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業界・職種研究

物流業界へ転職|第二新卒が現場と本社で変わる仕事を整理する【2026年版】

木戸 悠介 なぜキャリア? 編集長 公開 2026年9月6日 読了 約15分
物流業界へ転職|第二新卒が現場と本社で変わる仕事を整理する【2026年版】

物流業界の求人は、常に出ています。

「未経験歓迎」「学歴不問」「資格取得支援あり」。条件が良く見える求人が並びます。

そして、この業界は実際に人手が足りていません。

ただし、「人手不足」の中身を分けて考える必要があります。

足りていないのは、主に現場の作業と輸送を担う人です。

一方で、物流を設計し管理する側の職種は、募集の数は多くないものの、経験を積むと市場価値が高くなります。

この2つを混ぜて「物流業界」として考えると、判断を誤ります。

そして、この業界にはもう一つ特徴があります。

他業界からの転換が効きやすい。製造、小売、飲食など、在庫や納期を扱った経験は、そのまま材料になります。

この記事では、業態の違い、現場職と本社職、人手不足の読み方、他業界からの翻訳方法を整理します。

1. 結論:確認することは3つ

1. 業態を決める。運送、倉庫、3PL、国際物流で仕事が違います。

2. 現場職か管理職かを決める。働き方も将来も変わります。

3. 交代勤務と勤務地を確認する。現場は早朝・深夜がある場合があります。

2番目が最も重要です。

項目現場職管理・本社職
仕事作業、輸送、現場の管理設計、改善、顧客対応
勤務時間早朝・深夜がある場合日勤中心
未経験の入口広い
経験の蓄積現場の運用物流の設計

4行目に注目してください。

現場での経験は、次の転職で「物流の設計ができる人」としては評価されにくい。

だから、現場から入る場合は、その後に管理側へ移る道筋があるかを確認してください。

2. 業態の違い

業態何をするか未経験の入口
運送会社荷物を運ぶ広い(ドライバー中心)
倉庫会社保管、入出庫広い
3PL(物流の受託)顧客の物流を丸ごと請け負う中〜広い
フォワーダー(国際物流)輸出入の手配
荷主企業の物流部門自社の物流を管理

3行目が、この業界で伸びている領域です。

3PLは、顧客企業の物流を設計から運用まで請け負う事業です。

単に運ぶだけでなく、「どう運ぶと効率が良いか」を設計します。

だから、この領域では管理・企画の職種があり、経験を積むと市場価値が高くなります。

5行目も見落とされがちです。

メーカーや小売の物流部門も、物流の仕事です。

この場合、所属は荷主企業になるため、待遇や働き方がその会社の基準になります。

フォワーダーという選択肢

国際物流を手配する会社です。

輸出入の書類、通関の手配、船や航空便の予約を扱います。

書類の正確さと、期限の管理が業務の中心です。

事務や貿易事務の経験がある人は、この領域を検討する価値があります。

3. 職種ごとの入口

職種未経験の入口仕事の中身
ドライバー広い輸送(免許が必要)
倉庫作業広い入出庫、仕分け
倉庫の管理者人員配置、進捗の管理
物流の企画・設計拠点や配送の設計
営業広い荷主への提案
貿易事務輸出入の書類
配車・運行管理車両と便の手配

5行目が、他業界の営業から移る場合の入口です。

物流の営業は、荷主企業に対して「物流をこう設計すればコストが下がる」という提案をします。

つまり、単に運ぶ話ではなく、改善の提案です。

前職で、コストや効率の改善を提案した経験があれば、それが材料になります。

配車・運行管理という職種

荷物と車両を組み合わせて、便を手配する仕事です。

限られた車両で、どの順番でどこを回るかを決めます。

パズルのような性質があり、段取りが得意な人には向きます。

そして、運行管理者という資格が関わる領域です。入社後に取得を支援する会社があります。

4. 「人手不足」の読み方

この業界の求人が多い理由を、正しく理解してください。

理由内容
荷物の量が増えているネット通販の拡大など
担い手が減っている高齢化
労働時間の規制一人あたりの労働時間に上限
定着しにくい面がある労働環境が理由の離職

3行目が近年の大きな変化です。

ドライバーの時間外労働に上限規制が適用されるようになり、一人あたりの労働時間が制限されました。

これにより、同じ量の荷物を運ぶのに、より多くの人が必要になっています。

つまり、人手不足の一部は制度の変化によるものです。

そして、この変化は働く側にとっては改善の方向です。

だから確認が必要になる

制度が変わっても、運用が追いついていない会社があります。

面接で、次を確認してください。

  1. 「直近1年の平均的な労働時間を教えてください」
  2. 「勤務の開始時刻と終了時刻を教えてください」
  3. 「休日の取得状況を教えてください」

具体的に答えられる会社と、曖昧な会社で明確に差が出ます。

5. 他業界からの翻訳

前職翻訳できる経験
製造工程の管理、納期、在庫
小売・店舗在庫の管理、発注、棚卸
飲食発注、在庫、期限の管理
営業提案、コストの説明
事務書類の処理、期限の管理
建設・設備段取り、複数の関係者の調整

2行目と3行目が、意外と強い。

小売や飲食で在庫を管理した経験は、物流の実務と直結します。

発注のタイミング、期限の管理、欠品と過剰の間の調整。この構造は同じです。

「前職では飲食店で発注を担当し、月間の食材原価率を管理していました。期限のある在庫を扱うため、欠品と廃棄の両方を抑える発注量の調整を続けており、廃棄率を4.2%から2.1%に下げています」

この経験は、物流の管理職の応募で評価されます。

「数字で管理した」経験を書く

この業界では、次の数字が使われます。

数字意味
出荷件数業務量
誤出荷率正確さ
積載率車両の効率
リードタイム受注から出荷までの時間
在庫回転在庫の効率

前職の経験を、これらに近い数字で書き直してください。

「1日400件の出荷を管理し、誤出荷を月5件から1件に減らした」という形が最も伝わります。

6. 働き方と年収の実際

項目傾向
勤務時間現場は早朝・深夜がある場合
年間休日会社による差が大きい
年収業態と職種で幅が大きい
資格手当ある会社が多い

2行目に注意してください。

この業界では、年間休日105日前後の求人と、120日以上の求人の両方があります。

そして、この差は生活に直結します。

求人票の年間休日を必ず確認し、120日以上で絞ってから探すことを勧めます。

条件を満たす会社は、実際に存在します。

資格について

資格位置づけ
運行管理者配車・運行管理で必要
フォークリフト倉庫作業で有用
通関士国際物流で評価される
各種運転免許ドライバー職で必要

いずれも、入社後に取得を支援する会社があります。

応募の段階で必須ではない場合が多い。

7. 応募先の選び方

基準見る場所
業態運送/倉庫/3PL/国際
年間休日120日以上で絞る
勤務時間早朝・深夜の有無
荷主の構成特定1社に依存していないか
管理職への道筋教育・登用の記載

4行目が重要です。

売上の大半が特定の荷主1社という会社があります。

この場合、その契約が終わると事業が大きく影響を受けます。

複数の荷主と取引がある会社のほうが、安定性があります。

5行目も確認してください。

現場から入る場合、管理側に移る道筋があるかで、数年後が変わります。

面接で「現場から管理職に移られた方の実績」を聞いてください。

8. 進め方と時間配分

時期やること
1週目業態と、現場/管理を決める
2週目年間休日120日以上で求人を絞る
3週目前職の在庫・納期の経験を数字にする
4週目応募、面接で労働時間と登用を確認

2週目を必ずやってください。

「未経験歓迎」の求人は大量にあるため、条件で絞らないと選べません。

年間休日120日以上、勤務時間が明記されている、という2点で絞ると、候補が現実的な数になります。

志望動機の作り方

「社会に不可欠な仕事だから」を中心に置かないでください。

使える型は3つです。

中身
在庫と納期を扱ってきた前職の経験と直結
効率を設計する側に回りたい現場から管理へ
変化の時期に関わりたい規制と自動化への理解

1番目が最も具体的です。

9. よくある質問

Q. 未経験でも物流業界に入れますか

入口が広い業界です。

倉庫作業、ドライバー、営業では未経験可の求人が継続的にあります。管理・企画の職種は、経験や実績が求められる場合があります。

Q. 現場作業から管理職になれますか

会社によります。

面接で「現場から管理職に移られた方の実績」を具体的に聞いてください。答えられない会社では、その道筋が薄い可能性があります。

Q. 労働時間は長いですか

会社によって差が大きい。

ドライバーの時間外労働には上限規制が適用されるようになり、改善が進んでいる会社もあります。面接で直近の実績を確認してください。

Q. 年間休日はどのくらいですか

105日前後の求人と、120日以上の求人の両方があります。

この差は大きいため、120日以上で絞ってから探すことを勧めます。

Q. 資格は先に取るべきですか

多くの場合、入社後に取得を支援する会社があります。

応募の段階で必須ではないことが多い。求人票の必須要件を確認してください。

Q. 3PLとは何ですか

顧客企業の物流を、設計から運用まで請け負う事業です。

単に運ぶだけでなく効率を設計するため、管理・企画の職種があります。経験を積むと市場価値が高くなる領域です。

Q. 荷主企業の物流部門はどうですか

選択肢の一つです。

所属は荷主企業になるため、待遇や働き方はその会社の基準になります。物流専業の会社とは条件が異なる場合があります。

Q. 自動化で仕事はなくなりますか

作業の一部は自動化が進んでいます。

一方で、設計や管理の仕事は残ります。現場から入る場合は、管理側への道筋を確認しておくほうが安全です。

10. まとめ:今週やる3つのこと

1. 業態と、現場職か管理職かを決める。働き方も将来も変わります。

2. 求人を年間休日120日以上で絞る。条件を下げる前に、まず絞ってください。

3. 前職の在庫・納期の経験を数字で書き出す。件数と、減らした数字が最も効きます。

現場から入る場合は、管理側に移る道筋があるかを必ず確認してください。ここで数年後が変わります。

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この記事を書いた人

木戸 悠介(きど ゆうすけ)/なぜキャリア?運営者。1996年生まれ、神戸市出身。

23歳で上場企業子会社に新卒入社し、メディア広告営業を担当。25歳で第二新卒として障がい福祉領域のSaaS企業へ転職し、営業から営業企画へ職種を変えた。2ヶ月で10社に応募し2社から内定。その後スタートアップに3人目の社員として参画し、現在は自分の会社を経営している。