土日だけで進める転職活動|在職中の3か月スケジュール【2026年版】
在職中の転職活動で最初にぶつかるのは、意欲でも書類でもなく時間です。平日は朝から晩まで働き、帰ってからは疲れている。動けるのは土日だけ。
この条件で転職活動が成立するかというと、成立します。ただし「何を土日にやり、何を平日の隙間でやり、何を有給で対応するか」を先に振り分けておく必要があります。振り分けずに始めると、土日に全部やろうとして2週目で止まります。
この記事では、3か月で内定まで持っていく前提の週次スケジュールを、具体的な時間の使い方まで含めて書きます。
1. 結論:作業は3つの箱に振り分ける
箱1、土日にやること(まとまった時間が要る)。職務経歴書の作成、企業研究、面接の想定問答の準備。1回2〜3時間必要な作業です。
箱2、平日の隙間でやること(10分単位でできる)。求人を見る、応募する、メールを返す、応募管理シートを更新する。通勤中と昼休みで足ります。
箱3、有給を使うこと(平日昼しかできない)。対面の面接。これだけです。オンライン面接は夜に設定できる会社が多いので、有給が必要なのは最終面接前後に集中します。
箱3が思ったより少ないのが、この振り分けの結論です。多くの人は「転職活動には有給がたくさん要る」と思っていますが、実際に必要なのは3〜5日程度です。
2. 3か月のスケジュールを表で整理する
| 時期 | 土日にやること | 平日にやること | 有給 |
|---|---|---|---|
| 1〜2週目 | 職務経歴書の作成(4時間×2回) | 求人を眺めて条件を絞る | ー |
| 3〜4週目 | エージェント面談(土曜対応の会社を選ぶ) | 応募開始(週5社) | ー |
| 5〜7週目 | 一次面接(オンライン中心)、企業研究 | 日程調整、追加応募 | 0〜1日 |
| 8〜10週目 | 二次面接、想定問答の準備 | 書類のブラッシュアップ | 1〜2日 |
| 11〜12週目 | 最終面接、条件の確認 | 内定の比較検討 | 1〜2日 |
最初の2週間を書類に使い切るのがこの表の骨です。書類が中途半端なまま応募を始めると、書類選考で落ち続けて、修正のために結局やり直すことになります。
3. 編集長の実体験:土日だけで2か月半で決めた人の回し方
以前相談を受けた方が、平日はほぼ動けない環境で転職を決めました。回し方を聞いたときのやり取りです。
私「平日は何時に帰ってました?」
相談者「早くて21時、遅いと23時です」
私「じゃあ平日は何もできない?」
相談者「いえ、通勤の往復1時間で求人は見てました。応募もスマホからです。帰ってからは何もしないと決めてました」
私「面接はどうしたんですか」
相談者「一次はほぼオンラインで、19時か20時開始でお願いしました。断られたのは1社だけです」
私「最終面接は?」
相談者「3社とも対面だったので、有給を3日使いました。それだけです」
このケースで効いていたのは2点です。
1点め、平日夜を最初から使わないと決めていたこと。疲れた状態で書類を書いても質が落ちるので、通勤時間だけに絞っていました。
2点め、一次面接の時間帯を自分から指定していたこと。「19時以降でお願いできますか」と応募の段階で書いていた。断られたのは1社だけだったそうです。
聞けば通ることを、聞かずに諦めているのが在職中の活動で一番多い失敗です。
4. 土日の使い方(1日3時間まで)
土日を丸ごと転職活動に使うと、2週間で息切れします。1日3時間までと決めるのが続くコツです。
土曜の3時間の配分例
| 時間 | やること |
|---|---|
| 最初の30分 | 今週来た求人と連絡の確認、応募管理シートの更新 |
| 次の2時間 | その週の主作業(書類作成/企業研究/面接準備) |
| 最後の30分 | 来週応募する会社を5社決める |
日曜は原則、面接か休みにします。土日の両方を作業で埋めると、月曜からの仕事に響きます。在職中の活動は、現職のパフォーマンスを落とさないことが前提です。落ちると、退職の交渉が難しくなります。
やらないと決めること
- 平日の夜に書類を書く(質が落ちる)
- 土日に5時間以上使う(続かない)
- 応募先をその場で探す(前週に決めておく)
5. 面接の日程をどう取るか
在職中の活動で一番の関門です。3つの方法があります。
方法1、応募の段階で希望時間帯を書く。
応募フォームの備考欄や、エージェント経由なら担当者に伝えます。
「在職中のため、平日は19時以降、または土曜であれば終日対応可能です。オンラインでの実施も可能です。」
方法2、日程調整のメールで2つ以上の候補を出す。
「1つしか出せません」だと調整が難しくなります。3つ出すのが基本です。
「ご連絡ありがとうございます。以下の日程で調整可能です。 ・〇月〇日(火)19:00〜 ・〇月〇日(木)19:30〜 ・〇月〇日(土)10:00〜 上記以外でも、平日であれば19時以降に対応可能です。ご都合のよい日時をお知らせください。」
方法3、有給を使う日をまとめる。
対面の面接が必要な場合、1日に2社入れます。午前に1社、午後に1社。有給1日で2社進みます。
| 面接の種類 | 対応 |
|---|---|
| 一次(オンライン) | 平日19時以降または土曜 |
| 二次(オンライン) | 平日19時以降 |
| 二次(対面) | 有給半日 |
| 最終(対面) | 有給1日。可能なら2社まとめる |
オンライン面接を夜に受けるための準備
平日夜の面接が主戦場になるので、環境を先に整えておきます。
準備1、場所を2つ確保する。自宅と、自宅が使えないときの代替。代替はコワーキングスペースの個室、会議室の時間貸し、カラオケ店の個室など。1回1000円前後で使えます。
準備2、通信環境を確認する。面接の前日に一度、同じ場所で通話テストをしてください。当日に接続できないと、それだけで印象が落ちます。
準備3、背景と照明。背景は無地の壁が理想です。難しければ、ぼかし機能を使います。照明は正面から当たるようにしてください。天井の照明だけだと顔が暗く映ります。
準備4、上半身だけスーツに着替える時間を10分見る。帰宅してすぐ面接という場合、着替えと接続確認で10分は必要です。面接の開始時刻から逆算して、退勤時刻を決めてください。
| 項目 | 準備の内容 | かかる時間 |
|---|---|---|
| 場所 | 自宅+代替1か所を決める | 30分 |
| 通信 | 前日に同じ場所でテスト | 5分 |
| 背景・照明 | 無地の壁、正面からの光 | 10分 |
| 当日の余裕 | 開始15分前には着席 | ー |
「開始15分前に着席」を守るだけで、当日の焦りがなくなります。接続トラブルがあっても、15分あれば対処できます。
6. 平日の隙間でやる4つのこと
通勤時間と昼休みで完結する作業です。合計で1日30〜40分。
1つめ、求人を見る。朝の通勤で新着をチェックします。気になったものは保存だけして、判断は土曜にします。
2つめ、応募する。前週の土曜に決めた5社に、平日のうちに出します。スマホから出せる求人サイトを使うと楽です。
3つめ、メールを返す。昼休みに5分。日程調整の返信は早いほど良い枠が取れます。
4つめ、応募管理シートを更新する。応募したら1行追加、締切が来たら記入。1回2分です。
この4つに共通するのは「判断がいらない作業」だということです。判断が要る作業(書くか、選ぶか、準備するか)は土曜に回します。疲れた状態で判断すると、後で全部やり直したくなります。
7. 面接で聞かれる3問と答え方
在職中であることに関連して、必ず聞かれる質問があります。
Q1「入社可能日はいつですか」
回答例:「引き継ぎに1か月ほど必要と考えており、内定をいただいてから2か月後を目安にしています。就業規則では1か月前の申し出となっているため、調整の余地はあります。」
期間と根拠をセットで言うのがコツです。「なるべく早く」だと、後で調整が効かなくなります。
Q2「面接の日程は取りやすいですか」
回答例:「平日は19時以降であれば安定して調整できます。日中の対応が必要な場合は有給を取得しますので、1週間前にご連絡いただければ対応可能です。」
Q3「現職には転職活動を伝えていますか」
回答例:「まだ伝えていません。内定をいただいた段階で、上司に相談する予定です。」
伝えていないことは問題になりません。むしろ、内定前に伝えているほうが企業側は不安になります。
現職の繁忙期とどう重ねるか
在職中の活動で見落とされがちなのが、現職の繁忙期です。ここを外して計画を立てます。
手順1、今後6か月の繁忙期をカレンダーに書き込む。決算期、年度末、月末の締め、大型案件の納期。会社によって違いますが、必ずあります。
手順2、繁忙期には応募を入れない。その時期に面接が重なると、現職の仕事の質が落ちます。落ちると、退職を伝えるときの交渉が難しくなります。
手順3、繁忙期は準備期間に充てる。書類の作り込み、企業研究、想定問答の整理。面接がない期間だからこそできる作業を、そこに寄せます。
| 時期 | 活動の内容 |
|---|---|
| 繁忙期 | 書類の作成・修正、企業研究、求人のリストアップ |
| 通常期 | 応募、面接、日程調整 |
| 繁忙期の直後 | 有給が取りやすい。対面面接をここに寄せる |
3行目が効きます。繁忙期が明けた直後は、有給が取りやすいタイミングです。最終面接をこの時期に持ってこられるよう、逆算して応募のペースを調整してください。
8. 有給の取り方と注意点
在職中の活動で気を使う部分です。
取り方の原則
| 項目 | 推奨 |
|---|---|
| 理由 | 「私用」で構いません。詳細を説明する義務はありません |
| タイミング | 1〜2週間前に申請 |
| 頻度 | 月2日程度なら不自然になりにくい |
| 服装 | 面接後に出社しない日を選ぶ。スーツで出社しない |
| 連絡 | 面接中は電話に出られないため、事前に業務を調整 |
注意したいこと
有給の取得理由を細かく聞かれる会社もあります。その場合も「私用です」で十分です。ただし、繰り返し取ると察されることはあります。
察されて困る場合は、一次・二次をオンラインで済ませ、有給は最終面接だけに使う形にしてください。第2章の表の通り、3〜5日で足ります。
なお、有給休暇の取得や取得理由の扱いについては一般的な整理です。個別の運用は勤務先の就業規則を確認し、判断に迷う場合は労働局の相談窓口など専門機関にご確認ください。
9. よくある質問
3か月で本当に決まりますか
応募数と準備次第です。週5社の応募を8週間続ければ40社になります。第二新卒の場合、書類通過率が2〜3割、そこから内定まで進むのは1〜2社が一般的な目安です。
土日に面接をしてくれる会社はありますか
多くはありませんが、あります。人材業界やサービス業では対応してくれることが比較的多いです。応募時に確認してください。
オンライン面接を家族に聞かれたくない場合は
会議室を時間貸ししているサービスや、カラオケ店の個室を使う人がいます。ネット環境と静かさが確保できれば問題ありません。
平日夜の面接は不利になりませんか
なりません。在職中の候補者に対応するのは企業側も慣れています。むしろ働きながら準備してきた点は評価されます。
現職が忙しすぎて土日も動けません
その場合は活動期間を6か月に延ばしてください。週1回2時間でも、6か月あれば十分な準備ができます。無理な期間設定のほうが失敗します。
転職活動が現職にバレませんか
有給の取り方と服装に気をつければ、ほぼ問題ありません。転職サイトの企業ブロック機能も使えます。
エージェントとの面談も土日にできますか
土曜対応のエージェントは複数あります。登録時に「土曜の面談は可能か」を確認してください。オンライン面談なら平日夜も対応してくれる会社が多いです。
内定が出てから退職を伝えるまでの期間は
内定承諾後すぐに伝えるのが基本です。引き継ぎ期間を確保するため、承諾から数日以内に上司に相談してください。
10. まとめ:今週やる3つのこと
在職中の転職活動は、時間の量ではなく振り分けの精度で決まります。
1つめ、次の土曜の3時間を予定として押さえる。カレンダーに「転職活動」と入れてください。空いた時間にやろうとすると、永遠に始まりません。所要1分。
2つめ、平日にやることを4つに固定する。求人を見る・応募する・メールを返す・シートを更新する。判断が要る作業は土曜に回す、と決めます。所要5分。
3つめ、応募時に書く「希望時間帯」の一文を作っておく。「在職中のため、平日は19時以降、土曜は終日対応可能です」。この一文を使い回すだけで、日程調整の往復が半分になります。所要5分。
3か月あれば足ります。足りなくなるのは、振り分けをせずに土日を全部使おうとしたときです。
この先、読むべき記事
- 在職中の転職活動|第二新卒が働きながら2ヶ月で決める段取りと面接の入れ方(現職への配慮の仕方)
- 転職の応募管理シートの作り方|10社を超えても取りこぼさない(平日の隙間でやる管理)
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。