第二新卒のキャリアを深掘りする。
面接対策

インサイドセールスの面接|第二新卒が聞かれる想定問答12と答え方【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月5日 読了 約18分
インサイドセールスの面接|第二新卒が聞かれる想定問答12と答え方【2026年版】

〜インサイドセールスの面接は、「断られ続けても続けられるか」を見ています〜

インサイドセールスは、第二新卒が未経験からSaaS業界に入る、最も広い入口です。

訪問をせず、電話とメールで見込み顧客と接点を作り、商談につなげる職種です。

そして、面接には明確な特徴があります。

「断られること」への向き合い方が、必ず問われます。

インサイドセールスは、1日に30〜80件の架電をして、そのうち商談になるのは数件です。

つまり、業務時間の大半は「断られている時間」です。

ここに耐えられるかどうかが、採用の判断で最も重視されます。

そして、耐えられることを「精神論」ではなく「仕組み」で説明できる人が通ります。

この記事では、一次・二次・最終の段階別に12問と、数字の語り方を整理します。

1. 結論:インサイドセールスの面接は3つの軸で採点されている

見られること段階
数字で管理できるか架電数・接続率・商談化率を意識できるか一次・二次
断られ続けても続けられるか精神論ではなく仕組みで説明できるか全段階
フィールドセールスと連携できるか渡した後のことまで考えられるか二次・最終

③が、意外と見落とされます。

インサイドセールスは、商談を作って終わりではありません。

作った商談が受注につながるかどうかまでが、実質的な評価になります。

「数だけ作って、質が低い」インサイドセールスは、フィールドセールスから信頼されなくなります。

この構造を理解しているかが、二次以降で問われます。

2. 一次面接(人事・ISリーダー)で聞かれる5問

2-1. Q1「自己紹介をお願いします」

「前職では、通信系の代理店で個人向けの営業を1年半担当しておりました。店頭での接客が中心で、1日平均15組のお客様に対応し、月の契約件数は平均22件でした。断られることが前提の環境で、断られた理由を分類して記録し、翌月のトークを変えるということを続けてきました。この、数字を見ながら改善する仕事を、より仕組みとして回せる環境でやりたいと考え、インサイドセールスを志望しております。」

「断られた」経験を、自己紹介の段階で出してください。

この職種では、それが強みになります。

2-2. Q2「インサイドセールスの仕事は、どんな仕事だと思いますか」

浅い答え深い答え
電話をかける仕事見込み顧客の中から、商談になる相手を見つける仕事
アポを取る仕事フィールドセールスが受注できる状態にして渡す仕事
内勤の営業マーケティングと営業の間をつなぐ仕事

回答例

アポイントの数を作ることが目的ではなく、受注につながる商談を渡すことが目的だと理解しています。マーケティングが集めたリードに対して、課題があるか、予算や決裁のタイミングが合うかを確認して、フィールドセールスが提案できる状態にして渡す仕事だと考えています。

「受注につながる商談を渡す」という言い方を必ず入れてください。

2-3. Q3「なぜインサイドセールスを志望するのですか」

回答例

「前職の店頭営業では、目の前のお客様に対応することはできましたが、来店されない方には何もできませんでした。

こちらから接点を作りにいく形の営業に関心を持ちました。また、店頭では1日15組が上限でしたが、電話とメールであれば、より多くの方に接触できます。数を回して確率を上げる仕事に向いていると考えています。

2-4. Q4「1日に何件くらい架電できると思いますか」

この質問は、業務の実態を理解しているかを見ています。

回答例

企業やターゲットによって幅があると理解していますが、一般的には1日30〜80件程度と伺っています。ただ、件数そのものより、接続できた件数と、その中で商談になった件数を見るべきだと考えています。

御社では、1日あたりどのくらいの架電数が目安でしょうか。

「件数より接続率と商談化率」という視点を出してください。

そして、最後に質問を返すと、実態を知ろうとしている姿勢が伝わります。

2-5. Q5「なぜ弊社ですか」

回答例

御社のサービスは、導入事例を拝見すると、業務時間の削減という明確な効果が数字で出ています。『月20時間かかっていた作業が3時間になった』という記載がありました。

こうした具体的な効果があるサービスであれば、電話の短い時間でも価値を伝えやすいと考えています。

インサイドセールスの面接では、「この製品を電話で説明できるか」という視点が有効です。

3. 二次面接(ISマネージャー・営業責任者)で聞かれる4問

3-1. Q6「1日50件かけて、1件も商談にならなかった日があります。翌日どうしますか」

この質問(またはその変形)が、必ず出ます。

「気持ちを切り替えて頑張ります」は、最も評価されない答えです。

回答例

まず、50件の内訳を確認します。そもそも接続できたのが何件か。接続したうち、話を聞いてもらえたのが何件か。接続すらできていないなら、架電の時間帯やリストの問題です。

接続はできているのに商談にならないなら、トークの問題です。断られた理由を分類して、どこで断られているかを見ます。冒頭で切られるのか、課題は聞けたが次につながらないのか。

そのうえで、翌日は1つだけ変えて試します。複数変えると、何が効いたか分からなくなるためです。」

「内訳を見る→原因を絞る→1つだけ変える」の3段階です。

この答え方ができると、軸①と②の両方を同時に示せます。

3-2. Q7「フィールドセールスから『商談の質が低い』と言われたら、どうしますか」

軸③を見る質問です。

回答例

まず、どの商談がどう低かったのかを具体的に聞きます。『質が低い』だけでは、何を変えればいいか分かりません。

次に、渡す基準をすり合わせます。予算の有無を確認すべきなのか、決裁者に会えることを条件にすべきなのか。基準が共有されていないと、同じことが繰り返されます。

そのうえで、渡す前に確認する項目を追加します。件数は一時的に減りますが、受注率が上がるなら全体としては正しいと考えています。」

「件数が減ってもよい」と言えることが重要です。

数だけを追う人は、この職種では長期的に評価されません。

3-3. Q8「断られ続けることに、どう向き合いますか」

精神論で答えないでください。

回答例

断られることを、個人への否定として受け取らない仕組みを作ります。

前職でも同じ状況でしたので、具体的には『断られた理由を分類して記録する』ことをしていました。タイミングが合わない、予算がない、既に他社を使っている、そもそも担当が違う。分類すると、大半は自分の話し方とは関係ない理由だと分かります。

記録に変えると、断られること自体が材料になります。

「記録に変える」という発想を出してください。

感情の問題を、作業に変換できる人が続きます。

3-4. Q9「前職で、数字を改善した経験を教えてください」

回答例

「店頭営業で、契約率が月によって大きくぶれることが課題でした。

そこで、断られた理由を5つに分類して、3ヶ月間記録しました。すると、全体の4割が『今すぐ必要ではない』という理由でした。

それまでは、その場で契約にならなければ終わりにしていましたが、連絡先を伺って3ヶ月後に再度ご案内する運用に変えました。結果として、月の契約件数が18件から22件に増えました。」

「分類した→気づいた→運用を変えた→数字が動いた」の4段階です。

4. 最終面接(役員・営業本部長)で聞かれる3問

4-1. Q10「3年後、どうなっていたいですか」

インサイドセールスは、その後のキャリアの分岐が広い職種です。

回答例

1年目は、架電と商談化の数字を安定して出せる状態を目指します。

2〜3年目は、フィールドセールスに進むか、インサイドセールスの仕組みを設計する側に回るかを考えたいです。現時点では、後者に関心があります。トークやリストの設計を、チーム全体に効かせる仕事です。」

「フィールドセールスに早く行きたい」だけだと、インサイドセールスを通過点としか見ていないと受け取られます。

4-2. Q11「1日中電話をかける仕事ですが、大丈夫ですか」

回答例

問題ありません。前職も、1日中お客様と話す業務でした。

ただ、1日中集中し続けるのは難しいと考えているので、時間帯によって業務を分けたいです。接続率の高い時間帯に架電を集中させ、それ以外の時間でリストの整理やメールの作成をする、という形が現実的だと考えています。御社では、そうした運用をされていますでしょうか。

4-3. Q12「他社の選考状況を教えてください」

「現在、3社の選考が進んでおります。いずれもSaaS企業のインサイドセールスです。御社が第一志望です。」

5. 面接前日の準備(75分)

#やること時間
1応募先のサービスを触る/導入事例を3件読む25分
2Q6の「内訳→原因→1つ変える」を声に出す15分
3Q8の「断られた理由を分類する」話を1本仕上げる15分
4自己紹介60秒を3回音読10分
5逆質問を3つ書き出す10分

1が最も重要です。

インサイドセールスは、電話の短い時間で製品の価値を伝える仕事です。

面接で「この製品を、電話で30秒で説明してください」と言われることがあります。

導入事例を読んでおくと、この質問に答えられます。

逆質問の例

質問何が分かるか
「1日あたりの架電数の目安を教えてください」業務量
「SDRとBDR、どちらの役割になりますか」担当範囲
「フィールドセールスとの商談の受け渡し基準はありますか」連携の成熟度

3つ目を聞くと、軸③を理解していることが伝わります。

6. 落ちる回答の型5つ

#なぜ落ちるか
Q8に「気持ちを切り替えます」と答える精神論。再現性がない
数字が1つも出てこない管理できない人に見える
「早くフィールドセールスに行きたい」通過点としか見ていない
Q7で「件数を維持したまま質も上げます」トレードオフを理解していない
応募先のサービスを説明できない電話で伝えられないと判断される

7. SDRとBDRの違いを押さえる

インサイドセールスは、役割によって2つに分かれます。

役割対象やること
SDR(反響型)資料請求・問い合わせをした企業温度の高いリードに対応
BDR(新規開拓型)接点のない企業こちらから接点を作る

未経験からはSDRの方が入りやすくなります。

相手が既に関心を示しているため、断られる度合いが低いためです。

BDRは、いわゆる新規開拓に近く、断られる頻度が高くなります。

面接で「SDRとBDR、どちらを担当することになりますか」と必ず確認してください。

そして、志望動機を書くときも、この2つで内容を変えてください。

詳しくは、インサイドセールスの志望動機の記事にまとめています。

8. 面接で見られている振る舞い

場面見られていること
話し方聞き取りやすいか(電話が業務のため)
声の大きさ小さすぎないか
話の長さ1分を超えていないか
質問への反応間が空きすぎないか

この職種では、話し方そのものが評価対象です。

電話で仕事をするため、聞き取りやすさが実務能力に直結します。

オンライン面接の場合、マイクの品質も確認しておいてください。

音声が途切れる、こもるといった状態は、この職種では特に不利になります。

9. よくある質問

インサイドセールスは未経験でも入れますか?

入れます。SaaS業界では、第二新卒の採用が最も活発な職種の1つです。営業経験があると有利ですが、接客・販売の経験でも接続できます。

テレアポと何が違いますか?

目的が違います。テレアポはアポイントの獲得が目的ですが、インサイドセールスは受注につながる商談を作ることが目的です。顧客の課題や予算、決裁の状況まで確認してから渡す点が異なります。

1日何件くらい架電しますか?

企業とターゲットによりますが、30〜80件が一般的な範囲です。BDRの方が件数は多くなる傾向があります。面接で「1日あたりの目安」を必ず確認してください。

数字のノルマは厳しいですか?

架電数、商談化数などの目標が設定されるのが一般的です。ただし、フィールドセールスの受注ノルマとは性質が異なります。面接で「どの数字が評価対象になりますか」を確認してください。

フィールドセールスに異動できますか?

多くの企業で、その道筋があります。インサイドセールスで製品と顧客を理解してから、フィールドセールスに移る形です。ただし、企業によって異動の実績が異なるため、面接で確認してください。

リモートワークはできますか?

職種の性質上、リモートと相性が良い職種です。電話とオンラインが業務の中心のためです。ただし、企業の方針によるため、求人票と面接で確認してください。

声が小さいと言われますが、不利ですか?

改善が必要です。電話が業務の中心のため、聞き取りやすさは実務能力に直結します。面接の前に、自分の声を録音して聞き返してください。意識するだけで変わります。

年収はどのくらいですか?

SaaS企業のインサイドセールスは、固定給に加えてインセンティブが設定されることが多くあります。ただし、フィールドセールスよりインセンティブの比率は低い傾向があります。求人票の提示額と、インセンティブの仕組みを確認してください。

10. まとめ:前日にやる3つのこと

インサイドセールスの面接で最も問われるのは、断られ続けても続けられるかです。

そして、それを精神論ではなく仕組みで説明できる人が通ります。

前日にやること

応募先のサービスの導入事例を3件読む(電話で30秒で説明できるように)

「1日50件かけて0件だったら」の答えを、内訳→原因→1つ変える、の順で声に出す

前職で「断られた理由を分類した」経験を1本書き出す(なければ、断られた理由を今から5つに分類してみる)

目安時間:合計55分

③がない場合でも、今から作れます。

前職で断られた場面を思い出し、理由を5つに分類してみてください。それ自体が、面接で話せる材料になります。

この先、読むべき記事

この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。