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SaaS営業の志望動機|未経験・第二新卒の例文5パターンと落ちる書き方【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月6日 読了 約15分
SaaS営業の志望動機|未経験・第二新卒の例文5パターンと落ちる書き方【2026年版】

SaaS営業の志望動機で、多くの応募者はこう書きます。

「成長市場であるSaaS業界で、営業として成長したいと考えています」

これは落ちます。

理由は2つあります。

1つ目は、全員が書くから。SaaS業界は志望者が多く、この書き方に収束します。

2つ目が本質的です。

「なぜSaaSなのか」が、市場の成長性でしか説明されていません。

市場が伸びていることは、応募者の話ではなく業界の話です。

SaaS営業が他の営業と違うのは、「売って終わりではない」点です。

月額で課金され、使われなければ解約されます。無理に押し込んだ契約は、会社にとってマイナスになります。

この構造を理解した上で選んだかどうかが、志望動機で問われています。

この記事では、SaaSを選ぶ理由の作り方、例文5パターン、落ちる型、面接での追撃質問への答え方を整理します。

1. 結論:志望動機に入れる3要素

  1. 続く契約を作る仕事を選んだ理由
  2. 前職の経験との接続
  3. その会社のサービスを選ぶ理由

1番目が最も重要です。

「成長市場だから」ではなく、「売り方が自分に合っているから」という構造にしてください。

書き方読み手の判断
「成長市場だから」業界の話、全員が書く
「IT業界に興味がある」職種を選んでいない
「押し込む営業に疑問があった」前職の否定に見える
「続く契約を作る売り方が合う」構造を理解している

3行目に注意してください。

前職を否定する形で書くと、次も同じことを言う人に見えます。

「前職が悪い」ではなく、「この売り方のほうが自分に合う」という形にしてください。

2. 「なぜSaaSか」の作り方

使える型は3つです。

中身
続く契約を作りたい解約率を意識した経験がある
顧客の課題から入りたい商材ありきではない提案
使われるまで関わりたい納品後のフォロー経験

1番目が最も自然です。

前職で継続契約を扱っていた人は、この型がそのまま使えます。

通信、保険、サブスク型のサービス、リース、保守契約。いずれも、続くことが前提の商材です。

「前職では通信サービスの契約を担当し、3ヶ月以内の解約率を意識して提案していました。合わないプランを勧めると、契約は取れても後で解約になるためです。契約後に使われ続けるかどうかが評価に直結するSaaSの営業に、同じ考え方で取り組みたいと考えました」

これで、「なぜSaaSか」が成立します。

継続商材の経験がない場合

「納品後に関わった経験」で代替できます。

売った後に、使われているかを確認した経験があれば書いてください。

「前職では機器の販売を担当していましたが、納品後の稼働状況を四半期ごとに確認する運用を自分で作っていました。売って終わりではなく、使われているかまで見るほうが、結果的に追加の受注につながっていました」

この経験は、SaaS営業の考え方と直結します。

3. 会社を選ぶ理由の作り方

ここで多くの人がつまずきます。

サービスの内容を説明するだけになりがちだからです。

使うべき型は1つです。

「そのサービスが解決している困りごとを、自分が知っている」

書き方強さ
「貴社のサービスは○○という特徴があり」弱い(調べただけ)
「理念に共感しました」弱い
「前職で○○に困っていた。貴社はそれを解決している」強い
「前職の顧客が○○に困っていた」強い

3行目と4行目が強い。

自分か、自分の顧客が困っていたことを、そのサービスが解決している。この接続があると、志望動機が具体的になります。

「前職では受注の管理を手作業で行っており、月末に3日間かけて集計していました。貴社のサービスは、この作業を自動化するものだと理解しています。同じ状況にある会社が多いことは、前職の取引先を見ていて感じていました」

この書き方であれば、他社では使えない志望動機になります。

困っていた経験がない場合

サービスの対象となる業種を、前職で見ていたかで探してください。

「前職で担当していた業界の企業向けのサービス」であれば、その業界を知っていること自体が強みです。

「前職では製造業向けの営業を担当しており、この業界の意思決定の流れを理解しています。貴社のサービスは製造業を主な対象とされていると伺い、業界知識を活かせると考えました」

4. 例文5パターン

そのまま使える形で5つ用意しました。固有名詞を自分のものに差し替えてください。

例文1:継続商材の営業から

前職では通信サービスの法人営業を担当し、月に約25件の商談を扱っていました。契約後の解約が起きやすい商材のため、提案時に利用の見込みと運用体制を必ず確認し、合わない場合は時期を改めるご提案に切り替えていました。結果として、担当分の1年以内の解約率は部署平均を下回っています。契約後に使われ続けるかどうかが評価に直結するSaaSの営業は、この考え方をそのまま活かせる領域だと考えました。貴社のサービスは、前職の取引先が手作業で行っていた○○の業務を自動化するものだと理解しており、困りごとの実感を持って提案できると考えております。

例文2:有形商材の法人営業から

前職では製造業向けの機器販売を担当し、年間約40件の商談を扱っていました。導入判断に3〜6ヶ月かかる商材のため、初回訪問で決裁の流れと運用担当を必ず確認する進め方を取っています。また、納品後の稼働状況を四半期ごとに確認する運用を自分で作り、追加受注につなげてきました。売って終わりではなく、使われているかまで関わる営業を続けたいと考え、SaaSの領域を志望しています。貴社は製造業を主な対象とされていると伺い、業界の意思決定の流れを理解している点を活かせると考えました。

例文3:無形商材の営業から

前職では広告枠の提案営業を担当し、月に約25件の商談を扱っていました。効果が出ない提案は翌期の継続に至らないため、先方の目標の数字と、それを追っている担当者の評価軸を必ず確認していました。目標が定まっていない先には時期を改めるご提案をしており、担当先の継続率は8割を維持しています。継続が前提の商材を扱う点で、SaaSの営業は同じ考え方が必要だと理解しました。貴社のサービスは、前職でも課題になっていた○○の管理を効率化するものだと理解しており、必要性を実感を持って説明できると考えています。

例文4:インサイドセールス・内勤営業から

前職では問い合わせへの一次対応を担当し、月に約200件を扱っていました。商談化率が頭打ちだった際、商談化しなかった理由を分類したところ、4割が決裁に関与しない方からの問い合わせでした。ヒアリング項目に決裁者の関与を追加した結果、商談化率は15%から22%に改善しています。数字を見て進め方を変える営業を続けたいと考えており、指標が細かく設計されているSaaSの営業を志望しました。貴社は分業体制での営業を取られていると伺い、その中で数字を追いながら経験を積みたいと考えております。

例文5:カスタマーサポートから営業へ

前職ではソフトウェアのサポート窓口を担当し、月間約400件に対応していました。解約の申し出があった顧客の利用状況を確認したところ、8割が特定の機能を一度も使っていないことが分かり、導入から1ヶ月時点で案内を送る運用を提案しています。実施後、該当層の解約率は6%から3.5%に下がりました。使われるかどうかで結果が決まる構造を、サポート側から見てきた経験があります。今後は提案の段階から関わり、続く契約を作る側に立ちたいと考え、貴社を志望いたしました。

5. 応募先別の書き分け

応募先強調すること
大手企業向け決裁の流れ、長い商談期間
中小企業向け商談数、回転の速さ
インサイドセールス採用件数、数字の管理
フィールドセールス採用提案の中身、決裁への働きかけ
業界特化型のサービスその業界の実務経験

5行目が最も強い材料になります。

特定の業界向けのサービスでは、その業界の経験がそのまま武器です。

飲食向けなら飲食の経験、医療向けなら医療の経験、建設向けなら建設の経験。

営業経験が浅くても、業界を知っていることで通る場合があります。

前職の業界向けのサービスを提供している会社は、必ず候補に入れてください。

6. 落ちる志望動機5つ

書き方どう受け取られるか
「成長市場だから」業界の話、全員が書く
「IT業界に興味がある」職種を選んでいない
前職の営業を否定する次も同じことを言う
「理念に共感しました」調べただけ
サービスの説明で終わる自分との接続がない

5行目が最も多い。

「貴社のサービスは○○という特徴があり、△△の課題を解決しています」で終わっている志望動機は、非常に多い。

これは、サイトに書いてあることの要約です。

必要なのは、その困りごとを自分が知っているという接続です。

「前職で同じことに困っていた」「前職の顧客が同じ状況だった」の一文を必ず入れてください。

7. 面接で追撃される3問

質問1:「なぜSaaSなのですか」

必ず聞かれます。

「前職も継続課金の商材で、契約後に使われ続けるかが結果を左右する構造でした。合わない提案をすると、契約は取れても後で解約になります。この構造の中で数字を作る進め方に手応えを感じており、同じ考え方で取り組める領域として選びました」

「成長しているから」は避けてください。

質問2:「当社のサービスをどう売りますか」

準備なしでは答えられません。

事前に、そのサービスが「誰の、どんな作業を、どう変えるか」を1文にまとめておいてください。

「○○の作業を手作業で行っている企業が対象だと理解しています。まず、その作業に月何時間かけているかを伺うところから始めると思います」

完璧に当てる必要はありません。仮説を持って臨んだ形跡があれば十分です。

質問3:「他にどこを受けていますか」

SaaS業界では、複数社を受けているのが前提です。

隠す必要はありません。

「同じく業務の効率化を扱われている○社と、○社を受けております。共通しているのは、対象となる業務が明確なサービスであるという点です」

受けている会社に共通点があると、軸があると判断されます。

8. 進め方と時間配分

時期やること
応募の2週間前前職の「続く契約」の経験を3つ書き出す
1週間前応募先のサービスが解決する困りごとを1文で書く
応募前前職での接続を1文で書く
面接前サービスの対象と使い方を確認

2行目と3行目が本体です。

この2文が書ければ、志望動機は8割完成します。

残りは、前職の実績と、続く契約を選ぶ理由です。

志望動機は使い回さない

SaaS業界では、複数社を受けるのが普通です。

ただし、志望動機の後半3〜4行は、必ず会社ごとに書き直してください。

前半(続く契約を選ぶ理由、前職の経験)は共通で使えます。

後半(そのサービスとの接続)だけを変える構成にすると、効率的です。

9. よくある質問

Q. 未経験でもSaaS営業になれますか

営業経験があれば、入口は広い領域です。

商材の知識より、商談の型を持っているかが評価されます。他業界の営業経験がそのまま材料になります。

Q. IT の知識は必要ですか

書類の段階では不要です。

面接前に、応募先のサービスが何をするものかを説明できる程度にしておけば十分です。技術的な仕組みまで理解する必要はありません。

Q. 営業経験がない場合はどうしますか

インサイドセールスから入る道筋があります。

件数を扱った経験(サポート、事務、販売)があれば、材料になります。

Q. 「成長市場」に触れてはいけませんか

理由の中心に置かないでください。

最後に1文だけ触れるのは構いません。ただし、それが主な理由だと読まれると弱くなります。

Q. 前職の営業への不満を書いてもいいですか

書かないでください。

「押し込む営業が嫌だった」と書くと、前職を否定する形になります。「この売り方のほうが合う」という形に変えてください。

Q. サービスを実際に使ってみるべきですか

可能であれば有効です。

無料で試せるサービスであれば、触ってみた経験は面接で強い材料になります。ただし、必須ではありません。

Q. 志望動機は何字くらいが適切ですか

300〜500字が目安です。

例文の1つ分がこの分量です。長く書くほど良いわけではありません。

Q. 複数社に応募する場合、どう書き分けますか

後半3〜4行だけを変えてください。

続く契約を選ぶ理由と前職の経験は共通で使い、そのサービスとの接続だけを会社ごとに書いてください。

10. まとめ:今週やる3つのこと

1. 前職で「続く契約」を意識した経験を3つ書き出す。解約率、更新、リピートのどれかです。

2. 応募先のサービスが解決する困りごとを、1文で書く。「誰の、どんな作業を、どう変えるか」です。

3. その困りごとと、自分または前職の顧客との接続を1文で書く。これが最も差がつきます。

「成長市場」を使わずに書けたら完成です。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。