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警備員から転職する|職務経歴書に書ける5つのこと【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月5日 読了 約15分
警備員から転職する|職務経歴書に書ける5つのこと【2026年版】

警備員から一般企業への転職で、最初に手が止まるのが職務経歴書です。「施設警備員として2年勤務。出入管理と巡回を担当」と書いて、そこから先が続かない。

理由は、業務が「決められたことを決められた通りにやる」構造だからです。自分で企画したことや、数字で成果を出したことが少ないように見える。だから書くことがないと感じます。

ただ、書けることは実際にはあります。この記事では、警備の仕事を企業の言葉に翻訳する対応表と、書ける数字の探し方を整理します。

1. 翻訳表:警備の業務を企業の言葉に置き換える

警備の業務企業での言い方
出入管理・受付来訪者対応、入退館の記録管理
巡回定期点検、異常の早期発見
モニター監視・防災センター設備の監視、異常時の一次対応
交通誘導現場での安全管理、通行者への案内
日報・巡回記録の作成業務記録の作成、報告
マニュアルに沿った対応定められた手順の正確な実行
緊急時の初動突発対応、関係先への連絡と報告
新人への指導教育、業務手順の引き継ぎ

最も強い材料は6行目と7行目です。手順が決まっている業務を、長期間ミスなく実行し続けた経験。そして、想定外のことが起きたときに、決められた順番で連絡と報告ができる経験。この2つは、製造、物流、医療、金融など、手順の正確さが求められる職場で直接評価されます。

1行目も見落とされがちです。出入管理は、企業の受付や総務の業務と重なります。来訪者への応対を毎日していた経験は、そのまま書けます。

2. 数字の作り方

警備の仕事は、数字が取りやすい職場です。

探す場所出てくる数字
担当した施設の規模「延床面積〇㎡」「入居企業〇社」「1日の来訪者〇名」
巡回の回数と範囲「1勤務あたり〇回、〇フロアを巡回」
勤務形態「24時間隔日勤務、月〇回」
継続期間「2年3か月、無遅刻無欠勤」
指導した人数「新任警備員3名の現場教育を担当」
資格「施設警備業務検定2級」「防災センター要員」

4行目の「無遅刻無欠勤」は、警備業では書く価値があります。交替制で人の穴が空くと現場が回らない仕事なので、継続して出勤した実績は評価の対象です。他の職種では当たり前と扱われることもありますが、24時間体制の職場では違います。

書き方の例です。

ビフォー 「施設警備員として2年間勤務し、出入管理と巡回を担当しました。」

アフター 「オフィスビル(入居企業12社、1日の来訪者約300名)にて施設警備を2年3か月担当。24時間隔日勤務で、1勤務あたり8フロアの巡回を6回実施し、日報と巡回記録を毎回作成しました。期間中は無遅刻無欠勤で、新任警備員3名の現場教育も担当しています。防災センター要員および施設警備業務検定2級を取得。」

数字:12社、300名、2年3か月、8フロア、6回、3名。6つ入っています。

3. 編集長が相談を受けた話:「無遅刻無欠勤」で通った

警備員から製造業の生産管理補助に転職した方から、話を聞いたことがあります。

相談者「面接で一番聞かれたのが、意外なところでした」

私「どこですか」

相談者「『2年3か月、無遅刻無欠勤って本当ですか』って。本当ですと答えたら、『交替勤務でそれは大変ですよね』と言われて」

私「それで話が続いたんですか」

相談者「はい。工場も交替勤務があるので、そこができる人かどうかを見てたみたいです」

本人は「書くほどのことではない」と思っていた一行が、選考の中心になったケースです。

警備業から異業種へ移る場合、応募先が「交替勤務がある職場」なら、継続の実績は最も分かりやすい判断材料になります。逆に、日勤のみの職場に応募する場合は、この一行の重みは下がります。応募先に合わせて、どこを前に出すかを変えてください。

4. 狙える職種

職種活きる経験難易度
ビル管理・設備管理施設の構造を知っている。資格が接続する
製造・生産管理補助交替勤務、手順の遵守
物流・倉庫管理交替勤務、記録の作成
企業の総務・受付出入管理、来訪者対応
施設の運営スタッフ現場対応、案内
警備会社の内勤・営業現場を知っている強み
データセンターの運用監視監視業務、24時間体制
IT・エンジニア学習が必要。運用監視から入る道あり

1行目と6行目が最も接続が良いです。ビル管理は、警備で取得した資格(防災センター要員など)がそのまま使えることがあります。警備会社の内勤や営業は、現場経験が前提になる仕事です。

7行目は意外に見えますが、実際に道があります。データセンターやシステムの運用監視は、24時間体制で決められた手順に沿って監視し、異常時に定められた連絡をする仕事です。業務の構造が警備と近いため、未経験からの入口として現実的です。

5. 退職理由をどう答えるか

避けたい答え方 「夜勤がきつくて」「給料が上がらないので」

事実であっても、これだけだと次も同じ理由で辞めると受け取られます。

使える型

回答例:「2年3か月、施設警備を担当しました。決められた手順を正確に回すことと、異常があったときに落ち着いて連絡を回すことは、続けるうちに身についたと思っています。ただ、警備の仕事は基本的に『何も起きないこと』が成果です。自分で工程を組んで、結果が数字で出る仕事に移りたいと考えて、生産管理を志望しました。」

構成は4つです。

要素内容
やってきたこと数字を入れて具体的に
身についたこと手順の遵守、緊急時の対応
構造上の限界「成果が数字で出ない構造」など
だから応募先応募先で何がしたいか

3つめを「待遇」ではなく「仕事の構造」で言うのがコツです。構造の話なら、転職先で解消できることが明確になります。

現場の種類ごとに書き分ける

警備の現場は種類によって求められることが違います。複数経験している場合、それぞれ分けて書くと経験の幅が伝わります。

現場の種類求められること応募先で活きる場面
オフィスビル来訪者対応、入退館の管理、丁寧な応対企業の総務・受付
商業施設来客数が多い環境での対応、迷子・落とし物対応小売・サービス業
工場・倉庫車両の出入り管理、危険箇所の把握製造・物流
イベント・雑踏人の流れの誘導、突発対応イベント運営、サービス業
交通誘導屋外での長時間業務、天候対応建設・インフラ関連
防災センター設備の監視、異常時の一次判断設備管理、運用監視

最下行の防災センター勤務は、書く価値が最も高い経験です。設備の監視盤を見て、警報が出たときに手順に沿って判断し、関係先に連絡する。これは、システムの運用監視やビル設備管理の業務とほぼ同じ構造です。

「防災センター要員」の資格を持っている場合、それも必ず書いてください。ビル管理会社の求人では、この資格が応募条件になっていることがあります。

6. 職務経歴書の構成

位置内容
冒頭(要約)4〜5行。施設の規模、期間、勤務形態、数字
職務経歴担当した現場、業務内容、数字
資格警備業務検定、防災センター要員、消防設備士など
活かせる経験応募先の業務に対応する形で3つ
自己PR継続力・手順の遵守・緊急時の対応のうち応募先に合うもの

3行目を独立させてください。警備の資格は、ビル管理や設備管理の求人で直接評価されます。持っている資格は全部書いてください。

複数の現場を経験している場合は、現場ごとに分けて書くと、対応した状況の幅が伝わります。オフィスビル、商業施設、工場、イベント。それぞれで求められることが違うため、複数経験していること自体が材料になります。

7. 面接で聞かれる3問と答え方

Q1「デスクワークの経験がありませんが、大丈夫ですか」

回答例:「パソコンを使う業務は限られていました。ただ、日報と巡回記録は毎勤務作成しており、記録を残す習慣はあります。表計算ソフトの操作は現在学習中で、基本的な入力と集計はできる状態です。」

「できません」で終わらせず、近いことと今やっていることの2つを添えます。

Q2「交替勤務でしたが、日勤に切り替えられますか」

回答例:「切り替えられます。むしろ生活のリズムが安定するので、体調の管理はしやすくなると考えています。」

Q3「警備の仕事を続ける選択肢は考えなかったのですか」

回答例:「考えました。管理者の資格を取る道もあります。ただ、2年やってみて、自分で工程を組んで結果を出す仕事のほうが向いていると感じました。判断は2年現場をやったうえでのものです。」

8. 勤務条件の変化を確認する

項目警備業での一般的な形転職先で確認すること
勤務形態隔日勤務、24時間拘束、交替制日勤のみか、交替制か
休日シフト制年間休日日数、土日祝かどうか
年収250〜350万円台が中心未経験入社の初年度と3年後
賞与会社により差が大きい支給実績(月数)
資格手当検定資格に手当がつくことが多い資格手当の有無
配属現場が変わる場合がある勤務地が固定かどうか

5行目は見落とされます。警備業では資格手当が給与の一部になっていることが多く、転職先に同種の手当がないと、基本給が上がっても総額が変わらない場合があります。現在の給与の内訳(基本給・資格手当・深夜手当)を確認してから、提示額と比べてください。

9. よくある質問

警備の経験は職歴として評価されますか

されます。特に交替勤務の継続と、手順の遵守は明確な評価対象です。書き方次第で伝わり方が変わります。

派遣やアルバイトでの警備経験でも書けますか

書けます。雇用形態を明記したうえで、業務内容と期間を書いてください。

複数の警備会社を経験している場合は

会社ごとではなく、担当した現場の種類ごとにまとめると、経験の幅が伝わります。

資格は全部書きますか

書きます。警備業務検定、防災センター要員、消防設備士、危険物取扱者など。ビル管理や設備管理の求人では直接評価されます。

交通誘導の経験も書けますか

書けます。屋外での長時間の業務、天候に左右される環境での継続、通行者への案内。それぞれ書ける材料です。

年収は上がりますか

職種によります。ビル管理や設備管理では上がる場合が多く、未経験の事務職では下がることもあります。資格手当を含めた総額で比べてください。

未経験のIT職に行けますか

運用監視の職種であれば道はあります。24時間体制で手順に沿って監視する仕事なので、業務の構造が近いためです。

面接での服装はどうしますか

スーツが基本です。制服勤務が長いと私服選びに迷いますが、面接では紺かグレーの無地のスーツで問題ありません。

10. まとめ:今週やる3つのこと

警備員からの転職は、経験がないのではなく書き方が決まっていないことが壁になります。

1つめ、第1章の翻訳表を見ながら、自分の業務を書き出す。左に警備での言い方、右に企業での言い方。8行埋めてください。所要30分。

2つめ、第2章の表から数字を5つ探す。施設の規模、巡回の回数、勤務形態、継続期間、指導した人数。所要20分。

3つめ、持っている資格を全部書き出す。警備業務検定、防災センター要員、消防設備士。ビル管理や設備管理を狙う場合、この欄が選考の中心になります。所要10分。

この3つで、職務経歴書の骨組みができます。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、飲食・宿泊・レジャー領域のメディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた経験を持つ。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。現在は自分の会社を経営している。