測量・地質調査の会社へ転職する|第二新卒が知る職種と入口【2026年版】
〜工事が始まる前に、必ず必要になる仕事です〜
道路も建物もダムも、着工の前に必ず土地を測ります。
その工程を担うのが、測量会社と地質調査の会社です。建設業界の中でも、上流に位置します。
そして、この領域は人手不足が続いています。未経験からの採用も一定数あり、資格を取りながら経験を積む形が一般的です。
この記事では、事業の型と職種を整理したうえで、入口を並べます。
1. 結論:押さえるのは3つ
この業界を見るときの3つの視点
① 外業(現場)と内業(社内)で、仕事がまったく違う
② 資格を取りながら経験を積む業界
③ 公共事業の比率が高く、年度末に繁忙期が来る
①を確認せずに入ると、想像と違うことになります。
現場に出る比率は、会社と職種によって大きく変わります。
2. 事業の4つの型
同じ業界でも、扱うものが違います。
| 型 | 内容 | 顧客 |
|---|---|---|
| 公共測量 | 道路、河川、都市計画のための測量 | 国、自治体 |
| 民間測量 | 土地の分筆、建物の敷地の測量 | 不動産会社、個人 |
| 地質調査 | 地盤の状態を調べる(ボーリングなど) | 建設会社、自治体 |
| 建設コンサルタント | 調査に加えて、設計や計画も行う | 主に公共 |
4つめは、測量を含むより広い業態です。
規模が大きく、職種も分かれています。
型で変わること
- 公共中心:年度末(1〜3月)に繁忙期が来る
- 民間中心:季節の偏りが比較的小さい
- 地質調査:現場での作業が多い
- 建設コンサルタント:設計や計画の比重が高い
求人票で、公共と民間の比率を確認してください。
3. 外業と内業の違い
働き方が大きく変わる分かれ目です。
| 区分 | 業務 | 特徴 |
|---|---|---|
| 外業(現場) | 機器を使って測る、地質の調査 | 屋外。天候に左右される |
| 内業(社内) | 図面の作成、計算、報告書の作成 | 屋内。作業の集中が必要 |
多くの会社では、両方を担当します。
若手のうちは外業の比率が高く、経験を積むと内業や管理の比重が上がる形が一般的です。
外業の実際
- 早朝に出発することがある
- 現場が遠方の場合、宿泊を伴う
- 夏の暑さ、冬の寒さの影響を受ける
- 2〜3名のチームで動くことが多い
体力を使う場面はありますが、機器の性能が上がり、負担は以前より軽くなっています。
内業の実際
- 専用のソフトで図面を作成する
- 測った数値を計算し、精度を確認する
- 発注者向けの報告書を作成する
正確さと、書類を仕上げる力が問われます。
業界の変化を知っておく
面接で話す材料になります。
| 変化 | 何が起きているか |
|---|---|
| 機器の高度化 | 短時間で広い範囲を測れるようになった |
| 航空からの計測 | 上空からの測量が広がっている |
| 三次元のデータ活用 | 測った結果を立体で扱う場面が増えた |
| 人手不足 | 技術者の高齢化が進み、若手の需要がある |
4つめが、未経験の採用が続いている理由です。
技術を継承する必要があるため、育てる前提の採用をしている会社が多くあります。
4. 無資格で入れる職種
資格がなくても入口があります。
| 職種 | 業務 | 資格 |
|---|---|---|
| 測量補助・技術補助 | 外業の補助、機器の設置 | 不要 |
| 測量技術者 | 測量の実施、図面作成 | 測量士補・測量士があると有利 |
| 地質調査の技術者 | 現場の調査、試料の採取 | 不要から始められる |
| CADオペレーター | 図面の作成 | 実務経験があると有利 |
| 事務・積算 | 見積もり、書類の作成 | 不要 |
第二新卒が未経験から入りやすいのは、1つめと3つめです。
働きながら資格を取る前提で採用する会社が多くあります。
文系でも入れるか
入れます。
測量の計算は決まった手順があり、入社後に覚える前提の会社がほとんどです。
ただし、数字を扱うことに抵抗がないことは前提になります。
5. 資格と手当
この業界は、資格が待遇に直結します。
| 資格 | 内容 |
|---|---|
| 測量士補 | 国家資格。実務の入口 |
| 測量士 | 上位資格。実務経験でも取得の道がある |
| 地質調査技士 | 地質調査の分野の資格 |
| 土木施工管理技士 | 施工側の資格。持っていると幅が広がる |
| RCCM・技術士 | 建設コンサルタントの上位資格 |
資格手当を設けている会社が多く、月額で支給されることが一般的です。
取得の順番
- 入社1〜2年目:測量士補
- 実務経験を積む
- その後:測量士、または分野の資格
会社が受験費用を負担する制度があることが多いため、面接で確認してください。
なお、資格の要件や取得の方法は制度によって定められています。詳細は各試験の実施機関に確認してください。また、費用の支援がある場合は、退職時の扱いを確認しておくと後で迷いません。
6. 働き方の実際
公共事業の比率が、働き方を決めています。
| 項目 | 実際 |
|---|---|
| 繁忙期 | 公共中心なら年度末(1〜3月) |
| 天候 | 外業は雨で延期になる |
| 出張 | 現場が遠方の場合、宿泊がある |
| 勤務時間 | 早朝の出発があることも |
| 閑散期 | 夏場に落ち着く会社もある |
繁忙期と閑散期の差が大きい業界です。
年度末に集中するため、その時期の残業を確認してください。
面接で確かめること
- 「公共と民間の比率はどのくらいですか」
- 「外業と内業の比率は、入社1年目でどのくらいですか」
- 「現場までの移動距離と、宿泊の頻度を教えてください」
- 「繁忙期の残業は、月にどのくらいですか」
2つめで、日常の働き方が決まります。
前職の経験で活きるもの
異業種からでも、書ける経験があります。
- 数値を記録し、精度を確認した経験(品質管理、点検、検査)
- 屋外での作業の経験(建設、物流、設備)
- 図面や書類を作成した経験
- チームで現場を動かした経験
1つめが最も直結します。
測量は、測った数値の正確さがそのまま成果になる仕事です。
7. 求人票で確かめる7項目
読むべき箇所は決まっています。
| 項目 | 見るところ |
|---|---|
| 事業の型 | 公共測量、民間測量、地質調査、コンサル |
| 職種 | 外業中心か、内業中心か |
| 資格 | 必須か歓迎か。取得支援の有無 |
| 免許 | 運転免許が必須のことが多い |
| 出張 | 頻度と範囲、宿泊の有無 |
| 勤務地 | 現場の範囲 |
| 教育 | 未経験者の受け入れ実績 |
4つめは、ほぼ必須の条件です。
現場への移動に社用車を使うため、運転免許が求められます。
記載がない場合
外業と内業の比率が書かれていない求人は多くあります。
面接で「入社1年目は、現場と社内のどちらが多いですか」と聞いてください。
8. 志望動機の作り方
未経験からの応募では、3つを組み立てます。
| 要素 | 書く内容 |
|---|---|
| なぜこの領域か | 前職の経験とのつながり |
| なぜ測量・地質か | 建設業界の中でこの工程を選ぶ理由 |
| なぜこの会社か | 扱う案件、地域、資格の支援 |
2つめが最も差がつきます。
施工ではなく調査を選ぶ理由を、自分の言葉で説明できると、業界の理解が伝わります。
例文の骨組み
「前職では設備の点検を担当し、記録を正確に残すことを徹底していました。数値を測り、記録として残す仕事に手応えを感じていました。測量は、工事が始まる前の基準を作る工程だと知り、正確さがそのまま成果になる点に関心を持ちました。御社は公共の案件を中心に扱われており、資格の取得も支援していただけると伺い、長く続けられる環境だと感じています。」
数字や記録を扱った経験と、この業界を選んだ理由がつながる形にしてください。
9. よくある質問
未経験・文系でも入れますか
入れます。測量の計算には決まった手順があり、入社後に覚える前提の会社がほとんどです。測量補助や技術補助であれば、資格なしで始められます。ただし、数字を扱うことに抵抗がないことと、運転免許があることは、多くの求人で前提になります。
現場に出る仕事ですか、社内の仕事ですか
会社と職種によって違います。多くの会社では両方を担当し、若手のうちは外業(現場)の比率が高く、経験を積むと内業や管理の比重が上がります。面接で「入社1年目は、現場と社内のどちらが多いですか」と確認してください。
体力に自信がないのですが
外業では屋外での作業があり、天候の影響を受けます。ただし、機器の性能が上がり、負担は以前より軽くなっています。内業の比率が高い職種や、CADオペレーター、積算といった社内中心の職種もあるため、求人票で職種を確認してください。
資格はいつ取ればいいですか
入社後に取る人が多い業界です。1〜2年目に測量士補を取り、実務経験を積んでから上位資格に進む順番が一般的です。受験費用を会社が負担する制度があることが多いため、面接で確認してください。資格手当を設けている会社も多くあります。
繁忙期はいつですか
公共事業の比率が高い会社では、年度末の1〜3月に集中します。この時期の残業がどのくらいかを、面接で必ず確認してください。民間中心の会社では、季節の偏りが比較的小さくなります。求人票で公共と民間の比率を見ると、傾向が読めます。
出張は多いですか
現場の場所によります。近隣の案件が中心の会社もあれば、遠方の現場で宿泊を伴う会社もあります。「現場までの移動距離と、宿泊の頻度を教えてください」と面接で聞いてください。生活の設計に関わるため、入社前に確認しておく価値があります。
運転免許は必須ですか
多くの求人で必須になります。現場への移動に社用車を使うためです。取得予定であれば、その旨を書類に書き、入社日までに間に合うかを面接で相談してください。免許がない場合は、内業中心の職種を探す方法もあります。
3年後、どんな選択肢がありますか
社内で技術者として資格を積み上げる道、建設コンサルタントへ移る道、施工管理へ移る道があります。測量の経験は建設業界全体で通じるため、選択肢は広がります。担当した案件の種類と規模、取得した資格を記録しておいてください。
10. まとめ:外業と内業の比率を、先に確認する
今週やる3つのこと
① 公共中心か民間中心か、扱う分野を決める
② 数字や記録を正確に扱った経験を、具体的に書き出す
③ 求人票で、運転免許の要否と出張の範囲を確認する
測量・地質調査は、建設の上流にある仕事です。資格を取りながら経験を積む形が一般的で、未経験からの入口もあります。
ただし、外業と内業の比率で働き方がまったく変わります。入社1年目の比率を、面接で必ず確認してください。
なお、資格制度に関する記述は一般的な整理です。詳細は各試験の実施機関に確認してください。
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この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。