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経理の面接|第二新卒が聞かれる想定問答13と評価される答え方【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月5日 読了 約19分
経理の面接|第二新卒が聞かれる想定問答13と評価される答え方【2026年版】

〜「ミスをしたことはありますか」に、どう答えるかで決まります。経理の想定問答13を回答例つきで置いておきます〜

経理の面接は、他の職種と評価軸がまったく違います。

営業やマーケの面接では「どれだけ成果を出したか」が見られますが、経理で見られているのは「どれだけ間違えないか」と「間違えたときにどうするか」です。

だから、勢いのある自己PRは逆効果になります。「行動力があります」「どんどん提案します」と答えるほど、この職種では不安要素になっていきます。

この記事では、未経験・第二新卒が経理の面接で聞かれる想定問答13を、段階別に回答例つきで整理します。

1. 結論:経理の面接は3つの軸で採点されている

経理の面接で見られている3軸

正確性への態度:確認する癖があるか、ミスを隠さないか

期日への耐性:月末月初と決算期の集中を理解しているか

続けられるか:地味な作業に耐えられる根拠があるか

未経験者が落とすのが②、差がつくのが①です。

簿記の級は前提条件であって、評価軸ではありません。持っていても落ちますし、なくても通ります。13問すべては、上の3軸のどれかを測るために聞かれています。

2. 一次面接(人事・経理メンバー)で聞かれる5問

2-1. Q1「なぜ経理なんですか」

未経験でこの職種を志望する理由は必ず聞かれます。

回答例

「前職の営業で、月次の実績集計を担当していました。数字を1件ずつ確認して合わせる作業だったのですが、この作業自体が苦にならず、むしろ合ったときに納得感がありました。営業として売上を作るより、会社の数字が正しく残る側に回りたいと考えるようになったのがきっかけです」

「人と話すのが苦手だから」は絶対に避けてください。経理は社内外との折衝が意外と多い職種です。消去法の志望動機は、その時点で評価が下がります。

2-2. Q2「簿記は何級ですか」

回答例(3級を持っている場合)

「日商簿記3級を取得しています。現在2級の勉強を進めていて、工業簿記まで一通り終えた段階です。◯月の試験を受ける予定です」

回答例(持っていない場合)

「現時点では取得していません。ただ、独学で3級のテキストは一通り終えており、◯月の試験に申し込み済みです。仕訳の基本は理解しているつもりですが、実務ではまだ使っていません」

持っていないこと自体は落ちる理由になりません。落ちるのは「これから勉強します」で終わる答えです。申し込み済みの試験がある状態にしておくと、この質問は一気に強くなります。

2-3. Q3「経理の仕事について、どんなイメージを持っていますか」

職種理解を測る質問です。ここで月次と年次の違いに触れられるかが分かれ目になります。

回答例

「日次では伝票の処理や支払、月次では締めと試算表の作成、年次で決算という流れだと理解しています。月末月初と決算期に負荷が集中する一方、それ以外の時期は比較的落ち着くという、繁閑の波がはっきりした職種だと認識しています」

2-4. Q4「使ったことのある会計ソフトはありますか」

回答例

「経理システムそのものは使っていませんが、前職では販売管理システムに受注と請求のデータを入力していました。請求書の発行と入金の消し込みは担当していたので、入金がずれたときに何を確認するかは経験があります。会計ソフトはfreeeを個人で触った程度です」

触ったことがあるものは全部言ってください。販売管理・請求システム・経費精算システムも実務経験として扱われます。

2-5. Q5「エクセルはどのくらい使えますか」

回答例

「VLOOKUPとピボットテーブルは業務で日常的に使っていました。SUMIFSでの条件付き集計もできます。マクロは組めません。前職では月次の集計表をVLOOKUPで自動化して、半日かかっていた作業を30分に短縮したことがあります」

3. 二次面接(経理責任者)で聞かれる5問

3-1. Q6「ミスをしたことはありますか。どう対応しましたか」

経理の面接で最も重い質問です。ここでの答えが評価の中心になります。

回答例

「請求書の金額を1件間違えて発行したことがあります。先方から指摘をいただいて発覚しました。すぐに上長に報告し、訂正した請求書を再発行してお詫びしました。原因は、社名の似た2社を取り違えたことでした。それ以降、発行前に社名と金額を声に出して読み合わせる手順を自分の中に入れて、同じミスは起きていません。

「ミスはありません」は最悪の回答です。この職種では「隠す人」と受け取られます。求められているのは、①すぐ報告した ②原因を特定した ③再発防止の仕組みを作ったという3点セットです。

3-2. Q7「決算期は残業が増えますが、大丈夫ですか」

回答例

「月末月初と決算期に集中する職種だと理解したうえで応募しています。前職も月末に請求業務が集中する仕事だったので、忙しい時期があること自体には慣れています。閑散期に前倒しできる作業を作っておくことで、山を少し低くできると考えています。

「大丈夫です」だけで終わらせないでください。波があることを知っていると示すのが目的の質問です。

3-3. Q8「数字が合わないとき、何から確認しますか」

回答例

「まず差額そのものを見ます。差額が特定の金額と一致すれば、1件の入力漏れや二重計上の可能性が高いと考えます。差額が9で割り切れる場合は、桁の入れ替えのミスを疑います。そこで当たりがつかなければ、期間を絞って範囲を狭めていきます。いきなり全件を見直すのではなく、範囲を切ってから潰す順番でやります」

ここは知っていると強い質問です。「差額が9で割り切れたら桁違い」は実務でよく使われる確認方法で、答えられると調べてきたことが伝わります。

3-4. Q9「期日に間に合わなさそうなとき、どうしますか」

回答例

「間に合わないとわかった時点ですぐ報告します。経理の期日は動かせないものが多いので、遅れそうだと分かった瞬間の共有が一番早い対処になると考えています。そのうえで、先に確定できる部分だけ確定させて、確認待ちの部分を切り分けて渡すようにします」

3-5. Q10「わからないことがあったら、どうしますか」

回答例

「まず自分で調べます。ただし時間を区切ります。15分調べてわからなければ聞くようにしています。経理は自己判断で処理すると後工程に影響が出るので、迷ったまま進めないことを優先します。聞くときは『ここまで調べて、ここがわからない』という形で聞きます」

4. 最終面接(役員・管理部長)で聞かれる3問

4-1. Q11「不正や誤りを見つけたら、どうしますか」

回答例

「まず事実確認をします。自分の理解が間違っている可能性があるので、決めつけずに、何がどうなっているかを資料で確認します。そのうえで自分で処理せず、必ず上長に報告します。経理が個人の判断で処理してしまうと、その時点でチェック機能がなくなってしまうと考えています」

「自分で確認して対処します」は誤答です。この質問は、報告の線をどこに引いているかだけを見ています。

4-2. Q12「3年後、どうなっていたいですか」

回答例

「3年後には、月次決算を任せてもらえる状態でいたいです。最初の1年は日次の処理を正確に回せるようになること、2年目で月次の締めに関わり、3年目には決算の一部を担当できる状態を目標にしています。並行して簿記2級は早い段階で取ります」

4-3. Q13「最後に質問はありますか」

経理で使える逆質問を置いておきます。

① 「月次の締めは、何営業日で終える運用になっていますか」

② 「経理は何名体制で、どこまでを内製されていますか(税理士事務所との分担)」

③ 「未経験で入った方は、最初にどの業務から担当されますか」

④ 「使用されている会計システムを教えていただけますか」

⑤ 「決算期に、他部署からの資料提出が遅れるといったことはありますか」

①は特に効きます。締めの日数を聞くこと自体が、月次のサイクルを理解している証明になります。

5. 面接前日の準備(90分)

時間やること対応する質問
25分ミスのエピソードを「報告→原因→再発防止」の3点で書くQ6
20分応募先の会社概要・事業内容・上場非上場を確認する全般
15分触ったことのあるシステムを全部書き出すQ4、Q5
15分簿記の進捗を、試験日つきで言えるようにするQ2
15分逆質問を3つ選ぶQ13

1行目に最も時間をかけてください。Q6は経理面接の中心であり、ここが用意できていないと他が良くても通りません。

6. 落ちる回答の型5つ

具体例なぜ落ちるか
無謬型Q6に「ミスはありません」隠す人と判断される。最も致命的
消去法型「人と話すのが苦手なので経理を」志望動機になっていない。経理も折衝は多い
自己判断型Q11に「自分で確認して処理します」チェック機能を理解していない
資格頼み型「簿記2級があるので大丈夫です」資格は前提。実務への態度が見えない
繁忙軽視型Q7に「大丈夫です」だけ波を知らないまま応募したと見なされる

最も多いのが無謬型です。ミスの話は必ず用意してください。用意していない人が、その場で「特にありません」と言ってしまうのが典型的な落ち方です。

7. 未経験でも使える「経理に近い経験」

経理の実務経験がなくても、次の経験は評価対象になります。

前職での経験経理の言葉への翻訳
請求書を発行していた売掛金の管理、請求処理
入金の確認をしていた入金消込
経費精算を取りまとめていた立替精算処理
月次の実績を集計していた月次数値の集計・作成
在庫や備品の数を管理していた棚卸業務
発注・支払依頼を出していた買掛金・支払処理

「経理未経験」と書く前に、この表と照らしてください。販売・営業事務・店長経験者は、ほぼ何かしら当てはまります。書き方は経理の志望動機にまとめています。

8. 面接の場での振る舞いで見られていること

経理の面接では、回答の中身以外にも見られている点があります。

  • 数字を口に出すときに正確か(「だいたい◯◯くらい」を連発しない)
  • わからない質問に、わからないと言えるか
  • 提出書類に誤字がないか(職務経歴書の誤字は、この職種では重く見られます)
  • 時間ちょうどに来ているか

特に書類の誤字は致命的です。他職種なら見逃される誤字が、経理では「確認しない人」の証拠として扱われます。提出前に必ず一度、印刷するか別の端末で読み直してください。

9. よくある質問

経理の面接は何回ありますか

一般的に2回、多くて3回です。一次で人事と経理メンバー、二次または最終で管理部長・役員というケースが多くなります。

簿記がなくても受かりますか

受かります。未経験可の求人では、簿記は「あれば有利」の位置づけです。ただし勉強していない状態だと本気度を疑われるので、申し込み済みの試験がある状態を作っておいてください。

未経験でミスのエピソードが思いつきません

経理業務でなくて構いません。発注ミス、シフトの組み間違い、伝達漏れ、どれでも成立します。大事なのは業務の種類ではなく、報告・原因特定・再発防止の3点が揃っていることです。

中小企業と大企業でどちらが入りやすいですか

未経験なら中小企業のほうが入りやすい傾向があります。少人数で幅広く担当するため、経験の幅が早く広がるのもメリットです。一方、大企業は分業のため一つを深く扱うことになります。

年収は上がりますか

未経験入社では横ばいか、やや下がるケースが多くなります。ただし経理は経験年数で市場価値が上がりやすい職種です。交渉の考え方は第二新卒の年収交渉を参照してください。

一般事務と併願してもいいですか

併願は現実的です。ただし志望動機は書き分けてください。経理は「数字を正確に残す」、一般事務は「周りが動きやすい状態を作る」が理由になります。事務側の書き方は一般事務・営業事務の志望動機にまとめています。

在籍期間が短いと不利ですか

経理は定着性を重く見る職種です。退職理由と志望動機が一貫していることが前提になります。在籍が短い場合の書類の作り方は在籍半年・1年未満の職務経歴書を参照してください。

電卓は持参したほうがいいですか

指定がなければ不要です。試験形式の選考がある場合は事前に案内があります。

10. まとめ

経理の面接は、成果ではなくミスへの向き合い方で決まります。

前日にやる3つのこと

① ミスのエピソードを「すぐ報告した/原因を特定した/再発防止を作った」の3点で書く(Q6)

応募先の会社概要ページを開き、事業内容と拠点数、上場の有無を確認する。経理の仕事量は事業の形で決まります(全般)

③ 触ったことのあるシステム名を全部書き出す(Q4)

②は5分で終わります。拠点が多い会社なら経費精算の量が多い、海外取引があるなら外貨の処理がある——事業の形から実務が読めます。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。