロから毎日まで幅があります。

②日本法人の位置づけ。日本市場向けの事業か、本社の一部門か。ここで働き方が変わります。

③評価と雇用の仕組み。成果の測り方、契約の形、異動の考え方が日系と違うことがあります。

「外資系」という一括りで考えないでください。企業ごとの差が、日系企業以上に大きい領域です。

2. 入りやすい職種・入りにくい職種

職種第二新卒の入りやすさ英語の使用
国内営業入りやすい少ないことが多い
カスタマーサポート入りやすい職場による
内勤営業入りやすい少ない
事務・アシスタント中程度社内文書で使うことがある
マーケティング中程度本社とのやり取りで使う
経理・人事難しい本社への報告で使う
本社直結の職種難しい毎日使う

最も入りやすいのは、日本の顧客を相手にする職種です。

国内営業やカスタマーサポートでは、日常業務が日本語で完結することがあります。この場合、英語の要件は緩やかになります。

逆に、本社とのやり取りが業務に含まれる職種は、英語が必須になります。

3. 英語の実際の水準

業務必要な水準
社内システムの表示を読む単語が読める程度
本社からのメールを読む読解ができる
本社にメールを書く定型的な文章が書ける
会議に参加する聞いて理解できる
会議で発言する話せる
交渉する高い水準

第二新卒で入る職種では、上から2〜3番目までで足りることが多くあります。

求人票に英語の要件が書かれていない場合は、面接で確認してください。

「業務で英語を使う場面はありますか。ある場合、読み書きと会話のどちらが中心でしょうか」

この質問で、実態が分かります。

資格の点数は必要か

求人票に明記されている場合のみ、意味を持ちます。

書かれていない場合、点数より「業務で使えるか」が見られます。点数が高くても、会議で発言できなければ評価されません。

点数がない場合は、「読む力は業務で使える水準です」と、できることを具体的に説明してください。

4. 編集長の実体験:英語を使わなかった人

私の知人に、第二新卒で外資系のメーカーに入った人がいます。仮にNさんとします。

Nさんは、国内営業の職種で入社しました。

Nさん「英語は正直、得意ではなかったです。ただ、担当するのは日本のお客様なので、日常の業務では使いませんでした」

私「まったく使わないんですか」

Nさん「社内システムの表示が英語なのと、本社からのお知らせのメールが英語です。読むだけなので、翻訳を使えば足りました」

入社から2年経って、Nさんの状況は変わりました。

Nさん「本社の担当者と話す機会が出てきて、そこで初めて必要になりました」

私「困りませんでしたか」

Nさん「困りました。ただ、その頃には業務の内容が分かっていたので、伝えたいことは明確だったんです。あとは言い方だけでした」

Nさんは、業務に必要な範囲だけを学びました。

Nさん「日常会話の勉強じゃなくて、自分の業務の説明を英語でできるようにする形です。それなら1か月で形になりました」

入社前に完璧である必要はありませんでした。

一方、Nさんが入社前に確認しておけばよかったと言っているのは、別の点でした。

Nさん「評価の仕組みが日系と違うことは、入ってから知りました。半期ごとに目標を決めて、達成度で明確に差がつきます」

英語より、評価の仕組みのほうが影響が大きかったそうです。

また、応募の段階で英語の要件が書かれていない求人は、英語が必須でない可能性が高いと考えて構いません。必要な場合、企業は明記します。

5. 日系企業との違い

項目日系企業外資系(一般的な傾向)
評価総合的。行動も見られる目標の達成度が中心
異動会社が決める自分で希望を出す
教育研修が組まれている自分で学ぶ前提のことが多い
昇進年次が影響することも成果とポジションの空き
雇用の安定比較的安定事業の再編の影響を受けやすい
意思決定合意を積み上げる決裁者が決める

これらは傾向であり、企業ごとに大きく異なります。「外資系だから全部そう」ではありません。

最も差が出やすいのは、教育です。研修が整っていない企業では、自分で学ぶ姿勢が前提になります。

第二新卒で入る場合、この点は面接で確認してください。

「入社後の教育や、立ち上がりの支援について教えてください」

事業の再編について

外資系では、本社の方針で日本法人の事業が変わることがあります。これは日系企業より起きやすい傾向があります。

不安に思う必要はありませんが、前提として知っておいてください。面接で「日本法人の事業の位置づけ」を聞くと、方向性が分かります。

なお、これらの違いは、企業の規模と日本での歴史によって薄れます。日本で長く事業をしている企業では、日系に近い運用をしていることも多くあります。

6. 選考の進み方

段階特徴
書類選考職務経歴書の内容が重視される
一次面接人事。基本的な確認
二次面接配属先の責任者。実務の質問
最終面接上位の責任者。本社の人が入ることも
条件の提示個別に決まる。交渉の余地がある

日系企業と比べて、選考のスピードが速いことがあります。2〜3週間で完了することも珍しくありません。

また、条件が個別に決まる傾向があります。提示された条件が想定と違う場合、交渉の余地があることが多くあります。

面接では、実務の質問の比重が高くなります。「入社後に何をするか」を具体的に答えられるようにしてください。

「外資系」の中身を分ける

同じ「外資系」でも、日本での歴史と規模で性質が変わります。

特徴
日本で長く事業をしている日系に近い運用のことがある
日本に進出して間もない少人数。裁量が大きい
本社の一部門としての日本拠点本社の方針が直接影響する
日系企業が買収された元の文化が残っていることも

1番目は、日系企業と大きく変わらない運用をしていることがあります。「外資系だから」という先入観で判断しないでください。

企業のサイトで、日本法人の設立年と従業員数を確認すると、どの型かが推測できます。

7. 応募前に確認する7項目

項目質問
英語の使用「業務で英語を使う場面と、読み書きか会話かを教えてください」
日本法人の位置づけ「日本市場向けの事業でしょうか」
教育の体制「入社後の立ち上がりの支援はありますか」
評価の仕組み「評価は何をもとに決まりますか」
チームの構成「配属先は何名体制ですか。日本人の比率は」
上司の所在「直属の上司は日本にいますか」
雇用の形「雇用形態と、契約期間の定めの有無を教えてください」

6番目が意外と重要です。上司が海外にいる場合、日常のやり取りが英語になり、時差の影響も受けます。

7番目も確認してください。外資系では有期契約の形があることもあります。労働条件通知書で必ず確認してください。

面接で見られること

第二新卒の外資系の選考では、次が見られます。

項目見られ方
自分で考えて動けるか指示待ちでないか
成果を数字で語れるか実績の説明のしかた
変化に対応できるか前職での変化への対応
自分の意見を言えるか面接での受け答え

4番目は、面接の場そのもので見られています。質問に対して、自分の考えを述べられるかどうかが判断材料になります。

「わかりません」で止めず、「現時点ではこう考えています」と答えてください。

8. 進め方と時間配分

段階時間やること
求人の選定90分国内向けの職種を中心に10件
企業の確認60分日本法人の事業内容を調べる
質問の準備20分7項目から4つを選ぶ
職務経歴書3時間実績を数字で書く
面接準備2時間入社後にやることを具体的に

職務経歴書は、日系企業向けより数字を多く入れてください。成果を数字で示す文化が強い傾向があります。

英語での職務経歴書を求められることがあります。その場合は、日本語版を作ってから翻訳する形で構いません。

9. よくある質問

第二新卒で外資系に入れますか

入れます。特に、日本の顧客を相手にする職種では、未経験や若手の採用があります。ただし、企業ごとの差が大きい領域です。

英語ができないと無理ですか

職種によります。国内営業やカスタマーサポートでは、日常業務が日本語で完結することがあります。面接で使用の場面を確認してください。

資格の点数は必要ですか

求人票に明記されている場合のみ意味を持ちます。書かれていない場合は、業務で使える水準かどうかが見られます。

日系企業と何が一番違いますか

評価の仕組みです。目標の達成度で明確に差がつく傾向があります。面接で「評価は何をもとに決まりますか」と確認してください。

雇用は不安定ですか

事業の再編の影響を受けやすい傾向はあります。ただし、企業と事業の性質によります。日本法人の位置づけを面接で確認してください。

教育制度はありますか

企業によって大きく異なります。研修が整っている企業もあれば、自分で学ぶ前提の企業もあります。第二新卒で入る場合は、必ず確認してください。

選考は日系より難しいですか

実務の質問の比重が高くなります。「入社後に何をするか」を具体的に答えられるかが、より重視されます。

職務経歴書は英語で必要ですか

求められる場合があります。日本語版を作ってから翻訳する形で構いません。応募の段階で確認してください。

10. まとめ:今週やる3つのこと

外資系は、「英語が必須」でも「経験者しか採らない」でもありません。企業と職種による差が、日系以上に大きい領域です。

1. 国内向けの職種を中心に、求人を10件見る。国内営業、カスタマーサポート、内勤営業。日本の顧客を相手にする職種が、入口として広くなります。

2. 面接で4つ聞く。「英語を使う場面」「日本法人の位置づけ」「教育の体制」「評価の仕組み」。この4つで、入社後が見えます。

3. 職務経歴書に数字を多く入れる。成果を数字で示す文化が強い傾向があります。日系向けの書類より、数字の量を増やしてください。

英語より、評価の仕組みと教育の体制を先に確認してください。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。