営業企画の面接|第二新卒が聞かれる想定問答13と評価される答え方【2026年版】
〜「現場を知っているので」と答えた瞬間に、面接官の関心が切れます。段階別の想定問答13を、回答例つきで置いておきます〜
営業企画の面接には、他の職種にない独特の緊張感があります。面接官の多くが、元トップ営業だからです。
現場を経験した人が面接官に座っているので、「現場の気持ちがわかります」は通用しません。相手のほうが現場を知っています。その面接官が知りたいのは、現場を経験したうえで、それを組織の仕組みに変換できるかの一点です。
私自身、この職種の面接を受けて最初は全滅し、答え方を変えてから通りました。この記事では、未経験・第二新卒が営業企画の面接で聞かれる想定問答13を、一次・二次・最終の段階別に、回答例つきで整理します。
1. 結論:営業企画の面接は3つの軸で採点されている
営業企画の面接で見られている3軸
① 分解力:営業成績を、商談数・受注率・単価に分けて語れるか
② 横展開:自分の工夫を、他人が使える形にした経験があるか
③ 現場を動かす力:反発が出たときに、押し切らず設計し直せるか
未経験者が落とすのが①、内定が決まるのが②、二次で差がつくのが③です。
13問すべては、この3軸のどれかを測るために聞かれています。
2. 一次面接(人事・企画メンバー)で聞かれる4問
2-1. Q1「営業を続ける選択肢はなかったんですか」
必ず聞かれます。営業を否定した瞬間に落ちます。
「営業の仕事自体にやりがいはありました。ただ、自分の成果が伸びても、それが自分一人の中で完結してしまうことに物足りなさを感じるようになりました。自分がうまくいった理由を型にして共有したとき、部署全体の数字が動いた経験のほうが手応えが大きく、そちらを本業にしたいと考えています」
2-2. Q2「前職の営業実績を、数字で教えてください」
達成率だけを並べると、①で減点されます。分解して答えてください。
「中小企業向けの広告商材で、平均単価は60万円前後、常時40社ほどを担当していました。2年目の上期は目標比92%と未達でしたが、失注案件を振り返ると初回訪問で決裁者と決裁手順を確認できていない案件の失注率が明らかに高いとわかり、初回のヒアリング項目を3つに固定しました。下期は目標比112%、受注までの期間も平均2週間短縮しています」
未達の期を先に出してから改善を語ると、信憑性が一段上がります。
2-3. Q3「営業企画は何をする仕事だと思いますか」
職種理解の確認です。「営業を支える仕事」は減点になります。
「営業組織の数字に責任を持って、そこから逆算して設計する仕事だと理解しています。具体的には目標と予算の配分、案件の可視化、勝ちパターンの型づくり、ツールと業務フローの設計。支援というより、営業が何をどの順でやるかを決める側だと考えています。求人票を拝見した限り、貴社では特に案件の可視化と型づくりの比重が大きいと理解しました」
2-4. Q4「入社したら最初の3か月で何をしますか」
「1か月目は、既存の案件管理データと、直近1年の受注・失注の記録を読み込みます。2か月目からは、成績上位のメンバーと下位のメンバーで、商談数・受注率・単価のどこに差があるかを分解して確認したいです。3か月目に、差がいちばん大きかった1点に絞って、改善の仮説を持って現場に入る形にしたいと考えています」
3. 二次面接(企画責任者・営業部長)で聞かれる6問
二次が山場です。②と③が本格的に見られます。
3-1. Q5「部署全体の受注率が落ちています。何をしますか」
①を直接測る質問です。「研修をやります」と即答すると落ちます。
「まず、全員が落ちているのか、一部のメンバーだけかを分けます。全員なら市場や競合、あるいは商材や価格の変化が疑わしく、一部なら個人のスキルか担当割りの問題です。次に、商談のどの段階で落ちているかを確認します。初回商談から次回アポへの移行なのか、提案後の決裁で止まっているのかで打ち手が変わるためです。段階を特定する前に研修を打っても、当たらない可能性が高いと考えています」
3-2. Q6「あなたの工夫を、他の人に広げた経験はありますか」
②を直接聞く質問です。ここに答えられる応募者が非常に少ないので、用意しておくと決定打になります。
「前職で、自分の担当顧客だけ更新率が高かった理由を分析したところ、掲載開始1か月後に必ず架電して3点を確認していたことが差でした。これをチェックリスト化して部署で共有し、翌期の部署全体の更新率が6ポイント改善しています。ただ、最初は項目を5つ作って現場から多すぎると言われ、実際には運用されませんでした。効果の大きい3つに絞り直してから定着したので、正しさより続けられる形にすることを優先すべきだったと考えています」
3-3. Q7「現場が新しい仕組みに従ってくれないとき、どうしますか」
③を測る質問です。「粘り強く説明します」も「上から通します」も不正解です。
「反発が出るのは、多くの場合『現場の手間が増えるのに、現場の得が見えない』ときだと考えています。なので、まずその仕組みで現場側が何を得られるかを先に示せる形にしたいです。それでも動かない場合は、いきなり全員に展開せず、協力してくれる1人と一緒に運用して結果を出し、その事例を持って広げる順序にします。号令だけで動く組織はないと思っています」
3-4. Q8「営業目標は、どう決めるべきだと思いますか」
「積み上げとトップダウンの両方が必要だと考えています。過去実績の積み上げだけだと現状維持になり、経営目標を割るだけだと現場が納得しません。実務としては、既存顧客の継続分と新規で必要な分を分けて、新規分を商談数と受注率に分解して、必要な行動量が現実的かを確認する形になると思っています。ただ、この配分は組織の状況で変わるので、貴社での決め方をまず伺いたいです」
3-5. Q9「Excelはどの程度使えますか」
実務スキルの確認です。盛らずに、使った目的で答えてください。
「VLOOKUPとピボットテーブルは日常的に使っていました。前職では、案件管理表から月次の商談数と受注率を業種別に出す集計をピボットで組んでいます。マクロは書けません。BIツールの経験もありませんが、何を見たいかを定義して集計する部分はやってきたので、ツールの操作は入社後に覚えられると考えています」
できないことを正直に言ったうえで、「定義する部分はできる」と接続するのが最も評価されます。
3-6. Q10「SFAの入力率が低いチームがあります。どうしますか」
現場でよくある論点です。
「入力率が低い原因は、多くの場合『入力の手間に対して、入力した人の得がない』ことだと考えています。まず入力項目のうち、実際に使われているものと使われていないものを分けるところから始めたいです。前職の話ではありませんが、必須項目を減らして受注時だけ詳細を求める形に変えた例を聞いたことがあり、現実的な打ち手だと思っています。そのうえで、入力されたデータが現場に返る形(自分の数字が見える等)を作ると、入力の動機が生まれると考えています」
4. 最終面接(役員・事業責任者)で聞かれる3問
4-1. Q11「弊社の営業組織の課題は何だと思いますか」
推測で構いません。むしろ推測が求められています。
「求人一覧を拝見すると、営業職を◯名募集されていました。だとすると、新しく入った方が早く立ち上がる仕組みがあるかどうかが、事業の伸びを左右する局面ではないかと推測しています。人数が増えるほど、属人的なやり方のままでは全体の平均が下がるので、勝ちパターンを型にする優先度が高いのではないかと考えました」
4-2. Q12「3年後、どうなっていたいですか」
「3年後には、営業組織の数字を見て、どこに手を打つべきかを自分で判断して設計できる状態になっていたいです。言われた集計を出すのではなく、何を見るべきかを決める側になりたいと考えています」
4-3. Q13「最後に質問はありますか」
次から3つ選んでください。
- 「成績上位のメンバーと平均のメンバーで、いちばん差が出ているのはどの指標ですか」
- 「案件の管理は、どのツールでどこまで運用できていますか」
- 「新しく入った営業が一人前になるまでの期間はどのくらいですか」
- 「営業企画と営業現場の間で、意思決定はどう分かれていますか」
- 「このポジションが最初の半年で期待されているアウトプットは何ですか」
1と5は必ず入れてください。1は分解の視点を示せますし、5は求人票では読み取れない「企画寄りか推進寄りか」がはっきりします。
5. 面接前日の準備(90分)
| 時間 | やること | 使う質問 |
|---|---|---|
| 30分 | 自分の営業実績を「商談数・受注率・単価」に分解して紙に書く | Q2・Q5 |
| 25分 | 「自分だけがやっていたこと」と「広げた結果」を書き出す | Q6 |
| 20分 | 応募先の求人一覧を開き、営業職の募集人数をメモ | Q11 |
| 15分 | 逆質問を3つ選ぶ | Q13 |
配点がいちばん高いのはQ6です。ここに具体例を出せるかどうかで、二次を通過できるかがほぼ決まります。失敗を含めて話せると、さらに強くなります。
6. 落ちる回答の型5つ
| NG型 | 具体例 | なぜ落ちるか |
|---|---|---|
| 現場代表型 | Q3に「現場を支える仕事」 | 設計する側だという理解がない |
| 個人成績型 | Q2に「達成率120%を3期」 | 分解がない。他人を動かした証拠もない |
| 研修型 | Q5に「研修をやります」 | 原因を特定せず打ち手に飛んでいる |
| 号令型 | Q7に「粘り強く説明します」 | 現場が動かない理由を構造で見ていない |
| 盛り型 | Q9に「マクロも書けます」 | 入社後に必ずバレる。信頼を失う |
盛り型は特に危険です。営業企画はExcelを毎日使う職種なので、入社直後に実力がわかります。できないことは正直に伝えて、「定義する部分はできる」で接続してください。
7. 私が全滅した面接と、通った面接
冒頭に書いたとおり、私は最初この職種で全滅しています。何が違ったかを実物で並べます。
落ちた面接
面接官「営業企画で何をやりたいですか」
私「営業の現場を知っているので、現場が使いやすい資料や仕組みを作りたいです」
面接官「……なるほど。他にはありますか」
通った面接
面接官「営業企画で何をやりたいですか」
私「前職で、更新率が高い担当者と低い担当者の差が個人の工夫でしか説明できない状態でした。自分は掲載開始1か月後に必ず電話して3つのことを聞いていたんですが、決まりではなかったので誰もやっていなかった。その3つをチェック項目に落として共有したら、翌期の部署全体の更新率が上がりました。同じことを、御社では商談プロセス全体でやりたいです」
話している事実は同じ期間の、同じ経験です。違うのは、後者が「個人技を、他人が使える形にした」という構造で説明している点だけでした。面接官が知りたかったのは、私が現場を知っているかではなく、現場の知恵を仕組みに変換できるかでした。
8. 課題(ワークサンプル)が出たときの攻略
営業企画では、二次前後で課題が出る企業があります。
| 課題の型 | 求められていること |
|---|---|
| 「この営業データから示唆を出してください」 | 分解の切り口。何で分けたかが評価対象 |
| 「営業目標の配分案を作ってください」 | 積み上げと目標の両方に触れているか |
| 「営業資料を改善してください」 | 見た目ではなく、誰に何を伝えるかの整理 |
共通して効くのは、冒頭1枚に「置いた仮定」と「見たかった切り口」を書くことです。データの示唆を出す課題では、切り口を3つ試して1つに絞る過程まで書くと、思考の再現性が伝わります。スライドは5〜7枚で十分です。
9. よくある質問
営業企画の面接は何回ありますか
一次(人事または企画メンバー)・二次(企画責任者または営業部長)・最終(役員)の3回が標準です。二次前後に課題が出る企業が一定数あります。営業部長が面接に出てくる場合、③の「現場を動かせるか」がより強く見られます。
営業経験は何年必要ですか
2〜3年が一般的な目安ですが、1年半でも移れます。私自身、営業2年強で転換しています。期間より「横展開の証拠が1つあるか」のほうが効きます。
「自分だけがやっていたこと」が思いつきません
質問を変えてみてください。「同僚や上司に『それどうやってるの』と聞かれたこと」はありませんか。聞かれたということは、自分だけがやっていたということです。後輩に教えたことでも構いません。教えた時点で、それは横展開です。
営業成績が振るわなかった場合、どう答えますか
隠さず、未達の期を先に出してください。営業企画では「成績の高さ」より「なぜそうなったかを説明できるか」が評価されます。むしろ未達の原因を分解できるほうが、この職種では価値が高く見えます。
志望動機はどう組み立てればいいですか
面接の受け答えと志望動機は地続きです。作り方は営業企画の志望動機にまとめています。この記事の想定問答は、そこで作った志望動機を掘られたときの答え方にあたります。
「営業企画」と「営業推進」で、面接の質問は変わりますか
推進寄りのポジションでは、Q6(横展開)とQ7(現場を動かす)の比重が上がります。企画寄りでは、Q5(分解)とQ8(目標設計)が重くなります。求人票の業務内容1行目で判断して、準備の重心を変えてください。
年収は営業より下がりますか
インセンティブ比率の高い営業からの転換だと、一時的に下がるケースがあります。固定給の比率は上がるので、総額と変動幅を分けて比較してください。交渉の進め方は第二新卒の年収交渉にまとめています。
在籍期間が短くても営業企画に移れますか
移れます。ただし短い期間の中で「何かを変えて、他の人にも広げた」事実が1つ必要です。それがあれば、期間の短さは「早い段階から動く人」と読まれます。退職理由の整理は退職を悩む期間を最短化する3つの判断軸を参照してください。
10. まとめ
営業企画の面接は、現場経験の長さではなく分解と横展開で決まります。
前日にやる3つのこと
① 自分の実績を「商談数・受注率・単価」に分解して紙に書く(Q2・Q5の準備)
② 「自分だけがやっていたこと」と「広げた結果」を1件、失敗も含めて3行で書く(Q6の準備)
③ 応募先の求人一覧で、営業職の募集人数をメモする(Q11の準備)
②が用意できていれば、二次はかなりの確率で通ります。私が最初に全滅したのは、これを持たずに「現場を知っている」から話し始めたからでした。
この先、読むべき記事
- 営業企画の志望動機|未経験・第二新卒の例文5パターンと落ちる書き方(志望動機の作り方)
- 営業から営業企画へ|第二新卒の職種転換で内定を掴んだ求人票の見抜き方(転換の全体像)
- フィールドセールスの面接|第二新卒が聞かれる想定問答14と評価される答え方(営業を続ける場合)
- 第二新卒の面接で必ず聞かれる10質問|2ヶ月で2社内定した模範回答完全ガイド(職種を問わない面接対策)
この記事を書いた人
木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。
23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。