カジュアル面談の受け方|第二新卒が準備することと聞くべき7項目【2026年版】
〜「選考ではない」と言われても、見られてはいます〜
「まずはカジュアル面談から、いかがですか」
スカウトメールや、企業からの連絡でこう言われることがあります。
カジュアル面談は、選考の前段階として行われる面談です。
合否を出さない前提で、企業と応募者が互いに情報交換をする場、とされています。
ただし、注意すべき点が2つあります。
1つ目:「選考ではない」が「評価されていない」ではありません。
企業側は、その後の選考に進めるかどうかを判断しています。面談後に「ぜひ選考に進んでください」と言われるか、何も言われないかは、その日の印象で分かれます。
2つ目:応募者にとって、最も情報を取りやすい場です。
選考ではないため、企業側が構えていません。面接では聞きにくいことも、この場なら聞けます。
この記事では、準備すべきことと、聞くべき7項目を整理します。
1. 結論:目的は「聞くこと」
| 項目 | 面接 | カジュアル面談 |
|---|---|---|
| 目的 | 選ばれること | 情報を取ること |
| 話す比率 | 応募者7:企業3 | 応募者4:企業6 |
| 合否 | 出る | 出ない(形式上) |
| 準備 | 想定問答、志望動機 | 質問リスト |
| 服装 | スーツが無難 | オフィスカジュアル可 |
最も重要なのは、2行目です。
カジュアル面談では、応募者が話す量より、企業から聞き出す量の方が重要です。
面接のつもりで自己PRを長々と話すと、この場の価値を失います。
そして、質問の準備が不足していると、企業側が一方的に会社説明をして終わります。
それでは、採用ページを読むのと変わりません。
2. それでも評価されている
「選考ではない」という前提でも、企業側は次を見ています。
| 見られること | 判断される場面 |
|---|---|
| 会社を調べてきているか | 質問の内容 |
| 話が噛み合うか | 受け答え |
| 志望の方向が定まっているか | 「何をしたいか」への答え |
| 基本的なマナー | 時間、服装、態度 |
| 選考に進む意思があるか | 面談の最後の反応 |
1行目が最も差になります。
「御社は何をされている会社ですか」と聞くと、その時点で印象が下がります。
調べれば分かることを聞かないでください。
カジュアル面談で聞くべきは、調べても分からないことです。
面談後の分岐
| 企業側の反応 | 意味 |
|---|---|
| 「ぜひ選考に進んでください」 | 前向きな評価 |
| 「ご検討のうえ、ご連絡ください」 | 中立 |
| 「またご縁がありましたら」 | 見送りの可能性 |
面談の最後の一言に、評価が表れます。
3. 編集長の実体験:会社説明を聞いて終わった1社目
私が第二新卒で転職活動をしていたとき、スカウト経由でカジュアル面談を受けたことがあります。
1社目は、完全に失敗でした。
質問を用意せずに行ったため、60分のうち50分が企業側の会社説明でした。
最後の10分で「何かご質問はありますか」と聞かれ、「特にありません」と答えました。
面談後、企業からの連絡はありませんでした。
エージェントの担当者に、このことを話しました。
担当者「カジュアル面談、質問を用意せずに行きました?」
私「……はい」
担当者「それだと、企業側も話すことがないんですよ。会社説明を一通りして、終わりになります」
私「選考じゃないので、聞かれることに答えればいいと思ってました」
担当者「逆です。カジュアル面談は、木戸さんが聞く場です。企業側は『質問してもらって、興味を持ってもらう』ために時間を取ってるので」
私「なるほど」
担当者「あと、『特にありません』は、興味がないと受け取られます。これが一番まずい」
2社目からは、質問を7つ用意して臨みました。
すると、面談の内容がまったく変わりました。
企業側も、質問に答える形で具体的な話をしてくれました。
そして、面談の最後に「ぜひ選考に進んでいただきたい」と言われました。
ここで学んだのは、カジュアル面談の質は、応募者が用意した質問の数で決まるということです。
質問がなければ、会社説明を聞いて終わります。
4. 聞くべき7項目
次の7つを準備してください。
| # | 質問 | 何が分かるか |
|---|---|---|
| ① | 「このポジションの方は、1日をどのように過ごされますか」 | 業務の実態 |
| ② | 「入社された方が、最初の3ヶ月で担当されることは何ですか」 | 立ち上がりの流れ |
| ③ | 「入社された方が、ギャップを感じやすい点はどこですか」 | ミスマッチの中身 |
| ④ | 「このポジションは、増員でしょうか、補充でしょうか」 | 組織の状況 |
| ⑤ | 「配属予定のチームは、何名でどのような構成ですか」 | 組織の規模 |
| ⑥ | 「評価は、どのような基準で行われますか」 | 評価制度 |
| ⑦ | 「今、この職種で最も苦労されていることは何ですか」 | 本音が出やすい |
③と⑦が、最も価値のある情報を引き出します。
選考の場では、企業側は良い面を話します。
カジュアル面談では、「苦労している点」も話してくれることがあります。
聞き方の工夫
③の聞き方
「入社された方が、入る前のイメージと違ったと感じやすい点があれば、伺えますでしょうか。事前に把握しておきたいと考えております。」
⑦の聞き方
「率直に伺いたいのですが、この職種で今、最も課題になっていることは何でしょうか。」
「率直に伺いたいのですが」という前置きが有効です。
カジュアル面談という場の性質上、この聞き方が許容されます。
聞いてはいけないこと
| 質問 | なぜ |
|---|---|
| 「御社は何をされていますか」 | 調べていない |
| 「残業は多いですか」 | 条件だけを見ていると受け取られる |
| 「年収はいくらですか」 | この場では早い |
| 「有給は取れますか」 | 同上 |
条件面の質問は、選考が進んでからにしてください。
ただし、勤務地や勤務形態など、応募の可否に関わる基本条件は聞いて構いません。
5. 聞かれること
カジュアル面談でも、次のことは聞かれます。
| # | 聞かれること | 準備の必要度 |
|---|---|---|
| ① | 現在の業務内容 | 高 |
| ② | 転職を考えている理由 | 高 |
| ③ | 何をしたいか | 高 |
| ④ | 転職活動の状況 | 中 |
| ⑤ | 希望する条件 | 中 |
①②③は、面接と同じ準備が必要です。
「カジュアル」でも、この3つには答えられるようにしてください。
答え方
面接より短く、率直に答えて構いません。
①の答え方(30秒)
「広告代理店で、法人営業を1年半担当しております。飲食・宿泊業界の40社ほどを担当しています。」
②の答え方
「単発の出稿で関係が終わることが多く、継続して顧客と関わる仕事がしたいと考えるようになりました。」
③の答え方
「まだ完全には絞れていませんが、数字を見て施策を決める部分に関心があります。」
「まだ絞れていない」と言って構いません。
カジュアル面談は、方向を決めるための場でもあります。
6. 服装と準備
服装
| 状況 | 服装 |
|---|---|
| 「私服で構いません」と言われた | オフィスカジュアル |
| 指定なし | オフィスカジュアル、またはスーツ |
| オンライン | 上半身がきちんと見える服装 |
| IT・ベンチャー | オフィスカジュアル |
「カジュアル面談だから私服でよい」とは限りません。
「私服可」と明示されていない場合は、オフィスカジュアルが無難です。
ジーンズやTシャツは避けてください。
準備するもの
| # | 準備 | 必要度 |
|---|---|---|
| ① | 質問リスト7つ | 必須 |
| ② | 会社のサービス・事業内容の確認 | 必須 |
| ③ | 現在の業務の説明(30秒) | 必須 |
| ④ | 転職理由(1文) | 必須 |
| ⑤ | 職務経歴書 | あると良い |
| ⑥ | メモ帳 | 必須 |
⑤は、必須ではありません。
ただし、話の流れで求められることがあるため、持参または画面共有できる状態にしておくと安心です。
⑥のメモは、必ず取ってください。
「メモを取らせてください」と一言添えれば、問題ありません。
7. 面談後の進め方
その日のうちにやること
| # | やること |
|---|---|
| ① | 聞いた内容を整理する(15分) |
| ② | 選考に進むかを判断する |
| ③ | 企業に連絡する(進む/進まない) |
③を必ずやってください。
カジュアル面談の後、応募者から連絡がないまま終わるケースが多くあります。
選考に進む場合も、進まない場合も、連絡してください。
選考に進む場合
「本日はお時間をいただき、ありがとうございました。
お話を伺い、御社の◯◯という点に強く関心を持ちました。
ぜひ、選考に進ませていただきたく存じます。よろしくお願いいたします。」
進まない場合
「本日はお時間をいただき、ありがとうございました。
お話を伺い、現在検討している方向性と少し異なると感じましたため、今回は選考への応募を見送らせていただきたく存じます。
貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。」
理由は簡潔で構いません。
「方向性が異なる」で十分です。
連絡しないまま終わるより、はるかに印象が良くなります。
8. カジュアル面談を使う場面
| 場面 | 使い方 |
|---|---|
| スカウトを受けたが、応募するか決めていない | 最適 |
| 業界の情報を集めたい | 有効 |
| 職種の実態を知りたい | 有効 |
| すでに応募を決めている | 選考に直接進んでよい |
| 転職の意思が固まっていない | 有効 |
「転職の意思が固まっていない」段階でも、受けてよいです。
むしろ、この段階で情報を取ることが、方向を決める材料になります。
その場合、正直に伝えてください。
「現時点では、転職するかどうかも含めて検討している段階です。まずはお話を伺えればと思っております。」
企業側も、その前提で対応します。
スカウトへの返信の仕方については、専用の記事にまとめています。
9. よくある質問
カジュアル面談は、本当に選考ではないのですか?
形式上は選考ではありませんが、評価はされています。面談後に選考へ進めるかどうかは、その日の印象で分かれます。「調べてきているか」「話が噛み合うか」は見られています。
服装はどうすればいいですか?
「私服可」と明示されていない場合は、オフィスカジュアルが無難です。ジーンズやTシャツは避けてください。オンラインでも、上半身がきちんと見える服装にしてください。
志望動機は必要ですか?
面接ほど作り込む必要はありません。ただし、「なぜこの会社の話を聞きたいと思ったか」は答えられるようにしてください。「スカウトをいただいたので」だけでは弱くなります。
質問が思いつきません。
第4章の7項目を、そのまま使ってください。特に「入社された方がギャップを感じやすい点」「この職種で今、最も課題になっていること」の2つは、有用な情報が返ってきます。
転職の意思が固まっていなくても、受けていいですか?
受けてよいです。正直に「検討している段階です」と伝えてください。むしろ、この段階で情報を取ることが、方向を決める材料になります。
職務経歴書は必要ですか?
必須ではありませんが、あると話が具体的になります。持参または画面共有できる状態にしておくと安心です。提出を求められた場合は、後日送付でも構いません。
面談後、連絡は必要ですか?
必要です。選考に進む場合も、進まない場合も、その日のうちに連絡してください。連絡しないまま終わるより、はるかに印象が良くなります。
年収について聞いてもいいですか?
この場では早すぎます。ただし、募集要項に記載がなく、応募の可否に関わる場合は聞いて構いません。「差し支えなければ、想定される年収のレンジを伺えますでしょうか」という形にしてください。
10. まとめ:面談前にやる3つのこと
カジュアル面談の目的は、選ばれることではなく、情報を取ることです。
そして、面談の質は、用意した質問の数で決まります。
質問がなければ、会社説明を聞いて終わります。
面談前にやること
① 第4章の7項目から、質問を5つ以上選んでメモする
② 会社のサービス・事業内容を確認する(15分)
③ 現在の業務の説明(30秒)と、転職理由(1文)を用意する
目安時間:合計40分
①を必ずやってください。
私は1社目で質問を用意せずに行き、60分のうち50分が会社説明でした。
そして、「何かご質問はありますか」に「特にありません」と答えました。
その後、企業からの連絡はありませんでした。
この先、読むべき記事
- スカウトメールの返信|第二新卒が見分ける基準と文面5パターン(スカウトへの返信)
- 面接の逆質問|第二新卒がそのまま使える30例と聞いてはいけない質問(質問の作り方)
- 企業研究のやり方|第二新卒が30分で終わらせる5つの情報源(事前の調べ方)
- 転職エージェントの面談|第二新卒が聞かれる12のことと準備しておくもの(エージェント面談との違い)
- 面接の服装|第二新卒の「私服可」の正解と業界別の身だしなみ(服装の判断)
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。